17 / 39
第五章 ウソつき勇者と賢者の石
5-1 決意
しおりを挟む
僕とミランは、貰った報酬を半分ずつ分けた。ミランは遊びに使うようだが、僕は装備を充実させるために、街の武器屋や防具やに向かった。色々声をかけられた。
「おおケント、聞いたぞ、またすごいクエストを達成したって?」
「相変らず一撃だったみたいじゃないか」
「最初見た時から、ずいぶん成長したな。もう一人前だな」
クエストを達成したのは昨日の夜。なのに、もう広がっていた。僕はそれに対して反論していない。嘘つき癖は抜けていない。
数日のうちに、僕はギルドの中でかなりの有名人になっていた。そして、街の内外から、僕指名でクエストが来るようになった。僕は、時には独りで、時にはミランと一緒に精力的にクエストをこなし、着々と経験値とお金を貯めて行った。その間、【ライアーストーン】の力を使うことはなかった。
そして、一か月が過ぎた夜、いつものようにミランと晩酌をしていた時、僕は言った。
「ミラン、僕はそろそろ、この町を出ようと思っているよ」
「・・・・そうか。俺も、もうそろそろ言ってくる頃かと思っていたぜ」
「今までありがとう」
「なに、気にするな。ちなみに、どこへ向かうんだ?」
「実は、王都に行こうと思っている」
「王都にか。そりゃまたなんで?」
「魔王を倒すための準備・・・・仲間を探すためです」
「そうか、そうだな。いくら強くなっても、仲間がいないと魔王なんぞ倒せないからな」
「そうなんです。だから、世界を旅して自分に合う人を見つけたいのですが・・・・いろいろ回るよりも、王都が手っ取り早いかと」
「そうだな。王都だといろんな人が集まるし。そして城下町のギルドは、こことは比べ物にならないほどの数で、高額で、難しいクエストがたくさんありそうだ」
「そして、最も重要なことは、賢者を見つけることです」
「賢者か・・・・って賢者ってなんだ?」
「この世界で、最も魔法を使うことに関して優れた職業です。攻撃、防御、補助、回復等、ありとあらゆる魔法を使いこなすことが出来ます。そして、自分自身が物理的なダメージを受けても、魔力が残っていれば、自動的に回復します」
「そ、そりゃすげーな」
「魔王討伐には、是非必要な仲間なのです」
「そうなのか・・・・賢者か・・・・よし、ケント、俺もついていく」
「え?僕の旅にですか?」
「ケント以外、誰がいる?」
「だって、先ほど言ったように、僕の最終目標は魔王討伐ですよ。今の生活に満足しているのであれば、僕の無茶で危険な行動に付き合わないほうが」
「俺は、面白いのが好きだ。そのチートみたいな賢者ってのを是非見てみたいぜ。ついでに魔王もやっちまえばいいんだろ?」
「本当にいいんですか?」
「ああ、安心しろ。お前との約束だ。ただし、美女との約束が重なったらそっちが優先だがな」
ついに、僕に正式なパーティーメンバーが加わった。名前はミラン。職業は薬師。武器はナイフとロープを兼ねた鞭だが、レベルが上がることによって得られる、卓越した薬の知識で、攻撃、防御、補助、回復など、材料があれば何でもあり。まるで道具の賢者だ。
かつ、攻撃も出来るので、とても頼りになる。女にだらしない以外は・・・。
「ところで、なんで賢者のことそんなに知っているんだ?」
「え?ああ、昔読んだ本に、そんなことが書いてあったことを思い出したんだよ」
「そうか・・・・なんか思い出し方が適当だな。まあ、そんなところがケントらしくって面白いけど」
危ない危ない、嘘で逃げる。
次の日、ギルドに向かった。ミーアに町を出ていくことを報告した。
「そっか、ついに来たのね。冒険者だからしょうがないけど、寂しくなるわね。まあ、ギルドとギルドは通信の宝玉でつながっているから、行きそうなところには連絡はしておくわよ」
「いろいろとありがとうございます。ところで・・・・その、ミランさんと離れ離れになって、心配じゃありませんか?」
「え?ミランの心配?何が?」
「ほら、女性関係とか・・・・」
「あ~それね。サッサと結婚すればいいのに。どうせ冒険者だから落ち着くのは無理だろうけど」
「そうですね、結婚すれば落ち着く・・・・けっ結婚すればってどういうことですか?」
