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上弦の章 帝国内乱
新たな朝、目覚めの飛来物
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白夜の箱庭、及び眠りから覚める。
確かノアは馬小屋の入口に注意しろと言っていた。
彼女の意味不明な言葉に半信半疑ではあったが、俺は馬小屋の入口に視線を向ける事にする。
特に何もない。
「はぁぁ、馬鹿みたいだな。見て損した」
あれはただの冗談だったのだろうか。
だが、そう思っていた矢先、視界の中に一瞬、光が煌めいた。
「ッ!?」
俺は即座に横に転がる。
急に転がったせいで、藁が宙を舞う。
光った物体の正体はグサッと藁と、その上に敷いていたローブの端に突き刺さる。
俺の一枚しかないローブが…………。
「カエデさん……………………」
「………………………………」
その問いに襲撃者、カエデさんは黙る。
「潜伏魔術は使用者の行動により解除される。あなたが投げたナイフに気はとられましたが、もう一度詠唱しているあなたの姿もしっかり見えてましたよ」
「ッ……………………! さすが使えなくても魔術師の家柄だな」
俺に存在を看破されたカエデさんは潜伏魔術を解除する。
「カエデさん…………一体俺の何が気に食わないんですか?」
「……………………」
カエデさんはむすっとした顔をしながらずかずかと馬小屋の中まで入ってくる。
「初対面から俺の事を嫌ってましたけど、いけないことがあるなら言って下さいよ」
「お前が…………」
「俺が…………?」
「お前がカレン様と出会ってからと言うもの、私のカレン様との貴重な時間が減ったからだっ!」
…………。
は?
「カレン様の存在を感じれる宝物の様な時間なのに…………ハァ、ハァ…………」
ブルッと震えながら、荒い息を吐き出すメイド。
この人、具体的には表現しがたいけど、何かがおかしい。
「ええっとですね……………………カエデさん。あなた、メイドなら滅私奉公って言葉、分かります?」
「当然だろう? メイド足るもの、私事は捨て、主人に全てを尽くすものだ。ああ、麗しいカレン様! 常に私の視界にいないと胸が張り裂ける思いです!!」
「公私が混ざってるどころか、ほとんどあなたの都合ですよね!?」
さて、この公私混同している、なおかつ頭の中がカレン様で覆い尽くされているメイドさんをどうしたら良いものか。
「それくらいで俺を殺そうとするとか物騒すぎますよ……………………」
そもそも、俺を殺したとして後々自分の首を絞めることに気がついてないのだろうか?
「朝から騒がしいわね。何かあったの?」
たまたま通りかかった我らがお嬢様、カレンが奇跡的な時分で入ってきた。
「いえいえ、この方を起こすために少々骨を折っただけですよ」
愛しの主を見つけたカエデさん。
その顔には先ほどとはうって変わって笑顔だった。
ねぇ、何で女性ってそう簡単にコロコロ表情を変えられるんだよ…………。
「そうなの?」
カレンは俺に尋ねる。
「ん? あぁ、そうだよ」
ここで殺されそうになったなんて言ってもカレンは信じないだろうし、カエデさんの性格的にはこうしたほうが良いだろう。
「うーん、違うような声だった気がするけど…………。まぁ、気のせいかな」
カレンが納得すると、カエデさんは俺の方を振り向く。
その目には、
もし本当の事を言ってたら、お前を殺していた。
と、物語っていた。
怖っ!
確かノアは馬小屋の入口に注意しろと言っていた。
彼女の意味不明な言葉に半信半疑ではあったが、俺は馬小屋の入口に視線を向ける事にする。
特に何もない。
「はぁぁ、馬鹿みたいだな。見て損した」
あれはただの冗談だったのだろうか。
だが、そう思っていた矢先、視界の中に一瞬、光が煌めいた。
「ッ!?」
俺は即座に横に転がる。
急に転がったせいで、藁が宙を舞う。
光った物体の正体はグサッと藁と、その上に敷いていたローブの端に突き刺さる。
俺の一枚しかないローブが…………。
「カエデさん……………………」
「………………………………」
その問いに襲撃者、カエデさんは黙る。
「潜伏魔術は使用者の行動により解除される。あなたが投げたナイフに気はとられましたが、もう一度詠唱しているあなたの姿もしっかり見えてましたよ」
「ッ……………………! さすが使えなくても魔術師の家柄だな」
俺に存在を看破されたカエデさんは潜伏魔術を解除する。
「カエデさん…………一体俺の何が気に食わないんですか?」
「……………………」
カエデさんはむすっとした顔をしながらずかずかと馬小屋の中まで入ってくる。
「初対面から俺の事を嫌ってましたけど、いけないことがあるなら言って下さいよ」
「お前が…………」
「俺が…………?」
「お前がカレン様と出会ってからと言うもの、私のカレン様との貴重な時間が減ったからだっ!」
…………。
は?
「カレン様の存在を感じれる宝物の様な時間なのに…………ハァ、ハァ…………」
ブルッと震えながら、荒い息を吐き出すメイド。
この人、具体的には表現しがたいけど、何かがおかしい。
「ええっとですね……………………カエデさん。あなた、メイドなら滅私奉公って言葉、分かります?」
「当然だろう? メイド足るもの、私事は捨て、主人に全てを尽くすものだ。ああ、麗しいカレン様! 常に私の視界にいないと胸が張り裂ける思いです!!」
「公私が混ざってるどころか、ほとんどあなたの都合ですよね!?」
さて、この公私混同している、なおかつ頭の中がカレン様で覆い尽くされているメイドさんをどうしたら良いものか。
「それくらいで俺を殺そうとするとか物騒すぎますよ……………………」
そもそも、俺を殺したとして後々自分の首を絞めることに気がついてないのだろうか?
「朝から騒がしいわね。何かあったの?」
たまたま通りかかった我らがお嬢様、カレンが奇跡的な時分で入ってきた。
「いえいえ、この方を起こすために少々骨を折っただけですよ」
愛しの主を見つけたカエデさん。
その顔には先ほどとはうって変わって笑顔だった。
ねぇ、何で女性ってそう簡単にコロコロ表情を変えられるんだよ…………。
「そうなの?」
カレンは俺に尋ねる。
「ん? あぁ、そうだよ」
ここで殺されそうになったなんて言ってもカレンは信じないだろうし、カエデさんの性格的にはこうしたほうが良いだろう。
「うーん、違うような声だった気がするけど…………。まぁ、気のせいかな」
カレンが納得すると、カエデさんは俺の方を振り向く。
その目には、
もし本当の事を言ってたら、お前を殺していた。
と、物語っていた。
怖っ!
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