どーでもいいからさっさと勘当して

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準備は大事

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 遅くなりすぎないうちに屋敷に戻り、ヒルダと別れたハルトは、裏の離れの自室に向かった。使用人や騎士たちの宿舎の空き部屋が大人になってからのハルトの家だ。それより前はジュストの学友の立場で本邸に部屋をもらっていた。
 着替えたあと、共同浴場でうっすらついた酒の匂いを洗い落とし戻ってきたら、当然ながら本邸に部屋を持つジュストが、我がもの顔で一脚しかない椅子に腰掛けていた。

「邪魔しているぞ」
「本当に邪魔だな」

 スパッと言い返した。いくら家主の嫡男とはいえ、無断で立ち入ったのを叩き出さないだけましである。

「私が来るのはわかっていただろう」
「だからとすっ飛ばすならマナーの存在意義がない」
「おーい、ハルト、いるか」

 閉めた扉にかかったノック音にジュストが沈黙した。
 ハルトが開けてやると、バルメルク家騎士隊長ユーゼフが寛いだ格好で立っていた。片手のトレーに人数分のコップと酒瓶と水、もう片手に簡素な椅子を二つ重ねて持っている。ついでに肘のあたりにバスケットを提げている大荷物だ。
 ハルトがトレーを預かって小さいテーブルに置き、ユーゼフが並べた椅子に座る。バスケットの中身は夜食のつまみだが、ハルトは水だけしか手をつける気はなかった。ジュストは早速手酌でユーゼフを労いながら、水差しを手元に置くハルトを意味ありげに見た。

「お前が意外に手が早いことに驚いたぞ」
「おれも。再会してすぐデートに誘うとはな。しかも護衛もきっちりヨランド殿に言って借りてったんだよ、こいつ」
「人聞きの悪いことを言うな。お嬢さまは公爵家の養女になる方、護衛は当然の手配りだ」

 にやにや笑う幼なじみ二人に一瞥もくれず、ハルトは水を飲んだ。
 デートといっても、日没までのわずかな時間を、ヒルダの案内で王都を歩いただけだ。とはいえ、歩いたのはヒルダの気に入りの場所ばかり。ヒルダが逃げ出してきた王都での暮らしぶりを報告書や人づてでなく、この目で見たかったので。
 出かけたのはそれだけの理由ではなかったが。
 ヒルダに内緒で借り上げた護衛には、遠巻きに警護を頼んでいた。その騎士を束ねるのがユーゼフだ。ハルトが帰宅して湯を浴びている間に報告は受けたはずだった。

「それで、護衛の方に異変は?」
「特になし。異常はむしろあの兄妹だ。警戒しなさすぎだろ」

 ユーゼフのぼやきにジュストが首を傾げた。

「と言うと?」
「最後はヒルディアお嬢さまおすすめの食堂に入ったんだ。そこにセシルさまがいた。護衛が一人と、商会の部下が一人一緒で」
「ふむ、外に護衛は?」
「いなかったとさ。まああそこは目と鼻の先に警備詰所があるんでましだが、せっかく『落星』を雇ってるくせによ。しかもこの時期だ。甘いっつーかさすがっつーか」
「一直線に行って帰るだけなら護衛は最小限で十分だ。その辺りも一切考えないこちらの御曹司とは比較にならないな」
「絶氷は城に恩を売りたいのだろう。先の襲撃事件で近衛の体面が潰れているからな。さらに私兵を動かしたとなれば、煙がぼうぼうに立つ」
「セシルさまの確信と信頼の選択だよ」

 しれっと非難を流したジュストも聞き役だったユーゼフも、揃ってハルトに呆れた顔を向けた。どんな相手であれ手玉にとる絶氷に、「信頼」なんて可愛い評価を下すとは。

「そんなに教え子が可愛いか?下の姉妹はともかく」
「みんな可愛いよ」
「……お前、まさか本気じゃないよな。お嬢さんとは十も歳が離れてるんだぞ」
「冗談はもっと酔っ払ってからにしてくれ」
「本気でも構わんぞ。父上もお前なら文句は言わんだろう」
「ドルフさまに余計なことを言ったら、どうしてくれようかな」
「一度義兄上と呼んでみてくれ」
「ご子息の見合いを再開させるようドルフさまに具申してきましょうか」
「悪かった」

 ジュストの撤退判断がやけに早い。こりゃ最近怒らせたんだなと、ユーゼフはハルトの笑顔から目を逸らして酒をちびりと飲んだ。お嬢さんも案外乗り気になるんじゃないかなんて軽口も叩かない。護衛に出た連中は、ヒルダはハルトとのデートにはしゃいでおり、尾行護衛に気づいた様子はなかったと言っていたが、今はつまみと一緒に飲み込んでおく。