「ええ、弟が遊んでばっかりで結婚しないのは、姉としてしんぱいでしょ?」
「・・・・姉弟だったんですか?」
「まあ、腹違いの姉弟だけどね。昔から一緒だから、気にしてないけど」
なんだ、仲が良かったのはそういうことか。ってことは、ミランには鎖が無いわけで、旅先でいろいろと遊びまわりそう。僕も連れまわされるのかな。
「ところでミーナ、賢者って職業知っているか?」
「賢者?ああ知っているわよ。超レア職ね。なりたくてもなれないから、そもそも目指そうとする人いないけど」
「なりたくてもなれないってどういうことだ?」
「賢者になるには、【賢者の石】が必要なの。そして、さらに資格が無いと無理なの」
「へ~【賢者の石】と資格ね。その石はなんだ?」
「世界に数個しかない、賢者になるために必要となる石らしいわよ」
「そうなのか。どうやって見つけるのか・・・・で資格ってどんなもんだ?」
「私もわからないわ。知っている人いるのかしら?」
「ケント、お前知っているか?知るわけないか。。。。」
「そうですね、知らないです。記憶喪失ですから。ただ、その人が【賢者の石】を手に持つことで、賢者かどうか分かるらしいです」
僕は心の中で思った。
【賢者の石】のありかは分からないが、資格は知っている。その資格とは、生まれつき【聖】の属性を持っていることだ。でも、知っていると言ったところで、何で知っているんだの話になるので、ウソをついて知らないことにする。
そういえば、【クエクエ1】では、主人公の幼馴染が【賢者】だったってオチだ。幼馴染と言えばレイナを思い出すのだが、そっくりなレイアも幼馴染に入るのだろうか?
「では明日朝、出発します。」
「ええ、分かったわ。」
そう言って、ギルドを去った。僕たちは部屋に戻り、荷物を整理し、旅路の支度をした。ミランが借りていた部屋はミーアに管理してもらうように調整をしていた。いつかは帰ってこれるように。
僕とミランとミーアは、その夜お酒を飲んだ。ミランの過去の話をミーアからたくさん聞けた。とても楽しい夜だったが、次の日の朝は地獄だった。
懲りていない自分に腹が立つ。。。。
「おおケント、聞いたぞ、またすごいクエストを達成したって?」
「相変らず一撃だったみたいじゃないか」
「最初見た時から、ずいぶん成長したな。もう一人前だな」
クエストを達成したのは昨日の夜。なのに、もう広がっていた。僕はそれに対して反論していない。嘘つき癖は抜けていない。
数日のうちに、僕はギルドの中でかなりの有名人になっていた。そして、街の内外から、僕指名でクエストが来るようになった。僕は、時には独りで、時にはミランと一緒に精力的にクエストをこなし、着々と経験値とお金を貯めて行った。その間、【ライアーストーン】の力を使うことはなかった。
そして、一か月が過ぎた夜、いつものようにミランと晩酌をしていた時、僕は言った。
「ミラン、僕はそろそろ、この町を出ようと思っているよ」
「・・・・そうか。俺も、もうそろそろ言ってくる頃かと思っていたぜ」
「今までありがとう」
「なに、気にするな。ちなみに、どこへ向かうんだ?」
「実は、王都に行こうと思っている」
「王都にか。そりゃまたなんで?」
「魔王を倒すための準備・・・・仲間を探すためです」
「そうか、そうだな。いくら強くなっても、仲間がいないと魔王なんぞ倒せないからな」
「そうなんです。だから、世界を旅して自分に合う人を見つけたいのですが・・・・いろいろ回るよりも、王都が手っ取り早いかと」
「そうだな。王都だといろんな人が集まるし。そして城下町のギルドは、こことは比べ物にならないほどの数で、高額で、難しいクエストがたくさんありそうだ」
「そして、最も重要なことは、賢者を見つけることです」
「賢者か・・・・って賢者ってなんだ?」
「この世界で、最も魔法を使うことに関して優れた職業です。攻撃、防御、補助、回復等、ありとあらゆる魔法を使いこなすことが出来ます。そして、自分自身が物理的なダメージを受けても、魔力が残っていれば、自動的に回復します」
「そ、そりゃすげーな」
「魔王討伐には、是非必要な仲間なのです」
