短編集

ぽよ

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食べ物

家系ラーメン

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「ラーメン食べて帰ろう」

 仕事終わりに音楽ゲームを少しだけしてから帰宅する。今日は特別にスマートフォンのゲームで18時からイベントもあった。それまで暇潰しを兼ねて音ゲーをしていた。それらがひと段落してから電車に乗って一駅。最寄駅へと到着する。
 いつもも同じ風景が流れる。電車を降りてからエスカレーターに乗る。なぜ乗車側ではなくて後者側が外側のエスカレーターなのかいつまでも疑問のまま、登る。2階で改札を抜けて、もう一度階段を降りる。そこに広がる景色の中で、一際目立った看板。今日の狙いはそこだった。

「いらっしゃいませ」

 手動の扉を開けると店員が迎え入れてくれた。そのまま食券機で望みのラーメンを買って席に座る。

「こだわりありますか?」
「濃いめの大目で」
「ありがとうございます」

 店員がカウンターから調理場に戻りながらラーメンをコールする。いつ見ても鮮やかな流れだ。そして今日は可愛い女性だったので尚更鮮やかに見えた。
 ラーメンが届くまでの間、まだ続いていたゲームのイベントをこなしていた。10分ほど経過した頃、ラーメンが到着する。

「いただきます」

 手を合わせて麺を啜る。スープが絡む太麺で、ここにしかない味を食べられる。それが家系ラーメンの醍醐味。味玉、海苔、うずら、ほうれん草、そしてスープ。全てが100点。それが家系ラーメンという食べ物である。
 美味しいラーメンを食べながらたまにスマートフォンも操作しながら、最後にスープを飲んで、手を合わせる。

「ごちそうさまでした」

 食べ終わった後も手を合わせる。丼はカウンターに置いて、店を出る。今日は帰ったら何をしようか。まだ仕事も折り返し。帰ったら寝る準備だけ整えて洗い物でもしようか。店に入る頃は少しだけ明るかった空も暗くなっていた。明日のことを考えながら、今日も家へと歩いていく。確かな満足感を全身に受けながら。
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