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7章 復活と使者そして仲間
7.2 神緑の森へ向かった話
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「ここがゴモラの狩猟組合ですか」
「すごく・・・おっきいです」
バビロアの倍以上の建物で、人の出入りもそれに比例して行われている。
その為か、不揃いな寄せ集めであるヴァリオスハンターズの一行は、居るだけで注目を集めるようで、往来する人々は足を止めて見物人と化していた。
「これでは・・・隠密行動など出来ませんね」
ざわつく群衆をよそに、オリービアはサラーに荷馬車で待つように告げ、1人で狩猟組合に入って行った。
「おねえちゃん、大丈夫です?」
「奥方に任せておけばよいだろう。それより顔を出すな」
「ごめんなさいです」
「怒ったわけではない」
群衆は騒ぎこそ起こさないものの、消える事は無くガルムとルルを取り囲んでいる。
「あの黒い獣が喋ったぞ! という事は魔獣か!? しかもエンブレムを付けてるって事は、狩猟者パーティーの一員か!?」
「あっちのは魔獣うさぎだ! 2頭も魔獣を従えてるなんて、どんなパーティーだよ!」
「あの黒い獣はなんだ? 見たことのない魔獣だな」
好き勝手言う群衆に、再び苛立ちを覚え始めるガルムだが、ここは自らが主と認めた者の為と、必死で堪えていた。
(神獣が人間に従うなど前例が無い事。だからこそ我を魔獣と思うのも致し方ない。ここは主の為、人間の無知を見逃すべきであろう)
「ルルよ、貴様も我慢を・・・」
「きゃ~うさぎさん! 可愛い!」
「この野菜食べて!」
「ありがとうだよ!」
「柔らかい! 極上の毛並みね!」
女性に囲まれ楽しそうにしているルルを見て、ガルムは呆れてしまう。
(主が全快した後に、許可を頂いて食べてしまうか)
「何か命の危機を感じたよ!」
緊張感の無いルルに、ガルムはただただ冷たい視線を送り続ける。
外がそんな状況になっているとは知らず、オリービアは依頼書に必死で目を通していた。
「神緑の森の・・・せめて調査依頼とかがあれば・・・何か・・・せめて何か情報があれば・・・」
もともと万に一つの可能性を求めて来た。でもここまで何も無いと、流石に希望を失いかけてしまう。
気丈に振る舞っていたものの、その心はここに来て折れかかっていた。
「もし?」
「は・・・はい!」
オリービアが振り返ると、そこには自分と同じ背丈の、青と赤で装飾されたローブを着た人が立っていた。
フードを深々と被っているので顔は見えないが、体系的に女性と思われる。
「こちら、追加の依頼だそうです」
「あ・・・すいません」
ローブの女性は口元だけ笑って見せ、掲示板に依頼書を貼り付けた。
その依頼書を見て、オリービアは声を上げる。
「神緑の森で万能の薬草の採取!? これ! これです!」
「あら・・・このような依頼をお求めでしたか?」
「はい! これが必要だったんです! こんな偶然があるなんて! ありがとうございます!」
「あらあら、私はただ依頼を貼りだしに来ただけですよ。それより急がれているのでしょう? 依頼をお受けになっては如何かしら?」
「そ・・・そうですね!」
オリービアは依頼書を持って受付に走って行く。
それを見送るローブの女性は、周りに気付かれないよう呟いた。
「彼を頼みますね」
次の瞬間、そこにいたはずの人物は蒸気のように消えていた。
「神緑の森での薬草の採取・・・こんな依頼あったかしら」
「先程、ローブを着た方が貼りに来ましたが」
「うちにそんな人はいないのですが」
「と! 兎に角! 受注できるか確認してください!」
依頼の受注条件も最低1人はゴールドランク、レベル13以上であり、オリービアでも受注可能であった。
依頼書も偽造されたものではなさそうで、疑いながらも受付嬢は魔法陣に依頼書とオリービアの狩猟者証を入れた。
魔法陣が輝き、依頼内容が狩猟者証に記録されて受注が完了する。
「本物だった・・・」
「やった! やりました! これで希望が見えてきました!」
急いで組合から出て行くオリービア。それと対照的に動揺する受付嬢。
「神緑の森での依頼なんて・・・滅多にないし・・・それにプラチナがするような依頼・・・でも魔法陣が正常に処理したし・・・訳が分からない」
