【完結】私の婚約者は、妹を選ぶ。

❄️冬は つとめて

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楽しい旅行。

シエリアとリョウの話し合い。

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「いい? お父さまはと、警戒しているわ。だから、最後の日に油断をさせる為にエドワードさまを誘って。」
「て、何に警戒しているんだ!? 」
「そんなことも、分からないの? 」
シエリアはまたリョウを馬鹿にしたように見る。ムッとしながらリョウも睨み返す。

「お母さまの愛の抱擁とか、愛の足技とか、愛の扇子の素振りとか。」
「それ、愛がついてるだけだろ!! 」
「お父さまが、お母さまの愛で再起不能になっちゃう~~ 」
「落としにかかってるよな!! 」
シエリアは、鼻息荒く話をする。

多分。夫人が力強く抱擁すれば、肋骨がするし。足技や素振りに巻き込まれたら、肋骨以外がするおそれがある。いや、内臓がやられちゃうかも知れない。

「大丈夫よ、お父さまも愛に負けないように脂肪たっぷんで体をガードしてるから。」
「太ってるのはそのせいか!! 」

そう、普通の人ならの処を脂肪たっぷんガードで父は肋骨のひびだけにおさえたのだ。  

「でもお母さまの今の燃え盛る愛に、きっとお父さまは耐えられないわ!! よ、。」
シエリアは自分を抱きしめた。

「もう…… 再起不能ぽっきんで、いいんでないか。」
入院再起不能してくれた方がエドワードの邪魔にならないから、リョウとしては再起不能ぽっきんして欲しい。

「駄目よ!! 」
「なんでだ? 」
「そんなことも、分からないの? 」
シエリアはまたまたリョウを馬鹿にしたように見る。ムッとして、リョウは睨み返した。

「いい? 自分が動けなくなったらお父さま、護衛や密偵を雇うわ。それもたくさん、お金は有り余るほどあるもの。」
「この金持ちめ!! 」
リョウは卑屈に突っ込んだ。

「いくらお母さまが強くても、多勢に無勢。さばききれない、勝てないわ!! さすがお父さま、腹黒だわ。」
「いや、お前らいったい何と戦ってるんだ? 」

ひとりでは、大人数の敵を倒すことはできない。自分に向かってくるのなら、ともかく。対峙している間に、別の者が目的を果たしてしまうだろう。

「だから、なにと戦っているんだ!? 」
リョウの質問にシエリアは可愛らしく首を傾げた。シエリアも、分かってない。

「大体この婚姻はシュガレスさんからの持ちかけなのに、エドワードとの結婚に反対なのか? 」
「そんなことも、分からないの? 」
シエリアはまたまた、また、リョウを馬鹿にしたように見る。
リョウも負けずに、ムッとして睨み返す。

「結婚と、婚前交渉は全然違うでしょ!! 」
「女の子が、婚前交渉なんて言うな!! 」
シエリアの言葉に、リョウは真っ赤になって叫んだ。

「男はオオカミなのよ、気をつけなきゃ駄目なのよ!! 」
「うっ…… 」
リョウは怯んだ。

「年頃になったなら、慎まなき駄目なのよ。」
「うっ…… 」
迫るシエリアにリョウは一歩下がった。

「紳士の顔していても、心の中はオオカミが牙を剥く。そういうものなのよ!! 」
「うっ…… 」
男として否定できなく、リョウは二歩下がった。

「エドワードさまだけは、大丈夫だなんて。うっかり信じたら、ダメダメ、ダメ、ダメダメなのよ!! 」
リョウはシエリアの迫力に押し負けた。父の言葉を素直に信じている、シエリアである。

「お父さまは、エドワードさまオオカミに、シアがぱっくんちょされるのをおそれているのよ!! ぱっくんちょされた後に婚約解消されたらと。」
「エドワードはそんなことしないぞ、絶対。このお菓子を賭けてもいい。」
ポケットからお菓子を取り出す、リョウ。

「そんなことしたら、お父さまとお母さまが絶対許さないんだけどね。ふふふっ。」
「おい、悪い顔してるぞ。」

物理的お母さま社会的お父さまが相手を葬ることはシエリアには分かっていた。

しかしエリシアとエドワードが、相思相愛なのは見ていてわかる。だからシエリアは、二人の力になりたかったのであった。(決してお金の為ではない)



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