異世界で【スキル作成】を使って自由に生きる!

ぺったんこ

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自由民?

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ガチャガチャと煩わしい音で目覚める。
 何事かと辺りを見渡すと、サーシャが剣を腰のベルトに差していた。
 【時計】スキルで時刻を確認すると、朝の5時……起きるの早過ぎるだろう。
 
「起きたか! オレ、今から森に行ってくるから、ゆっくりしてろよ」

「何しに行くんだ?」

「魔物を狩って金を稼ぎにいく」

 魔物と言われてもピンと来ない。
 俺が元いた世界には魔法も魔物も存在しない。
 この世界では当たり前の存在なんだな。

「とりあえず暇だから俺も付いていく」

「いや、セツナ戦えるのかよ? お前見た感じ剣士でも、魔法使いでも無さそうだし……」

 ピンポン!!! ……正解!

 剣士とか魔法使いとか興味がない!
 ただスキルがチートなだけの一般人または自由民かな。

「まあいいや。 アイテムボックスが有るから荷物持ちぐらいはできるだろう」

「おう! 任せとけ!」

 戦いたいとか思わないが、どうにかしてサーシャからパンティーだけは貰わないと、俺の名誉に関わる。
 その為に付いていく。
 俺の使命を果たすために……

「そうだ!……昨日の事なんだが、サーシャのパンティーが欲しい」

「あのなー! 絶対無理って言ったろう! ……オレ履いてねえんだよ」
 
 はあ!? 履いてない? どういう意味だ!

「貧乏だから下着買えないんだ……恥ずかしいから、こんな事言わせんなよ! オレも女の子だぞっ!」

 ば、馬鹿な!? そんな事あるはずがない。
 下着を履かない女が、この世に存在するはずがない。
 こいつは嘘を付いてる。
 その程度の嘘で俺が騙されると思うなよ!!!

「確認してやる!」

「あっ!? や、やめろ……変態っ! ズボン下げるなっ!」

 俺はサーシャの着ているズボンを下げようとするが、抵抗され、中々思うようにいかない。

 ええい洒落くせぇぇぇえええ!!!

【スキル作成】……現れいでよ!!! 【剛力】スキル!

 この【剛力】スキルは、筋力最強になるスキルだ。
 これでサーシャのパワーを上回り、ズボンを脱がす。

 さーいけ! 真実を暴け剛力スキル……うおぉぉぉ!!!

「やめろ!? 見えちまうだろう!? やっめっろ~! あっ!?」

 俺の剛力に力及ばず、ズボンを呆気なく脱がせる事に成功した。
 パワーISゴッドだ!

「うわ~ん見んな!? ばかバカ馬鹿っ!」

 整理されていない荒れ果てた庭の雑草ぐらい、ビッシリと生えた陰毛、その下にはプニプニの局部。
 サーシャは16歳だが立派な大人の女だった。

「サーシャは大人なんだな!」 

「どこ見て言ってんだよ! いいから早くズボン返してくれっ!」
 
 恥ずかしそうに内股にして両手でアソコを隠す姿がいい。
 この女とセックスしたくなってきた。
 だが、その前にパンティーを履いてない事実が発覚した。
 これは由々しき事態だ。

「くそっ!」
 
 悔しい……
 パンティーを貰いたいが、サーシャは本当に貧乏で買う金がない。
 悔しいが……こうなったら俺が下着をプレゼントするしかない。
 
 まさか俺が、誰かにパンティーをプレゼントするハメになるなんて思いもしなかった。

 【ネットショップ】を開き、サーシャに似合う黒のスケスケのパンティーを何枚か選び注文する。
 俺の手に現れた下着を全部、彼女に渡す。

「やるから、これ履け!」

「え、くれんのか? オレ、初めて男からプレゼント貰った」

 嬉しそうに下着とズボンを受け取り、後ろを向いて着替えを済ませた。
 履いたパンティーはいつか回収する。
 あと、ついでにセックスもする。

「ありがとうっ! これ大事にするからっ」

 ああ、大事にしろよ……結局は俺の物になるからな。


◆◆◆


 領主の娘エルメスと共に入場した時の門から、ラルームの町を出て行く。
 サーシャに連れられ30分ほど整備された道を歩いていたが、途中で道を横に抜けて森の中へと入った。

「ここら辺から、ちょこちょこ魔物が出てくる」  

 ふーーーん、そうなのか……全く興味がない。

「いた! 角ウサギだ! オレが倒し終えるまでセツナはこの辺に隠れてろ。 」
 
 そう言って剣を抜き、恐る恐る魔物に向かっていく。
 前方20メートルぐらい先に角の生えたウサギが3匹いる。
 戦いはサーシャに任せて、俺はその辺で採取をする事にした。

「鑑定スキル」

 この世界の植物に詳しくない俺では、普通に探しても何も見つけ切れないと思い、【鑑定】のスキルを発動させて周辺を探索する。

 【薬草】……回復ポーションの材料。 

 【毒消し草】……解毒ポーションの材料。 

 【ウチケシの実】……治癒ポーションの材料

 【癒やしのハーブ】……回復、解毒、治癒ポーションの材料
 
 ヘぇ~面白いな、色んなポーションの材料があるんだ。
 興味が湧いてきたので、見つけた物を片っ端から全部採取する。
  
 ポーション作りとか、ファンタジーぽくっていいな。
 せっかくだから後で試しに作ってみるか。
 
 採取が終わりサーシャの所へ行くと、ゴブリン5匹に囲まれていた。
 両手で持っている剣は中程から折れて使い物にならなくなっている。
 囲まれているせいで逃げ場がなく大ピンチだった。

「バカっ来んな!? ゴブリンだぞ! お前は逃げろっ」

 何かサーシャが必死で喚いているが、どうでもいい。
 こんな雑魚相手にいちいち逃げてられるか。

「ファイヤーボール」

 【魔法】のスキルを使い、両手をゴブリンの方に向けて火の玉を5つ放つ。
 敵に着弾して燃え盛り、あっという間に消し炭になってしまった。
 余裕の勝利だ。
 この程度の敵なら勝って当たり前だが。

「すげ~威力のファイヤーボール!? 一撃で倒すなんて有り得ない」

 普通のファイヤーボールと違うのか?
 まぁ~俺の魔法はチートスキルで勝手に作ったから特別なのかもしれない。
 普通の威力と違ってもしかたない……

「てかお前、魔法使いだったのか! アイテムボックスは持ってるし、魔法の才能もあるって何だよ! 何者なんだよ?」
 
「俺は自由民だ」

「嘘つくな! 自由民ってのは町に居住せず、自由に旅して回るような貧弱な遊人の事を言うんだよ」
 
 いや、全然間違ってない。
 別に俺はこの町にずっといるわけじゃ。
 飽きたら、どっか他の町に遊びに行く。

「あれだな……チートな自由民だ」

 そう神様からチートスキルを貰った、ただの自由民。

「隠して置きたいなら別に言わなくてもいいけど、とりあえず助けてくれて、ありがとな!」

 
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