2 / 123
1章:オラガ村にやってきた侯爵令嬢
1.追放令嬢ど田舎へ
しおりを挟む
舗装がまともにされていない田舎の細い道を一台の馬車がガタガタと車体を震わせながら進んでいた。
馬車には一人の女が乗っている。
旅のはじめこそ外から見られないように窓のカーテンを締め切っていたが、退屈に負けて今では代わり映えのしない景色が流れていくのをやはり退屈に眺めていた。
全方位を大自然に囲まれ文明の香は轍の後のみ…
随分と凄い所に連れて行くものだと感心すらする。
旅の初日は車内に侍女がいたが、退屈しのぎに話しかけると…
「会話の相手になるというのは私の仕事に含まれておりませんので」
という答えをが返ってきて、次の日からその侍女は御者席の隣に移った。
御者をしている騎士と和気あいあいと話しているのが聞こえてくる。
時折自分に対する陰口も含めて…
陰気に見えるのは自分が会話を拒否したからでしょうに…
随分仲良くしているなと思ったら、宿を取った次の日の朝は決まって待たされたうえ二人同時に部屋から出てくるようになった。
そんなことだから、旅は予定よりかなり遅れてしまっている。
仮にも侯爵令嬢に対してこの仕打ち…
本来ならばその場でクビにしてやりたいところだがそれはできない。
なぜならばこの二人は侯爵家で雇っている付き人ではなく、王家で雇っている付き人であるからだ。
そして、侯爵令嬢の付き人が二人だけというのもおかしな話だ。
…が、それもそうだろう。
これは、囚人護送と言ってもいい旅なのだから…
――――――――――――――
ケヴィンは日課である剣の鍛錬を行っていた。
朝には毎日、その以外にも暇な時間を見つけては剣を振るのだ。
これは子供のころから毎日欠かさず続けている日課である。
<剣術>のスキルが発現したことに気付いた頃は自分は強い人間なのだと調子に乗っていた事もあったが、今ではその自信などとうに消え失せ、技に磨きをかけることを怠らないようになっていた。
今行っているのは女神から授かったスキルとしてではないケヴィンが武術として身に着けたの剣術のルーツである技。
周囲に打ち込んである木の杭に対して上段で構え近づき打ち下ろす。
愚直なまでにこれを繰り返すだけ…
子供の頃に父親から教わったただ一つの技である。
教わったと言っても別に父が剣の達人というわけではない。
昔戦場で剣が強い人と友人となり、いいからこれだけ覚えろと教わった技なのだとか…
剣を教わった時、子供心に技がたった一つという事に何も思わなかったわけではない。
だがそれでも、その時のケヴィンはそれで構わなかった。
こんなド田舎に他に師事するような剣術家など立ち寄るわけもない。
何より自分のプライドをへし折った”いけ好かない野郎”の脳天に一発お見舞い出来ればそれでいい…
それがケヴィンが武術として剣術を身に着けた理由なのだから。
そしてこれが他のほとんどが我流であるケヴィンの剣技の源流である。
故に毎日これだけは欠かさずに続けているのだ。
鍛錬場に杭に木剣を打ち込む音が響き続ける…
そこに、大慌てで使用人であるケイトが駆け寄ってきた。
「坊ちゃん、大変ですよ~!御婚約者様が到着されました~!!」
木剣の音にかき消されないよう大きな声で緊急の要件を伝えるケイト。
待ち人来る…
この知らせにケヴィンは打ち込むのをやめ、ケイトに対して返答をした。
「やっと着いたか…んでいつ頃来るって?」
「だーかーら~!もう来てるんですって~!」
「…はぁ??」
これには驚きである。
普通、先触れくらいは出すだろうに、いきなり馬車で乗り付けてきたというのだ。
無論こちらは汗だくで出迎えの用意など出来ていない。
「直ぐ準備するから少し待ってもらえ…あ、姉貴にも知らせてくれよ!」
言って、大慌てで準備を始めるケヴィンであった。
準備と言っても井戸の水を頭からぶっかけて、大急ぎで拭いて、出迎え用に用意していた服に着替えるしかできないのだが。
相手が相手だ…待たせるわけにも不格好で出ていくのもできない。
なにせ、相手はサレツィホール侯爵家の御令嬢だというのだ。
子爵である父親から婚約が決まったことを知らされ相手を聞いたときには度肝を抜かれた。
