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【第二章】クリス×スカーレット編
悪役令嬢スカーレットはもう逃してもらえない。
「あ″ぁああ″♡♡♡もう″いやだっ!♡イきたくない″っ!イきたくないよぉ″お″ッッッ♡♡♡♡♡♡」
半狂乱で泣き噦るスカーレットの額を大きな手のひらが覆い、押さえつける。頭は枕から離れず拓かれた身体はガタガタとスカーレットの意思を無視して痙攣を続ける。ベッドは2人の汗と愛液で汚れ悲惨さを物語っていた。
「で?」
相手から帰ってきた言葉の冷たさに驚く
怒りが滲んだ声色に一瞬で身体の熱が引く。光のない真っ黒な瞳とばちりと視線が絡みスカーレットは目を彷徨わせた。
クリスは行為を止めるつもりはないらしくスカーレットの片足を持ち上げると接合部を更に深め覆い被さる、ぐちゅり、子宮口を潰されてスカーレットの喉から潰されたカエルのような悲鳴が出た。
「スカーレット嬢は、俺の子を孕みたいといつも言っていたな?何度断っても裸みたいな服で寝這いはするし、挙句に薬まで盛られるし俺の拒否を聞き入れたことが君にあるのかな」
ぐちゅり、ぐち♡ぐち♡ぐち♡
子宮口を撫で捏ねるように腰を回されスカーレットの目から涙が溢れる、そこは嫌なのにそれを分かっているからクリスはそこばかり攻めてくる。
「俺の嫌だも止めてくれも君は全て無視してきただろう?おかげさまで俺は女性恐怖症になって君でなくても女性に過剰反応してしまうようになった。もう他の婚約は難しいだろうね。
それが君の狙いだったのかな?」
「ぁ″っ♡♡♡ごめ…、なさっ♡♡♡」
ぐちゅ♡ぐちゅ♡ぐちぐちぐちぐち♡♡♡♡
「君のおかげで俺は人生を壊された。なのに君は他の男を捕まえて人生をやり直そうなんて虫が良すぎると思わない?」
「ひッ♡♡♡そ、こはッ♡♡♡♡ごめんなさい″ッ♡♡やめてッ♡やめてください″♡♡♡ごめ、ごめんな″さ″い″ぃッッ♡♡♡♡♡♡♡」
「いいよもう、謝らなくて。お前の人生も壊すから」
ーーーーーーー
悪役令嬢スカーレットはもう逃してもらえない。
(クリス×スカーレット)
ーーーーーーー
クリス•シュバルツの人生は1人の少女によって破滅させられた。
少女の名前はスカーレット•レヴィアタン
公爵家の生まれで性格は嫉妬深く傲慢。自分の思い通りにいかないことがあるとすぐに癇癪を起こす悪辣な性分をしている。
彼女に出会ったことが、クリスの運の尽きだった。
10歳で交わされた婚約。
それも国からの勅命で結ばれた異例な婚約だ。″勅命婚約″と呼ばれるこの事項はクリスが付き添うアルファード王子や他3人の子爵も受けていたが、その特別感が彼女の悪癖に拍車をかけたのだろう。
スカーレットの横暴はそれはもう酷いものだった。
クリスを自分を飾り立てる装飾品のように扱い、時には使用人のようにスカーレットの御機嫌取りに動くことを強要した。誰よりも何よりもスカーレットを優先し誰よりも何よりもスカーレットが幸せになるよう手を惜しまないことが婚約者の役目だと説き伏せられた。
無論そんなはずはない。
しかし口ごたえをすればスカーレットは癇癪を起こし、
クリスがスカーレット以外の女性と関われば騒ぐ喚く暴れ狂うの惨事なので世間体のため彼女の我儘を聞き入れるしかなかった。
そんな環境で2人の愛が築かれるはずもなく。
クリスはスカーレットを避け、スカーレットがクリスを追いかけ執着する一方通行な愛憎劇が繰り広げられることになった。
勅命婚約が結ばれ8年、冷めている者もいれば良好な者もいるが関係が破綻しているのはクリスとスカーレットの2名のみ。
スカーレットのクリスへの執着は増すばかりでその執着と愛憎に晒され続けたクリスはすっかり女性が苦手になってしまった。
今では柔らかく小さな女性の手で触れられるだけで具合が悪くなる。
悪いのはスカーレットだと分かっていても、その度傷付く女性の顔を見ている内に罪悪感と焦燥心はクリスの心の深くを侵食していった。
婚約を破棄できればどれほど楽なことか。
あの女に関わらずにすむ人生を送りたい。
そう思っていたのだがー…、最近、あの女に変化があった。
自分の人生を破滅させた憎い人間が
自分に執着していることで不幸でいる女が、
こっちの迷惑などお構いなしに愛を囁き乞うてきた悪女が、
突然執着を止め、人生を歩み始めたらどう思うか。
あれほど願っていた、
あの女の関心がなくなることを。
願っていたはずなのに、
残された俺の気持ちなど知らずに
幸せを得ようとするあの顔を見てしまうと、
心が黒いものに塗りつぶされ、未来が見えなくなった。
スカーレットを不幸に落としたくて、仕方がなくなった。
親同行で謝罪をしに来たスカーレット嬢は俺への執着などなくなったように真っ直ぐな目をして俺に謝った。
いつだって俺に物事を強要してきた狂気じみた光はそこにはなく、ただ親の影に隠れている。
両家の間では金のやり取りとスカーレットが俺に近づかないことを誓う文章が交わされているというのに、彼女はすんなりと承諾し頭を下げた。俺の両親は安堵の表情を浮かべ、
俺たちは仮面夫婦になることを前提に婚約関係は継続された。
頭が割れそうだ。
俺の両親は、俺がどれだけスカーレットを拒絶しても俺の意見を聞き入れなかった。目上の貴族に婿養子になるのだから乞われることのなにが不満だと言っていた。何一つ改善なんてしてくれなかった。
あれほど俺が訴えても、国の勅命婚約だからと、目上の貴族だからと、理由をつけて動かなかったのに。
今回はなぜ急にと思えばスカーレット嬢が言い出したのだという。
彼女が突然これまで侵してきた自分の罪を告白し婚約関係が破綻していることを親に打ち明けた。全ては俺への謝罪のために。
初めは、これも何かの企みなのだろうと思った。
こんなことで俺の気を惹けると思っているのかと嘲りもした。
しかし、スカーレット嬢はそれから俺の前に現れることはなかった。
見栄えだけはいいあの女は存外男から人気があることを知った。俺への執着がなくなった今ならと息を巻く男も何人か見た。
そして気がついた、
あれは、
俺以外の者に関心を移したのだと。
頭が割れそうだ。
吐き気がする、今更幸せになろうとするお前に。
いつだって俺のために動いていると宣う両親に。
お前たちはいつだって俺を見ていない、俺を道具だと思っている。腹立たしい。憎らしい。
勅命婚約を破棄出来ないのはあちらも同じこと。
だから、スカーレットは仮面夫婦になり新しく惚れた人間でも囲うつもりなのだろう。
俺を壊したのはお前なのに
お前だけが幸せになるなんて
許さない。
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