明太子

ぽよ

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終着点

1話

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 結局あれから答えが出せないまま時間だけが過ぎていった。猛暑の夏が過ぎ、秋が来ていた。今横で歩いている後輩は、すっかり秋服でおしゃれを楽しんでいる。

「先輩、ずっと悩んでますね」
「答えが出ないのが人生なのかと思うくらい悩んでるわよ」
「私にはしてくれないんですか」
「それも悩んでるわよ」
「そうなんですか」

 茶化した雰囲気で聞いてきた後輩だったが、莉子からの返答が予想外だったのか、困惑した表情を見せている。
 秋晴れの例として出しても差し支えないほど綺麗に晴れた空を見ながら考える。自分の歩むべき道はどこにあるのか。全く見えないでいた。

「私は相変わらず先輩にメロメロですよ」
「なんとなくそんな気はするわ」
「望月さんはあれから先輩のことは聞かなくなりましたし、大人しくもなりましたしね」
「やっぱり何か悪いことしてたのかしらね」
「大丈夫だと思いますよ。私から釘は刺してるので」
「ご迷惑をおかけします」
「大丈夫ですよ!」

 莉子もあれからは望月に連絡を取っていない。相手から連絡がなければ特に考える必要もないと思っていた。しかし、後輩が釘を刺してくれているからだと知ると、感謝と共に申し訳なくもなる。後輩のために何かしてあげたいと思うのだが、莉子は何も持ち合わせていなかった。
 今日は後輩とうろうろ街に出ている。提案したのは後輩で、二人きりでふらふらしたいと言われたのだ。服屋を周り昼ごはんを食べてその後もまた服屋を回り、今は17時過ぎだった。夕方と呼ぶには暗すぎる空を見て、ふと思い出す。

「今日、晩御飯どうする?」
「先輩の家で食べます!」
「そうしましょうか」
「ハンバーグ食べたいです」
「いいわよ。じゃあスーパーで買い物して帰りましょうか」
「そうしましょう!」

 今歩いているのは繁華街。スーパーに寄って家に帰れば18時ごろ。そこから晩御飯を食べても遅くはない。むしろ、帰るタイミングは今しかないような気がした。
 後輩とスーパーに入る。大型スーパーでいろんなものが揃っていた。その中で挽肉と玉ねぎをカゴに入れ、それ以外は適当に選びながら籠に突っ込んでいた。

「思えば、由佳とこうやって出かけるのも久しぶりね」
「先輩にずっと断られてましたし、先輩ずっと何かを考えましたからね」
「色々大変なのよ」
「そうですねえ。私も先輩を振り向かせるか、先に彼氏ができるか微妙です」
「諦めてなかったのね」
「そりゃあまぁ」

 キラキラした目と嬉しそうな表情を見せる後輩。莉子のことを諦めてくれていないのは嬉しい気もするが、荷が重いという気持ちもある。
 無事に買い物が終わり、電車に乗って帰宅する。しばらく一人の時間が続いていたこともあり、なんだかワクワクした気持ちが抑えられないでいた。

「楽しみですね!」
「ええ、なんだか久しぶりでワクワクしてるわ」

 電車に揺られながら後輩とルンルンで帰る。この後は何をしようか。そんなことを考えていた。
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