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楽しい旅行。
義兄弟。
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「二人には社長になるエリシアとシエリアの補佐として支えてもらうために、一緒に住んでもらわなければならないのだ!! 」
エリシアの父の言葉に衝撃を受けるエドワード。
(失念していた。エリシアは大切な二人娘、しかも長女。)
つまり跡取り娘である。
エドワードは拳を握り締め、唇を噛んだ。
「エリシアを支える為、俺はりっぱなマスオさんになる!! 」
海賊漫画の主人公のように、両手を真上に上げるエドワード。
※注意、マスオさんは入り婿ではありません。
「頑張ろうな、義弟よ!! 」
「誰が、弟だ!!! 」
エドワードは熱く見つめ、リョウの肩を叩いた。
「二人でエリシア達を支えて行こう、義弟よ。」
「だから、誰が弟だ!!! 」
エドワードの中で既にリョウは共にエリシアを支える義弟となっていた。
「エドワード様。」
「エリシア。」
エドワードとエリシアは熱く見つめ合う。
「俺は君を守る盾となり、君を支える柱となろう。」
「エドワード様。」
「君のためなら、義父と一緒に住むのも苦にならない。りっぱなマスオさんになって見せる。」
「エドワード様。」
二人その場で抱き合った。
「もが、もが、 」
父が何かを言おうとするが、母の羽交い絞めによって遮られる。
「ひゅう~~ ひゅう~~ 」
シエリアは二人をはやし立てた。
「何、この寸劇!?? 」
リョウは叫んだ。
「リョウちんさんも、シエリアを支えてくださいね。」
「頑張ろう、義弟よ。」
エリシアはエドワードに寄り添いながら、リョウに向かってお願いする。エドワードは親指を立てて、爽やかに笑った。
「僕はお前の弟なんかにならない!! 」
リョウは叫んだ。
エドワードの弟にならない、つまりシエリアと結婚しないとなる。
その言葉に、
「あら、あら、あら、 」
「おや、おや、おや、 」
すっと、エリシアと父がリョウの前に進み出た。
「私のシエリアの 」
「私の娘の 」
「「いったい何が、」」
「気に入らないの? 」
「気に入らないのだ? 」
満面の笑みを二人は称えていたが、目が光を通さす硝子玉のように冷たい。
「教えてくださいませんか? リョウちんさん。(にっこり)」
「私も知りたいな。(にっこり)」
冷たい目の圧力がリョウを襲う。
「シエリアの何処が、気に入らないのです? (にっこり)」
「親バカかもしれないが、可愛く健気な良い娘だぞ。(にっこり)」
二人の笑顔が精神的な圧力となってリョウを押さえつける。
「た、確かに…… 可愛くて、元気で、いい子だと思います…… 」
リョウは本心からそう言った。
「でしょう。なのに、どうして断るのかしら? (にっこり)」
「どうして断るのだろうな? (にっこり)」
壁際に追い詰められるリョウ。
二人が精神的にも物理的にもリョウを追い詰める。
「わたくしも、知りたいですわ。」
「リョウちん。」
母とシエリアの目もリョウにそそがれる。
四面楚歌である。
エドワードは役に立たない。
『ノー』の言えない東洋人。
だがリョウは違った。
若くして西洋に渡り、仕事をしている東洋人だ。言うことははっきり言える東洋人であった。
「僕は、」
リョウは圧力に逆らうように顔を上げた。
「ロリコンじゃないんで!! 」
リョウは強く強く、言い放った。
シエリアは見た目、15、6に見える童顔である。お姉様系が好きリョウにとっては恋愛対象にはならない。
22歳と15歳、旗から見たらロリコンに思われても致し方ない。
「ショタのお前がよく言うな。」
「ショタ、ゆうな!! 」
リョウの言葉に、エドワードは直ぐ言い返した。
エリシアの父の言葉に衝撃を受けるエドワード。
(失念していた。エリシアは大切な二人娘、しかも長女。)
つまり跡取り娘である。
エドワードは拳を握り締め、唇を噛んだ。
「エリシアを支える為、俺はりっぱなマスオさんになる!! 」
海賊漫画の主人公のように、両手を真上に上げるエドワード。
※注意、マスオさんは入り婿ではありません。
「頑張ろうな、義弟よ!! 」
「誰が、弟だ!!! 」
エドワードは熱く見つめ、リョウの肩を叩いた。
「二人でエリシア達を支えて行こう、義弟よ。」
「だから、誰が弟だ!!! 」
エドワードの中で既にリョウは共にエリシアを支える義弟となっていた。
「エドワード様。」
「エリシア。」
エドワードとエリシアは熱く見つめ合う。
「俺は君を守る盾となり、君を支える柱となろう。」
「エドワード様。」
「君のためなら、義父と一緒に住むのも苦にならない。りっぱなマスオさんになって見せる。」
「エドワード様。」
二人その場で抱き合った。
「もが、もが、 」
父が何かを言おうとするが、母の羽交い絞めによって遮られる。
「ひゅう~~ ひゅう~~ 」
シエリアは二人をはやし立てた。
「何、この寸劇!?? 」
リョウは叫んだ。
「リョウちんさんも、シエリアを支えてくださいね。」
「頑張ろう、義弟よ。」
エリシアはエドワードに寄り添いながら、リョウに向かってお願いする。エドワードは親指を立てて、爽やかに笑った。
「僕はお前の弟なんかにならない!! 」
リョウは叫んだ。
エドワードの弟にならない、つまりシエリアと結婚しないとなる。
その言葉に、
「あら、あら、あら、 」
「おや、おや、おや、 」
すっと、エリシアと父がリョウの前に進み出た。
「私のシエリアの 」
「私の娘の 」
「「いったい何が、」」
「気に入らないの? 」
「気に入らないのだ? 」
満面の笑みを二人は称えていたが、目が光を通さす硝子玉のように冷たい。
「教えてくださいませんか? リョウちんさん。(にっこり)」
「私も知りたいな。(にっこり)」
冷たい目の圧力がリョウを襲う。
「シエリアの何処が、気に入らないのです? (にっこり)」
「親バカかもしれないが、可愛く健気な良い娘だぞ。(にっこり)」
二人の笑顔が精神的な圧力となってリョウを押さえつける。
「た、確かに…… 可愛くて、元気で、いい子だと思います…… 」
リョウは本心からそう言った。
「でしょう。なのに、どうして断るのかしら? (にっこり)」
「どうして断るのだろうな? (にっこり)」
壁際に追い詰められるリョウ。
二人が精神的にも物理的にもリョウを追い詰める。
「わたくしも、知りたいですわ。」
「リョウちん。」
母とシエリアの目もリョウにそそがれる。
四面楚歌である。
エドワードは役に立たない。
『ノー』の言えない東洋人。
だがリョウは違った。
若くして西洋に渡り、仕事をしている東洋人だ。言うことははっきり言える東洋人であった。
「僕は、」
リョウは圧力に逆らうように顔を上げた。
「ロリコンじゃないんで!! 」
リョウは強く強く、言い放った。
シエリアは見た目、15、6に見える童顔である。お姉様系が好きリョウにとっては恋愛対象にはならない。
22歳と15歳、旗から見たらロリコンに思われても致し方ない。
「ショタのお前がよく言うな。」
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リョウの言葉に、エドワードは直ぐ言い返した。
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