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最悪な婚約なんてごめんです
しおりを挟む「婚約者候補の彼がアナタに暴言を吐きまくって、婚約が破棄されたって────────それって本当なの!?」
「えぇ、その通りよ」
「………………えぇ、その通りよって………………。ど、どうしてそんなことになったの!? 前に会ったときは腰が低くて良い人っぽかったのに!?」
「…………………………生まれて…………………………」
「…………?」
「…………………………生まれて…………………………初めて…………………………殺意が…………………………わいたわ…………………………」
(………………彼はどれだけ酷いことを言ったの………………!?)
「どうして婚約破棄に至ったのかというとね。お互いの両親が主催のホームパーティーを楽しんでいる最中だったわ。冒険にフラリッと出かけたまま連絡が取れずに生死不明だったお祖父様が帰ってきたときだったの。遺跡で見つけた宝石製の綺麗な像が魔法の道具である魔具なんだってお祖父様が取り出したら、それを鑑定するって彼が受け取って事件は起きたの」
「あっ、もしかして。その魔具にたちの悪い呪いでも掛かってたとか?」
「うぅん、むしろその逆。その時は謎の像だったから分からなかったんだけど、後で鑑定士に鑑定してもらったら神様から祝福された不品行の像っていうとても有り難い代物だと分かったの」
「不品行の像? 」
「強い暴露の魔法がこもっていて、触れた人は心の内に秘めた悪いことを全部喋っちゃうみたいなの」
「………………もしかして………………?」
「彼は言ったわ『金の掛かるお洒落はするだけ金と時間の無駄だ。無駄金を使うぐらいなら夫となる俺にその金を全て寄こせ。時間も俺に価値のある行動に使え』『俺に懐かないペットなんぞいらん。いつか処分してやる。当然、俺の仕業だと気付かれないようにな』………………という感じで他にも沢山」
「………………うっわ~………………」
男の言った最低な言葉の数々がどんなものであったか。
少女はその一部を言い。
聞いた友人は目に見えて明らかに引いていた。
「聞くに堪えない言葉の数々を受けたショックで少し放心しちゃってたんだけど────────気付いたら、彼の鳩尾に一撃喰らわして無理矢理意識を奪っていたわ。口を開いてほしくなかったから」
「………………もしかしなくても、それ身体強化の魔法込みよね」
「そんなことがあって、パーティは即中止。どっちの両親も本気で怒って結婚の話は無しになったわ」
「とにかく災難だったのね。………………あのさ。今後、最悪な結婚生活の被害者が出ることのないように、このことは広めた方がいいのかしら?」
「あっ、それならこの話。他のみんなにも既に広めておいたから大丈夫」
そんなこんなで元婚約者候補の男は、両親にも友人にも見捨てられて惨めな生活を送っているという。
「それにしても、最悪な婚約が破棄されて。本当に良かったわねぇ」
「えぇ、お祖父様への感謝は今でも尽きないわ」
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