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勇者召喚3
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まさか神様がこんなに近くにいらっしゃられたなんて・・・それに直に触れるだなんて思ってもみませんでした。
「す、すみません!!」
その時、眩い光がすっと消えていき、真っ白だった世界に形や色が現れ出した。
「い、いえ・・・こちらこそすみません。ミレーヌさんですよね?大丈夫ですか?」
私の想像に反して神様は普通の私達とほとんど変わらないお姿で、全身真っ黒な衣装を身にまとっておられました。
そして、光が殆ど消えてしまった時、私は事もあろうに神様を押し倒し、その御身の上に覆いかぶさっているという大罪に気付き、身を震わせていました。
「あの・・・大事がないようでしたら、そこから退いていただけると有難いのですが・・・」
「あ、あ!たたたっ、大変失礼致しました!!」
すぐさま最適な距離を保ち、乱れた身なりをさっと整えていると、立ち上がられた神様は驚きのお言葉を私になげかけられたのです。
「それで、此処は何処で何が起きたのですか?見た所貴女も私の知る世界の人とは違うようですが」
え?
私は貴方様の元へ誘われたのでは無いのですか!?
・・・確かに此処は礼拝の間のようです。
一体どうした事でしょう・・・
私は神様を地上へ下ろしてしまったのでしょうか・・・
口を開こうとすると、突然何処からともなく美しい声が響き、言葉を遮られてしまいました。
「コホン、それは私から説明しましょう。
ミレーヌ、左手を出して頂けますか?」
言われた通り左手を出して見ると、驚いた事に指輪がキラリと光を放って話始めたのです。
「初めましてミレーヌ。私は今よりずっと昔にこの指輪を託しました女神、ヤマトトトヒモモソヒメ。貴女の願いを聞いてその世界を救う者を私の世界から選び、そちらへ送り届けました。無事着きましたか?」
私は目の前にいるお方をもう一度頭の先からつま先まで見つめると、指輪へ話しかけました。
「女神様、お言葉を交わすことができます事とても光栄に存じます。その御方とは無事お会いすることが出来ておりますが、この方は女神様と同じ天界のお方様なのでしょうか?」
「いいえ、彼は私を祀り、信仰で私を強く存在させている世界の住人です。その中でもなるべく近しい存在が好ましいと私の社を奉る『日本』という国より1名を送りました。
これは初めての事ではありません――。
今と同じ世界の終わりが目前に迫り、姫の願いを聞いた私は『勇者』を送りました。勇者は魔を退け世界を救い、私は再び魔が迫った時の為に指輪を姫に託したのです。それが最初の守り人、アリステリアでした」
女神様のお話を聞く間、私の瞳は沢山の涙に溢れ、大粒となって頬を伝い落ちていきました。
その涙はもう枯れてしまった哀しみの涙ではなく、忘れていた嬉しさの涙でした。
「もっと伝えてあげたい事は山のようにありますが、もう時間が無いようです。後は言い伝えで貴方たちは聞いている筈です。話せて嬉しかったわミレーヌ。きっと貴方たちなら世界を救える筈です。私は天界よりいつも貴方たちを見守っておりますよ、私の愛しいアリステリア――」
光を失った指輪を強く抱きしめると、私は涙を拭いて勇者様の右手を両の手で握り、薄茶色の瞳を力強く見つめました。
「貴方様の伝説は、この聖アリステリアで知らない者はおりません。どうかお願い致します。かの者達を退け、この国をお救いください勇者様!」
「断る」
「ありがとうございます!!良かった!これでこの国は・・・って、へ・・・ええぇぇえぇぇぇえぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
「す、すみません!!」
その時、眩い光がすっと消えていき、真っ白だった世界に形や色が現れ出した。
「い、いえ・・・こちらこそすみません。ミレーヌさんですよね?大丈夫ですか?」
私の想像に反して神様は普通の私達とほとんど変わらないお姿で、全身真っ黒な衣装を身にまとっておられました。
そして、光が殆ど消えてしまった時、私は事もあろうに神様を押し倒し、その御身の上に覆いかぶさっているという大罪に気付き、身を震わせていました。
「あの・・・大事がないようでしたら、そこから退いていただけると有難いのですが・・・」
「あ、あ!たたたっ、大変失礼致しました!!」
すぐさま最適な距離を保ち、乱れた身なりをさっと整えていると、立ち上がられた神様は驚きのお言葉を私になげかけられたのです。
「それで、此処は何処で何が起きたのですか?見た所貴女も私の知る世界の人とは違うようですが」
え?
私は貴方様の元へ誘われたのでは無いのですか!?
・・・確かに此処は礼拝の間のようです。
一体どうした事でしょう・・・
私は神様を地上へ下ろしてしまったのでしょうか・・・
口を開こうとすると、突然何処からともなく美しい声が響き、言葉を遮られてしまいました。
「コホン、それは私から説明しましょう。
ミレーヌ、左手を出して頂けますか?」
言われた通り左手を出して見ると、驚いた事に指輪がキラリと光を放って話始めたのです。
「初めましてミレーヌ。私は今よりずっと昔にこの指輪を託しました女神、ヤマトトトヒモモソヒメ。貴女の願いを聞いてその世界を救う者を私の世界から選び、そちらへ送り届けました。無事着きましたか?」
私は目の前にいるお方をもう一度頭の先からつま先まで見つめると、指輪へ話しかけました。
「女神様、お言葉を交わすことができます事とても光栄に存じます。その御方とは無事お会いすることが出来ておりますが、この方は女神様と同じ天界のお方様なのでしょうか?」
「いいえ、彼は私を祀り、信仰で私を強く存在させている世界の住人です。その中でもなるべく近しい存在が好ましいと私の社を奉る『日本』という国より1名を送りました。
これは初めての事ではありません――。
今と同じ世界の終わりが目前に迫り、姫の願いを聞いた私は『勇者』を送りました。勇者は魔を退け世界を救い、私は再び魔が迫った時の為に指輪を姫に託したのです。それが最初の守り人、アリステリアでした」
女神様のお話を聞く間、私の瞳は沢山の涙に溢れ、大粒となって頬を伝い落ちていきました。
その涙はもう枯れてしまった哀しみの涙ではなく、忘れていた嬉しさの涙でした。
「もっと伝えてあげたい事は山のようにありますが、もう時間が無いようです。後は言い伝えで貴方たちは聞いている筈です。話せて嬉しかったわミレーヌ。きっと貴方たちなら世界を救える筈です。私は天界よりいつも貴方たちを見守っておりますよ、私の愛しいアリステリア――」
光を失った指輪を強く抱きしめると、私は涙を拭いて勇者様の右手を両の手で握り、薄茶色の瞳を力強く見つめました。
「貴方様の伝説は、この聖アリステリアで知らない者はおりません。どうかお願い致します。かの者達を退け、この国をお救いください勇者様!」
「断る」
「ありがとうございます!!良かった!これでこの国は・・・って、へ・・・ええぇぇえぇぇぇえぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
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