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8話

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「例えば、100兆円あったらさ」
「うん」
「サイゼリヤで豪遊できる」
「できるやろな」
「この前行ってきたら3000円でギブだった」
「それでもまぁまぁ食べたほうでしょ」
「腹がはち切れるかと思った」
「常人はそもそも食べきれない量だよ」
「そんな気はしなくもない」
「サイゼリヤで100兆円使うなら新しい店立ち上げたほうが早いだろ」
「経営者じゃないからこそ美味しく食事ができるのさ」
「言いたいことは分からんでもないけども」
「だからこそ、サイゼリヤ」
「そう、iPhoneならね。みたいなテンションで言われても」
「ちょっとずつ食べれる量を増やして毎回5000円ずつ食べれるようになれれば」
「フードファイターだよそれは」
「頑張る」
「100兆円を持つ男と世界一無益な努力」
「ラノベじゃん」
「紙になるかな」
「10万文字いくならね」
「じゃあ無理だ」
「悲しいなぁ」
「ハンバーグ焼けたぞ。食べよう」
「食べよう。5000円企画はまた今度だ」
「あぁ、勝手に頑張れ」
「頑張るわ」
「そんなことより食べるぞ。いただきます」
「いただきまーす」
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