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楽しい旅行。
人の恋路を邪魔する者は……
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リョウは気まずさで、いっぱいだった。こんなハズではなかった。
そうほんの少し、2・3日嫌がらせをして帰るつもりであった。まさか、本隊が旅行に現れるとは思ってもみなかった。前衛はついて来るとは思っていたが。
何なら、前衛を引き離してやろうかな~とも思っていた。
なのに……
目の前で繰り広げられる、シュガレス父の寸劇。父を心配する優しい娘のエリシア。
ぽっんと、離れた場所から見守っているエドワード。
「なんか、ごめん。」
リョウは謝るしかなかった。
そんなある日。
シエリアが、リョウにアックスボンバーを仕掛けてきた。
リョウはとっさに避けた。
「なにをするんだ!! 」
「このままでは、お父さまが再起不能になってしまうわ!! 」
「えっ、たまが!? 」
リョウの頭には、方たまが再起不能になったヨナンが浮かんだ。なのでつい、言葉に出てしまった。
「たま? なに、たまて? たまがどうしたの? たまて、なんのたま? 」
「女の子が、たまたま言うんじゃない!! 」
何も知らないシエリアは首を傾げてたまを連ぱつする、ついリョウは苦言を称する。
「またまたなんて、言ってないわ。たまて、言ったの。ねえ、なに? なんのたま? 」
シエリアは普通に問い掛けているのだが、たまが強調して聞こえてしまうのは知っている者の性かも知れない。
「ねえ、なに? なんのたまなの? ねえ、ねえ。」
シエリアは可愛らしく聞いてくる。再起不能になるたまとは何なのか興味津々だ。
「たまが壊れるとか、破裂するとかは聞いたことがあるけど。再起不能になるなんて聞いたことはないわ。再起不能になるたまて、なんのたま? 」
シエリアは可愛い顔で、たまたまを連ぱつする。
「そんなことより、僕を町中で倒そうとする根拠を言え!! 」
リョウは誤魔化しながらに叫んだ。シエリアは町中で、エドワードを済まなそうに見つめていたリョウに後ろからアックスボンバーを掛けようとしたのだ。そのことを問いただすリョウ。
「そうよ!! このままでは、お父さまが再起不能になってしまうのよ!! 」
シエリアは思い出したようにリョウに叫んだ。
「お母さまの堪忍袋が切れちゃったら、お父さまのひびの入った肋骨がぽっきんと折れちゃうの。」
シエリアは身振り手振りで、リョウに話をする。
「ぽっきんと、肋骨が折れて再起不能になっちゃうわ!! 」
「婦人が切れると、何故シュガレスさんが再起不能になるんだ? 」
リョウも首を傾げる。
「そんなことも分からないの? 」
シエリアは馬鹿にしたようにリョウを見る。リョウはちょっとムッとしながらシエリアを睨み返した。
「お母さまが昨日言ってたの。」
『オーホホホホッ!! コレは、人の恋路を邪魔する者は、馬に蹴られて死んでしまえ。かしら? 』
「殺すんかい!! 」
リョウは再起不能より酷い言葉に突っ込んだ。
「だから、お母さまが殺す前にわたしが!! 」
「殺すんかい!! 」
リョウは、再度突っ込んだ。
「違うわよ!! 」
シエリアはガサコソと、ポシエットの中から白い紙袋を取り出す。
「一服盛ろうと、思うの。」
「毒をか!? 」
ついリョウは思ったことを言葉に出した。さっきから殺すの言葉がから連想される薬とは。
「違うわよ!! 」
シエリアは、回し蹴りをリョウに繰り出した。それをリョウは3歩下がって回避する。
「睡眠薬よ。さっき、お医者さんから貰ってきたの。」
シエリアは父が余りにも痛がるのでゆっくりと眠らせてあげたいとお医者さんに懇願して睡眠薬を貰ってきたのだった。(嘘は言ってない)
「お母さまにも話したわ。だからあなたも、協力をして。」
