悪役令嬢の弟。

❄️冬は つとめて

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怖ろしく、可愛らしい天使。

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「そう言う事だったのね。」
「お父様が、時々。にやにや、していたのは。」
「気持、悪かったの。」
令嬢達は、顔を見合わせる。
「ルナの大地に、街を作ったの? 」
セルビアは、聞いた。
「街と言うより、あれは国だな。小さいが、国の体を施してる。」
ナルトは、応えた。

「「「「 国!! 」」」」
令嬢達以外の使用人達も、声を上げた。
「本当に? 」
吐き出すように、セルビアが声を出す。

「本当です、姉様。」
セルビィは、微笑んだ。
「色々な方に力に成って、貰いました。」
「ああ、殆ど 脅して 透かして 騙してな。」
ナルトが、補足する。

「あの、ロビンも。」
おずおず と、アリスがセルビィに聞いた。
「はい。ロビン様達も、お力添いを頂きました。」
「ああ、犠牲者だ。」

「他にも、この国の良識有る方々や、商人の方々。」
「ああ、無理矢理話して、引き入れて。逃げられないように、脅してな。」
ナルトが、補足する。
「「「「………。 」」」」

「ナルト様。黙ってて下さい。」
隣で補足するナルトにセルビィは、微笑む。
「いや、補足は必用だからな。」
ナルトは目を、反らした。

「でも、何故。婚約解消を? 」
「はい。決行するにも、時間稼ぎが必用です。」
「時間稼ぎ? 」
セルビアの言葉に、セルビィが応える。

「はい。卒業後の舞踏会で、婚約解消の騒ぎに目を向けさせて その間に残ってる者を、退席させます。」
「そうなの。」
「はい。」
セルビィは、微笑む。

「本当は? 」
「はい。姉様達を蔑ろにした、阿呆様達を大衆の面々で恥をさらさせします。」
ナルトの問い掛けに、セルビィは応えた。

「「「…………。 」」」

「ナルト様。少し、黙ってて下さい。」
セルビィは、ナルトに微笑む。其れからセルビィは、セルビア達に目線を向ける。

「姉様。阿呆様達には、無い事 無い事 吹き込んでおきました。」
「無い事 無い事? 」
セルビア達は、首を傾げた。

「はい。愚かにも阿呆様達は、姉様達に好かれていると勘違いをしています。笑えます。」

「御陰で、姉様達の事を出せば。ころころ と、良く転がってくれました。流石は、姉様です。」
にっこり と、笑う。

「でも、そんな素振りは。」
「ええ。」
「挨拶以外、有りました? 」
「セルビィ。どう言う事なの。」
令嬢達は、この一年を思い出してみる。アラン殿下達に、そんな素振りは見えなかった。

「はい。阿呆様達が、とち狂わないように。必用以上、逢わせないよう 努力しました。」
手を合わせて、微笑む。
「阿呆様達の手紙も、僕が代筆しておきました。」

「「「手紙? 」」」
「何時の話しなの? 」

「はい。夏の頃です。丁重に、茶会のお誘いも断って置きました。無論、舞踏会のエスコートも。」

「夏頃。」
「手紙。」
「お茶会。」
「断ったの。」

「勿論です。姉様達の、手を煩わせる訳には生きません。姉様達に来る阿呆様達の手紙は、伯爵様経由で総て僕の処へ。」

(((お父様、何にやってるの!! )))


「総て、僕が 処理しておきました。」
褒めて、と言うように瞳を きらきら させて姉達を見るセルビィ。

「セルビィ。」
「はい、姉様。」
「手紙は、 」
「はい。」
セルビアの声に、可愛らしく上目遣いで見詰める。

(人様の手紙は、勝手に見てはいけないのよ。)
セルビアは、言えなかった。

「あ、ありがとう。セルビィ。」
「はい!! 姉様。」
セルビィは、嬉しそうに微笑んだ。

「婚約も、阿呆様達の不貞での破棄にしますから。姉様達の名誉は、傷付けません。」
「その為の、ビッチか。」
「はい。その為の、尻軽さんです。」
納得したように、ナルトが頷く。そして、安心した。

「なっ、恐ろしいだろ。此奴。」
ナルトは、ニヤリと令嬢達に笑った。セルビア達には、セルビィの背に黒い羽根が確実に見えていた。
あの立食会から見えていたセルビィの怖さが、今確実に立証された。
あの侯爵をとことんまで追い詰めた、怖さ。其れは幼い頃から普通にセルビィの中にあるもので。天使の様な笑顔を、振り撒きながら中は。

「なっ、魔王だろ。」
セルビア達令嬢は 使用人達は、頷くことが出来なかった。
「そんな事言うのは、ナルト様だけです。」
にっこり と、微笑む。
天使の微笑み。

皆、複雑だった。天使の笑顔の裏に隠された真実。だが其れは、自分達の為の行動で。背中に薄ら寒い物が走るが、自分達に向けられてる愛情は本物で。敵と見なした者には、とことん追い詰め陥れようとする怖ろしさ。

令嬢達は、使用人達は、見なかった事にした。
『セルビィは、愛情溢れる天使。』
『悪魔の部分は、蓋をしょう。』
『見ざる 言わざる 聞かざる。』を、貫こうと思った。

『だって、見た目は可愛い天使ですもの。』
『話しを聞けば、可愛らしく恐ろしい事を言っているけど。』
『聞けば、精神を病みそうだけど。』
『聞き流せば、良いのよね。』
令嬢達は、以心伝心で頷いた。

「セルビィは、私達の為に頑張ってくれたのね。」
「はい、姉様。」
セルビィは、嬉しそうに微笑んだ。
「僕、姉様達の為に頑張りました。」
褒められてセルビィは、子供の様に喜んでいる。

「姉様達に、御願いがあるのです。」
セルビィは、上目遣いで御願いをする。

「何かしら? 」
「私達に、出来る事? 」
「何でも言って。」
「協力、したいわ。」
令嬢達は、自分達も協力したいと頷いた。
「姉様達には、今日の様に。美しく 凛々しくいて、欲しいのです。」
「今日のように? 」
「はい。姉様達の美しさに、阿呆様達が尻込みをする様に。」
「尻込み? 」
「はい。阿呆様達に、姉様達は相応しくないと思わせて欲しいのです。」
「相応しくない? 」
「はい。阿呆様達には、尻軽さん辺りが相応しいと 思わせて欲しいのです。」
「あの娘、辺り? 」

「はい。姉様達の圧倒的な美しさを持って、阿呆様達に。姉様達に、自分は相応しくないと。自分程度に相応しいのは、尻軽さんだと解らせて上げて下さい。」
怖ろしく 可愛らしい天使の笑顔をセルビィは、称えた。

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