17 / 266
第1章……王国編
16話……ウルトの乗り心地
しおりを挟む
『マスター、露払い完了しました』
「ありがとう、ご苦労さま」
『いえ、それでウルフの討伐証明部位はどこでしょうか? 知識に無かったので死体をそのまま積み込んでいますがどうしましょうか』
えっと、ウルフの証明部位は牙だったかな? 確か毛皮も売れるって聞いた気がする。
「リン、ウルフの証明部位は牙だよね? それと毛皮も売れるって聞いた記憶があるんだけどどうなの?」
「え? えぇ、それであってるわよ。でも今はちょっとそれどころじゃ……」
なんかリン慌ててるな。ゴブリンキングってそんなヤバいのか? ヤバいんだろうな……
「とりあえず俺は会話に入れそうに無いからウルトと討伐証明部位回収してくるよ。帰りに詳しく聞かせて欲しいかな」
「わかったわ、お願いね。あと出来れば死体は一箇所に集めておいて、あとでまとめて燃やすから」
「わかった」
燃やすんだ……
まぁリンから許可も出たので回収に向かおうか。
『マスター、一度全て積み込んでから右耳と魔石を回収、不要部位をまとめて降ろそうかと思いますがいかがでしょう』
「うん、ゴブリンに関してはそれが一番手っ取り早いな。ウルフはどうしようか」
毛皮の剥ぎ取りとか出来ないよ? ソフィアかアンナなら出来るかな?
『ウルフからは牙、魔石、毛皮を回収すればよろしいですか? その程度なら問題無く行えます』
「出来るのか……助かる、頼むよ」
『かしこまりました』
まずは積み込み、ウルフは積み込んでいるらしいのでゴブリンの死体を片っ端から異空間に積み込んでいく。
全て積み込んだら異空間内で右耳と魔石を仕分け、それから一箇所にまとめて降ろす。
続けてウルフの仕分け、これもすぐに完了してゴブリンの死体同じ場所に降ろしておく。
作業終了、かかった時間は驚きの3分だ。
「終わったよ、話はまだ終わってないかな?」
「もう終わったの!? と、とりあえず冒険者ギルドに戻って報告しないといけないから王都に戻らないと……」
リンはそう言って空を見上げる。
気が付けば結構な時間になっておりすでに空は茜色に染まっていた。
「今から燃やしてたら夜になるわね……夜間に移動は危なすぎるし、かと言って死体を放置する訳にはいかないし……」
「夜間が危ないのは見えないから?」
「それもあるけど夜行性の魔物も多いからね。王都近くの草原と言えど危険は多いから」
なるほど、当然街灯なんてものは無いんだから月明かりしかないよね。
けどそれはウルトがいれば解決できるよね?
「最悪ウルトに全員乗って移動すればいいんじゃない? あまり目立つのは不本意だけど緊急事態っぽいし、街から少し離れた場所で降りて走れば危険は少ないと思う」
「なるほど……音にさえ気を付ければ目立たないかしら?」
結構うるさいからね。
『エンジン音でしたら無音にすることは可能です』
「は?」
ウルトがまたなにか変なことを言い出した。音消せる?
『可能です。エンジン音はマスターがお好きかなと思い鳴らしております。魔力を動力にしていますのでディーゼルエンジンは必要ありません』
「え?」
趣味だったの? てか俺が好き?
『よく無料動画投稿サイトでエンジン音のうるさい車の動画を見てらっしゃいましたよね? なのでエンジン音がお好きなのかと』
確かに見てたけど……あれはエンジン音が好きなわけじゃなくて車が……いや、ロータリーエンジンの音とか好きだけど……
「エンジン音が好きで見てたわけじゃないよ……」
『そうなのですか? ならば無音にしておきます』
次の瞬間には響いていたエンジン音が消失、無音となった。
「とりあえずリンはアレ燃やしてくれる?」
「わかったわ、移動はお願いね」
リンは小走りで死体の山に向け走って行った。
護衛なのかアンナも続いている。
「さて……音は解決したけどヘッドライトも目立つよな……街の近くになったら消して走るか……走れるかな?」
『マスター、自動運転で私が操作すればマスターに見えなくても安全に移動可能です』
「あぁ……勝手に移動できるもんな……」
本当にウルトが万能過ぎる件……
「あとはどうやって乗り込むかだな。箱の中に乗せることは可能か?」
『可能です。現在箱の中には何もありません。ただ私のスキルでの乗り降りは不可能ですので観音扉を開いての乗り降りとなります』
「それは構わない。庫内灯点けておけば明るいだろうし……あとは閉塞感? 外が見えないのは不安かな」
『一部を透過して窓のようにする案といっそのこと運転席と箱を繋げる案がありますがどちらにしますか?』
「んん!?」
こいつまた意味のわからないことを……
え? 改造するの? てか出来るの?
『そのためのスキル【形状変化】です』
「絶対にそれはおかしいと思う」
スキルだからってなんでもあり過ぎるだろう……
「どんな風になるんだ?」
『スマートフォンをご覧下さい。このようになります』
ポケットからスマホを取り出すと画面に運転席と荷台が繋がった場合のイメージ画像が表示されている。
へぇ……ベッドが無くなってそこが階段みたいになるのか……
広々としていい感じ……
『さらに人を乗せての移動の場合床に座って頂くのは忍びないので荷台両サイドにベンチシートを設けます』
画像が変化して今度はベンチシート設置のイメージ画像が表示、さらに何を思ったのか壁が透過して電車内にしか見えないような姿になった。
『外から見た場合今と変わりありません。中からのみ外が見える仕様です』
「それなんてマジッ〇ミラー号?」
ほんとにウルトってなんなの……
結構受け入れて諦めてきてるけどここからさらに斜め上なんですけど……
「まぁいいや、これで頼むよ」
『かしこまりました。少々お時間頂きます。作業完了までおよそ5分です』
5分かよ……すぐじゃん……
自分の改造を始めたウルトを放置してサーシャとソフィアと一緒にリンたちの下へ移動、死体を燃やす作業を見学する。
「なぁサーシャ、なんで燃やす必要があるの? ウルフが魔物が集まってくるから?」
「そうですね、それもありますし数多くの死体を放置してしまうと悪い気が溜まってアンデット化する可能性もあるんですよ」
アンデットか、そりゃ放置する訳にはいかないよな。
「それに魔物は魔物を食らうことで魔力を取り込んで進化する場合もあります。これだけの死体を放置してしまうとその危険性も大きいので燃やすのが一番ですね」
「なるほど……」
死体をそのまま残すのは百害あって一利なしってことか。
「終わったわよ。すぐに移動出来るのかしら?」
サーシャから色々と聞いているうちに焼却が完了したようで額の汗を拭いながらリンとアンナが歩いてきた。
既に5分以上経っているしいつの間にか近くに来ていたので改造も完了しているだろう。
『いつでも出発可能です』
「だそうだよ。じゃあみんな乗ってくれ」
ウルトの後ろに周り観音扉を開く。
「おぉ……」
俺含め全員から感嘆の声が漏れた。
両サイドにはベンチシートが据え付けられており、庫内灯も改造したのかとても明るい。
ベンチシートに腰掛けて前方を見ると丁度フロントガラスから向こうが見える高さになっている。
もちろんベンチシートに座って正面を見れば壁が透過され窓のようになっているので外の景色がよく見える。
これトラックって言うより完全に電車かバスだな……
「ク、クリード様、乗ってもよろしいのですか?」
「いいから乗って、早く出発した方がいいんだろ?」
「そうですけど……」
サーシャはオドオドしながら乗り込む。
ソフィアたちも続いて全員乗り込みベンチシートに座ったのを確認して扉を閉めた。
急いで運転席に周って乗り込みさぁ出発だ!
『マスター、私が操作しますのでマスターも後部席で大丈夫ですよ?』
「あ……でもほら、観音閉めないといけないし」
『その程度なら私が操作出来ます』
「そうなんだ……まぁいいじゃん、運転席座ってないと落ち着かないんだよ」
『そうですか、かしこまりました。では出発します』
すーっと音もなく走り始めるウルト、全く揺れないので逆に違和感だ。
とにかく急ごう。
「ありがとう、ご苦労さま」
『いえ、それでウルフの討伐証明部位はどこでしょうか? 知識に無かったので死体をそのまま積み込んでいますがどうしましょうか』
えっと、ウルフの証明部位は牙だったかな? 確か毛皮も売れるって聞いた気がする。
「リン、ウルフの証明部位は牙だよね? それと毛皮も売れるって聞いた記憶があるんだけどどうなの?」
「え? えぇ、それであってるわよ。でも今はちょっとそれどころじゃ……」
なんかリン慌ててるな。ゴブリンキングってそんなヤバいのか? ヤバいんだろうな……
「とりあえず俺は会話に入れそうに無いからウルトと討伐証明部位回収してくるよ。帰りに詳しく聞かせて欲しいかな」
「わかったわ、お願いね。あと出来れば死体は一箇所に集めておいて、あとでまとめて燃やすから」
「わかった」
燃やすんだ……
まぁリンから許可も出たので回収に向かおうか。
『マスター、一度全て積み込んでから右耳と魔石を回収、不要部位をまとめて降ろそうかと思いますがいかがでしょう』
「うん、ゴブリンに関してはそれが一番手っ取り早いな。ウルフはどうしようか」
毛皮の剥ぎ取りとか出来ないよ? ソフィアかアンナなら出来るかな?
『ウルフからは牙、魔石、毛皮を回収すればよろしいですか? その程度なら問題無く行えます』
「出来るのか……助かる、頼むよ」
『かしこまりました』
まずは積み込み、ウルフは積み込んでいるらしいのでゴブリンの死体を片っ端から異空間に積み込んでいく。
全て積み込んだら異空間内で右耳と魔石を仕分け、それから一箇所にまとめて降ろす。
続けてウルフの仕分け、これもすぐに完了してゴブリンの死体同じ場所に降ろしておく。
作業終了、かかった時間は驚きの3分だ。
「終わったよ、話はまだ終わってないかな?」
「もう終わったの!? と、とりあえず冒険者ギルドに戻って報告しないといけないから王都に戻らないと……」
リンはそう言って空を見上げる。
気が付けば結構な時間になっておりすでに空は茜色に染まっていた。
「今から燃やしてたら夜になるわね……夜間に移動は危なすぎるし、かと言って死体を放置する訳にはいかないし……」
「夜間が危ないのは見えないから?」
「それもあるけど夜行性の魔物も多いからね。王都近くの草原と言えど危険は多いから」
なるほど、当然街灯なんてものは無いんだから月明かりしかないよね。
けどそれはウルトがいれば解決できるよね?
「最悪ウルトに全員乗って移動すればいいんじゃない? あまり目立つのは不本意だけど緊急事態っぽいし、街から少し離れた場所で降りて走れば危険は少ないと思う」
「なるほど……音にさえ気を付ければ目立たないかしら?」
結構うるさいからね。
『エンジン音でしたら無音にすることは可能です』
「は?」
ウルトがまたなにか変なことを言い出した。音消せる?
『可能です。エンジン音はマスターがお好きかなと思い鳴らしております。魔力を動力にしていますのでディーゼルエンジンは必要ありません』
「え?」
趣味だったの? てか俺が好き?
『よく無料動画投稿サイトでエンジン音のうるさい車の動画を見てらっしゃいましたよね? なのでエンジン音がお好きなのかと』
確かに見てたけど……あれはエンジン音が好きなわけじゃなくて車が……いや、ロータリーエンジンの音とか好きだけど……
「エンジン音が好きで見てたわけじゃないよ……」
『そうなのですか? ならば無音にしておきます』
次の瞬間には響いていたエンジン音が消失、無音となった。
「とりあえずリンはアレ燃やしてくれる?」
「わかったわ、移動はお願いね」
リンは小走りで死体の山に向け走って行った。
護衛なのかアンナも続いている。
「さて……音は解決したけどヘッドライトも目立つよな……街の近くになったら消して走るか……走れるかな?」
『マスター、自動運転で私が操作すればマスターに見えなくても安全に移動可能です』
「あぁ……勝手に移動できるもんな……」
本当にウルトが万能過ぎる件……
「あとはどうやって乗り込むかだな。箱の中に乗せることは可能か?」
『可能です。現在箱の中には何もありません。ただ私のスキルでの乗り降りは不可能ですので観音扉を開いての乗り降りとなります』
「それは構わない。庫内灯点けておけば明るいだろうし……あとは閉塞感? 外が見えないのは不安かな」
『一部を透過して窓のようにする案といっそのこと運転席と箱を繋げる案がありますがどちらにしますか?』
「んん!?」
こいつまた意味のわからないことを……
え? 改造するの? てか出来るの?
『そのためのスキル【形状変化】です』
「絶対にそれはおかしいと思う」
スキルだからってなんでもあり過ぎるだろう……
「どんな風になるんだ?」
『スマートフォンをご覧下さい。このようになります』
ポケットからスマホを取り出すと画面に運転席と荷台が繋がった場合のイメージ画像が表示されている。
へぇ……ベッドが無くなってそこが階段みたいになるのか……
広々としていい感じ……
『さらに人を乗せての移動の場合床に座って頂くのは忍びないので荷台両サイドにベンチシートを設けます』
画像が変化して今度はベンチシート設置のイメージ画像が表示、さらに何を思ったのか壁が透過して電車内にしか見えないような姿になった。
『外から見た場合今と変わりありません。中からのみ外が見える仕様です』
「それなんてマジッ〇ミラー号?」
ほんとにウルトってなんなの……
結構受け入れて諦めてきてるけどここからさらに斜め上なんですけど……
「まぁいいや、これで頼むよ」
『かしこまりました。少々お時間頂きます。作業完了までおよそ5分です』
5分かよ……すぐじゃん……
自分の改造を始めたウルトを放置してサーシャとソフィアと一緒にリンたちの下へ移動、死体を燃やす作業を見学する。
「なぁサーシャ、なんで燃やす必要があるの? ウルフが魔物が集まってくるから?」
「そうですね、それもありますし数多くの死体を放置してしまうと悪い気が溜まってアンデット化する可能性もあるんですよ」
アンデットか、そりゃ放置する訳にはいかないよな。
「それに魔物は魔物を食らうことで魔力を取り込んで進化する場合もあります。これだけの死体を放置してしまうとその危険性も大きいので燃やすのが一番ですね」
「なるほど……」
死体をそのまま残すのは百害あって一利なしってことか。
「終わったわよ。すぐに移動出来るのかしら?」
サーシャから色々と聞いているうちに焼却が完了したようで額の汗を拭いながらリンとアンナが歩いてきた。
既に5分以上経っているしいつの間にか近くに来ていたので改造も完了しているだろう。
『いつでも出発可能です』
「だそうだよ。じゃあみんな乗ってくれ」
ウルトの後ろに周り観音扉を開く。
「おぉ……」
俺含め全員から感嘆の声が漏れた。
両サイドにはベンチシートが据え付けられており、庫内灯も改造したのかとても明るい。
ベンチシートに腰掛けて前方を見ると丁度フロントガラスから向こうが見える高さになっている。
もちろんベンチシートに座って正面を見れば壁が透過され窓のようになっているので外の景色がよく見える。
これトラックって言うより完全に電車かバスだな……
「ク、クリード様、乗ってもよろしいのですか?」
「いいから乗って、早く出発した方がいいんだろ?」
「そうですけど……」
サーシャはオドオドしながら乗り込む。
ソフィアたちも続いて全員乗り込みベンチシートに座ったのを確認して扉を閉めた。
急いで運転席に周って乗り込みさぁ出発だ!
『マスター、私が操作しますのでマスターも後部席で大丈夫ですよ?』
「あ……でもほら、観音閉めないといけないし」
『その程度なら私が操作出来ます』
「そうなんだ……まぁいいじゃん、運転席座ってないと落ち着かないんだよ」
『そうですか、かしこまりました。では出発します』
すーっと音もなく走り始めるウルト、全く揺れないので逆に違和感だ。
とにかく急ごう。
27
あなたにおすすめの小説
元皇子の寄り道だらけの逃避行 ~幽閉されたので国を捨てて辺境でゆっくりします~
下昴しん
ファンタジー
武力で領土を拡大するベギラス帝国に二人の皇子がいた。魔法研究に腐心する兄と、武力に優れ軍を指揮する弟。
二人の父である皇帝は、軍略会議を軽んじた兄のフェアを断罪する。
帝国は武力を求めていたのだ。
フェアに一方的に告げられた罪状は、敵前逃亡。皇帝の第一継承権を持つ皇子の座から一転して、罪人になってしまう。
帝都の片隅にある独房に幽閉されるフェア。
「ここから逃げて、田舎に籠るか」
給仕しか来ないような牢獄で、フェアは脱出を考えていた。
帝都においてフェアを超える魔法使いはいない。そのことを知っているのはごく限られた人物だけだった。
鍵をあけて牢を出ると、給仕に化けた義妹のマトビアが現れる。
「私も連れて行ってください、お兄様」
「いやだ」
止めるフェアに、強引なマトビア。
なんだかんだでベギラス帝国の元皇子と皇女の、ゆるすぎる逃亡劇が始まった──。
※カクヨム様、小説家になろう様でも投稿中。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合
鈴白理人
ファンタジー
北の辺境で雨漏りと格闘中のアーサーは、貧乏領主の長男にして未来の次期辺境伯。
国民には【スキルツリー】という加護があるけれど、鑑定料は銀貨五枚。そんな贅沢、うちには無理。
でも最近──猫が雨漏りポイントを教えてくれたり、鳥やミミズとも会話が成立してる気がする。
これってもしかして【動物スキル?】
笑って働く貧乏大家族と一緒に、雨漏り屋敷から始まる、のんびりほのぼの領地改革物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる