16 / 44
十六:雫の話
しおりを挟む
放課後、そこかしこで別れの挨拶をする声が聞こえる。
廊下にも、教室にもまだまだ生徒たちの姿はあって、部活に顔を出しに行こう、どこの店によって帰ろう、塾がどうの、バイトがどうのと思い思いの言葉を交わして笑い合う、そんな朗らかな声が聞こえていた。
そんな中で、紬はまだ自分の席にいた。
雫も、同様に。
二人の席は、近くない。
それでも間に人はいて、どこか遠くの景色のように互いが見えていた。
「……どうする、どっか行くか? それとも教室の方がいいか? 人がいないとこの方がいいなら使ってねえ準備室とか適当に探せばあるかもしれねえけど」
「あ、うん。……どうしようか」
だがそのままでいるわけにもいかず、かといってどこかにあてがあるわけでもない。
雫は少しだけ、困ったように笑って小首を傾げた。
真面目な彼女は準備室等を使うのには気が引けるのだろう、だが人目につくところで話せる事柄でもないらしい。
それを見て取った紬は、がしがしと自らの頭を乱暴にかいて、彼女が答えを出す事を待った。率先してどこかファミレスにでも行くかと言えれば恰好もついたかもしれなかったが、話したいと願った彼女の意志を尊重したい気もしたからだ。
どうして今、そう思ったのかは彼にもわからなかったけれど。
数秒、或いは数分か。
肩に担いだ鞄を紬が持ち直したところで、雫が顔を上げた。
「中庭、行こっか」
ふんわりと笑った顔が、どことなく寂しさを纏わせていたのは、気のせいだろうか。
紬はなんとはなしに息をのんで、それからゆっくりと答えた。
「……ああ」
おかしな話だ。
紬と雫の付き合いは、短い。
それこそ、花梨の友達で休学していた同級生で、どことなく抜けていて、勉強ができて、まじめで、大人しい。
そんな人柄くらいしか、よく考えれば、知らない。
生徒たちもすっかりまばらになって、校庭から聞こえる運動部の掛け声や吹奏楽部が奏でる音楽が響く中庭は、さほど人の姿もなかった。
放課後をのんびり過ごす他の生徒は、わざわざこちらに気を向ける事もない。
「……で、なんだよ話って」
中庭に設置されたベンチの一つが空いていたので並ぶように座る。
途中購買の前を通った際に買った紙パックジュースにストローを刺して、飲んで、空を眺めて、訪れたのは気まずい沈黙だった。
どちらかが話始めなければ始まらない、だけれど何となく言い出しにくい。そんな空気だ。
どうしようとおそらくお互いに思っていたし、それを感じ取っていたのは確かだ。
その上で我慢ができなかったのは紬の方だった。
「あ、うん……うん、えっとね。そうだね……えっと」
雫が促されて、あちらこちらに視線を泳がせて、それからふっと息を吐き出した。
膝の上に置かれた両手の中で、紙パックジュースが震えているのが紬の目にも入ったが、あえて何も言わなかった。
「わたしね、病気で休んでたでしょ? ……具合が悪くなったのは、高校入ってすぐだった」
「……」
「花梨ちゃんとはね、中学の頃から友達でね。委員会が一緒だったんだよ」
「そっか」
「で、同じ高校に進みたいねって、その頃は……元気だったのにね、入学してすぐ、……悪くなっちゃって」
「……」
淡々と話される内容は、他愛ない話だ。
だがそこで語られない部分は、きっと雫にとって嬉しくないどころか取り戻せない時間で、もしかすれば入院中の苦しみを思い出す事もあるのではないかと紬は思う。
そう思えばこそ何を言っていいかわからなかったし、なぜ彼女が自分にこの話を始めたのか見当がつかなくてただ口をへの字に曲げて真面目に話を聞くくらいしかできそうになかった。
正直に言えば、ちょっとばかりめんどうだなと内心思った部分があるのは否めない。
だが今では雫は友人である事に違いはないし、話を聞くだけでよいのなら紬にとって何ら不利益はないし、急ぎの用もないのだから断る理由もなかった。
ただ、それだけだった。
「花梨ちゃんはね、よくお見舞いに来てくれた。授業のノートとか見せてくれたり、先生とかクラスメートの話もしてくれた。時々……そこになかなか戻れないわたしからしたら羨ましくて止めて欲しいって思うくらい」
ふわっと笑った雫の顔は、それでも泣きそうに歪んでいる。
涙こそ浮かんでいないもののその表情は泣いているようなものだと紬には見えた。
病室で、雫は何を思っていたのか垣間見る。
学校に行きたくても行けない絶望、戻れるかどうかの不安、戻ったところで今更取り戻せない時間、それらを埋めるように語る友人に感じる、感謝と不満。
でもそれも、紬が想像するだけの感情であって、実際彼女がどんな風に感じていたのかまではやはり想像の域から出る事はない。
「嬉しかった。病院の個室から、外を眺めるばっかりだったから、花梨ちゃんが来てくれるのがいつも楽しみだった。同時にすごく、妬ましくて疎ましくて、その時間が来ることが嫌だとも同じくらい思ってた。……今はそんな事ないよ、あの頃のわたしがそうだった、ってだけ。ね?」
「そうかよ……」
「それでね、紬くんたちの事も、聞いてた」
「……」
「紡くんの事が好きになったって事も」
「……」
「紬くんは、花梨ちゃんが好きなんだよね」
確認ではなく断定。
その否定を許さないかのような言葉に、紬は弾かれるように雫を見て、だんだんとこみあげてくる怒りに似た感情に驚き、ぐっと堪えた。
ああ、どうしてその事に触れるのか。
そんなにもわかりやすいというのか。
どうしてお前がそれを暴く権利があるのだ、とともすれば怒鳴ってしまいそうだった。
だが雫は静かな表情のまま、前を向いている。
泣きそうな顔そのままに、それでも何かを決めた表情をしていた。
その表情を見て、紬も瞬間的に膨れ上がったはずの怒りの感情が、段々と萎んでいくのを感じる。
「花梨ちゃんの話を聞いてて、もしかしてって思ってたの。実際に会ってみてそうだなって確信した」
「……ンで……」
「花梨ちゃんは気づいてないよ。花梨ちゃんは、紡くんしか、……紡くんしか見えていないから」
「……」
知っている、そんな事は誰よりも知っている。
そう言いたかったのに、紬の口からは何の言葉も出てこない。
改めて彼らを知る人間からはっきりと言われて、ああそうだよな、とすとんと納得する気持ちもある。言われたくなかったという気持ちと、言われてほっとした気持ちと、複雑に交じり合って否定し合って、それらは声にならずに消えていったのだ。
「どうしてわかるんだって、その答えはね」
雫が立ち上がって、くしゃりと紙パックを握りつぶして、ベンチ脇にある屑籠に捨てた。
カコン、と場違いに軽い音が聞こえた。
中庭で過ごす他の生徒の声がひどく遠くに聞こえた気がして、紬は緩慢な動作で雫を見上げる。
彼女は紬の前に立って、静かに見下ろしていた。
その目は、ひどく悲しそうで、それでも迷いのないもので、紬には眩しく見えた。だから、目を細めた。
「わたしが、花梨ちゃんから話を聞いて、紬くんを好きになったから」
「……なに言ってンだ」
「うん、人の話を聞いてその人に興味を持っただけで、勘違いじゃないかなってわたしも思ってた。だけど……だけど」
静かな雫の声に、紬は二の句が継げない。
好き? 誰が、誰を。
雫が、自分を。その事が、紬には飲み込めない。
突然すぎた。
花梨の友達として知り合った、友達。その程度の認識だった。
友達と思えるくらいには好意的だ、だがそれ『だけ』だった。
その人物から告げられた想いに、紬は戸惑いを隠せない。
「退院して、こうして学校に通って実際に紬くんに会えて、ああやっぱりわたしの気持ちは勘違いじゃなくて、ちゃんと好きなんだってわかって。紬くんの気持ちが花梨ちゃんに向いてるのを見て、わたしなんか付き合いも浅いし、全然だってわかってるけど」
雫の声が、震える。
それでも紬は、動けなかった。
「わたしは、紬くんが、好きです。花梨ちゃんの代わりでも構わないから、気持ちが落ち着くまでの仮彼女とかでもいいから、わたしの事を、見て欲しい」
「……待て、待ってくれ……」
「うん。突然だもん。……ごめんね」
謝る声と、泣きそうな笑顔に、雫の気持ちがわからない。
いいや、逆に紬にはわかる。わかった上で、吐きそうだった。
恋するのは花梨で、紡の代わりになりたいとすら思った。
恋されたのは自分で、花梨の代わりでも良いとまで言われた。
想いを告げられなかった。
想いを知られて、告げられた。
それが、こんなにも、こんなにも。
苦しい、と紬が小さく零す。
その声に、雫が顔を歪めた気がしたけれど、紬にそれを気遣う事は出来なかった。
差し出された白いハンカチを受け取って、去っていく雫の背中に申し訳なさを感じて、だけれど動けない。
(どうしたらいい)
取り残された紬は、うなだれた。
気が付かないうちに握りしめていたらしいジュースのパックから中身が零れて彼の手を濡らしていた。
廊下にも、教室にもまだまだ生徒たちの姿はあって、部活に顔を出しに行こう、どこの店によって帰ろう、塾がどうの、バイトがどうのと思い思いの言葉を交わして笑い合う、そんな朗らかな声が聞こえていた。
そんな中で、紬はまだ自分の席にいた。
雫も、同様に。
二人の席は、近くない。
それでも間に人はいて、どこか遠くの景色のように互いが見えていた。
「……どうする、どっか行くか? それとも教室の方がいいか? 人がいないとこの方がいいなら使ってねえ準備室とか適当に探せばあるかもしれねえけど」
「あ、うん。……どうしようか」
だがそのままでいるわけにもいかず、かといってどこかにあてがあるわけでもない。
雫は少しだけ、困ったように笑って小首を傾げた。
真面目な彼女は準備室等を使うのには気が引けるのだろう、だが人目につくところで話せる事柄でもないらしい。
それを見て取った紬は、がしがしと自らの頭を乱暴にかいて、彼女が答えを出す事を待った。率先してどこかファミレスにでも行くかと言えれば恰好もついたかもしれなかったが、話したいと願った彼女の意志を尊重したい気もしたからだ。
どうして今、そう思ったのかは彼にもわからなかったけれど。
数秒、或いは数分か。
肩に担いだ鞄を紬が持ち直したところで、雫が顔を上げた。
「中庭、行こっか」
ふんわりと笑った顔が、どことなく寂しさを纏わせていたのは、気のせいだろうか。
紬はなんとはなしに息をのんで、それからゆっくりと答えた。
「……ああ」
おかしな話だ。
紬と雫の付き合いは、短い。
それこそ、花梨の友達で休学していた同級生で、どことなく抜けていて、勉強ができて、まじめで、大人しい。
そんな人柄くらいしか、よく考えれば、知らない。
生徒たちもすっかりまばらになって、校庭から聞こえる運動部の掛け声や吹奏楽部が奏でる音楽が響く中庭は、さほど人の姿もなかった。
放課後をのんびり過ごす他の生徒は、わざわざこちらに気を向ける事もない。
「……で、なんだよ話って」
中庭に設置されたベンチの一つが空いていたので並ぶように座る。
途中購買の前を通った際に買った紙パックジュースにストローを刺して、飲んで、空を眺めて、訪れたのは気まずい沈黙だった。
どちらかが話始めなければ始まらない、だけれど何となく言い出しにくい。そんな空気だ。
どうしようとおそらくお互いに思っていたし、それを感じ取っていたのは確かだ。
その上で我慢ができなかったのは紬の方だった。
「あ、うん……うん、えっとね。そうだね……えっと」
雫が促されて、あちらこちらに視線を泳がせて、それからふっと息を吐き出した。
膝の上に置かれた両手の中で、紙パックジュースが震えているのが紬の目にも入ったが、あえて何も言わなかった。
「わたしね、病気で休んでたでしょ? ……具合が悪くなったのは、高校入ってすぐだった」
「……」
「花梨ちゃんとはね、中学の頃から友達でね。委員会が一緒だったんだよ」
「そっか」
「で、同じ高校に進みたいねって、その頃は……元気だったのにね、入学してすぐ、……悪くなっちゃって」
「……」
淡々と話される内容は、他愛ない話だ。
だがそこで語られない部分は、きっと雫にとって嬉しくないどころか取り戻せない時間で、もしかすれば入院中の苦しみを思い出す事もあるのではないかと紬は思う。
そう思えばこそ何を言っていいかわからなかったし、なぜ彼女が自分にこの話を始めたのか見当がつかなくてただ口をへの字に曲げて真面目に話を聞くくらいしかできそうになかった。
正直に言えば、ちょっとばかりめんどうだなと内心思った部分があるのは否めない。
だが今では雫は友人である事に違いはないし、話を聞くだけでよいのなら紬にとって何ら不利益はないし、急ぎの用もないのだから断る理由もなかった。
ただ、それだけだった。
「花梨ちゃんはね、よくお見舞いに来てくれた。授業のノートとか見せてくれたり、先生とかクラスメートの話もしてくれた。時々……そこになかなか戻れないわたしからしたら羨ましくて止めて欲しいって思うくらい」
ふわっと笑った雫の顔は、それでも泣きそうに歪んでいる。
涙こそ浮かんでいないもののその表情は泣いているようなものだと紬には見えた。
病室で、雫は何を思っていたのか垣間見る。
学校に行きたくても行けない絶望、戻れるかどうかの不安、戻ったところで今更取り戻せない時間、それらを埋めるように語る友人に感じる、感謝と不満。
でもそれも、紬が想像するだけの感情であって、実際彼女がどんな風に感じていたのかまではやはり想像の域から出る事はない。
「嬉しかった。病院の個室から、外を眺めるばっかりだったから、花梨ちゃんが来てくれるのがいつも楽しみだった。同時にすごく、妬ましくて疎ましくて、その時間が来ることが嫌だとも同じくらい思ってた。……今はそんな事ないよ、あの頃のわたしがそうだった、ってだけ。ね?」
「そうかよ……」
「それでね、紬くんたちの事も、聞いてた」
「……」
「紡くんの事が好きになったって事も」
「……」
「紬くんは、花梨ちゃんが好きなんだよね」
確認ではなく断定。
その否定を許さないかのような言葉に、紬は弾かれるように雫を見て、だんだんとこみあげてくる怒りに似た感情に驚き、ぐっと堪えた。
ああ、どうしてその事に触れるのか。
そんなにもわかりやすいというのか。
どうしてお前がそれを暴く権利があるのだ、とともすれば怒鳴ってしまいそうだった。
だが雫は静かな表情のまま、前を向いている。
泣きそうな顔そのままに、それでも何かを決めた表情をしていた。
その表情を見て、紬も瞬間的に膨れ上がったはずの怒りの感情が、段々と萎んでいくのを感じる。
「花梨ちゃんの話を聞いてて、もしかしてって思ってたの。実際に会ってみてそうだなって確信した」
「……ンで……」
「花梨ちゃんは気づいてないよ。花梨ちゃんは、紡くんしか、……紡くんしか見えていないから」
「……」
知っている、そんな事は誰よりも知っている。
そう言いたかったのに、紬の口からは何の言葉も出てこない。
改めて彼らを知る人間からはっきりと言われて、ああそうだよな、とすとんと納得する気持ちもある。言われたくなかったという気持ちと、言われてほっとした気持ちと、複雑に交じり合って否定し合って、それらは声にならずに消えていったのだ。
「どうしてわかるんだって、その答えはね」
雫が立ち上がって、くしゃりと紙パックを握りつぶして、ベンチ脇にある屑籠に捨てた。
カコン、と場違いに軽い音が聞こえた。
中庭で過ごす他の生徒の声がひどく遠くに聞こえた気がして、紬は緩慢な動作で雫を見上げる。
彼女は紬の前に立って、静かに見下ろしていた。
その目は、ひどく悲しそうで、それでも迷いのないもので、紬には眩しく見えた。だから、目を細めた。
「わたしが、花梨ちゃんから話を聞いて、紬くんを好きになったから」
「……なに言ってンだ」
「うん、人の話を聞いてその人に興味を持っただけで、勘違いじゃないかなってわたしも思ってた。だけど……だけど」
静かな雫の声に、紬は二の句が継げない。
好き? 誰が、誰を。
雫が、自分を。その事が、紬には飲み込めない。
突然すぎた。
花梨の友達として知り合った、友達。その程度の認識だった。
友達と思えるくらいには好意的だ、だがそれ『だけ』だった。
その人物から告げられた想いに、紬は戸惑いを隠せない。
「退院して、こうして学校に通って実際に紬くんに会えて、ああやっぱりわたしの気持ちは勘違いじゃなくて、ちゃんと好きなんだってわかって。紬くんの気持ちが花梨ちゃんに向いてるのを見て、わたしなんか付き合いも浅いし、全然だってわかってるけど」
雫の声が、震える。
それでも紬は、動けなかった。
「わたしは、紬くんが、好きです。花梨ちゃんの代わりでも構わないから、気持ちが落ち着くまでの仮彼女とかでもいいから、わたしの事を、見て欲しい」
「……待て、待ってくれ……」
「うん。突然だもん。……ごめんね」
謝る声と、泣きそうな笑顔に、雫の気持ちがわからない。
いいや、逆に紬にはわかる。わかった上で、吐きそうだった。
恋するのは花梨で、紡の代わりになりたいとすら思った。
恋されたのは自分で、花梨の代わりでも良いとまで言われた。
想いを告げられなかった。
想いを知られて、告げられた。
それが、こんなにも、こんなにも。
苦しい、と紬が小さく零す。
その声に、雫が顔を歪めた気がしたけれど、紬にそれを気遣う事は出来なかった。
差し出された白いハンカチを受け取って、去っていく雫の背中に申し訳なさを感じて、だけれど動けない。
(どうしたらいい)
取り残された紬は、うなだれた。
気が付かないうちに握りしめていたらしいジュースのパックから中身が零れて彼の手を濡らしていた。
0
あなたにおすすめの小説
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる