9 / 44
九:取り残されたくない
しおりを挟む
チャイムが鳴って教師が授業を終えるのと同時にガタガタと立ち上がる生徒が出て、叱責が飛ぶが軽い謝罪で笑いが起こる。
やれやれというような教師の呆れ顔を他所にようやくやってきた昼休みに待ってましたと言わんばかりの学生たちが思い思いに廊下に出たり、学食に向かうなり、教室内でグループ同士で弁当を広げるなどごく当たり前の光景が広がる。
そんな中、紬は紡たちと中庭に移動して四人で芝生に座る。
中庭はそれなりの広さがあり、日当たりが良いために弁当持参の学生たちの姿がちらほら見える。
普段から紬は紡の希望によってこうして外で食事をすることが多かった。
兄弟なのだから用意された弁当の内容が変わることもなく、授業の内容や部活、バイト、そんなごく普通の会話をしてその場その場で誘われる友人によって残りの休み時間を過ごしていた。
そこに花梨が加わって、その時間がだんだん苦痛になってきたのは紬の中で言葉にすることができなくて、辛いものだった。
(……一人増えるだけで、全然違うモンだな)
前を見ないようにして、卵焼きを口の中に放り込む。
自分の向かい側には紡と花梨が仲睦まじく弁当の中身を好感しながら笑い合っている姿があるからだ。
今まではそれを目に入れないようにするために自分の食事に集中して、後はただ会話に相槌を打つばかりだった。
だが雫が加わったことで会話に幅が出る。
それによって、紬は仲睦まじい二人を眺めて、心の内にあるどろりとしたものを感じることが僅かながら減った気がしたのだ。
「――でね、数学の山下がさぁ」
「そういやこないだバスケ部が――」
別に会話はおかしなこともない。
ごく普通の、学生同士のものだ。
二人が付き合っているからと言って見せつけるように嫌味な言動をしたりなどするはずもなかったし、どちらかと言えばろくに緯線も合わせずに上の空な自分が嫌な奴だよなと紬は思う。
それでも、彼なりに自分を抑え込むことで必死だったのだから許して欲しいと紬は思う。その考え方もまた、自分勝手なものだと知った上で。
ちらりと自分の隣を見れば、花梨の話に笑う雫がいる。
彼らの視線が今は彼女に向いていてくれることは、最近昼休みが重荷でしかなかった紬にとって本当に救世主のようにすら思えるのだから現金なものだった。
(……昼メシの味、まともに感じたのなんて久しぶりだな)
残しておいた唐揚げを頬張る。
冷えて若干パサついたそれを噛み締めながら、ちらりと紡を見れば彼は最後の卵焼きに箸をつけたところで、ふと目が合って笑われた。
ああ、そうだ。
顔はそっくりなのに、こうして食べ物の好みは違う。
だけど、好きな食べ物は一番最後に食べる、そんなところは似ている。
(なんで俺たち、双子だったんだろうな)
そんなどうでもいいことを、胸の内で呟くのももうこれで何度目なのか。
幼い頃は、そんな疑問なんて一度も持たなかった。
むしろなんで自分たちは別人なのだろうと不思議に思ったこともあった。
それは双子特有の感覚というよりは、紬と紡の仲の良さからくる感覚だったのだろう。
だがそれは当然のごとく、成長するにつれずれてきた違いで否が応でも知ってしまう真実だ。
それを残念に思いながら当然のこととして受け入れて、お互いを認めてきたものをいつのまにか存在に対して疑問符を浮かべてしまう。
どうしてそうなってしまったのか、そう思ったところで紬は無自覚に、昏い笑みを浮かべた。
答えなんて、わかり切っている。
恋をして、その恋が破れたからだ。
そしてその相手が、他でもない紡だったから。
「紬くん?」
「えっ」
「あ、あのね? クッキー食べるって聞いたんだけどね、もしかしてまた具合悪い?」
「いや……ぼうっとしてただけだ。どこも悪くねぇよ」
雫が話しかけていてくれたことにまるで気が付かなかった。
自分の考えに没頭しすぎていたのかと思うとバツが悪くて、小さな声で「心配かけて悪かった」と言えばそれまで心配そうにしていた雫も、紡も花梨も、ほっとしたように笑った。
(……こんなにいいやつらなのに)
彼らも、自分のように何かを抱えることなんてあるだろうか?
その笑顔の下で、苦しむことがあるんだろうか?
