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死闘?チート能力で瞬殺!
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翌朝、リッチ討伐の為、ミーノとヘレンは廃教会へと向かう。文字通り、飛ぶ勢いで。
「到着。ここが廃教会か。廃教会っていっても、村が丸ごと廃棄されているな。」
「うえー、気味が悪い。本当に幽霊は出ないんでしょうね。」
「まあ、ギルドではそう言ってたな。そんなに気になるならば、ヘレンの『聖域』で幽霊が出なくしちゃえばいいんじゃあない?」
「そうね、そうするわ。村丸ごと『聖域』!」
ヘレンが『聖域』を展開すると、村中の空気が澄んでいくのが分かる。
「これでいいかしら?早速、廃教会に行きましょう。」
「そうだね。準備万端ってとこかな?」
廃教会に足を踏み入れた二人は、
「ところで、リッチはどこにいるのかな?詳しいことはギルドでもわからなかったようだけど。」
「いるとすれば最奥かな?とすれば、祭壇あたりが怪しいわね。」
祭壇近くまで来た二人が見たものは、
「いた、あいつがリッチのようだ。うん?でもおかしいな。すっごくよれよれだけど。」
「じゃあ、ミーノのスキルで鑑定してみたら?」
「よし、『改・真実の目』!うん、リッチで間違いない。持っているスキルは『火魔法無効』、『水魔法無効』、『風魔法無効』、『土魔法無効』、『異常無効』、『鍵』、『闇魔法』、『死者使役』だね。」
「すごいね、うらやましいほどのスキルだわ。」
「ヘレン、これまで使ってこなかった『強奪』を使って、ヤツのスキルを奪おうと思う。」
「いいわね、そんなスキルがあれば無敵ね。」
「では『強奪』!」
リッチが持つスキルが、ミーノのものとなった。
「OKだ。全て僕のスキルとして吸収できたよ。」
「よかったわね。じゃあ、最後は私のスキルで決着をつけるわ。『癒し』!」
ヘレンが唱えると、リッチの体周辺に聖なる力のフィールドが展開され、徐々にリッチの体が透明になっていく。
「終わったな。おっと、何か落としたぞ?」
リッチが落としたものは、1冊の本と王冠であった。ミーノが拾いあげるとその本は、
「ヘレン、どうやら本は魔導書のようだね。ふむふむ、なるほど、よし!」
「ミーノ、それが何か分かったの?」
「うん、まったく読めん!」
「なにそれ、わかったような雰囲気があったのに。じゃあ、私に貸してみて。」
ヘレンが受け取ると、
「本当に、何が書いてあるかわかんないわね。えーと、あっ。」
「ヘレンどうかしたの?」
「この魔導書の表紙に手形みたいなのがあるのよ。どれどれ?」
ヘレンが、その魔導書に手のひらを置いてみた瞬間、
「きゃっ。」
「ヘレン、大丈夫かい?何があった?」
「大丈夫。頭の中に魔導書から何かが流れ込んだような感覚だったから驚いたのよ。」
「何だったの?」
「うふ、うふふふ。分かったわ、なるほどね。」
「もったいぶらないで教えてよ、何があったのか。」
「この魔導書の文字が読めるようになったのよ。」
「すごいね。で、この魔導書には何が書いてあったの?」
「リッチのくせに、聖魔法の奥伝の魔導書を持っていたみたい。リッチになる前は聖職者だったのかも。」
「へえ、聖魔法ね。だったらヘレンにはちょうどいいじゃあない?”聖女”持ちだから。」
「町に帰ったら、この魔導書を詳しく調べてみるわ。」
「じゃあ、終わったことだし町に帰ろうか。」
「ええ、帰りましょう。」
二人はミーノの『空間移動』で町へと帰還し、ギルドへと向かった。
「レミーさん、終わりましたよ。」
「えっ、もう終わったの。で、討伐の証明は?リッチだから王冠は落としたはずよ。」
「はい、これが討伐証明の王冠です。」
「お疲れ様。本当にリッチ討伐が完了したようね。ただ、早すぎるけど。」
「ヘレンの”聖女”のスキルで、あっという間に完了しましたよ。」
「ほんとうに勇者ご一行様みたいね。あと、他に何かあった?」
レミーさんにこう言われたが、ミーノは、
(魔導書を落としたけれど、ヘレンのスキルの拡充のためにも黙っておこう。)
「いいえ、何もありませんでした。これといって。」
「そう。ではこれが討伐の報奨金よ。白金貨2枚よ。」
「ありがたく受け取らしていただきます。」
ミーノが報奨金を受け取った後、
「僕たちは疲れたので、一旦家に帰りますね。また何かあれば、しばらくは町にいますので言ってください。」
「いいわ。ではまた。」
岐路についたときヘレンは、
「ミーノ、どうして魔導書の事を黙ってたの?」
「ああ、ヘレンのスキルアップに役立ちそうだったからね。魔導書の事を言っちゃうと、没収されかねないからね。」
