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第二章:悪霊の目覚め
第二章:悪霊の目覚め 15
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もっともらしいことを言っているが、適当な言い訳にも聞こえる部長の台詞にどう言葉を返すか戸惑っていると、蓮田が首だけを動かし俺たちを一瞥した。
「あの……」
「どうしたの、乃亜ちゃん?」
怪訝そうに、桜が後輩を見やる。
「仮に橋が落ちていたとしても、ヘリコプターで救助に来る可能性があるのではないでしょうか?」
「あ、言われてみりゃそうか」
指摘され、俺は相槌をうつ。
「こんだけ広い村なら、ヘリの一台くらいは離着陸する場所もありそうだしな」
「なるほどね。じゃあ、その辺りの確認も踏まえた上で、まずは由奈さんと流森さんに会おう。蓮田くんと長沢くんには戻って早々申し訳ないけど、大丈夫だよね?」
「はい」
断ったところで他にすることもないし、自分だけボケッとしているのも落ちつかない。
座ったばかりの腰を上げ、部長に続く。
桜と蓮田も特に反論はないようで、大人しくついてきたようだった。
唯一、
「朝ごはんはどうなるのかな?」
という疑問が幼なじみの口から漏れたが、欲しいときは流森さんが軽食を用意するらしい旨を伝えると、納得したように頷きを返してきた。
事務室に到着し、部長が代表して簡単に事情を説明する。
たった今別れたばかりの相手と再び会うというのもどこか変な気分になるが、由奈さん本人はそれほど気にする風でもなく対応してくれた。
「橋の様子を見に行きたいって、わたしたちだけで?」
部長の申し出にすっとんきょうな顔で声を上げる由奈さんを、俺たち四人は見つめる。
「それは困っちゃうよ。これから車返しに行かなきゃいけないし、ちょっとこっちもややこしいことになっちゃってて……」
側に立つ流森さんへ目配せをしながら、由奈さんは困ったように口を尖らせる。
「ややこしい?」
意味がわからず部長が聞き返すと、由奈さんが神妙に頷いた。
「原因がわからないんだけど、電話が繋がらないみたいなの」
「電話が?」
「昇さんが駆け込んできたときに気づいたんだけどね、ここと村長の家の電話、両方とも使えない状態でさ。それで、たまたま用があって村長の家に顔出してた亀田さんが、警察を呼んできてやるってことになって。何だろう……故障なのかな?」
首を捻りながら、流森さんが経緯を話してくれる。
「その亀田さんの家からかけるのは、駄目だったんですか? じゃなきゃ、近所の人に頼むとか」
もっともな疑問を、桜が投げかける。
しかし、これに流森さんはあっさりと首を横に振った。
「亀田さんち、固定電話置いてないの。お父さんが堅物というか変わり者でね、機械関係が大嫌いみたい。でも警察を呼びに行った義輝さんはスマホ持ってるから、橋の先まで行けば電波が繋がるだろうって話になって。近所の人に借りるっていうのも、最初はみんな提案したんだけど、村長がね……」
何かを思い出したか、流森さんは一度呆れたように言葉を止めた。
「村長がどうかしたんですか?」
いったい、何があったのか。気になり先を促すと、呆れた様子を崩さぬまま話を続けてきた。
「下手に周りへ知らせるなって。まだどういう状況かわからないし、むやみに混乱を招く必要はないなんて言ってね。それで、枝橋さんにだけは事情を話して、一緒に神社に向かったってわけ。まぁ、こういう田舎って噂話みたいなのは、ウイルスみたいに一瞬で村中に広まるからね。インターネットより優秀なくらいのスピードでさ」
「あの……」
「どうしたの、乃亜ちゃん?」
怪訝そうに、桜が後輩を見やる。
「仮に橋が落ちていたとしても、ヘリコプターで救助に来る可能性があるのではないでしょうか?」
「あ、言われてみりゃそうか」
指摘され、俺は相槌をうつ。
「こんだけ広い村なら、ヘリの一台くらいは離着陸する場所もありそうだしな」
「なるほどね。じゃあ、その辺りの確認も踏まえた上で、まずは由奈さんと流森さんに会おう。蓮田くんと長沢くんには戻って早々申し訳ないけど、大丈夫だよね?」
「はい」
断ったところで他にすることもないし、自分だけボケッとしているのも落ちつかない。
座ったばかりの腰を上げ、部長に続く。
桜と蓮田も特に反論はないようで、大人しくついてきたようだった。
唯一、
「朝ごはんはどうなるのかな?」
という疑問が幼なじみの口から漏れたが、欲しいときは流森さんが軽食を用意するらしい旨を伝えると、納得したように頷きを返してきた。
事務室に到着し、部長が代表して簡単に事情を説明する。
たった今別れたばかりの相手と再び会うというのもどこか変な気分になるが、由奈さん本人はそれほど気にする風でもなく対応してくれた。
「橋の様子を見に行きたいって、わたしたちだけで?」
部長の申し出にすっとんきょうな顔で声を上げる由奈さんを、俺たち四人は見つめる。
「それは困っちゃうよ。これから車返しに行かなきゃいけないし、ちょっとこっちもややこしいことになっちゃってて……」
側に立つ流森さんへ目配せをしながら、由奈さんは困ったように口を尖らせる。
「ややこしい?」
意味がわからず部長が聞き返すと、由奈さんが神妙に頷いた。
「原因がわからないんだけど、電話が繋がらないみたいなの」
「電話が?」
「昇さんが駆け込んできたときに気づいたんだけどね、ここと村長の家の電話、両方とも使えない状態でさ。それで、たまたま用があって村長の家に顔出してた亀田さんが、警察を呼んできてやるってことになって。何だろう……故障なのかな?」
首を捻りながら、流森さんが経緯を話してくれる。
「その亀田さんの家からかけるのは、駄目だったんですか? じゃなきゃ、近所の人に頼むとか」
もっともな疑問を、桜が投げかける。
しかし、これに流森さんはあっさりと首を横に振った。
「亀田さんち、固定電話置いてないの。お父さんが堅物というか変わり者でね、機械関係が大嫌いみたい。でも警察を呼びに行った義輝さんはスマホ持ってるから、橋の先まで行けば電波が繋がるだろうって話になって。近所の人に借りるっていうのも、最初はみんな提案したんだけど、村長がね……」
何かを思い出したか、流森さんは一度呆れたように言葉を止めた。
「村長がどうかしたんですか?」
いったい、何があったのか。気になり先を促すと、呆れた様子を崩さぬまま話を続けてきた。
「下手に周りへ知らせるなって。まだどういう状況かわからないし、むやみに混乱を招く必要はないなんて言ってね。それで、枝橋さんにだけは事情を話して、一緒に神社に向かったってわけ。まぁ、こういう田舎って噂話みたいなのは、ウイルスみたいに一瞬で村中に広まるからね。インターネットより優秀なくらいのスピードでさ」
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