「そうなのか・・・・賢者か・・・・よし、ケント、俺もついていく」
「え?僕の旅にですか?」
「ケント以外、誰がいる?」
「だって、先ほど言ったように、僕の最終目標は魔王討伐ですよ。今の生活に満足しているのであれば、僕の無茶で危険な行動に付き合わないほうが」
「俺は、面白いのが好きだ。そのチートみたいな賢者ってのを是非見てみたいぜ。ついでに魔王もやっちまえばいいんだろ?」
「本当にいいんですか?」
「ああ、安心しろ。お前との約束だ。ただし、美女との約束が重なったらそっちが優先だがな」
ついに、僕に正式なパーティーメンバーが加わった。名前はミラン。職業は薬師。武器はナイフとロープを兼ねた鞭だが、レベルが上がることによって得られる、卓越した薬の知識で、攻撃、防御、補助、回復など、材料があれば何でもあり。まるで道具の賢者だ。
かつ、攻撃も出来るので、とても頼りになる。女にだらしない以外は・・・。
「ところで、なんで賢者のことそんなに知っているんだ?」
「え?ああ、昔読んだ本に、そんなことが書いてあったことを思い出したんだよ」
「そうか・・・・なんか思い出し方が適当だな。まあ、そんなところがケントらしくって面白いけど」
危ない危ない、嘘で逃げる。
次の日、ギルドに向かった。ミーアに町を出ていくことを報告した。
「そっか、ついに来たのね。冒険者だからしょうがないけど、寂しくなるわね。まあ、ギルドとギルドは通信の宝玉でつながっているから、行きそうなところには連絡はしておくわよ」
「いろいろとありがとうございます。ところで・・・・その、ミランさんと離れ離れになって、心配じゃありませんか?」
「え?ミランの心配?何が?」
「ほら、女性関係とか・・・・」
「あ~それね。サッサと結婚すればいいのに。どうせ冒険者だから落ち着くのは無理だろうけど」
「そうですね、結婚すれば落ち着く・・・・けっ結婚すればってどういうことですか?」
「ええ、弟が遊んでばっかりで結婚しないのは、姉としてしんぱいでしょ?」
「・・・・姉弟だったんですか?」
「まあ、腹違いの姉弟だけどね。昔から一緒だから、気にしてないけど」
なんだ、仲が良かったのはそういうことか。ってことは、ミランには鎖が無いわけで、旅先でいろいろと遊びまわりそう。僕も連れまわされるのかな。
「ところでミーナ、賢者って職業知っているか?」
「賢者?ああ知っているわよ。超レア職ね。なりたくてもなれないから、そもそも目指そうとする人いないけど」
「なりたくてもなれないってどういうことだ?」
「賢者になるには、【賢者の石】が必要なの。そして、さらに資格が無いと無理なの」
「へ~【賢者の石】と資格ね。その石はなんだ?」
「世界に数個しかない、賢者になるために必要となる石らしいわよ」
「そうなのか。どうやって見つけるのか・・・・で資格ってどんなもんだ?」
「私もわからないわ。知っている人いるのかしら?」
「ケント、お前知っているか?知るわけないか。。。。」
「そうですね、知らないです。記憶喪失ですから。ただ、その人が【賢者の石】を手に持つことで、賢者かどうか分かるらしいです」
僕は心の中で思った。
【賢者の石】のありかは分からないが、資格は知っている。その資格とは、生まれつき【聖】の属性を持っていることだ。でも、知っていると言ったところで、何で知っているんだの話になるので、ウソをついて知らないことにする。
そういえば、【クエクエ1】では、主人公の幼馴染が【賢者】だったってオチだ。幼馴染と言えばレイナを思い出すのだが、そっくりなレイアも幼馴染に入るのだろうか?
「では明日朝、出発します。」
「ええ、分かったわ。」
そう言って、ギルドを去った。僕たちは部屋に戻り、荷物を整理し、旅路の支度をした。ミランが借りていた部屋はミーアに管理してもらうように調整をしていた。いつかは帰ってこれるように。
僕とミランとミーアは、その夜お酒を飲んだ。ミランの過去の話をミーアからたくさん聞けた。とても楽しい夜だったが、次の日の朝は地獄だった。
懲りていない自分に腹が立つ。。。。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる