聖女は旦那様のために奮闘中

ざっく

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仲直りの後

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そのまま、まっすぐにベッドへ向かい、メイシ―と一緒に転がる。
柔らかな寝具に寝かされ、強く抱きしめられていた腕が緩む。
嬉しいけれど、さすがに苦しくて、「はふ」と息を吐いた。
「--っああ、すまない。苦しかったか」
「ん。大丈夫、ん、です」
メイシ―が返事をする十分な時間を与えてくれる気はないようだ。
啄むようなキスが何度も降ってくる。
柔らかな唇が何度も合わさり、角度を変え、すり合わせるように次第に長くなっていく。
時折、ちゅ、ちゅ、と可愛らしい水音を立てられ、とっても恥ずかしいのに嬉しい。
もっとしてほしいけれど、苦しさに息が荒くなっていく。
「かわいい」
荒い息を吐いて、一生懸命クロードに縋りつくメイシ―を見て、彼は微笑む。
そんな甘い声で可愛いなんて言われたら、嬉しさで胸が張り裂けてしまいそうだ。
恥ずかしくて嬉しくて愛おしくて。
いろんな感情が、理性を押し流していく。
「クロードさまっ、んっ、んぅ」
名を呼べば、返事の代わりに深いキスが落ちてくる。
メイシ―のものよりもずっと分厚くて大きな舌が口の中に入り込んで、あちこち舐めていく。
口の中を舐められるのがこんなに気持ちいいなんて初めて知った。
自分も彼の口の中を舐めてみたいと舌を伸ばしても、届かない。彼の舌にからめとられて、先に進めないのだ。
舌を絡ませるのに夢中になってしまったというほうが理由かもしれない。
ちゅっと甲高い音を立てて、唇が離れる。
お互いの間に空気が入って、すうっと冷たい空気が流れた気がして。それが悲しくて手を伸ばす。
「ん、くろーどさま」
彼の名を呼ぶ自分の声が、したっ足らずで、甘えたような声だったことに驚いて口をつぐむ。
そんな小さな子供みたいな声を出すつもりなんてなかったのに。
目を丸くするメイシ―を見て、クロードは微笑み、頬にやさしくキスをする。
子供みたいだと言われなかったから、聞こえなかったのだろうと思うことにした。
隙間を埋めてほしくて、彼の首に腕を回して引き寄せる。
メイシ―の力が入らない腕でも、クロードはすんなりそばに来てくれて、キスをくれる。
だけど、そのキスはさっきまでのキスと違い、優しく触れるだけ。
もっとして欲しいと顎を上げても、啄まれるだけ。
彼の唇は、メイシ―の頬から首筋へと動いていく。
「もっと、キス、してください」
言葉でねだると、クロードは息を止めて、固まった。
「うん、キスもいいけど、もっと先に進もうと思うんだけど。いいかな?」
薄暗い中でも、照れたような笑みを浮かべてメイシ―の目を覗き込んでくる。
「先に?」
ふわふわする頭で、体を這いまわるクロードの手を感じる。
暖かくて大きな手に胸を包み込まれて、ふわふわする気持ちよさではなく、ぴりぴりするような、むずむずするような感覚が生まれてくる。
キスより先。
初夜だから、クロードと抱き合うのだ。
「します」
そうそう。それをしたかったのに、寝室に来ないクロードを責めようとしていたのだった。
そういえばそうだったと思いながら、クロードの下半身に手を伸ばす。
「待った」
彼の膨らんでいるであろうそこに触れる前に、手をつかまれる。
先に進むというのに、進もうとした手をつかまれて、メイシ―は不満げにクロードを見上げた。
「メイシ―はじっとしていて欲しい」
ベッドの中では、お互いに愛し合うのだと聞いた。二人で一緒に気持ち良くのだと。
「私にはさせてくれないんですか?」
腕に力を入れても、クロードはやすやすとメイシ―の手をベッドに押し付ける。
「それは……もう少し慣れてから」
「やらないと慣れません」
きっぱりと言い切るメイシ―に、クロードの目が泳ぐ。
そうして、迷うようなしぐさを見せながら、覆いかぶさって、ぎゅうっと強く抱きしめてくる。
しばらく何かをためらっている空気が流れていたが、大きく息を吐く。
「私が、慣れたら、だ」
メイシ―の顔の横で、頭頂部から埋もれるような状態になっているクロードが、ためらいがちに言う。
「もう、まったく余裕ないんだ。メイシ―に触れられたら、絶対に出る。出る前にと、前戯もせずに突っ込むわけにもいかないし。何より触りたいし。メイシ―の初めてをもっと大切にもらいたい。それには、メイシ―から触られたら無理なんだ。」
言い始めたら吹っ切れたのか、クロードがいつになくぺらぺらとしゃべりだす。
出るって何が。
学んだ知識から、閨で男性が出してはいけないものを思い出そうとしてみるが、分からない。
苦しそうだから、内臓?それは出たらヤバいと思うが、違うだろう。
「だから、頼む。私がメイシ―を抱くのに慣れるまで……もう少し余裕が持てるまでは、身を任せていてくれないか」
ようやく体を起こしたクロードは、捕まえていた手を、口元に持っていって、キスをする。そのまま、メイシ―に視線を向けるから、その色気光線に、メイシ―はただ黙って頷くことしかできなかった。
精悍さに色気が加わって、麗しいが過ぎる。
「よかった。ありがとう」
お礼を言われるようなことじゃない。
だけど、なんて返事をしていいかわからず、黙ったまま、コクコクと首を縦に振った。
正直に言えば、メイシ―はクロードに触れたい。
だけど、お願いされたし、抱き合えば、彼の体温を感じることができる。
身を任せるというのは、じっとしているだけでいいということだろうか。
クロードは、メイシ―の手にキスをして、そのまま、手の甲をぺろりと舐めた。
くすぐったさに、ピクリと動いてしまう。
同じ場所に、何度もクロードはキスを繰り返し、舌を這わせる。
なんだか、くすぐったいような、むずむずする。
彼の唇が、指へ移動して、指を一本口に含んでしまう。
「ひゃ、クロード様」
思わぬことをされている。
そうして、それによってもたらされる感覚が、ぞわぞわしてむずむずして仕方がない。
「ふ、ん、んっ……ん」
もうやめてほしくて手を取り戻そうとするが、彼の舌はさらに絡みついてくる。
「メイシ―、可愛い」
合間にささやかれる声で、触れられてもない体の奥がうずいた。
「も、だめです。そんなところばかり」
どうにもできない、もどかしさだけが降り積もっていくのに耐えられず、メイシ―はつかまれていないほうの手で、クロードの顔を追いやった。
ようやく解放された手は、かすかにふるえていた。
怖いとかではない。未知の感覚に力が入らなくなってしまっているのだ。
「可愛い」
真っ赤になって震えるメイシ―の頬にキスをすると、彼の手は、ゆっくりとナイトドレスを取り去っていく。
肩ひもが滑り落され、そんなに大きくない胸が露になる。
隠したいのに、胸を隠そうと腕を動かそうとするたびに、クロードが簡単に阻止してしまうのだ。
どうにも、自分の動きを察知されてしまっている。
クロードは両手で胸をもんで中心に集めるようにしながら、その突起に唇をつける。
「ふあっ」
ちゅっとされただけなのに、背筋を駆け上がる刺激に、思わず声が出た。
彼は、大きく口を開けて、ぱくりと胸をほおばってしまう。
彼の口の中では、胸の先端が思う存分舌になぶられている。反対の胸は、その舌の動きに沿うような動きを見せる。
「ふっ……んんっ、んっ」
甘えるような鼻に抜ける声が恥ずかしい。
こんな媚びるような声なんか、今まで出したことないのに。
「声を我慢しないで。可愛いよ。ねえ、気持ちいい?メイシ―」
こんな恥ずかしい声なんて、我慢するに決まっている。
なのに、クロードこそ、甘えたような声で問いかけてくるのはずるい。
「き……きもち、いい……です」
恥ずかしさが振り切れるけれど、素直に言わなければいけない気にさせる。
「--っメイシー。可愛い。可愛いよ」
大きな手が、メイシ―の胸を離れ、下腹部に触れる。
クロードがメイシ―に触れれば触れるほどむずむずしてしまうような感覚があったそこだ。
クロードの指が、ショーツの上から割れ目をなぞる。
その時になって、ショーツが濡れてしまっていることに気が付いた。
女性は、気持ちよくなると濡れるのだと聞いている。知っている。知っているのに、ショーツが濡れていることを知られることの恥ずかしさは筆舌に尽くしがたい。
これはメイシ―が思いきり気持ちよくなった証拠。
おかしなことはないと思うけれど、それはそれで恥ずかしい。
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