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婚約者エリザベス
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【アナベル、急な話だがレオン様に縁談の話が持ち上がった。相手は、レトソニア国のエリザベス王女なんだが本人は乗り気ではないらしい。今回お前に手紙を出したのは他でもないエリザベス王女が婚約者としてマナサーリを視察することになったからだ。国王陛下じきじきにアナベル、お前にエリザベス王女付きの護衛をと命ぜられた。心してかかれ。】
「王女付きの護衛・・・」
(レオンの婚約者の護衛・・・)
「あ~くそ私ってこんな性格悪かったか?」
マナサーリ国文書保管倉庫
(ここなら誰も居ないかな・・・っ!?)
「アナベルか。何か用か?」
「レ、レオンか。いや、別に、一人になりたくて」
「そうか奇遇だな。俺もだ。」
「っ!」
(それは私に出て行けってことか)
「失礼いたしました。」
急いで退出する。
「待てアナベル。1つ聞いてもいいか?」
「御意。なんでしょう?」
(??)
レオンは少し間を置いてきりだす。
「お前、レトソニア国のエリザベス王女のこと、どう思う?」
「っ!・・・エリザベス王女ですか・・・?。会ったことはありませんが聡明で美しく非がない方と伺っています。」
「そうか、俺の相手に相応しい女だと思うか?」
「えぇ。まぁ、今回の縁談にはうってつけの相手かと。」
「それは、アナベルお前の本心か?」
痛いほど真っ直ぐ見つめる瞳から目をそらす。
「国の繁栄にも繋がることでしょう。」
「っ!・・・そうか・・・そうか。」
なんでそんな苦しそうな顔をすんだよ。そんな目でこっちを見るなよ。
「一人でいたいんだろう?俺が出ていくから気にするな」
バタンと大きな音を立てて扉がしまった。
本棚に寄り掛かってズルズルと座り込む。
「じゃ、なんて言えば良かったんだよ・・・」
「王女付きの護衛・・・」
(レオンの婚約者の護衛・・・)
「あ~くそ私ってこんな性格悪かったか?」
マナサーリ国文書保管倉庫
(ここなら誰も居ないかな・・・っ!?)
「アナベルか。何か用か?」
「レ、レオンか。いや、別に、一人になりたくて」
「そうか奇遇だな。俺もだ。」
「っ!」
(それは私に出て行けってことか)
「失礼いたしました。」
急いで退出する。
「待てアナベル。1つ聞いてもいいか?」
「御意。なんでしょう?」
(??)
レオンは少し間を置いてきりだす。
「お前、レトソニア国のエリザベス王女のこと、どう思う?」
「っ!・・・エリザベス王女ですか・・・?。会ったことはありませんが聡明で美しく非がない方と伺っています。」
「そうか、俺の相手に相応しい女だと思うか?」
「えぇ。まぁ、今回の縁談にはうってつけの相手かと。」
「それは、アナベルお前の本心か?」
痛いほど真っ直ぐ見つめる瞳から目をそらす。
「国の繁栄にも繋がることでしょう。」
「っ!・・・そうか・・・そうか。」
なんでそんな苦しそうな顔をすんだよ。そんな目でこっちを見るなよ。
「一人でいたいんだろう?俺が出ていくから気にするな」
バタンと大きな音を立てて扉がしまった。
本棚に寄り掛かってズルズルと座り込む。
「じゃ、なんて言えば良かったんだよ・・・」
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