受付嬢は裏に引っ込み、当日に受けた依頼の一覧の中から、必死に先ほどの依頼を探すのであった。
「みなさん! 依頼を受けてきました! 神緑の森に向かいましょう!」
元気よく飛び出したオリービアの目に映ったのは、与えられるまま野菜を食べて女性に騒がれるルルと、好奇の目に晒されて今にも暴れ出しそうなガルムと、蛇腹の扉を僅かに開けてオリービアの帰りを待つサラーの姿だった。
「何ですか!? この混沌とした状況・・・」
唖然として立ちつくすオリービアに気付いた群衆は、興味の矛先を変える。
「美少女が出てきたぞ!」
「お持ち帰りしたいな!」
「もしかして、こんな可愛い子がパーティーのリーダーなのか!?」
危ない雰囲気を感じ取り、オリービアは荷馬車に飛び乗ってルルに支持を出す。
「ルルさん! 早く行きましょう!」
「え!? まだ食べきってないよ!」
「今夜はうさぎ鍋になりますよ!」
「奥さんがだんだんご主人に似てきているよ!」
急いで群衆をかき分けて、荷馬車はゴモラの外に出る門へ向かう。
「奥方よ、我も待ちくたびれたぞ」
「ガルムさんも良く我慢してくださいました。ありがとうございます」
「礼など不要である。全ては主の為・・・」
その言葉に、オリービアは微笑みだけで答えた。
「して奥方よ、依頼とはどんなものであった?」
「神緑の森にある万能の薬草の採取です! これならルシファー様を助けられるかもしれません! 場所も詳しく書いてありました。ガルムさん、案内していただけますか?」
「それは構わないのだが」
「どうしました?」
「万能の薬草・・・そのような物、我は聞いた事が無い」
「もしかしたら新種とか?」
「我等が訪れた時に、そのような都合が良い依頼があるとは」
「本当に運がいいですよね!」
(奥方は疑っていないようであるが、これは警戒をしておいた方が良いだろうな。今はこの可能性にかけて、向かう他ないだろうが)
「ガルムさん?」
「気にされるな、奥方」
トラブルを避ける為、着た門とは違う門を使ってゴモラを出る。
ガルムの案内に従い、神緑の森に到着する頃には、日は真上に来ていた。
「時間をかけてはいられません」
「奥方、その薬草がある場所とは?」
「シディムの谷という場所にある、陽光の洞窟に生えているそうですが。ご存知ですか?」
「・・・何という因果であるか」
「どうしました?」
「シディムの谷は、我ら神狼族の住処であり、かの者に襲撃を受けた地だ」
「すごく・・・おっきいです」
バビロアの倍以上の建物で、人の出入りもそれに比例して行われている。
その為か、不揃いな寄せ集めであるヴァリオスハンターズの一行は、居るだけで注目を集めるようで、往来する人々は足を止めて見物人と化していた。
「これでは・・・隠密行動など出来ませんね」
ざわつく群衆をよそに、オリービアはサラーに荷馬車で待つように告げ、1人で狩猟組合に入って行った。
「おねえちゃん、大丈夫です?」
「奥方に任せておけばよいだろう。それより顔を出すな」
「ごめんなさいです」
「怒ったわけではない」
群衆は騒ぎこそ起こさないものの、消える事は無くガルムとルルを取り囲んでいる。
「あの黒い獣が喋ったぞ! という事は魔獣か!? しかもエンブレムを付けてるって事は、狩猟者パーティーの一員か!?」
「あっちのは魔獣うさぎだ! 2頭も魔獣を従えてるなんて、どんなパーティーだよ!」
「あの黒い獣はなんだ? 見たことのない魔獣だな」
好き勝手言う群衆に、再び苛立ちを覚え始めるガルムだが、ここは自らが主と認めた者の為と、必死で堪えていた。
(神獣が人間に従うなど前例が無い事。だからこそ我を魔獣と思うのも致し方ない。ここは主の為、人間の無知を見逃すべきであろう)
「ルルよ、貴様も我慢を・・・」
「きゃ~うさぎさん! 可愛い!」
「この野菜食べて!」
「ありがとうだよ!」
「柔らかい! 極上の毛並みね!」
女性に囲まれ楽しそうにしているルルを見て、ガルムは呆れてしまう。
(主が全快した後に、許可を頂いて食べてしまうか)
「何か命の危機を感じたよ!」
緊張感の無いルルに、ガルムはただただ冷たい視線を送り続ける。
外がそんな状況になっているとは知らず、オリービアは依頼書に必死で目を通していた。
「神緑の森の・・・せめて調査依頼とかがあれば・・・何か・・・せめて何か情報があれば・・・」
もともと万に一つの可能性を求めて来た。でもここまで何も無いと、流石に希望を失いかけてしまう。
