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13.因果応報
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しおりを挟む「……今、今何と仰られましたか」
「そなたの娘が瑞麗という娘ならば番を害した罪で投獄している。何か申し開きはあるか。劉 達喜よ」
夫妻は一気に顔色を悪くした。
「瑞麗が!?何かの間違いでは!?一体何が…」
「その瑞麗とやらの話では、そなたに麗華を実家に連れ戻すよう命令されていたと言うではないか。驚いたぞ?私が麗華の元へ行けばそちの家の下男が麗華を拘束し、それを命じているのはそちの娘であったのだからな」
「な、何かの間違いでございます!何か誤解があったのですっっ」
宰相は何がどうなっているのだと混乱しながらも自分たちが不味い状況に陥ってると理解した。
「まぁ、麗華が番に選ばれた事についてはまだ公表もしておらず知らなくても仕方ないとは思うが。私が命じても中々麗華の拘束を解く気配がなくてな。いつから私の命令よりお前の命令の方が優先されるようになったのか?」
龍王は頬杖を付きながら鋭い瞳で問いかけて来た。
ありえない。
ありえない。
これは何かの間違いだ。
そもそも瑞麗ではなく麗華だと?
何故あんな出来損ないが?
拙い拙い。
もし本当に麗華が番なら、今までの扱いが陛下に露見してしまわないか?
いくら番の実家であろうと許されないのでは…?
龍王の怒りに触れるかもしれない。
そんな考えが宰相の脳裏に浮かんだ。
世間一般では忌み嫌われる容貌であろうと、龍は番を溺愛する生き物だ。
「何を黙っている?」
「いえ!あの…」
「番を拐ってどうするつもりであった?返答によっては滅ぼされたいと見えるが」
「ご、誤解なのです!」
夫妻は完全に冷や汗をじっとりかいて床に這い蹲る勢いで龍王の足元に縋り付いた。
このままでは一族郎党皆殺しだ。
「誤解?」
「そ、そうなのです!誤解です!私共は麗華が番に選ばれたなど知らなかったのです!選定に落ちれば実家にすぐ戻って来る手筈になっていたのです!もし番様に選ばれたと知っていたなら私達もこの様な真似は致しませぬ!誓って!!」
「ほお…」
「すれ違いがあっただけなのです!もちろん誤解とはいえ、当家が起こしてしまった不始末につきまして相応の処罰も覚悟しております!ですので何卒!何卒一族郎党の処罰だけは…!」
「あい分かった」
必死に自分達には非が無いと主張し、何とか納得してもらえた様子の龍王に夫妻は真っ青になりながらも、ほっと一息吐いた。
「この件に関しては正式にまだ周知していなかった事もある。すれ違いであったようだ」
「そうなのです!!」
「よかろう。ただ、何の処罰も無しとはいかぬ。償う気はあるか?」
「も、もちろんでございますっ…!お許し頂けるのであればどのような事でも致します!!」
「どのような罰でも良いと?」
「はい!!」
一族の処刑さえ回避出来れば何とかなる。
ここさえ切り抜ければ…!
「では、罰を言い渡す」
「では、麗華は劉一族とは縁を切る。劉家への恩恵は無しだ。また、そなたらのもう1人の娘の方はこれから一生麗華の下女として生きよ」
その言葉が龍王から発せられた瞬間2人は固まった。
「な、ななな」
「私としてはかなり甘い処罰だと思うが不服であろうか?一族郎党処刑でも良いぞ。好きな方を選べ。ちなみに娘以外の投獄した使用人達は全員処刑だ」
優しげに笑う龍王の瞳だけは深淵の様な瞳であった。
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