サレツィホール侯爵家と言えば、王都の南に広大な領地を有し、海を持ち外国との交易をも担っている王国でもバリッバリの大貴族。
そんな侯爵家の御令嬢…
特大の手柄を上げたうえで娘さんのハートを射止めるとかしなければ…いや、それでも足りないかもしれないが、間違っても王国の片隅のド田舎子爵家に嫁いで来るとは思えない。
父が見せてきた契約書を隅々まで調べた…だが、縦読みしても炙っても何もなし。
姉に魔術的なトラップがないかも調べてもらい、つてを頼って侯爵のサインが偽造されていないかも調べ…
一応本物であることは確認できた。
では相手がとんでもなく不細工なのかというとそれも違うらしいのだ。
父曰くとても可愛らしく田舎の話もよく聞いてくれる感じのいいお嬢さんなのだとか…。
妾腹?いいえ正妻の子です。
病気?いいえ健康です。
物凄く年増か産まれたばかり?ケヴィンよりかなり若いがちゃんと結婚適齢期です。
事の起こりはケヴィンの両親である子爵夫妻が数年ぶりにサレツィホールに訪れパーティーに出席した時の事だった。
田舎者丸出しの両親(※イメージです)がそのお嬢さんにちょっとした粗相をしてしまい、謝罪と同時に何故かそのお嬢さんとダンスを踊ることになったらしい。
驚くことにそのお嬢様が侯爵家の御令嬢だったというのだ。
ダンスで足を踏んでしまっても許してくれるとても心の広いお嬢さんはその後父親である侯爵閣下を交え個室で話をすることになった。
そして、何故か嫡男であるケヴィンに興味を持ち、そのまま婚約が決まったのだそうだ。
満面の笑みで「モテないあなたに奇跡がおきたわ!」と言ってくる母親(うっさいよ)。
怪しい匂いしかしないこの話を持ってきた父親に商売の話は絶対にすべて断って来いと厳命しておいてよかったと心から思うのだった。
気になるのは、この契約書、対象となる両名の名前が記載されていないのだが…
…絶対詐欺だわコレ。
まあ、もしこの話が本当でこんなド田舎に来てくれる貴族の御令嬢がいるのなら頭をこすりつけてお礼を言いたいくらいなので文句は言えない。
ちなみに、その婚約を取り付けてきた両親である子爵夫妻は運悪く留守にしている。
近くの領の領主の娘が結婚するため式に呼ばれており入れ違いになってしまったのだ。
どうでもいい事なのだがその結婚する娘は、以前求婚してきたケヴィンを振って憧れていた領主の部下と結ばれたらしい。
ケヴィンは婚約者を待たせるわけにはいかないことを理由に両親に祝福の手紙だけ持たせて結婚式には行かなかったが…
(まあ、幸せそうで何よりだよ。)
自分もこの限りなく詐欺にしか見えない婚約を絶対成功させてやると心に誓いながら出迎えの準備を終わらせた。
馬車には一人の女が乗っている。
旅のはじめこそ外から見られないように窓のカーテンを締め切っていたが、退屈に負けて今では代わり映えのしない景色が流れていくのをやはり退屈に眺めていた。
全方位を大自然に囲まれ文明の香は轍の後のみ…
随分と凄い所に連れて行くものだと感心すらする。
旅の初日は車内に侍女がいたが、退屈しのぎに話しかけると…
「会話の相手になるというのは私の仕事に含まれておりませんので」
という答えをが返ってきて、次の日からその侍女は御者席の隣に移った。
御者をしている騎士と和気あいあいと話しているのが聞こえてくる。
時折自分に対する陰口も含めて…
陰気に見えるのは自分が会話を拒否したからでしょうに…
随分仲良くしているなと思ったら、宿を取った次の日の朝は決まって待たされたうえ二人同時に部屋から出てくるようになった。
そんなことだから、旅は予定よりかなり遅れてしまっている。
仮にも侯爵令嬢に対してこの仕打ち…
本来ならばその場でクビにしてやりたいところだがそれはできない。
なぜならばこの二人は侯爵家で雇っている付き人ではなく、王家で雇っている付き人であるからだ。
そして、侯爵令嬢の付き人が二人だけというのもおかしな話だ。
…が、それもそうだろう。
これは、囚人護送と言ってもいい旅なのだから…
――――――――――――――
ケヴィンは日課である剣の鍛錬を行っていた。
朝には毎日、その以外にも暇な時間を見つけては剣を振るのだ。
これは子供のころから毎日欠かさず続けている日課である。
<剣術>のスキルが発現したことに気付いた頃は自分は強い人間なのだと調子に乗っていた事もあったが、今ではその自信などとうに消え失せ、技に磨きをかけることを怠らないようになっていた。
今行っているのは女神から授かったスキルとしてではないケヴィンが武術として身に着けたの剣術のルーツである技。
周囲に打ち込んである木の杭に対して上段で構え近づき打ち下ろす。
愚直なまでにこれを繰り返すだけ…
子供の頃に父親から教わったただ一つの技である。
教わったと言っても別に父が剣の達人というわけではない。
昔戦場で剣が強い人と友人となり、いいからこれだけ覚えろと教わった技なのだとか…
剣を教わった時、子供心に技がたった一つという事に何も思わなかったわけではない。
だがそれでも、その時のケヴィンはそれで構わなかった。
こんなド田舎に他に師事するような剣術家など立ち寄るわけもない。
何より自分のプライドをへし折った”いけ好かない野郎”の脳天に一発お見舞い出来ればそれでいい…
それがケヴィンが武術として剣術を身に着けた理由なのだから。
そしてこれが他のほとんどが我流であるケヴィンの剣技の源流である。
故に毎日これだけは欠かさずに続けているのだ。
鍛錬場に杭に木剣を打ち込む音が響き続ける…
そこに、大慌てで使用人であるケイトが駆け寄ってきた。
「坊ちゃん、大変ですよ~!御婚約者様が到着されました~!!」
木剣の音にかき消されないよう大きな声で緊急の要件を伝えるケイト。
待ち人来る…
この知らせにケヴィンは打ち込むのをやめ、ケイトに対して返答をした。
「やっと着いたか…んでいつ頃来るって?」
「だーかーら~!もう来てるんですって~!」
「…はぁ??」
これには驚きである。
普通、先触れくらいは出すだろうに、いきなり馬車で乗り付けてきたというのだ。
無論こちらは汗だくで出迎えの用意など出来ていない。
「直ぐ準備するから少し待ってもらえ…あ、姉貴にも知らせてくれよ!」
言って、大慌てで準備を始めるケヴィンであった。
準備と言っても井戸の水を頭からぶっかけて、大急ぎで拭いて、出迎え用に用意していた服に着替えるしかできないのだが。
相手が相手だ…待たせるわけにも不格好で出ていくのもできない。
なにせ、相手はサレツィホール侯爵家の御令嬢だというのだ。
子爵である父親から婚約が決まったことを知らされ相手を聞いたときには度肝を抜かれた。
サレツィホール侯爵家と言えば、王都の南に広大な領地を有し、海を持ち外国との交易をも担っている王国でもバリッバリの大貴族。
そんな侯爵家の御令嬢…
特大の手柄を上げたうえで娘さんのハートを射止めるとかしなければ…いや、それでも足りないかもしれないが、間違っても王国の片隅のド田舎子爵家に嫁いで来るとは思えない。
父が見せてきた契約書を隅々まで調べた…だが、縦読みしても炙っても何もなし。
姉に魔術的なトラップがないかも調べてもらい、つてを頼って侯爵のサインが偽造されていないかも調べ…
一応本物であることは確認できた。
では相手がとんでもなく不細工なのかというとそれも違うらしいのだ。
父曰くとても可愛らしく田舎の話もよく聞いてくれる感じのいいお嬢さんなのだとか…。
妾腹?いいえ正妻の子です。
病気?いいえ健康です。
物凄く年増か産まれたばかり?ケヴィンよりかなり若いがちゃんと結婚適齢期です。
事の起こりはケヴィンの両親である子爵夫妻が数年ぶりにサレツィホールに訪れパーティーに出席した時の事だった。
田舎者丸出しの両親(※イメージです)がそのお嬢さんにちょっとした粗相をしてしまい、謝罪と同時に何故かそのお嬢さんとダンスを踊ることになったらしい。
驚くことにそのお嬢様が侯爵家の御令嬢だったというのだ。
ダンスで足を踏んでしまっても許してくれるとても心の広いお嬢さんはその後父親である侯爵閣下を交え個室で話をすることになった。
そして、何故か嫡男であるケヴィンに興味を持ち、そのまま婚約が決まったのだそうだ。
満面の笑みで「モテないあなたに奇跡がおきたわ!」と言ってくる母親(うっさいよ)。
怪しい匂いしかしないこの話を持ってきた父親に商売の話は絶対にすべて断って来いと厳命しておいてよかったと心から思うのだった。
気になるのは、この契約書、対象となる両名の名前が記載されていないのだが…
…絶対詐欺だわコレ。
まあ、もしこの話が本当でこんなド田舎に来てくれる貴族の御令嬢がいるのなら頭をこすりつけてお礼を言いたいくらいなので文句は言えない。
ちなみに、その婚約を取り付けてきた両親である子爵夫妻は運悪く留守にしている。
近くの領の領主の娘が結婚するため式に呼ばれており入れ違いになってしまったのだ。
どうでもいい事なのだがその結婚する娘は、以前求婚してきたケヴィンを振って憧れていた領主の部下と結ばれたらしい。
ケヴィンは婚約者を待たせるわけにはいかないことを理由に両親に祝福の手紙だけ持たせて結婚式には行かなかったが…
(まあ、幸せそうで何よりだよ。)
自分もこの限りなく詐欺にしか見えない婚約を絶対成功させてやると心に誓いながら出迎えの準備を終わらせた。
0
あなたにおすすめの小説
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
王家を追放された落ちこぼれ聖女は、小さな村で鍛冶屋の妻候補になります
cotonoha garden
恋愛
「聖女失格です。王家にも国にも、あなたはもう必要ありません」——そう告げられた日、リーネは王女でいることさえ許されなくなりました。
聖女としても王女としても半人前。婚約者の王太子には冷たく切り捨てられ、居場所を失った彼女がたどり着いたのは、森と鉄の匂いが混ざる辺境の小さな村。
そこで出会ったのは、無骨で無口なくせに、さりげなく怪我の手当てをしてくれる鍛冶屋ユリウス。
村の事情から「書類上の仮妻」として迎えられたリーネは、鍛冶場の雑用や村人の看病をこなしながら、少しずつ「誰かに必要とされる感覚」を取り戻していきます。
かつては「落ちこぼれ聖女」とさげすまれた力が、今度は村の子どもたちの笑顔を守るために使われる。
そんな新しい日々の中で、ぶっきらぼうな鍛冶屋の優しさや、村人たちのさりげない気遣いが、冷え切っていたリーネの心をゆっくりと溶かしていきます。
やがて、国難を前に王都から使者が訪れ、「再び聖女として戻ってこい」と告げられたとき——
リーネが選ぶのは、きらびやかな王宮か、それとも鉄音の響く小さな家か。
理不尽な追放と婚約破棄から始まる物語は、
「大切にされなかった記憶」を持つ読者に寄り添いながら、
自分で選び取った居場所と、静かであたたかな愛へとたどり着く物語です。
P.S. 推し活に夢中ですので、返信は不要ですわ
汐瀬うに
恋愛
アルカナ学院に通う伯爵令嬢クラリスは、幼い頃から婚約者である第一王子アルベルトと共に過ごしてきた。しかし彼は言葉を尽くさず、想いはすれ違っていく。噂、距離、役割に心を閉ざしながらも、クラリスは自分の居場所を見つけて前へ進む。迎えたプロムの夜、ようやく言葉を選び、追いかけてきたアルベルトが告げたのは――遅すぎる本心だった。
※こちらの作品はカクヨム・アルファポリス・小説家になろうに並行掲載しています。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
王子の寝た子を起こしたら、夢見る少女では居られなくなりました!
こさか りね
恋愛
私、フェアリエル・クリーヴランドは、ひょんな事から前世を思い出した。
そして、気付いたのだ。婚約者が私の事を良く思っていないという事に・・・。
婚約者の態度は前世を思い出した私には、とても耐え難いものだった。
・・・だったら、婚約解消すれば良くない?
それに、前世の私の夢は『のんびりと田舎暮らしがしたい!』と常々思っていたのだ。
結婚しないで済むのなら、それに越したことはない。
「ウィルフォード様、覚悟する事ね!婚約やめます。って言わせてみせるわ!!」
これは、婚約解消をする為に奮闘する少女と、本当は好きなのに、好きと気付いていない王子との攻防戦だ。
そして、覚醒した王子によって、嫌でも成長しなくてはいけなくなるヒロインのコメディ要素強めな恋愛サクセスストーリーが始まる。
※序盤は恋愛要素が少なめです。王子が覚醒してからになりますので、気長にお読みいただければ嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる