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第四章:矛盾の解明
第四章:矛盾の解明 11
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「趣味悪いわあんた……」
悪気なく告げる従弟にジト目でぼやき、由奈さんはコーヒーを一口飲む。
「桜たちは、もう起きてたんすね?」
部長の性格に関しては今更なので軽く受け流し、俺は何となく気になったことを訊ねてみる。
「あ、うん。二人とも起きてたよ。桜くんも昨日より落ち着いた感じだったね。あの様子なら、もう心配はいらないんじゃないかな」
「そうっすか」
それならば良い。ただでさえ鬱ぎ込みかけていた状態で蓮田と二人きりの環境は結構酷なのではと、若干不安はあったのだが。
「後で朝食も食べるって言ってたから食欲の方も問題なさそうだし、無理さえさせなきゃ大丈夫だろうね」
最後にそう付け加え、部長は壁の時計を見上げた。
それから従姉に首を方向転換し、欠伸を噛み殺しながら口を開く。
「由奈さん、パソコンや電話は相変わらず駄目?」
「たぶん駄目だと思う。少なくとも、こことわたしの家は使えないまま」
部屋のパソコンを横目で見て、由奈さんは肩を竦めて頭を振る。
「由奈さんの家って、藤美荘から近いんですか?」
ふと浮かんだ疑問を口にすると、由奈さんはコクンと頭を縦に揺らす。
「車で五分くらいかな。村長が用意してくれた家でさ、家賃が安いの。古い家だからあちこちボロいんだけど、それもまた味がある感じで気に入ってるんだけどね」
「でも、一人暮らしですよね? こんな事件が起きてるんじゃ、夜は不安になりませんか?」
「そりゃ怖いわよ。でも仕方ないでしょう? 戸締まりはちゃんとしてるし、とりあえず大丈夫かなとは思うようにしてる。でもまぁ、万が一犯人が襲ってきたら覚悟決めるしかないかもね」
冗談めかしてそう言って目を伏せる部長の従姉に、俺はどう言葉を続けるべきか判断に迷う。
そうですよね、とはさすがに言えないし、かと言って大丈夫ですよと言うのも無責任な感じがしてしまう。
そこからしばらく沈黙が流れ、外から聞こえる雀の鳴き声だけが室内に響いた。
特に重い雰囲気と感じるようなこともなかったが、そろそろ部屋に戻っておかなければ邪魔になるのではないかと思い始めた頃に。
遠慮がちなノックの音が、部屋の静寂を破った。
それからすぐに、馴染みのある声が聞こえドアがゆっくりと開かれていく。
「……おはよぉございます。あ、雄治見つけた」
どこか警戒するように中を覗き込んできたその正体は、ついさっき話のネタにされたばかりの桜本人だった。
俺と目が合うや否や一度顔を引っ込めて、改めてドアを開けて中へ入ってくる。
「ここにいたんだ?」
由奈さんへ会釈をしながら近づいてくる幼なじみへ、
「ああ、部屋にいても息が詰まるからな」
と返して、それから桜の後に続いて蓮田が姿を見せたのを確認する。
「……」
こちらは目が合っても目礼のみ。
ひとまず小さく手を挙げ応え、二人がソファーへ座るのを待つ。
由奈さんは女子二人のコーヒーを用意するため既に立ち上がっていた。
「部長が雄治探して部屋に来たから、どうかしたのか気になってて。部屋覗いたら誰もいなかったから、こっち来てみた」
「そうだったのか。昨日はあれからすぐ眠れたか?」
相槌を打ちながら、訊いてみる。
悪気なく告げる従弟にジト目でぼやき、由奈さんはコーヒーを一口飲む。
「桜たちは、もう起きてたんすね?」
部長の性格に関しては今更なので軽く受け流し、俺は何となく気になったことを訊ねてみる。
「あ、うん。二人とも起きてたよ。桜くんも昨日より落ち着いた感じだったね。あの様子なら、もう心配はいらないんじゃないかな」
「そうっすか」
それならば良い。ただでさえ鬱ぎ込みかけていた状態で蓮田と二人きりの環境は結構酷なのではと、若干不安はあったのだが。
「後で朝食も食べるって言ってたから食欲の方も問題なさそうだし、無理さえさせなきゃ大丈夫だろうね」
最後にそう付け加え、部長は壁の時計を見上げた。
それから従姉に首を方向転換し、欠伸を噛み殺しながら口を開く。
「由奈さん、パソコンや電話は相変わらず駄目?」
「たぶん駄目だと思う。少なくとも、こことわたしの家は使えないまま」
部屋のパソコンを横目で見て、由奈さんは肩を竦めて頭を振る。
「由奈さんの家って、藤美荘から近いんですか?」
ふと浮かんだ疑問を口にすると、由奈さんはコクンと頭を縦に揺らす。
「車で五分くらいかな。村長が用意してくれた家でさ、家賃が安いの。古い家だからあちこちボロいんだけど、それもまた味がある感じで気に入ってるんだけどね」
「でも、一人暮らしですよね? こんな事件が起きてるんじゃ、夜は不安になりませんか?」
「そりゃ怖いわよ。でも仕方ないでしょう? 戸締まりはちゃんとしてるし、とりあえず大丈夫かなとは思うようにしてる。でもまぁ、万が一犯人が襲ってきたら覚悟決めるしかないかもね」
冗談めかしてそう言って目を伏せる部長の従姉に、俺はどう言葉を続けるべきか判断に迷う。
そうですよね、とはさすがに言えないし、かと言って大丈夫ですよと言うのも無責任な感じがしてしまう。
そこからしばらく沈黙が流れ、外から聞こえる雀の鳴き声だけが室内に響いた。
特に重い雰囲気と感じるようなこともなかったが、そろそろ部屋に戻っておかなければ邪魔になるのではないかと思い始めた頃に。
遠慮がちなノックの音が、部屋の静寂を破った。
それからすぐに、馴染みのある声が聞こえドアがゆっくりと開かれていく。
「……おはよぉございます。あ、雄治見つけた」
どこか警戒するように中を覗き込んできたその正体は、ついさっき話のネタにされたばかりの桜本人だった。
俺と目が合うや否や一度顔を引っ込めて、改めてドアを開けて中へ入ってくる。
「ここにいたんだ?」
由奈さんへ会釈をしながら近づいてくる幼なじみへ、
「ああ、部屋にいても息が詰まるからな」
と返して、それから桜の後に続いて蓮田が姿を見せたのを確認する。
「……」
こちらは目が合っても目礼のみ。
ひとまず小さく手を挙げ応え、二人がソファーへ座るのを待つ。
由奈さんは女子二人のコーヒーを用意するため既に立ち上がっていた。
「部長が雄治探して部屋に来たから、どうかしたのか気になってて。部屋覗いたら誰もいなかったから、こっち来てみた」
「そうだったのか。昨日はあれからすぐ眠れたか?」
相槌を打ちながら、訊いてみる。
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