シエリアは、真剣な目でリョウに協力を求めた。
そうほんの少し、2・3日嫌がらせをして帰るつもりであった。まさか、本隊が旅行に現れるとは思ってもみなかった。前衛はついて来るとは思っていたが。
何なら、前衛を引き離してやろうかな~とも思っていた。
なのに……
目の前で繰り広げられる、シュガレス父の寸劇。父を心配する優しい娘のエリシア。
ぽっんと、離れた場所から見守っているエドワード。
「なんか、ごめん。」
リョウは謝るしかなかった。
そんなある日。
シエリアが、リョウにアックスボンバーを仕掛けてきた。
リョウはとっさに避けた。
「なにをするんだ!! 」
「このままでは、お父さまが再起不能になってしまうわ!! 」
「えっ、たまが!? 」
リョウの頭には、方たまが再起不能になったヨナンが浮かんだ。なのでつい、言葉に出てしまった。
「たま? なに、たまて? たまがどうしたの? たまて、なんのたま? 」
「女の子が、たまたま言うんじゃない!! 」
何も知らないシエリアは首を傾げてたまを連ぱつする、ついリョウは苦言を称する。
「またまたなんて、言ってないわ。たまて、言ったの。ねえ、なに? なんのたま? 」
シエリアは普通に問い掛けているのだが、たまが強調して聞こえてしまうのは知っている者の性かも知れない。
「ねえ、なに? なんのたまなの? ねえ、ねえ。」
シエリアは可愛らしく聞いてくる。再起不能になるたまとは何なのか興味津々だ。
「たまが壊れるとか、破裂するとかは聞いたことがあるけど。再起不能になるなんて聞いたことはないわ。再起不能になるたまて、なんのたま? 」
シエリアは可愛い顔で、たまたまを連ぱつする。
「そんなことより、僕を町中で倒そうとする根拠を言え!! 」
リョウは誤魔化しながらに叫んだ。シエリアは町中で、エドワードを済まなそうに見つめていたリョウに後ろからアックスボンバーを掛けようとしたのだ。そのことを問いただすリョウ。
「そうよ!! このままでは、お父さまが再起不能になってしまうのよ!! 」
シエリアは思い出したようにリョウに叫んだ。
「お母さまの堪忍袋が切れちゃったら、お父さまのひびの入った肋骨がぽっきんと折れちゃうの。」
シエリアは身振り手振りで、リョウに話をする。
「ぽっきんと、肋骨が折れて再起不能になっちゃうわ!! 」
「婦人が切れると、何故シュガレスさんが再起不能になるんだ? 」
リョウも首を傾げる。
「そんなことも分からないの? 」
シエリアは馬鹿にしたようにリョウを見る。リョウはちょっとムッとしながらシエリアを睨み返した。
「お母さまが昨日言ってたの。」
『オーホホホホッ!! コレは、人の恋路を邪魔する者は、馬に蹴られて死んでしまえ。かしら? 』
「殺すんかい!! 」
リョウは再起不能より酷い言葉に突っ込んだ。
「だから、お母さまが殺す前にわたしが!! 」
「殺すんかい!! 」
リョウは、再度突っ込んだ。
「違うわよ!! 」
シエリアはガサコソと、ポシエットの中から白い紙袋を取り出す。
「一服盛ろうと、思うの。」
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ついリョウは思ったことを言葉に出した。さっきから殺すの言葉がから連想される薬とは。
「違うわよ!! 」
シエリアは、回し蹴りをリョウに繰り出した。それをリョウは3歩下がって回避する。
「睡眠薬よ。さっき、お医者さんから貰ってきたの。」
シエリアは父が余りにも痛がるのでゆっくりと眠らせてあげたいとお医者さんに懇願して睡眠薬を貰ってきたのだった。(嘘は言ってない)
「お母さまにも話したわ。だからあなたも、協力をして。」
シエリアは、真剣な目でリョウに協力を求めた。
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