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風の魔法。
布団がふっとんだ!①
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「きゃあっ!」
居候中の魔女、
ミルクの叫び声が聴こえた。
「ミルク、大丈夫か!?」
慌ててミルクの部屋に駆けつけた。
「ふ、布団が急に…、動き出して……」
ミルクは下着姿のまま、
俺に助けを求めてきた。
「まさに、布団がふっとんだ!
ってことだな?」
俺はミルクの下着姿を眺めながら
オヤジギャグを言った。
「オヤジギャグは求めてません!
風の魔法陣が急に発動して、
びっくりしたんですから!!」
ミルクは泣き顔で訴えてきた。
「……怪我はないのか?」
俺は真面目に聞いた。
「はい、怪我はなかったです。」
ミルクは胸を揺らしながら言った。
「…よかった。ケガがなくて。」
俺はミルクの頭をなでた。
「心配してくれるんですか?」
「当たり前だろ。
お前は俺のセフ…(ゴホン)
…俺の弟子なんだから。」
「……セフってなんですか?
弟子って認めてくださるんですか!
光栄です!」
ミルクは喜んで飛び上がる。
ふと床を見ると、足元には
小さな魔法陣が書かれている。
「これは……、風の上級魔法陣だ。
お前には書けないはずだと分かっている。
誰かに狙われているらしいな。」
ミルクは下着姿なのも忘れて、
俺に抱きついてきた。
「ロイさま、助けてください!
怖くて眠れなくなります。」
「夜は優しくしてやるから大丈夫だ。
お前は俺が守るから、安心してろ。」
「はい、ありがとうございます!」
なかなかキザなセリフを言った。
俺ってかっこいいな、なんてな。
「ウインドヘルプ」
俺は唱えて、結界を三重に張った。
「式神も置いておく。何かあったら言え。」
式神用の魔法陣を書いて、ミルクに渡した。
「……待ってください。怖いので、
一緒にベッドで寝てくださいませんか?」
ミルクは上目遣いで俺を見る。
何だ…?ヤる気か…?
いやいや、欲を捨てるんだ俺。
「ダメだ。一人で寝ろ。
俺も男なんだぞ?
お前を襲うかもしれないからな」
ミルクは悲しそうな顔をして
また俺を見る。
「ロイさまになら、
襲われても構いません!
お願いです、そばにいてください」
「ダメだ。」
「なんでですか?」
「お前が大切だからだ。
初めては、もっと別でやりたいからだ。」
「……。」
ミルクは顔を赤くした。
俺は恥ずかしくなって、
ミルクの部屋を出た。
三年前、俺はミルクに出会った。
誰もいない小道で倒れていたのだ。
俺は、死にかけの人を放っておくほど
バカではない。
ミルクを家の治療室へ運んだ。
医者のリンに診てもらった。
リンは、体調が良くなった後もミルクを
返そうとはしなかたった。
リンはミルクを気に入ったらしい。
部屋が空いている、と言ったら
いつの間にか、俺の家に居候していた。
ミルクは、
倒れた日から記憶喪失になっていた。
何か思い出す方法はないか、と
まずは魔導師の俺に弟子入りしたのだ。
居候中の魔女、
ミルクの叫び声が聴こえた。
「ミルク、大丈夫か!?」
慌ててミルクの部屋に駆けつけた。
「ふ、布団が急に…、動き出して……」
ミルクは下着姿のまま、
俺に助けを求めてきた。
「まさに、布団がふっとんだ!
ってことだな?」
俺はミルクの下着姿を眺めながら
オヤジギャグを言った。
「オヤジギャグは求めてません!
風の魔法陣が急に発動して、
びっくりしたんですから!!」
ミルクは泣き顔で訴えてきた。
「……怪我はないのか?」
俺は真面目に聞いた。
「はい、怪我はなかったです。」
ミルクは胸を揺らしながら言った。
「…よかった。ケガがなくて。」
俺はミルクの頭をなでた。
「心配してくれるんですか?」
「当たり前だろ。
お前は俺のセフ…(ゴホン)
…俺の弟子なんだから。」
「……セフってなんですか?
弟子って認めてくださるんですか!
光栄です!」
ミルクは喜んで飛び上がる。
ふと床を見ると、足元には
小さな魔法陣が書かれている。
「これは……、風の上級魔法陣だ。
お前には書けないはずだと分かっている。
誰かに狙われているらしいな。」
ミルクは下着姿なのも忘れて、
俺に抱きついてきた。
「ロイさま、助けてください!
怖くて眠れなくなります。」
「夜は優しくしてやるから大丈夫だ。
お前は俺が守るから、安心してろ。」
「はい、ありがとうございます!」
なかなかキザなセリフを言った。
俺ってかっこいいな、なんてな。
「ウインドヘルプ」
俺は唱えて、結界を三重に張った。
「式神も置いておく。何かあったら言え。」
式神用の魔法陣を書いて、ミルクに渡した。
「……待ってください。怖いので、
一緒にベッドで寝てくださいませんか?」
ミルクは上目遣いで俺を見る。
何だ…?ヤる気か…?
いやいや、欲を捨てるんだ俺。
「ダメだ。一人で寝ろ。
俺も男なんだぞ?
お前を襲うかもしれないからな」
ミルクは悲しそうな顔をして
また俺を見る。
「ロイさまになら、
襲われても構いません!
お願いです、そばにいてください」
「ダメだ。」
「なんでですか?」
「お前が大切だからだ。
初めては、もっと別でやりたいからだ。」
「……。」
ミルクは顔を赤くした。
俺は恥ずかしくなって、
ミルクの部屋を出た。
三年前、俺はミルクに出会った。
誰もいない小道で倒れていたのだ。
俺は、死にかけの人を放っておくほど
バカではない。
ミルクを家の治療室へ運んだ。
医者のリンに診てもらった。
リンは、体調が良くなった後もミルクを
返そうとはしなかたった。
リンはミルクを気に入ったらしい。
部屋が空いている、と言ったら
いつの間にか、俺の家に居候していた。
ミルクは、
倒れた日から記憶喪失になっていた。
何か思い出す方法はないか、と
まずは魔導師の俺に弟子入りしたのだ。
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