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日々の生活
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翌日より、ミーノはゴミ置き場に日参した。当然、二匹目のドジョウ狙いである。が、そんなおいしい事は続きはしない。
(くそ、なんも無いじゃん。この前光ったのはたまたま? 取り敢えず、他の場所も探してみるか?)
ミーノは、通いなれたゴミ置き場を離れ、森の中へと歩みを進めた。
(やっぱり、森の中はいいなぁ。キノコや果物がとれるし、”ゴミ拾い”よりはよっぽどいいものがあるな。ちょっとはお小遣い稼ぎにもなるし。)
「がさっ。」
(やべ、魔物でもでたか? あんまり奥にまで入ってないんだけど)
そう言うと草むらに姿を隠し、様子を窺う。そうすると、数人の人が歩いている姿が見えた。
(なんだ、冒険者かな?まさか、盗賊?)
「ひゃっ、ひゃっ、ひゃっ。今日の獲物はよかったな」
「そうだな、積み荷もよかったが、最高なのはオンナだったな」
「でもアニキ、殺しちゃったらダメじゃん。」
「すまねぇな、まさか魔法使いだったとは思わなかったからな。思わず反撃しちゃったよ。」
男たちは5~6人の盗賊のようである。下品な笑い声をあげながら、
「まぁ、今日の実入りはまあまあだったんだから、少しはあきらめるんだな。」
「取り敢えず、足が付かないよう他の村か街にでも行くか。」
と、盗賊のリーダーらしき一人の男が言った。
「そうッスね。そうしましょう。酒でも飲みましょうかね。後、そこでイイコトでも...?」
「あんまり羽目を外すなよ。他のやつらに寝首でも掻かれた日にゃ笑い者だぞ?」
「へいへい、そうッスね。」
盗賊たちがいなくなった後、ミーノは、
(あんな奴らがいるからダメなんだ。この村は平和なのに。)
盗賊たちが行き過ぎた道を逆に歩き出し、襲撃された誰かに生き残った人がいないか考え、
(一人でも生きていればいいけど。さっきの話からすると、難しいかな?)
そう思いながら歩き出し、数分後、
(うわ、こりゃ酷いや。メチャクチャじゃん。)
あたり一面、壊された馬車や死体だらけだった。
(父さんを呼んで、お墓に埋めてもらうかな。)
ミーノが周囲を眺めていると、ある一点が光っていることに気付く。
(なんだろう。この女性、うっすらと光ってる。 うわぁ!)
その女性に手を触れた瞬間、ミーノの頭の中に、『ファイヤー』『迅速』『身体強化』と
浮かび上がった。
(意味わかんない。どういうこと?)
女性から手を離すと、先ほどの浮かび上がった文字が消える。
(消えた?)
再度女性に触れると、『ファイヤー』『迅速』『身体強化』と出た。
(触ると頭の中に文字が浮かび上がるのか?でも、どうして?)
疑問に思いつつ、その場を離れ、父さんを呼びに行った。
「父さん、森の中で盗賊に襲われた人がいたよ。」
「なんだと、盗賊だと?」
「うん、陰に隠れて盗賊をやり過ごした後、来た道の逆方向に襲撃の跡があったんだ。」
「そうか。それで誰か生きていたか?」
「ダメ見たい。一人も生きていなかったよ。」
「.....わかった。何人か呼んで確認しよう。」
父さんは、そう言うと家から離れた。
数分後、数人を引き連れた父さんが戻ってきて、
「ミーノ、襲撃場所に案内できるか?」
「うん、大丈夫。よく行く場所の近くだから、すぐにわかるよ。」
「よし、すぐに出かけるから準備しろ。」
「うん。」
大人たちはスコップや鋸、ロープなんかを持って、僕の跡についてきた。
「ひでぇな。最近までこんな話は聞かなかったのにな。うちの村でも、ついに起きたか」
「あぁ、隣村で2~3週間前にあったと聞いている。ついにうちもか。」
「村中に注意しといたほうがいいな。」
大人たちは、これからのことを話しながら、襲撃された人たちを弔っていった。
(怖いな。これから村はどうすんだろう。)
そう思いながらミーノは今日あったことを考えていた。
(くそ、なんも無いじゃん。この前光ったのはたまたま? 取り敢えず、他の場所も探してみるか?)
ミーノは、通いなれたゴミ置き場を離れ、森の中へと歩みを進めた。
(やっぱり、森の中はいいなぁ。キノコや果物がとれるし、”ゴミ拾い”よりはよっぽどいいものがあるな。ちょっとはお小遣い稼ぎにもなるし。)
「がさっ。」
(やべ、魔物でもでたか? あんまり奥にまで入ってないんだけど)
そう言うと草むらに姿を隠し、様子を窺う。そうすると、数人の人が歩いている姿が見えた。
(なんだ、冒険者かな?まさか、盗賊?)
「ひゃっ、ひゃっ、ひゃっ。今日の獲物はよかったな」
「そうだな、積み荷もよかったが、最高なのはオンナだったな」
「でもアニキ、殺しちゃったらダメじゃん。」
「すまねぇな、まさか魔法使いだったとは思わなかったからな。思わず反撃しちゃったよ。」
男たちは5~6人の盗賊のようである。下品な笑い声をあげながら、
「まぁ、今日の実入りはまあまあだったんだから、少しはあきらめるんだな。」
「取り敢えず、足が付かないよう他の村か街にでも行くか。」
と、盗賊のリーダーらしき一人の男が言った。
「そうッスね。そうしましょう。酒でも飲みましょうかね。後、そこでイイコトでも...?」
「あんまり羽目を外すなよ。他のやつらに寝首でも掻かれた日にゃ笑い者だぞ?」
「へいへい、そうッスね。」
盗賊たちがいなくなった後、ミーノは、
(あんな奴らがいるからダメなんだ。この村は平和なのに。)
盗賊たちが行き過ぎた道を逆に歩き出し、襲撃された誰かに生き残った人がいないか考え、
(一人でも生きていればいいけど。さっきの話からすると、難しいかな?)
そう思いながら歩き出し、数分後、
(うわ、こりゃ酷いや。メチャクチャじゃん。)
あたり一面、壊された馬車や死体だらけだった。
(父さんを呼んで、お墓に埋めてもらうかな。)
ミーノが周囲を眺めていると、ある一点が光っていることに気付く。
(なんだろう。この女性、うっすらと光ってる。 うわぁ!)
その女性に手を触れた瞬間、ミーノの頭の中に、『ファイヤー』『迅速』『身体強化』と
浮かび上がった。
(意味わかんない。どういうこと?)
女性から手を離すと、先ほどの浮かび上がった文字が消える。
(消えた?)
再度女性に触れると、『ファイヤー』『迅速』『身体強化』と出た。
(触ると頭の中に文字が浮かび上がるのか?でも、どうして?)
疑問に思いつつ、その場を離れ、父さんを呼びに行った。
「父さん、森の中で盗賊に襲われた人がいたよ。」
「なんだと、盗賊だと?」
「うん、陰に隠れて盗賊をやり過ごした後、来た道の逆方向に襲撃の跡があったんだ。」
「そうか。それで誰か生きていたか?」
「ダメ見たい。一人も生きていなかったよ。」
「.....わかった。何人か呼んで確認しよう。」
父さんは、そう言うと家から離れた。
数分後、数人を引き連れた父さんが戻ってきて、
「ミーノ、襲撃場所に案内できるか?」
「うん、大丈夫。よく行く場所の近くだから、すぐにわかるよ。」
「よし、すぐに出かけるから準備しろ。」
「うん。」
大人たちはスコップや鋸、ロープなんかを持って、僕の跡についてきた。
「ひでぇな。最近までこんな話は聞かなかったのにな。うちの村でも、ついに起きたか」
「あぁ、隣村で2~3週間前にあったと聞いている。ついにうちもか。」
「村中に注意しといたほうがいいな。」
大人たちは、これからのことを話しながら、襲撃された人たちを弔っていった。
(怖いな。これから村はどうすんだろう。)
そう思いながらミーノは今日あったことを考えていた。
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