自分だけが苦しんでいるのは、不公平だと思う。
その反面、同じように苦しんでいて来るのならどうやって乗り越えたのか聞いてみたい。
紬の中で、奇妙な気持ちが膨れ上がるが結局声にはならなかった。
「クッキー、美味いな」
「ほんと!?」
「お、おう」
「雫はお菓子作りが得意なんだよね~、あたしはそういうのダメ。ちまちましてるんだもん! あっ、でも食べるのは好きだからまたよろしくね!!」
「うん、次はカップケーキとかにしようかなって思ってるよ」
「あたし! あれっ、あれがいい。バナナのとかチョコのがいい!」
花梨が注文を付け、雫が笑って頷く。
広げられたクッキーを齧って、紬は小さく息を吐き出した。
(……結局あの手紙のこともなんもわかんねえし、俺もみんなに心配かけてるだけだし、……ほんと、どうしたらいいんだろうな)
そういえば、と紬はふと思い出す。
クラスメイトの誰かが、見たと言っていなかったか。
紡と花梨が喧嘩をしていたとかなんとか。
こうして笑い合っているのだから、きっとなんでもないことだったんだろう。
だけれど、羨んでばかりいる紬の見えないところでやっぱり彼らも何かを抱えているのだろうか。
そう思うと、少しだけ安心で来た。
自分だけじゃない。
自分だけが、取り残されているわけじゃないんだ、と。
だがその感情こそが、嫌なものだと紬は再び気が付かないふりをするのだ。
認めるには格好悪い、認めるには苦すぎるその感情は、小さな子供が迷子になった時のようなそんな、行き場のない不安だから。
「なぁ紬」
「なんだよ」
それ以上考えたくなくて、甘いクッキーをただ美味しいと味わうために手を伸ばした紬に紡が声を掛ける。
「……ほんとに、大丈夫か?」
「大丈夫だって言ってるだろ。お前こそ、今度のテストこそ大丈夫だろうな」
「そ、そういうのはずるくね!? いや、確かに次やばかったら補習だけど」
「おふくろが呼び出しだけは勘弁しろって言ってた」
「まじか! ……まじかぁ」
「おい、マジでそこまでヤバいのかよ!?」
「ちょ、ちょっとだけ。ちょっとだけだ!」
慌てる紡が顔を引きつらせる。
それに対してやばそうなのはどの教科だと詰め寄った紬に、花梨と雫も顔を見合わせる。
「現国だろ、古文だろ、英語だろ、数学とあと世界史もやべえ」
「多すぎるだろ! まじで!」
「紡ってホント、高校入ってからマジで赤点ギリギリか補習しかないもんね……」
「そ、そうなの……?」
結局次のテストまでに勉強会を開こう、そうなったことに紡がうなだれたところでチャイムが鳴った。
大慌てで教室に戻る中、紬はそんな彼を見て、笑ったのだった。
やれやれというような教師の呆れ顔を他所にようやくやってきた昼休みに待ってましたと言わんばかりの学生たちが思い思いに廊下に出たり、学食に向かうなり、教室内でグループ同士で弁当を広げるなどごく当たり前の光景が広がる。
そんな中、紬は紡たちと中庭に移動して四人で芝生に座る。
中庭はそれなりの広さがあり、日当たりが良いために弁当持参の学生たちの姿がちらほら見える。
普段から紬は紡の希望によってこうして外で食事をすることが多かった。
兄弟なのだから用意された弁当の内容が変わることもなく、授業の内容や部活、バイト、そんなごく普通の会話をしてその場その場で誘われる友人によって残りの休み時間を過ごしていた。
そこに花梨が加わって、その時間がだんだん苦痛になってきたのは紬の中で言葉にすることができなくて、辛いものだった。
(……一人増えるだけで、全然違うモンだな)
前を見ないようにして、卵焼きを口の中に放り込む。
自分の向かい側には紡と花梨が仲睦まじく弁当の中身を好感しながら笑い合っている姿があるからだ。
今まではそれを目に入れないようにするために自分の食事に集中して、後はただ会話に相槌を打つばかりだった。
だが雫が加わったことで会話に幅が出る。
それによって、紬は仲睦まじい二人を眺めて、心の内にあるどろりとしたものを感じることが僅かながら減った気がしたのだ。
「――でね、数学の山下がさぁ」
「そういやこないだバスケ部が――」
別に会話はおかしなこともない。
ごく普通の、学生同士のものだ。
二人が付き合っているからと言って見せつけるように嫌味な言動をしたりなどするはずもなかったし、どちらかと言えばろくに緯線も合わせずに上の空な自分が嫌な奴だよなと紬は思う。
それでも、彼なりに自分を抑え込むことで必死だったのだから許して欲しいと紬は思う。その考え方もまた、自分勝手なものだと知った上で。
ちらりと自分の隣を見れば、花梨の話に笑う雫がいる。
彼らの視線が今は彼女に向いていてくれることは、最近昼休みが重荷でしかなかった紬にとって本当に救世主のようにすら思えるのだから現金なものだった。
(……昼メシの味、まともに感じたのなんて久しぶりだな)
残しておいた唐揚げを頬張る。
冷えて若干パサついたそれを噛み締めながら、ちらりと紡を見れば彼は最後の卵焼きに箸をつけたところで、ふと目が合って笑われた。
ああ、そうだ。
顔はそっくりなのに、こうして食べ物の好みは違う。
だけど、好きな食べ物は一番最後に食べる、そんなところは似ている。
(なんで俺たち、双子だったんだろうな)
そんなどうでもいいことを、胸の内で呟くのももうこれで何度目なのか。
幼い頃は、そんな疑問なんて一度も持たなかった。
むしろなんで自分たちは別人なのだろうと不思議に思ったこともあった。
それは双子特有の感覚というよりは、紬と紡の仲の良さからくる感覚だったのだろう。
だがそれは当然のごとく、成長するにつれずれてきた違いで否が応でも知ってしまう真実だ。
それを残念に思いながら当然のこととして受け入れて、お互いを認めてきたものをいつのまにか存在に対して疑問符を浮かべてしまう。
どうしてそうなってしまったのか、そう思ったところで紬は無自覚に、昏い笑みを浮かべた。
答えなんて、わかり切っている。
恋をして、その恋が破れたからだ。
そしてその相手が、他でもない紡だったから。
「紬くん?」
「えっ」
「あ、あのね? クッキー食べるって聞いたんだけどね、もしかしてまた具合悪い?」
「いや……ぼうっとしてただけだ。どこも悪くねぇよ」
雫が話しかけていてくれたことにまるで気が付かなかった。
自分の考えに没頭しすぎていたのかと思うとバツが悪くて、小さな声で「心配かけて悪かった」と言えばそれまで心配そうにしていた雫も、紡も花梨も、ほっとしたように笑った。
(……こんなにいいやつらなのに)
彼らも、自分のように何かを抱えることなんてあるだろうか?
その笑顔の下で、苦しむことがあるんだろうか?
自分だけが苦しんでいるのは、不公平だと思う。
その反面、同じように苦しんでいて来るのならどうやって乗り越えたのか聞いてみたい。
紬の中で、奇妙な気持ちが膨れ上がるが結局声にはならなかった。
「クッキー、美味いな」
「ほんと!?」
「お、おう」
「雫はお菓子作りが得意なんだよね~、あたしはそういうのダメ。ちまちましてるんだもん! あっ、でも食べるのは好きだからまたよろしくね!!」
「うん、次はカップケーキとかにしようかなって思ってるよ」
「あたし! あれっ、あれがいい。バナナのとかチョコのがいい!」
花梨が注文を付け、雫が笑って頷く。
広げられたクッキーを齧って、紬は小さく息を吐き出した。
(……結局あの手紙のこともなんもわかんねえし、俺もみんなに心配かけてるだけだし、……ほんと、どうしたらいいんだろうな)
そういえば、と紬はふと思い出す。
クラスメイトの誰かが、見たと言っていなかったか。
紡と花梨が喧嘩をしていたとかなんとか。
こうして笑い合っているのだから、きっとなんでもないことだったんだろう。
だけれど、羨んでばかりいる紬の見えないところでやっぱり彼らも何かを抱えているのだろうか。
そう思うと、少しだけ安心で来た。
自分だけじゃない。
自分だけが、取り残されているわけじゃないんだ、と。
だがその感情こそが、嫌なものだと紬は再び気が付かないふりをするのだ。
認めるには格好悪い、認めるには苦すぎるその感情は、小さな子供が迷子になった時のようなそんな、行き場のない不安だから。
「なぁ紬」
「なんだよ」
それ以上考えたくなくて、甘いクッキーをただ美味しいと味わうために手を伸ばした紬に紡が声を掛ける。
「……ほんとに、大丈夫か?」
「大丈夫だって言ってるだろ。お前こそ、今度のテストこそ大丈夫だろうな」
「そ、そういうのはずるくね!? いや、確かに次やばかったら補習だけど」
「おふくろが呼び出しだけは勘弁しろって言ってた」
「まじか! ……まじかぁ」
「おい、マジでそこまでヤバいのかよ!?」
「ちょ、ちょっとだけ。ちょっとだけだ!」
慌てる紡が顔を引きつらせる。
それに対してやばそうなのはどの教科だと詰め寄った紬に、花梨と雫も顔を見合わせる。
「現国だろ、古文だろ、英語だろ、数学とあと世界史もやべえ」
「多すぎるだろ! まじで!」
「紡ってホント、高校入ってからマジで赤点ギリギリか補習しかないもんね……」
「そ、そうなの……?」
結局次のテストまでに勉強会を開こう、そうなったことに紡がうなだれたところでチャイムが鳴った。
大慌てで教室に戻る中、紬はそんな彼を見て、笑ったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
【完結】恋した君は別の誰かが好きだから
花村 ネズリ
BL
本編は完結しました。後日、おまけ&アフターストーリー随筆予定。
青春BLカップ31位。
BETありがとうございました。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
俺が好きになった人は、別の誰かが好きだからーー。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
二つの視点から見た、片思い恋愛模様。
じれきゅん
ギャップ攻め
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる