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二章 異世界ライフ
76話 ガンマニアになりつつある姫騎士
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銃が最も多く売られている店舗に行く。弾薬も沢山だ。ちなみにM60の支払いは既に済ませていて、ユッカは赤子を抱えるかのようにニヤニヤとした顔で大事に持っている。
「好きな物を選んでいいぞ。あ、10万とか20万とかはやめてくれよ」
金に余裕があるとはいえ、あまりに高額過ぎる銃は無理だ。……それにしても、ミサイルやらロケットやらはどういった人が買うのだろうか。個人で運用するのは難しく思える。
M60を弄り倒すユッカの前では、レベッカが愛銃選びに悩む。
いくら時間が経っても埒が明かないので、俺から彼女に声を掛けた。
「俺が、選んでやろうか?」
「……はい、お任せでお願いします」
少しの沈黙のあと、そのような答えを得た。
銃を選ぶにあたって、様々なポイントを抑えておく必要がある。ポイントはありすぎて全部を紹介するのは困難だが、やはり体格に見合った銃が最適解だ。
「なあレベッカ、お前身長はいくつだ?」
俺の問い掛けに彼女は少しの間考え、
「大体165センチぐらいかと」
「オッケー、教えてくれて悪いな」
165センチ、ね……自分は160ちょっとしかないから、何だか悔しい。
そんな事は置いておくとして、レベッカにピッタリな銃を見つけてやろう。それに身長なんて普通に生きていればまだまだ伸びる筈だ。
彼女ぐらいの身長ならば、短機関銃辺りがオススメだと思う。またレベッカは騎士とはいえ一応女性なので、力を考慮するとなおさら反動のサブマシンガンが適切だ。
サブマシンガンを専門的に取り扱う売り場に足を運ぶ。ユッカは短機関銃には興味がないのか、対物ライフルを鑑賞している。
「コンパクトサイズ、ですね」
陳列する多種多様なサブマシンガンにレベッカが感想を漏らす。
「どうせ使うなら、ストックはフォールディングタイプがいいぞ」
丁度、手前にあった持ち運びに優れるVz61――――通称スコーピオン、サソリの意が込められた銃を手に取る。この短機関銃はチェコスロヴァキアで開発された武器だ。
「これとか、いいかもな」
サソリちゃんを指でクルリと回し、彼女に持たせてみる。
「少し重たいですが、使いやすそうです」
「だろ? サソリちゃんが居れば、魔獣だろうがロシア兵だろうが、守ってくれるよ」
目を大きく見開いて、チェコスロヴァキアの傑作機関銃をまじまじと眺めるレベッカ。
口角が若干上がっているし、目元も笑っているように見える。気に入ったのだろうか。
「私、これにします!」
どうやら、剣ともう一人の相棒が決まったようだ。
「よーし分かった、買ってやろう! 今回だけだからな」
「はい! ありがとうございます!」
喜びと感謝を含んだ表情をパッと浮かべるレベッカ。
サブマシンガン片手に歓喜する女騎士のその姿は、とても珍妙な光景であった。
「好きな物を選んでいいぞ。あ、10万とか20万とかはやめてくれよ」
金に余裕があるとはいえ、あまりに高額過ぎる銃は無理だ。……それにしても、ミサイルやらロケットやらはどういった人が買うのだろうか。個人で運用するのは難しく思える。
M60を弄り倒すユッカの前では、レベッカが愛銃選びに悩む。
いくら時間が経っても埒が明かないので、俺から彼女に声を掛けた。
「俺が、選んでやろうか?」
「……はい、お任せでお願いします」
少しの沈黙のあと、そのような答えを得た。
銃を選ぶにあたって、様々なポイントを抑えておく必要がある。ポイントはありすぎて全部を紹介するのは困難だが、やはり体格に見合った銃が最適解だ。
「なあレベッカ、お前身長はいくつだ?」
俺の問い掛けに彼女は少しの間考え、
「大体165センチぐらいかと」
「オッケー、教えてくれて悪いな」
165センチ、ね……自分は160ちょっとしかないから、何だか悔しい。
そんな事は置いておくとして、レベッカにピッタリな銃を見つけてやろう。それに身長なんて普通に生きていればまだまだ伸びる筈だ。
彼女ぐらいの身長ならば、短機関銃辺りがオススメだと思う。またレベッカは騎士とはいえ一応女性なので、力を考慮するとなおさら反動のサブマシンガンが適切だ。
サブマシンガンを専門的に取り扱う売り場に足を運ぶ。ユッカは短機関銃には興味がないのか、対物ライフルを鑑賞している。
「コンパクトサイズ、ですね」
陳列する多種多様なサブマシンガンにレベッカが感想を漏らす。
「どうせ使うなら、ストックはフォールディングタイプがいいぞ」
丁度、手前にあった持ち運びに優れるVz61――――通称スコーピオン、サソリの意が込められた銃を手に取る。この短機関銃はチェコスロヴァキアで開発された武器だ。
「これとか、いいかもな」
サソリちゃんを指でクルリと回し、彼女に持たせてみる。
「少し重たいですが、使いやすそうです」
「だろ? サソリちゃんが居れば、魔獣だろうがロシア兵だろうが、守ってくれるよ」
目を大きく見開いて、チェコスロヴァキアの傑作機関銃をまじまじと眺めるレベッカ。
口角が若干上がっているし、目元も笑っているように見える。気に入ったのだろうか。
「私、これにします!」
どうやら、剣ともう一人の相棒が決まったようだ。
「よーし分かった、買ってやろう! 今回だけだからな」
「はい! ありがとうございます!」
喜びと感謝を含んだ表情をパッと浮かべるレベッカ。
サブマシンガン片手に歓喜する女騎士のその姿は、とても珍妙な光景であった。
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