「なるほどね。」
ミーノ達は、体を休めるべく家へと向かう。
「到着。ここが廃教会か。廃教会っていっても、村が丸ごと廃棄されているな。」
「うえー、気味が悪い。本当に幽霊は出ないんでしょうね。」
「まあ、ギルドではそう言ってたな。そんなに気になるならば、ヘレンの『聖域』で幽霊が出なくしちゃえばいいんじゃあない?」
「そうね、そうするわ。村丸ごと『聖域』!」
ヘレンが『聖域』を展開すると、村中の空気が澄んでいくのが分かる。
「これでいいかしら?早速、廃教会に行きましょう。」
「そうだね。準備万端ってとこかな?」
廃教会に足を踏み入れた二人は、
「ところで、リッチはどこにいるのかな?詳しいことはギルドでもわからなかったようだけど。」
「いるとすれば最奥かな?とすれば、祭壇あたりが怪しいわね。」
祭壇近くまで来た二人が見たものは、
「いた、あいつがリッチのようだ。うん?でもおかしいな。すっごくよれよれだけど。」
「じゃあ、ミーノのスキルで鑑定してみたら?」
「よし、『改・真実の目』!うん、リッチで間違いない。持っているスキルは『火魔法無効』、『水魔法無効』、『風魔法無効』、『土魔法無効』、『異常無効』、『鍵』、『闇魔法』、『死者使役』だね。」
「すごいね、うらやましいほどのスキルだわ。」
「ヘレン、これまで使ってこなかった『強奪』を使って、ヤツのスキルを奪おうと思う。」
「いいわね、そんなスキルがあれば無敵ね。」
「では『強奪』!」
リッチが持つスキルが、ミーノのものとなった。
「OKだ。全て僕のスキルとして吸収できたよ。」
「よかったわね。じゃあ、最後は私のスキルで決着をつけるわ。『癒し』!」
ヘレンが唱えると、リッチの体周辺に聖なる力のフィールドが展開され、徐々にリッチの体が透明になっていく。
「終わったな。おっと、何か落としたぞ?」
リッチが落としたものは、1冊の本と王冠であった。ミーノが拾いあげるとその本は、
「ヘレン、どうやら本は魔導書のようだね。ふむふむ、なるほど、よし!」
「ミーノ、それが何か分かったの?」
「うん、まったく読めん!」
「なにそれ、わかったような雰囲気があったのに。じゃあ、私に貸してみて。」
ヘレンが受け取ると、
「本当に、何が書いてあるかわかんないわね。えーと、あっ。」
「ヘレンどうかしたの?」
「この魔導書の表紙に手形みたいなのがあるのよ。どれどれ?」
ヘレンが、その魔導書に手のひらを置いてみた瞬間、
「きゃっ。」
「ヘレン、大丈夫かい?何があった?」
「大丈夫。頭の中に魔導書から何かが流れ込んだような感覚だったから驚いたのよ。」
「何だったの?」
「うふ、うふふふ。分かったわ、なるほどね。」
「もったいぶらないで教えてよ、何があったのか。」
「この魔導書の文字が読めるようになったのよ。」
「すごいね。で、この魔導書には何が書いてあったの?」
「リッチのくせに、聖魔法の奥伝の魔導書を持っていたみたい。リッチになる前は聖職者だったのかも。」
「へえ、聖魔法ね。だったらヘレンにはちょうどいいじゃあない?”聖女”持ちだから。」
「町に帰ったら、この魔導書を詳しく調べてみるわ。」
「じゃあ、終わったことだし町に帰ろうか。」
「ええ、帰りましょう。」
二人はミーノの『空間移動』で町へと帰還し、ギルドへと向かった。
「レミーさん、終わりましたよ。」
「えっ、もう終わったの。で、討伐の証明は?リッチだから王冠は落としたはずよ。」
「はい、これが討伐証明の王冠です。」
「お疲れ様。本当にリッチ討伐が完了したようね。ただ、早すぎるけど。」
「ヘレンの”聖女”のスキルで、あっという間に完了しましたよ。」
「ほんとうに勇者ご一行様みたいね。あと、他に何かあった?」
レミーさんにこう言われたが、ミーノは、
(魔導書を落としたけれど、ヘレンのスキルの拡充のためにも黙っておこう。)
「いいえ、何もありませんでした。これといって。」
「そう。ではこれが討伐の報奨金よ。白金貨2枚よ。」
「ありがたく受け取らしていただきます。」
ミーノが報奨金を受け取った後、
「僕たちは疲れたので、一旦家に帰りますね。また何かあれば、しばらくは町にいますので言ってください。」
「いいわ。ではまた。」
岐路についたときヘレンは、
「ミーノ、どうして魔導書の事を黙ってたの?」
「ああ、ヘレンのスキルアップに役立ちそうだったからね。魔導書の事を言っちゃうと、没収されかねないからね。」
「なるほどね。」
ミーノ達は、体を休めるべく家へと向かう。
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