「ヒルディアお嬢さまにも、あなたの取り扱いをざっと説明しておいたので、夜会までに弁えておくことだ。お嬢さまもご自分で対処できるとは思うけれど、頼られたドルフさまはお喜びになるだろうな」
「お、お前、友に情けをかけるつもりはないのか」
「今朝、信用度ががくんと下がった。ルフマンのこともお嬢さまは察しておられたよ」
「また後継云々を適当に言ったのか、ジュスト。お嬢さんも察しがよすぎる気がするが……って、それ、兄の前で話したのか?そっちにバレるのは駄目だろ」
「いいや、確認はあらかた道中で済ませた」

 ハルトは思い出し笑いを浮かべた。せっかくヒルダが勧めてくれた食堂だ。楽しくおいしく食事をしたくて、大事な用は先に全部片付けたかったのだ。
 そうして店に入ったら、セシルと、その連れ二人と遭遇したわけだ。連れが二人とも、ちらちらとハルトを警戒していたのが少し愉快だった。ヒルダは一切合切気づいていないんだなと悟ったのは、紹介を受けた時。

『先生、こちら私の最も敬愛する上司と、友人たちです!』

 身内だけでない場面で多少取り繕ったところであっても、大好きな兄が最優先なのは、まあともかく。あとの二人が単なる友人止まり。アレンとシドと名乗った二人はそれまでハルトを牽制するように見ていたのに、その時ばかりは遠い目になっていた。
 しかもどうやら、この食堂もアレンがヒルダに教えた店でしばしば出入りしていると知った時は、さすがに同情しそうになった。結局は素知らぬふりで流したけれども。

(王都にいる間だけでも、せめてお嬢さまの壁にはなっておきたい。私くらい越えなきゃいけないよ、若人よ)

 今朝の、兄妹以外を家族と呼びたくないのか、というジュストの問いはハルトの胸にも刺さっていた。間違いなく、原因の一端はハルトが担っている。だからこそ、そこから一歩踏み出そうとしたヒルダに、無理をしていないか確かめたくて外に連れ出したのだ。恋人志願者は不覚にも予想してなかったが、可愛い教え子に手を出そうというなら、ハルトは先生としていくらでも立ち塞がる所存である。

「ジュスト、ヒルディアお嬢さまは、お前が護衛を忘れているのとは全く別の次元で、護衛の存在を気にしていない。――なので明日からマナーを詰め込むようヨランドさんに頼んでおいた。特に女性への振る舞い。夜会までにきっちり仕上げておくように」

 それから、ジュストから仕込まれた変な知識でルフマンが仕出かしたことも、もちろん忘れていない。
 ジュストはぎょっとして噴き出しかけた。

「待て、なにが『なので』だ!話が繋がっていないぞ!」
「ユーゼフ、ジュストが逃げた時は出番だ」
「あー……了解した。前科あるしな……」

 ルフマンがやらかした現場に居合わせた(どころか止め損ねた)ユーゼフは、苦い顔で頷いた。加えて、護衛についても一家言ある。守られる立場であるヒルダの危ういまでの行動力も、つい先日学園で目の当たりにした。
 今日、やっと養子候補にまでなったのでバルメルク家の騎士を護衛として動かすことができるようになったが、本音を言えば、もっと早くに配置しておきたかった。領地から一方的な未練が追いかけてくるなど誰も予想してなかったとはいえ、一人でも騎士がいれば止められたはずだった。

「お嬢さまがあなたの妹になるにも、あなたの態度に左右されることを、決して忘れるなよ」

 まかり間違っても愛人と取られるような真似をした瞬間、今度こそ本気でジュストの首をもいでやる。
 ジュストは友の恐ろしく固い決意に、首を擦りながら神妙に頷いた。まだ頭にも胴体にも用があるので、千切られるわけにはいかない。

「彼女はどこまで気づいていた?」
「あなたが彼女の手を借りたい理由まで」
「お嬢さんがそれで手を貸してやるって、どんな説得の仕方だったんだ。ドルフさまでもあれだけ苦心してたってのに。ハルトが口説いたのか?」
「私はなにも。お嬢さまにもお嬢さまの目的があって、たまたま方針が一致したんだろう」
「元婚約者の方か?」

 ユーゼフに問われて、ジュストとハルトはそんな奴いたな、と顔を見合わせた。実際に遭遇したのにすっかり忘れていた。ヒルダを家出まで追い詰めたのはジュストとハルトだが、元凶はその男だったというのに。

「……違うだろう。私でもそれはわかる。私をも下そうとした娘だぞ。あの程度の輩に手こずる方がおかしい」
「セシルさまも黙ってはいらっしゃらないだろう。というかもう始末がついているのでは」
「ハルト、昨日の茶会はそういう話をしなかったのか」
「影も形もなかったな……」