気丈に振る舞っていたものの、その心はここに来て折れかかっていた。
「もし?」
「は・・・はい!」
オリービアが振り返ると、そこには自分と同じ背丈の、青と赤で装飾されたローブを着た人が立っていた。
フードを深々と被っているので顔は見えないが、体系的に女性と思われる。
「こちら、追加の依頼だそうです」
「あ・・・すいません」
ローブの女性は口元だけ笑って見せ、掲示板に依頼書を貼り付けた。
その依頼書を見て、オリービアは声を上げる。
「神緑の森で万能の薬草の採取!? これ! これです!」
「あら・・・このような依頼をお求めでしたか?」
「はい! これが必要だったんです! こんな偶然があるなんて! ありがとうございます!」
「あらあら、私はただ依頼を貼りだしに来ただけですよ。それより急がれているのでしょう? 依頼をお受けになっては如何かしら?」
「そ・・・そうですね!」
オリービアは依頼書を持って受付に走って行く。
それを見送るローブの女性は、周りに気付かれないよう呟いた。
「彼を頼みますね」
次の瞬間、そこにいたはずの人物は蒸気のように消えていた。
「神緑の森での薬草の採取・・・こんな依頼あったかしら」
「先程、ローブを着た方が貼りに来ましたが」
「うちにそんな人はいないのですが」
「と! 兎に角! 受注できるか確認してください!」
依頼の受注条件も最低1人はゴールドランク、レベル13以上であり、オリービアでも受注可能であった。
依頼書も偽造されたものではなさそうで、疑いながらも受付嬢は魔法陣に依頼書とオリービアの狩猟者証を入れた。
魔法陣が輝き、依頼内容が狩猟者証に記録されて受注が完了する。
「本物だった・・・」
「やった! やりました! これで希望が見えてきました!」
急いで組合から出て行くオリービア。それと対照的に動揺する受付嬢。
「神緑の森での依頼なんて・・・滅多にないし・・・それにプラチナがするような依頼・・・でも魔法陣が正常に処理したし・・・訳が分からない」
受付嬢は裏に引っ込み、当日に受けた依頼の一覧の中から、必死に先ほどの依頼を探すのであった。
「みなさん! 依頼を受けてきました! 神緑の森に向かいましょう!」
元気よく飛び出したオリービアの目に映ったのは、与えられるまま野菜を食べて女性に騒がれるルルと、好奇の目に晒されて今にも暴れ出しそうなガルムと、蛇腹の扉を僅かに開けてオリービアの帰りを待つサラーの姿だった。
「何ですか!? この混沌とした状況・・・」
唖然として立ちつくすオリービアに気付いた群衆は、興味の矛先を変える。
「美少女が出てきたぞ!」
「お持ち帰りしたいな!」
「もしかして、こんな可愛い子がパーティーのリーダーなのか!?」
危ない雰囲気を感じ取り、オリービアは荷馬車に飛び乗ってルルに支持を出す。
「ルルさん! 早く行きましょう!」
「え!? まだ食べきってないよ!」
「今夜はうさぎ鍋になりますよ!」
「奥さんがだんだんご主人に似てきているよ!」
急いで群衆をかき分けて、荷馬車はゴモラの外に出る門へ向かう。
「奥方よ、我も待ちくたびれたぞ」
「ガルムさんも良く我慢してくださいました。ありがとうございます」
「礼など不要である。全ては主の為・・・」
その言葉に、オリービアは微笑みだけで答えた。
「して奥方よ、依頼とはどんなものであった?」
「神緑の森にある万能の薬草の採取です! これならルシファー様を助けられるかもしれません! 場所も詳しく書いてありました。ガルムさん、案内していただけますか?」
「それは構わないのだが」
「どうしました?」
「万能の薬草・・・そのような物、我は聞いた事が無い」
「もしかしたら新種とか?」
「我等が訪れた時に、そのような都合が良い依頼があるとは」
「本当に運がいいですよね!」
(奥方は疑っていないようであるが、これは警戒をしておいた方が良いだろうな。今はこの可能性にかけて、向かう他ないだろうが)
「ガルムさん?」
「気にされるな、奥方」
トラブルを避ける為、着た門とは違う門を使ってゴモラを出る。
ガルムの案内に従い、神緑の森に到着する頃には、日は真上に来ていた。
「時間をかけてはいられません」
「奥方、その薬草がある場所とは?」
「シディムの谷という場所にある、陽光の洞窟に生えているそうですが。ご存知ですか?」
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