8 / 9
王妃様は怖いんです。
しおりを挟む
お花畑令嬢は事もあろうか国王陛下に、目を付けた。
「オーホホホホホホ~。」
王妃は美しい微笑みの口元から呪文のような笑い声を発している。
「ち、違うぞ!! これは!! 」
慌てて王はお花畑令嬢を引き離す。
「イヤ~ん、い・け・ず。」
離しても離してもお花畑令嬢は爆乳を擦り付けて縋り付いてくる。
「オーホホホホホ……」
女神の微笑みだが、何故か後ろに般若のオーラが見える。風もないのに、王妃の金髪か靡く。王や令息令嬢は息を呑んだ。
「そこの小娘、わたくしの陛下を離しなさい。」
バチンと扇を広げた。細められた瞳が絶対零度に令嬢を見詰める。何故か辺りの温度が下がったような気がする。
「おじ様。このおばさん、こわ~い。」
「離れろ、馬鹿令嬢!! 俺が怖いわ!! 」
ディオリッシ帝国から友好の為にこの国の王太子の婚約者となったセイラ・フォン・ディオール公爵令嬢。高学年からこのエレクトリック国の学園に留学中し、卒業後はそのままこの国の王太子妃と成るべく婚約者と仲睦まじく過ごしていた。
エレクトリック国には『赤い舞踏会』と言う伝説がある。
学園内で王太子に色目を使った令嬢に嫉妬のあまり、とある舞踏会でセイラ公爵令嬢は呪文のような笑い声をだし仮面のような微笑みを貼り付け、赤ワインを何本も色目を使った令嬢にかけ続けた。令嬢と舞踏会を、赤く染め上げた公爵令嬢の事は今でも伝説に残っている。それ故、陛下には誰も手を出さない。
ディオリッシ帝国のディオール公爵家の者は、愛に熱い人間であった。
バチン、バチンと王妃は扇を開いたり閉じたりしている。その音がハサミで切る音のようでその場に居るものは、背筋に冷たいものが走った。
「小娘は虐められていたそうね。」
「おじ様、アンリはこのおばさんにいじめられてたの!! 」
「この馬鹿令嬢!! 」
馬鹿令嬢は今度は王妃に虐められていたと、国王に縋り付いた。王妃の微笑みが増す。王は蒼白となった。
「オーホホホホホッ。ならばわたくしが、本当に虐めて差し上げましょう。」
王妃は扇を開くと口元を隠した。青い目が小娘を見下す。
「階段など手緩いことはしませんわ。わたくしなら、城壁から突き落とし服ではなくその体を切り刻み、池の底に隠して差し上げますわ。二度と見つからないように。」
お花畑令嬢は本能で悟った、この女性には勝てないと。この女性から男は奪えないと(殺されると)。抱きついてた国王を離し後ろに隠れた。
「近衛騎士、この馬鹿令嬢を連れて行け!! 」
「「はっ!! 」」
令嬢が離れたとここぞとばかりに王は声を上げた。二人の近衛騎士が馬鹿令嬢を両脇から捕まえる。
「ちょっと、待って!! 」
抵抗するかと思ったが違った。
「アンリどちらかなんて、選べない~。」
逆に二人の騎士に腕を絡ませ擦り寄った。騎士の腕に爆乳を押し付ける。
「陛下~!! 」
「いいから連れて行け!! 妃が切れる前に!! 」
「「はっ!! 」」
嫌そうに二人の騎士は馬鹿令嬢をその場から連れ出した。
静まり返る会場内。令息令嬢達は息を呑んで王妃を見詰めた。
「セイラ……。」
「アズナブル、怖かったわ。」
((((怖いのは王妃様です!! ))))
甘える声で王妃は、陛下に抱きついた。王はそっと王妃を抱き締めて、安堵の溜息を吐いた。令息令嬢達も、安堵溜息を吐いた。
やっと終わっと思ったのもつかの間。
「父上、私は公の場で婚約破棄をする愚か者!! 是非、廃嫡に!! 」
「そして、わたくしはお花畑令嬢を虐める悪女!! 悪女は王妃には到底なれません。」
安堵の溜息をつく国王にシュナイダーとフランソワーズは、掛け合った。その圧力に、圧倒される。その場に居る令息令嬢も、まだ終わってなかったかと目線を向けた。
「「どうぞ、国外追放に!! 」」
シュナイダーとフランソワーズは声を合わせて、国外追放を叫んだ。二人の右手と左手は、硬く硬く恋人結びで繋がれていた。
「オーホホホホホホ~。」
王妃は美しい微笑みの口元から呪文のような笑い声を発している。
「ち、違うぞ!! これは!! 」
慌てて王はお花畑令嬢を引き離す。
「イヤ~ん、い・け・ず。」
離しても離してもお花畑令嬢は爆乳を擦り付けて縋り付いてくる。
