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上弦の章 帝国内乱
??? フレデリカの訪問 2
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大理石で作られた大広間には赤いカーペットが敷かれており、フレデリカから見て左右と階段がある奥の三方向に延々と続いていた。
(やっぱり帝都に一番近いからヴァルトの中でもそれなりの広さね。でも、何か少し寂しい感じがする。使いの人が少ないからかな?)
ふと天井を見上げると、綺麗なシャンデリアが釣り下がっており、淡い光を放っていた。
「フレデリカ様、こちらへ」
サイモンの案内の元、奥の階段を越え、長い長い通路をただ歩き続ける。
等間隔にある大きいドア、無機質な壁を飽きるくらい見たフレデリカの視界にある変化が現れた。
「あれ?」
(まただ……………………)
ある一定のラインを越えた途端に通路のあちこちにラベンダーの飾りが置かれている。
「いかがされましたか?」
サイモンは足音が止まるのを敏感に察知し、フレデリカへ体を向ける。
「いやほら、やけにラベンダーの花が多いなぁって……………………」
(しかもラベンダーの設置場所がまばらだし……………………)
「確かに、以前の時はここなどには無かったですから。なんと表現すれば良いか。そうですね、ここは主の趣味、と申しあげておきましょう」
(主。ここでいう主って言うのはこれからの当主だよね?)
サイモンは一礼し、また歩き出す。
(ソフィー・ヴァルツァー…………。私の記憶が正しければ、彼女は能力そのものは最高基準だったけど、今まで一族の話題から消されたように出てこなかった。大人しい印象はあったけど、実力は本物。だってヴァルトの人間を故意でなくとも3人も事故死させてる。そう思うとヴァルテシモ家に生まれて助かった……………………)
フレデリカは戦いの詳細を父親から教えて貰っていない。
彼女自身、教え子に魔術を教えるのが主な仕事だったのもあるせいだが、家の人間は誰一人この事について語らない。
そんな事だが、一つだけ忠告は貰っている。
ソフィーの前で絶対に兄弟や家族について一言も話すな、と。
(お父さんも心配性だなぁ。別にヴァルトの掟の通りに私たちは生きてるんだから、追放された人間なんて、話にすら出さないよ)
とフレデリカは思う。
追放された人間に尊厳なんて無い。
フレデリカは本気でそう思っている。
(魔術を修めるヴァルトにとって、力とは魔術。何よりも魔術なんだから)
薄情ではない。何故なら、それがヴァルト家にとって普通の事だからだ。
そう考えると、ソフィーの思考はヴァルトの中では異端と言うことになる。
「フレデリカ様、そろそろソフィー様のお部屋です。どうぞこちらへ」
サイモンは一度止まり、丁寧な仕草で目的地へ指し示し、物音一つ立てずにまた歩き出した。
これから続く、ラベンダーだらけの廊下に向けて。
(やっぱり帝都に一番近いからヴァルトの中でもそれなりの広さね。でも、何か少し寂しい感じがする。使いの人が少ないからかな?)
ふと天井を見上げると、綺麗なシャンデリアが釣り下がっており、淡い光を放っていた。
「フレデリカ様、こちらへ」
サイモンの案内の元、奥の階段を越え、長い長い通路をただ歩き続ける。
等間隔にある大きいドア、無機質な壁を飽きるくらい見たフレデリカの視界にある変化が現れた。
「あれ?」
(まただ……………………)
ある一定のラインを越えた途端に通路のあちこちにラベンダーの飾りが置かれている。
「いかがされましたか?」
サイモンは足音が止まるのを敏感に察知し、フレデリカへ体を向ける。
「いやほら、やけにラベンダーの花が多いなぁって……………………」
(しかもラベンダーの設置場所がまばらだし……………………)
「確かに、以前の時はここなどには無かったですから。なんと表現すれば良いか。そうですね、ここは主の趣味、と申しあげておきましょう」
(主。ここでいう主って言うのはこれからの当主だよね?)
サイモンは一礼し、また歩き出す。
(ソフィー・ヴァルツァー…………。私の記憶が正しければ、彼女は能力そのものは最高基準だったけど、今まで一族の話題から消されたように出てこなかった。大人しい印象はあったけど、実力は本物。だってヴァルトの人間を故意でなくとも3人も事故死させてる。そう思うとヴァルテシモ家に生まれて助かった……………………)
フレデリカは戦いの詳細を父親から教えて貰っていない。
彼女自身、教え子に魔術を教えるのが主な仕事だったのもあるせいだが、家の人間は誰一人この事について語らない。
そんな事だが、一つだけ忠告は貰っている。
ソフィーの前で絶対に兄弟や家族について一言も話すな、と。
(お父さんも心配性だなぁ。別にヴァルトの掟の通りに私たちは生きてるんだから、追放された人間なんて、話にすら出さないよ)
とフレデリカは思う。
追放された人間に尊厳なんて無い。
フレデリカは本気でそう思っている。
(魔術を修めるヴァルトにとって、力とは魔術。何よりも魔術なんだから)
薄情ではない。何故なら、それがヴァルト家にとって普通の事だからだ。
そう考えると、ソフィーの思考はヴァルトの中では異端と言うことになる。
「フレデリカ様、そろそろソフィー様のお部屋です。どうぞこちらへ」
サイモンは一度止まり、丁寧な仕草で目的地へ指し示し、物音一つ立てずにまた歩き出した。
これから続く、ラベンダーだらけの廊下に向けて。
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