 当事者のヒルダにとって取るに足りないならば、その兄妹にとっても同じだ。ユーゼフは乾いた笑みを浮かべた。一体あの娘は、バルメルクの名前を踏み台にしてどこへ手を伸ばすつもりなのやら。
 その時、これ以上鳴るはずのなかった音が鳴った。
 ノックだ。しかもやたら忙しない。

「ハルトさん、ジュストさまこちらにいらっしゃいますか!」
「……ルフマン?」

 ハルトが慌てて開けに行けば、夜着姿のルフマンが転がり込んできた。なぜか泣きべそを掻いていて、赤い目でジュストを見つけたとたん、「いた!」と叫んだ。

「探したんですよもう!」
「どうした、ルフマン。ここに座るか」
「……ううぅぅぅ」

 唸りながらジュストの元へ突撃し、腿に頭突きをかました。痛いと言われようが聞く気はないようだ。
「なんだ、怖い夢でも見たのか?」とユーゼフがからかい、ハルトは新しくコップに水を注いだ。
 ルフマンはずびっと洟を啜りながら水を飲んで、やっと少し落ち着いたようだった。袖で顔を拭こうとするので、ユーゼフが布巾を先に押し付ける。この中で、ルフマンの世話に一番手慣れているのはユーゼフだ。ジュストから引っ剥がし、ベッドに放るように座らせた。ジュストが目線を合わせるように、向きを変えた椅子から上体を乗り出す。

「どうした?」

 二度目の問いかけはゆっくりと、日頃の朴念仁っぷりが嘘のような、柔らかい声だった。ジュストの背後に控えるハルトとユーゼフは親子のひと時だと静かにしている。

「……ジュストさま、なにか、言ったんですか」
「うん?」
「…………ヒルダさんに」
「ヒルディア嬢?お前のことは特に――というか、会ったのか?お前から?罰則は」
「ヒルダさんが、ぼくの部屋に、来たんです!」

 ルフマンが噴火した。溶岩や噴石の代わりに涙が飛び散り小さな拳がポカポカとシーツを叩く。

「いきなり来るし前みたいに頭撫でてくるし謝るまで待ってくれるし一緒にお茶飲んでくれるし!」
「そ、そうか、許してもらったのか。よかったな」
「よくないですよ全然よくないですよ!!あ……義姉あねになるかもしれないからよろしくねって言われたんですよ!?」

 一瞬、沈黙が広がった。ルフマンはわっとベッドの上に泣き崩れている。その間に三人で目配せした。
 ハルトが「ヒルダはルフマンの事情を察していた」と言ったことが偶然にも真実だと証明されたようだ。ルフマンは、扱いは行儀見習い、しかし外形はバルメルク家の身分の低い庶子、幕を捲ればさる貴人の預かり子――そこで一周回ってバルメルク家の養子で落ち着くという、物凄くややこしい素性になっている。
 平たく言えば、バルメルク公爵家の相続権をルフマンは有している。
 そこを踏まえた上で、今朝、ヒルダはジュストの抱える課題が後継者問題だと把握したからこそ、今夜このあからさまな行動に出たのだ。

「……彼女はルフマンが私に泣きついてくるのも織り込み済みではないか」
「気づいてるって暗に示したわけか……」
「それだけじゃないだろうけど。ジュストがはっきり言わなかったから、こうなさったんだろうな……」

 今は夜だ。異性の部屋を訪ねるには不適格な時間だが、ルフマンが弟ならば――「家族」ならば、問題は一切ない。
 元婚約者を引きずらないなら、ルフマンをスパッと子どもと割り切るのも当然だった。小さな男の矜持を考えると可哀想だが、タイミングとしてはずいぶん効果的な、と三人が感心していたら。

「ジュストさまの奥さまになるなんて……っぼくは聞いてませんからね!!」
「そっちじゃない」
「そちらかあ」
「確かにそりゃ義姉だな」

 大人たちと子どもの着眼点がけっこう食い違っていたと判明した。完全なる子ども扱いの上に余計な痛手を負っているが、泣き喚く中でも「ジュストさまに女性が口説けたなんて」とか地味に失礼な愚痴を叩いている。口説きはしたが方向が違う。しかし泣き止んでくれないと、言っても聞かないだろう。

「……仕方ない。本邸に戻るか。ユーゼフ」
「はいよ。ハルト、片付け頼む」
「おやすみなさい、ルフマン」

 ジュストが席を立ち、ユーゼフはベッドにしがみつくルフマンを抱き上げ、ハルトはルフマンの頭を撫でた。
 離れ際、ルフマンがその袖をきゅっと掴んできた。

「……ハルトさん」
「うん?」
「明日、ヒルダさんにおはようって言うの、ついて来てくれませんか」
「いいよ」
「待て、それは同じ本邸の私に頼むのが先ではないか?」
「ジュストさまは近づけさせませんもん。ぼくがヒルダさんを守ります!」

 ハルトとユーゼフが拍手した一方で、ジュストは不貞腐れた顔でさっさと部屋を出た。

「ヒルディア嬢もルフマンも、長兄への敬意が足りないぞ」

 紛れもない負け惜しみは、廊下の闇だけが聞いていた。


 
 



☆☆☆









 むき出しの肩にひんやりと淀んだ空気が触れている。ここまで肌を露出したのは久しぶりで、寒いわけではないが、なんとなく上着が欲しかった。しかし今は、そんなことを言っている場合じゃない。
 隣の人物と肩を寄せ合うほどぎゅうぎゅう詰めの状況で、ヒルダは、思わず冷たい視線を隣に向けた。

「……それで、ジュストさま。これもあなたのお考え通りですか?」
「うむ、私の予定にはなかったな」

 ジュストはきっぱりはっきり答えた。こんな場所ではなかったら胸を張っていそうだ。ますます温度が低下するヒルダの眼光に、弁明するように「こちらの情報不足だった、申し訳ない」と言い足す。けれども本質的には全く動揺していないのだった。

「ちなみにジュストさま、以前、騎士ではないとおっしゃっていましたが、武芸の嗜みはおありですか」
「おそらく君の足元にも及ばんだろうな」
「まさかそれを当てにしておいでで?」
「いくら私でも、義妹を盾にする下衆に成り下がらんくらいの節操はある」
「この状況だと説得力は皆無ですね」

 ヒルダの言葉がひどく刺々しいのは、二人揃って手足の自由を奪われた挙げ句、ただでさえ狭い空間に無理やり押し込められている――しかもがたごとと揺られているこの状況の原因が、他でもないジュストだったからである。
 ヒルダは一つため息をついて、もぞもぞと体の位置を変えて少しでも居心地がいい体勢を探し始めた。手足の痺れは、こうなっては多少は仕方がない。けれども万一自由になった時に素早く動けるほどにはゆとりを持っていたかった。なので、隣のジュストの体を膝で蹴ったり肩で押したりしたのは不可抗力だ。ジュストもこれに文句は言わなかった。じっと一点を見つめてなにかを考えている。

「……なにかお心当たりが?」
「ないと言えばない。だが、繋げようと思えば繋げられるな」
「つまり、これもある意味後継問題と」
「いくら隠そうとも、私が拉致された時点で明白だな。君が巻き添えになったのは……まあ、私が巻き込んだからだが。申し訳ない」
「いいですよ。結局、引き受けたのはあたし自身ですから」
「ことが済めば父とハルトに殺されるな」
「挽回できるのでしょう。その手腕、間近で拝覧できるとは光栄です」
「まさか、丸投げか?」
「とんでもない。ただ、あたしは今回、飛び入り参加なので。動こうにも動けないんですよ」

 動くために必要な情報がないというのが痛かった。普段ならなにが起こるか予想し、はたまたなにかを起こそうと企てるためにも事前に力を尽くして調べていたのだが、まさしく飛び入り参加のせいで、そんな手間をかけていられなかった。
 鎧わない丸裸の自分になにができるのか知りたい思いはあったが、さすがにこれはない。
 ジュストが呆れたように笑った。

「仕方なく使われてやろうというわけか」
「そんな不遜なことは考えておりませんが」
「私の指針がなければ動かないのだろう?同じことだ」

 それもそうだな、とヒルダも思ったので、口をつぐんだ。素直だなとジュストが笑う。

「まあ、ひとまずはところが落ち着くまで待つことだ。しばらく寝ているといい」
「……ジュストさまはあたしをなんだと思ってるんです?この状況で寝られると?」
「休めるうちに休んでほしいだけだ」

 発言に含みがないのがジュストの長所で短所だ。だが、同時に言葉を惜しまないのも確か。

「君と我が身を守るくらいはしてみせるとも」

 揺るがない自信ある声だ。そうですか、とヒルダはなんとか平坦な口調で返した。
 公爵家嫡男のジュストと養子未満のヒルダでは、ジュストの安全が当然に優先される。それを、言外に己よりヒルダを優先すると言われてしまうとは。
 文句を言いたいが、なんでか肝心の言葉が出てこない。
 半分触れ合う熱を意識するように目を閉じた。いざとなればジュストだけでも確実に逃がせるよう、体力を温存させておこう。

(あたし一人だけなら、なんとかなるから……)
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