「オーホホホホホ……」
女神の微笑みだが、何故か後ろに般若のオーラが見える。風もないのに、王妃の金髪か靡く。王や令息令嬢は息を呑んだ。
「そこの小娘、わたくしの陛下を離しなさい。」
バチンと扇を広げた。細められた瞳が絶対零度に令嬢を見詰める。何故か辺りの温度が下がったような気がする。
「おじ様。このおばさん、こわ~い。」
「離れろ、馬鹿令嬢!! 俺が怖いわ!! 」
ディオリッシ帝国から友好の為にこの国の王太子の婚約者となったセイラ・フォン・ディオール公爵令嬢。高学年からこのエレクトリック国の学園に留学中し、卒業後はそのままこの国の王太子妃と成るべく婚約者と仲睦まじく過ごしていた。
エレクトリック国には『赤い舞踏会』と言う伝説がある。
学園内で王太子に色目を使った令嬢に嫉妬のあまり、とある舞踏会でセイラ公爵令嬢は呪文のような笑い声をだし仮面のような微笑みを貼り付け、赤ワインを何本も色目を使った令嬢にかけ続けた。令嬢と舞踏会を、赤く染め上げた公爵令嬢の事は今でも伝説に残っている。それ故、陛下には誰も手を出さない。
ディオリッシ帝国のディオール公爵家の者は、愛に熱い人間であった。
バチン、バチンと王妃は扇を開いたり閉じたりしている。その音がハサミで切る音のようでその場に居るものは、背筋に冷たいものが走った。
「小娘は虐められていたそうね。」
「おじ様、アンリはこのおばさんにいじめられてたの!! 」
「この馬鹿令嬢!! 」
馬鹿令嬢は今度は王妃に虐められていたと、国王に縋り付いた。王妃の微笑みが増す。王は蒼白となった。
「オーホホホホホッ。ならばわたくしが、本当に虐めて差し上げましょう。」
王妃は扇を開くと口元を隠した。青い目が小娘を見下す。
「階段など手緩いことはしませんわ。わたくしなら、城壁から突き落とし服ではなくその体を切り刻み、池の底に隠して差し上げますわ。二度と見つからないように。」
お花畑令嬢は本能で悟った、この女性には勝てないと。この女性から男は奪えないと(殺されると)。抱きついてた国王を離し後ろに隠れた。
「近衛騎士、この馬鹿令嬢を連れて行け!! 」
「「はっ!! 」」
令嬢が離れたとここぞとばかりに王は声を上げた。二人の近衛騎士が馬鹿令嬢を両脇から捕まえる。
「ちょっと、待って!! 」
抵抗するかと思ったが違った。
「アンリどちらかなんて、選べない~。」
逆に二人の騎士に腕を絡ませ擦り寄った。騎士の腕に爆乳を押し付ける。
「陛下~!! 」
「いいから連れて行け!! 妃が切れる前に!! 」
「「はっ!! 」」
嫌そうに二人の騎士は馬鹿令嬢をその場から連れ出した。
静まり返る会場内。令息令嬢達は息を呑んで王妃を見詰めた。
「セイラ……。」
「アズナブル、怖かったわ。」
((((怖いのは王妃様です!! ))))
甘える声で王妃は、陛下に抱きついた。王はそっと王妃を抱き締めて、安堵の溜息を吐いた。令息令嬢達も、安堵溜息を吐いた。
やっと終わっと思ったのもつかの間。
「父上、私は公の場で婚約破棄をする愚か者!! 是非、廃嫡に!! 」
「そして、わたくしはお花畑令嬢を虐める悪女!! 悪女は王妃には到底なれません。」
安堵の溜息をつく国王にシュナイダーとフランソワーズは、掛け合った。その圧力に、圧倒される。その場に居る令息令嬢も、まだ終わってなかったかと目線を向けた。
「「どうぞ、国外追放に!! 」」
シュナイダーとフランソワーズは声を合わせて、国外追放を叫んだ。二人の右手と左手は、硬く硬く恋人結びで繋がれていた。
47
あなたにおすすめの小説
白い結婚を捨てた王妃は、もう二度と振り向かない ――愛さぬと言った王子が全てを失うまで』
鍛高譚
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。
【完結】お嬢様は愛されたい!〜許嫁に振り向いて貰いたいお嬢様vs実はお嬢様大好きな不器用すぎる許嫁〜
本田ゆき
恋愛
許嫁で幼馴染のイクリス・ユースウェルは容姿端麗、寡黙でクールで私にはもったいないくらいの殿方。
そして私、メイ・サンチェスはそんな彼に絶賛片想い中である。
にこやかに挨拶したり、上目遣いで猛アピール!
しかし、私の努力は虚しく彼はあまりなびいてくれていない様子。
しかも許嫁とは名ばかりで、もしどちらかに好きな人が出来たらいつでも婚約破棄していいという緩さ。
こうなったら結婚する前に、ちゃんと両想いにならなくては!
しかしイクリスも実は密かにお嬢様に想いを寄せており…?
鈍感な2人が織りなすすれ違いギャグラブコメディ!
※小説家になろうとカクヨムでも掲載しています。
婚約者が最凶すぎて困っています
白雲八鈴
恋愛
今日は婚約者のところに連行されていました。そう、二か月は不在だと言っていましたのに、一ヶ月しか無かった私の平穏。
そして現在進行系で私は誘拐されています。嫌な予感しかしませんわ。
最凶すぎる第一皇子の婚約者と、その婚約者に振り回される子爵令嬢の私の話。
*幼少期の主人公の言葉はキツイところがあります。
*不快におもわれましたら、そのまま閉じてください。
*作者の目は節穴ですので、誤字脱字があります。
*カクヨム。小説家になろうにも投稿。
婚約破棄は綿密に行うもの
若目
恋愛
「マルグリット・エレオス、お前との婚約は破棄させてもらう!」
公爵令嬢マルグリットは、女遊びの激しい婚約者の王子様から婚約破棄を告げられる
しかし、それはマルグリット自身が仕組んだものだった……
女王は若き美貌の夫に離婚を申し出る
小西あまね
恋愛
「喜べ!やっと離婚できそうだぞ!」「……は?」
政略結婚して9年目、32歳の女王陛下は22歳の王配陛下に笑顔で告げた。
9年前の約束を叶えるために……。
豪胆果断だがどこか天然な女王と、彼女を敬愛してやまない美貌の若き王配のすれ違い離婚騒動。
「月と雪と温泉と ~幼馴染みの天然王子と最強魔術師~」の王子の姉の話ですが、独立した話で、作風も違います。
本作は小説家になろうにも投稿しています。
婚約破棄されやけ酒飲んでると軽い男が声かけてきたので張り倒したら、何故か執着されました
古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され
恋愛
パシーン キャロラインの張り手が男に飛んでいた。婚約破棄されて友人とやけ酒を飲んでいるところに現れたイケメンの男が「男を立てないから婚約破棄されたんじゃないの?」と言ってくれたから機嫌の悪かったキャロラインは男を張り倒していたのだ。
でも、何故かそれから男がキャロラインに執着しだしてもう大変。
上司や親にまで話をし出して外堀がどんどん埋められていき、最後は……
執着されたヒロインが王族まで巻き込んでヒーローにがんじがらめにされてしまうお話しです
『悪役令嬢は、二度目の人生で無言を貫く。~処刑回避のために黙っていただけなのに、なぜか冷徹宰相様から「君こそ運命の人だ」と溺愛さています~』
放浪人
恋愛
「もう、余計なことは喋りません(処刑されたくないので!)」
王太子の婚約者エリスは、無実の罪を着せられた際、必死に弁解しようと叫び散らした結果「見苦しい」と断罪され、処刑されてしまった。 死に戻った彼女は悟る。「口は災いの元。二度目の人生は、何があっても口を閉ざして生き延びよう」と。
しかし、断罪の場で恐怖のあまり沈黙を貫いた結果、その姿は「弁解せず耐え忍ぶ高潔な令嬢」として称賛されてしまう。 さらに、人間嫌いの冷徹宰相クラウスに「私の静寂を理解する唯一の女性」と盛大な勘違いをされ、求婚されてしまい……!?
「君の沈黙は、愛の肯定だね?」(違います、怖くて固まっているだけです!) 「この国の危機を、一目で見抜くとは」(ただ臭かったから鼻を押さえただけです!)
怯えて黙っているだけの元悪役令嬢と、彼女の沈黙を「深遠な知性」と解釈して溺愛する最強宰相。 転生ヒロインの妨害も、隣国の陰謀も、全て「無言」で解決(?)していく、すれ違いロマンティック・コメディ! 最後はちゃんと言葉で愛を伝えて、最高のハッピーエンドを迎えます。
冷徹王子に捨てられた令嬢、今ではその兄王に溺愛されています
ゆっこ
恋愛
――「お前のような女に、俺の隣は似合わない」
その言葉を最後に、婚約者であった第二王子レオンハルト殿下は私を冷たく突き放した。
私、クラリス・エルデンは侯爵家の令嬢として、幼い頃から王子の婚約者として育てられた。
しかし、ある日突然彼は平民出の侍女に恋をしたと言い出し、私を「冷酷で打算的な女」だと罵ったのだ。
涙も出なかった。
あまりに理不尽で、あまりに一方的で、怒りも悲しみも通り越して、ただ虚しさだけが残った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる