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1.フィライン・エデン編
1始まらなかった日常 ④
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「!?」
アワが言葉を切って振り返る。フーも、雷奈たちも、一斉にその黒い塊を凝視した。
アワの後方、ブロック塀の根元にちょんとたたずむのは、黒猫、のように見える。しかし、輪郭はどこかもやもやとしていて、見ようによっては実体がないようにも見える。体はずんぐり、頭は大きく、しっぽは長い。そして、その金色の目には、黒目がなかった。ただ爛々と光る金の丸。口は半開きで、少し牙が見えている。
「何ね? あれ……」
目をこすって、再度よく見て見る。
黒猫もどきの小さな両手から、燃え盛る炎が噴き出した。
「……はああああ!?」
絶叫するや否や、少女たちは慌てふためいてその場から逃げ出した。危機管理の観点から言えば、まっとうな判断である。
「何だあれ、あれもフィライン・エデン関係か!?」
「う、後ろ、追いかけてきてるわよ!」
振り返れば、炎を両手に掲げた黒猫もどきは、聖火ランナー……というより聖火自らが走っているかのように、雷奈たちを追いかけている。二足歩行で、凄まじい速度で。
「熱っ、あっつ! 火ぃ飛ばしてくんな!」
「これじゃ、燃やされちゃうのも時間の問題……って、雷奈、髪!?」
「あああ燃えとるぅぅぅ」
「おい、このままじゃ雷奈がハゲるぞ!」
火の粉が飛んだのか、雷奈の髪の根元に近い部分がちりちりと不穏な煙を上げていた。焦ってばたばたと頭をはたいた雷奈は、見事に手のひらをやけどして、走りながらのたうち回る。
そんな恐慌状態の少女達の耳に――アワの、どこか厳かな声が届いた。
「慈愛の旅人、浅沓の合唱、無為の得物が低く鳴く」
いつの間にか追いついてきていた彼は、陰陽師のように左手の人差し指と中指をそろえ、右手を炎を抱える黒猫もどきに向けながら伴走していた。
その右手を中心に巻き起こったのは、物理法則を無視した現象だった。
呪文のような言葉が紡がれていくにつれて、手のひらの前で水が渦を巻き始めたのだ。それはスーパーボールの大きさの球になり、こぶし大になり、やがてボール大になり――。
「とどめかぬ衝動を春方まで待て――跳ねろ、水砲!」
立ち止まり、両手でバレーボールのオーバーパスのような形をとると、彼は宙に浮いた水の球を軽く押した。直後、水の球は弾かれたように黒猫もどきへと飛んでいき――ビチャンッ、という音とともに小さな体に命中した。
炎はもちろんのこと、黒猫もどきまでもが煙と化し、そのまま風に流されて消えた。
「……!」
息を切らしながら足を止め、絶句する雷奈たちのもとへ、フーが駆け寄ってきた。
「大丈夫? やけどしてない?」
「わ、私と氷架璃は大丈夫だけど、雷奈が……」
「ハゲたな」
「ハゲとらんっ! 手の平ばちょっとやけどしたけど、ハゲとらんっ!」
「大変! ちょっと見せてみて」
「頭をか?」
「ハゲとらんってば! 手っちゃろ!」
雷奈は、水ぶくれにはなっていないものの赤くなった右手をフーに突き出した。すると、フーはその手に自分の右手をかざした。まるで小さな灯りのように、フーの手を中心に黄みがかった優しい光がともったかと思うと、雷奈の手のひらからひりひりとした痛みを奪っていった。それだけではなく、痛々しい赤みも徐々に薄れていく。
「治っ……てる……?」
「猫術よ。私達は人間以上の存在。人間と同じ姿になれるだけじゃなく、人間にはない能力を使うこともできる。そもそも、人間の姿を取ること自体が、この治療と同じ猫術……正確には純猫術なんだけれどね」
「さっきアワが水を放ったのもか?」
「彼は水猫だからね。猫術の一種である水術を使うことができるの。ちなみに、私は風猫。風術を使うことができるわ」
はい、できた、とフーが手を離すころには、雷奈の手はすっかり元通りになっていた。
隣に立っていたアワは、それを見届けてから、ため息まじりにこぼした。
「まさかクロが人間界に現れるなんて」
「クロ……」
「さっきのヤツらの総称だよ。あいつらはフィライン・エデンの有害因子だ。見てた通り、危険なヤツだよ」
先ほどの黒猫もどきのことらしい。
「これまでの人間界開放では、クロの出現は報告されていない。どれだけイレギュラーなんだ、今回の人間界開放は……」
ぎっと歯噛みするアワを見て、雷奈は首をかしげた。
アワは、クロが人間界に出現することをつい先ほど知ったかのような口ぶりだ。
しかし、彼が「不測の事態続き」と言ったのは、あの小さな化け物を目にする前である。
(じゃあ……時間の巻き戻り以外に、何が不測の事態やったと……?)
念のためハゲていないか手で確認しながら、その頭に疑問符を浮かべる雷奈。それには気づいていない様子で、アワは「とりあえず、予定通りいくしかないね」とフーに呼び掛けた。
「落ち着いたところで、最初の話に戻ろう。ボクたちは元々の目的のためにここへ来たと言ったね。そしてそれは、君達という選人との交流を図るためだとも言った。フィライン・エデンにおいて、人間との交流は代々二つの血筋の者に限られている。中でも、夢で神託を受けた子――正統後継者のみだ。ボク、流清アワは二家が一つ、流清家の正統後継者なんだ」
「私は同じく二家の一つ、風中家の正統後継者よ」
つまり、二人は伊達や酔狂で来ているわけではないということだ。自らの使命のため、来るべくしてやってきた、いわばフィライン・エデンの代表なのだろう。
「ボク達は選人と交流し、フィライン・エデンの発展に役立つ使命がある。君達に見返りがあるかといえばそうではないけど……神託で指名される選人には、自分たちにメリットがなくても協力してくれる適性を持つ者が選ばれる。君達もそうだと信じているけど、どうかな? 少なくとも、ボク達はこの狂った時間の解決に積極的だし、さっきみたいにクロが襲ってくることがあったら、君達を守ってみせるよ」
アワの目は、主に氷架璃に向いていた。彼女が、アワの神託にあった少女だからだ。
ふむ、と氷架璃はあごに手を当てた。
「要するに、あんたらの世界の発展のため、あんたらと交流しろってことか」
「そう。特に氷架璃、君はボクとはパートナー関係だ。フィライン・エデンの代表として、君の接待はボクの使命だからね」
「なるほど」
氷架璃は事情を呑み込めたようで、一つうなずくと、
「やだ」
「え」
ぱかっと口を開け呆けたアワに、氷架璃は手をひらひらと振って続ける。
「なんでそんなもんに付き合わされなきゃいけないんだよ。こっちはこっちでやることあんの。いきなり人の日常に足踏み入れてさ。時間の巻き戻しだけ、そっちで解決しといてよ。なあ、芽華実」
「え、わ、私は別に構わないんだけど……」
「は?」
今度は氷架璃があごを外す番だ。芽華実は少し恥ずかしそうに、両手の人差し指同士を合わせた。
「だって、人間と親交を深めたい世界の代表が、人間代表に私達を選んで、仲よくしようって言ってくれているのよ? なんだか嬉しいじゃない。巻き戻った時間についても、私も協力して解決したいな」
「……あんたって人は……。こいつらがもし、そうやって私たちに取り入って、人間界を侵略しようとする輩だったらどうすんのよ」
「ボ、ボクたちそんなことしないよ!」
「悪者はみんな、口そろえてそう言うんだよ」
身も蓋もないが、もっともな視座である。
「クロってヤツから守ってくれたのは感謝してる。芽華実の意思も尊重したい。だけど、もし芽華実が関わるなら、なおさら私はあんたらの事情の外に身を置いて、客観的に構えたい」
芽華実の言葉を聞いて安堵したようなフーとは対照的に、アワはやおら不安げな、焦った表情を浮かべている。
取り付く島もない氷架璃に、アワはなおも追いすがる。
「だけど、君にもパートナーになってもらわないと……」
「しつこいなあ」
腕を組んで、氷架璃はじとっとアワをにらんだ。
そして、先程から気になっていた点を反論材料にして突きつける。
「じゃあ、雷奈は? 雷奈は何でパートナーいないんだよ」
アワのパートナーになるべき人間は氷架璃だという。話の流れから、フーのパートナーになるべき人間は芽華実なのだろう。ならば、最後の一人の扱いはどうなるのか。雷奈にパートナーが不要なのであれば、アワと氷架璃がパートナー関係になるべきという前提も、恣意的で必然性のないものなのではないのか。
「だってそうだろ、立場としては私らと同じなんだろ? なのに、なんで――」
「それが不測の事態なんだよ!」
アワが言葉を切って振り返る。フーも、雷奈たちも、一斉にその黒い塊を凝視した。
アワの後方、ブロック塀の根元にちょんとたたずむのは、黒猫、のように見える。しかし、輪郭はどこかもやもやとしていて、見ようによっては実体がないようにも見える。体はずんぐり、頭は大きく、しっぽは長い。そして、その金色の目には、黒目がなかった。ただ爛々と光る金の丸。口は半開きで、少し牙が見えている。
「何ね? あれ……」
目をこすって、再度よく見て見る。
黒猫もどきの小さな両手から、燃え盛る炎が噴き出した。
「……はああああ!?」
絶叫するや否や、少女たちは慌てふためいてその場から逃げ出した。危機管理の観点から言えば、まっとうな判断である。
「何だあれ、あれもフィライン・エデン関係か!?」
「う、後ろ、追いかけてきてるわよ!」
振り返れば、炎を両手に掲げた黒猫もどきは、聖火ランナー……というより聖火自らが走っているかのように、雷奈たちを追いかけている。二足歩行で、凄まじい速度で。
「熱っ、あっつ! 火ぃ飛ばしてくんな!」
「これじゃ、燃やされちゃうのも時間の問題……って、雷奈、髪!?」
「あああ燃えとるぅぅぅ」
「おい、このままじゃ雷奈がハゲるぞ!」
火の粉が飛んだのか、雷奈の髪の根元に近い部分がちりちりと不穏な煙を上げていた。焦ってばたばたと頭をはたいた雷奈は、見事に手のひらをやけどして、走りながらのたうち回る。
そんな恐慌状態の少女達の耳に――アワの、どこか厳かな声が届いた。
「慈愛の旅人、浅沓の合唱、無為の得物が低く鳴く」
いつの間にか追いついてきていた彼は、陰陽師のように左手の人差し指と中指をそろえ、右手を炎を抱える黒猫もどきに向けながら伴走していた。
その右手を中心に巻き起こったのは、物理法則を無視した現象だった。
呪文のような言葉が紡がれていくにつれて、手のひらの前で水が渦を巻き始めたのだ。それはスーパーボールの大きさの球になり、こぶし大になり、やがてボール大になり――。
「とどめかぬ衝動を春方まで待て――跳ねろ、水砲!」
立ち止まり、両手でバレーボールのオーバーパスのような形をとると、彼は宙に浮いた水の球を軽く押した。直後、水の球は弾かれたように黒猫もどきへと飛んでいき――ビチャンッ、という音とともに小さな体に命中した。
炎はもちろんのこと、黒猫もどきまでもが煙と化し、そのまま風に流されて消えた。
「……!」
息を切らしながら足を止め、絶句する雷奈たちのもとへ、フーが駆け寄ってきた。
「大丈夫? やけどしてない?」
「わ、私と氷架璃は大丈夫だけど、雷奈が……」
「ハゲたな」
「ハゲとらんっ! 手の平ばちょっとやけどしたけど、ハゲとらんっ!」
「大変! ちょっと見せてみて」
「頭をか?」
「ハゲとらんってば! 手っちゃろ!」
雷奈は、水ぶくれにはなっていないものの赤くなった右手をフーに突き出した。すると、フーはその手に自分の右手をかざした。まるで小さな灯りのように、フーの手を中心に黄みがかった優しい光がともったかと思うと、雷奈の手のひらからひりひりとした痛みを奪っていった。それだけではなく、痛々しい赤みも徐々に薄れていく。
「治っ……てる……?」
「猫術よ。私達は人間以上の存在。人間と同じ姿になれるだけじゃなく、人間にはない能力を使うこともできる。そもそも、人間の姿を取ること自体が、この治療と同じ猫術……正確には純猫術なんだけれどね」
「さっきアワが水を放ったのもか?」
「彼は水猫だからね。猫術の一種である水術を使うことができるの。ちなみに、私は風猫。風術を使うことができるわ」
はい、できた、とフーが手を離すころには、雷奈の手はすっかり元通りになっていた。
隣に立っていたアワは、それを見届けてから、ため息まじりにこぼした。
「まさかクロが人間界に現れるなんて」
「クロ……」
「さっきのヤツらの総称だよ。あいつらはフィライン・エデンの有害因子だ。見てた通り、危険なヤツだよ」
先ほどの黒猫もどきのことらしい。
「これまでの人間界開放では、クロの出現は報告されていない。どれだけイレギュラーなんだ、今回の人間界開放は……」
ぎっと歯噛みするアワを見て、雷奈は首をかしげた。
アワは、クロが人間界に出現することをつい先ほど知ったかのような口ぶりだ。
しかし、彼が「不測の事態続き」と言ったのは、あの小さな化け物を目にする前である。
(じゃあ……時間の巻き戻り以外に、何が不測の事態やったと……?)
念のためハゲていないか手で確認しながら、その頭に疑問符を浮かべる雷奈。それには気づいていない様子で、アワは「とりあえず、予定通りいくしかないね」とフーに呼び掛けた。
「落ち着いたところで、最初の話に戻ろう。ボクたちは元々の目的のためにここへ来たと言ったね。そしてそれは、君達という選人との交流を図るためだとも言った。フィライン・エデンにおいて、人間との交流は代々二つの血筋の者に限られている。中でも、夢で神託を受けた子――正統後継者のみだ。ボク、流清アワは二家が一つ、流清家の正統後継者なんだ」
「私は同じく二家の一つ、風中家の正統後継者よ」
つまり、二人は伊達や酔狂で来ているわけではないということだ。自らの使命のため、来るべくしてやってきた、いわばフィライン・エデンの代表なのだろう。
「ボク達は選人と交流し、フィライン・エデンの発展に役立つ使命がある。君達に見返りがあるかといえばそうではないけど……神託で指名される選人には、自分たちにメリットがなくても協力してくれる適性を持つ者が選ばれる。君達もそうだと信じているけど、どうかな? 少なくとも、ボク達はこの狂った時間の解決に積極的だし、さっきみたいにクロが襲ってくることがあったら、君達を守ってみせるよ」
アワの目は、主に氷架璃に向いていた。彼女が、アワの神託にあった少女だからだ。
ふむ、と氷架璃はあごに手を当てた。
「要するに、あんたらの世界の発展のため、あんたらと交流しろってことか」
「そう。特に氷架璃、君はボクとはパートナー関係だ。フィライン・エデンの代表として、君の接待はボクの使命だからね」
「なるほど」
氷架璃は事情を呑み込めたようで、一つうなずくと、
「やだ」
「え」
ぱかっと口を開け呆けたアワに、氷架璃は手をひらひらと振って続ける。
「なんでそんなもんに付き合わされなきゃいけないんだよ。こっちはこっちでやることあんの。いきなり人の日常に足踏み入れてさ。時間の巻き戻しだけ、そっちで解決しといてよ。なあ、芽華実」
「え、わ、私は別に構わないんだけど……」
「は?」
今度は氷架璃があごを外す番だ。芽華実は少し恥ずかしそうに、両手の人差し指同士を合わせた。
「だって、人間と親交を深めたい世界の代表が、人間代表に私達を選んで、仲よくしようって言ってくれているのよ? なんだか嬉しいじゃない。巻き戻った時間についても、私も協力して解決したいな」
「……あんたって人は……。こいつらがもし、そうやって私たちに取り入って、人間界を侵略しようとする輩だったらどうすんのよ」
「ボ、ボクたちそんなことしないよ!」
「悪者はみんな、口そろえてそう言うんだよ」
身も蓋もないが、もっともな視座である。
「クロってヤツから守ってくれたのは感謝してる。芽華実の意思も尊重したい。だけど、もし芽華実が関わるなら、なおさら私はあんたらの事情の外に身を置いて、客観的に構えたい」
芽華実の言葉を聞いて安堵したようなフーとは対照的に、アワはやおら不安げな、焦った表情を浮かべている。
取り付く島もない氷架璃に、アワはなおも追いすがる。
「だけど、君にもパートナーになってもらわないと……」
「しつこいなあ」
腕を組んで、氷架璃はじとっとアワをにらんだ。
そして、先程から気になっていた点を反論材料にして突きつける。
「じゃあ、雷奈は? 雷奈は何でパートナーいないんだよ」
アワのパートナーになるべき人間は氷架璃だという。話の流れから、フーのパートナーになるべき人間は芽華実なのだろう。ならば、最後の一人の扱いはどうなるのか。雷奈にパートナーが不要なのであれば、アワと氷架璃がパートナー関係になるべきという前提も、恣意的で必然性のないものなのではないのか。
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