追放令嬢とフレポジ男:婚約破棄を告げられ追放された侯爵令嬢はあてがわれたド田舎の男と恋に落ちる。

唯乃芽レンゲ

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2章:新婚旅行は幻惑の都で…(前編)

29.フレポジ男と信者

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「突入!!」

 メルキスのその声と共に騎士達が室内へと走り込む。
何かの儀式の途中だったのだろうか…一人の男を囲み信者たちが祈りを捧げている所であった。
最初に突入したメルキスは瞬く間に近くにいた信者二人を斬って捨てると宣言する。

「皇国騎士団である!武器を捨て手を高く上げ投降しろ!さもなくば斬る!!」

その声と騎士団の名に驚き信者たちが祈りを止めこちらに注目する。
その隙に魔術師たちが部屋に侵入し攻撃魔法を信者たちに撃ち込んだ。

「「「サンダーボール!!」」」

 電撃の球が広場中央の信者たちが集った所に投げ込まれると、バリバリと電撃が当たりにまき散らされもろに受けた信者たちはたちまち痺れて動けなくなる。
騎士達も室内に侵入完了し陣形を組んで信者たちの制圧にかかるのだが…

 祈りを邪魔され怒り狂っている信者たちの様子に気圧され一瞬足が止まってしまう。
そして、その一瞬に向かってきた信者に反応できずにいた騎士の一人。
迎撃が間に合わず、マズいと思った瞬間…
ケヴィンがその騎士に向かってくる信者を切り伏せた。

「かたじけない…」

騎士の感謝の言葉は聞き届けたが、それ以上に現状に危機感を覚えたケヴィンは声をあげる。

「向かってくる奴とおかしな動きをする奴は迷わず斬れ!!」

ケヴィンは怒鳴り散らしながら鬼のような形相で向かってくるに剣を振り降ろした。
躊躇なく行われたケヴィンの非道な行いに騎士達は反射的にケヴィンを睨みつけてしまったが…
しかし即座に切り替え自分達も向かってくる他の信者たちに同じように剣を振り降ろした。
手の震えを隠して味方を鼓舞する男を一人で戦わせるわけにはいかないのだ。

 完全に不意打ちを食らい武器もまともに持っていないような信者たちではあったが、しかし降伏する事は無かった…
これが邪教信者たちとの戦いにおいて最も恐ろしい事。
自らの命をなげうってでも邪神の為にその身を捧げる相手…
こちらの言葉は聞く耳など持たず儀式用の短剣でこちらに襲い掛かってくる…

 ケヴィンとて子供を手にかける事に慣れているなどという事は決してない。
近所のガキンチョ達と遊んでいる時に幸せを感じる事もあるし、こいつらを守る為なら命だってかけてやると思う事がある程度には子供が好きなのだ。
だが…だからこそ…
この子供の腕で鈍く輝く腕輪がもたらす結果を直視したくなかったのかもしれない…

「メルキス、後方に魔術師!」
「了解!突っ込みます、援護を!!」
「あいよ!お前らここ頼んだぞ!」

 振り払うようにケヴィンとメルキスは信者たちの後方で魔法の準備をしていた敵に向かって斬り込んでいく。
躊躇なく切り込んでいくメルキスの背を守るような位置取りでケヴィンも続く。
決死の敵を相手に突撃をかけ、そして敵の持つ逆転の希望を切り捨てた…

………
……


―――――――――――――――――――――――

 弱者の恐ろしさを知るメルキスと自分を弱者だと知るケヴィンだからこそ、目の前の敵に対して哀れみではなく恐れを抱く事が出来たのだろう…
そして、その恐れを打ち砕くだけの技量を二人は持っていた。

 命を賭ける事でこの世界に抗おうとした人間達は見せつけられたのだ、己の命を賭けた所で何もできないという現状を。
それを確信してしまった信者たちから次々に投降を始めたのだが…

 しかし、特に腕輪を着けた信者たちが最後まで抵抗をしてきたため仕方なく切り捨てた。
その死も恐れぬ抵抗で何人かの騎士にも負傷者が出たようで、後方支援組のヒーラーに治療を受けている。

勝利は勝利なのだが…とても勝鬨をあげられるような気分のいい物ではなかった。
まるでこちらが虐殺でも行っているような…そんな気分である。
目の間に転がっている女子供の死体から目をそむけ、メルキスと状況確認をする。

「何か見つかったか?」
「ええ、例の腕輪が数多く…信者の何人かから聴取した所、近々何か大規模な行動を起こす予定だったそうです」
「まあ、パーティーを狙ってたって考えるのが妥当だよな」
「腕輪の構造から大量に作るには向かないという調査結果を信じるならばこれだけ多く接収できたのなら大規模な事は出来ないと思われますが…」

 腕輪は魔道具として起動させるために必要な魔力が大きすぎるため、その魔力を確保する事が困難なのだという。
では、どのようにその魔力を確保しているのかというと…
『常闇の鐘』がよく用いる生贄の儀式により、人間から枯渇するまで魔力を吸い取るのだろう。

「卵は?」とケヴィンが訊ねるとメルキスが残念そうに首を振る。

 確かに多くの物品も押収できたし教団員の数も多かった…
だがどういうわけだかケヴィンの中では手ごたえの無さだけが残った。
理由はその卵…『黒の卵』が未だ発見されていない事だろう。

「単に用意できなかったって考えたいところだが…
これだけの規模だとソレは信じられないよな」
「警戒はパーティーが終わるまで継続します。
勿論ケヴィン殿にはその間抜けてもらっても…」

 …とその言葉を遮るように「触るな!!」という叫び声が聞こえて来た。
二人が注意を向けるとそこには信者の男が一人拘束しようとする騎士に向かって怒り狂っていたのだ。
どうやら暴力での抵抗をするつもりもなく話もできるようだった、だからこそ騎士達もこれ以上の手荒マネはしたくもなかったのだろう。

「もう少しで変わる事が出来たのに!!」

 そう言って嘆く男の腕には例の腕輪がはめられている。
だが、その男にはハッキリと自我があるように思えた。
そして、その腕輪もまだ禍々しい暗い光を放つ前のようだった…

 もう少しで、という事はこれからあの魔道具が発動されるという所で突入があったのだろう。
とにかく腕輪を着けているのに自我を保っているという男を放っておくわけにもいかない。
二人は傍に寄って話を聞こうとするのだが…

 男は周りの騎士達の態度からメルキスがこの部隊のリーダーという事を察したのだろう。
メルキスに向かって怒鳴り始めた。

「我々は純粋に女神に祈りを捧げただけだ。信仰が邪悪なのであればお前たちも邪悪な人間だろ!!」
「違う、私達はお前たちの信仰に関しては一切口出ししていない。
私達はお前たちのしでかした違法行為に対して対処をしたまでだ!」
「子供にまで手をかけておいて違法行為?詭弁だ!」

 子供に手をかけた…その言葉に一瞬詰まってしまうが、しかしこの部隊のリーダーとしてここで行われた事の正当性を失うわけにはいかない。
不毛とも思えるが、反論をしなければならないのだ。

「腕輪が起動している人間は別人格として処罰できるよう法改正されています。
コピー元の人格が成人した犯罪者の物である以上裁きはソレに則って行われます」
「『祝福の腕輪』は奇跡だ!!会話もままならなかった子供がやっと言葉を話したんだぞ!
せっかく…せっかく別人になれるチャンスだったのに」
「ふざけるな!子供から自我を奪っておいて何が奇跡だ!!何が別人になれるチャンスだ!
変わりたかったら変わる努力をすればいいだけだろ、皆そうやって必死に生きているのだ!
それなのに貴様はそんな腕輪に頼って努力を放棄しようと…「なあ…!」

 ヒートアップする男とメルキスの応酬を手で遮るようにしながら突然ケヴィンが会話に乱入してきた。
当然、その場にいる人間達はその仲裁に何を言うのかと注目するのだが…

「なあお前…西地区の海近くにあるパン屋で『海辺の夕焼け』ってパン屋知ってるか?」
「そんなの知るか!なんだいきなり…」
「いやさ…あそこのパン屋のチョコパンが絶品でな…
ふわふわの生地にトロットロのチョコレートが絡んできて…ありゃ甘さの暴力だな」

 何とも見当はずれな言葉が飛んできてその場にいる人間達が全員「「「はぁ…???」」」という顔でケヴィンを見つめる。
そんな事も気にしないで話をつづけるケヴィン。

「でな…それの焼き立てがそりゃーもう旨いんだ。
チョコレートの香りが鼻にたどり着いただけで天にも昇る気持ちよ…
まあ、牢から出たら一回騙されたと思って食ってみろよ、病みつきになるぜ?」
「…どうせ処刑だろ」
「反逆罪だからなぁ…トップはダメだろうが下っ端は余罪次第だな。
司法の判断だからそこまでは俺も分からんよ」

 言った瞬間にケヴィンの剣が男の腕に振り落とされていた。
全く関係の無い話をしていた時に不意に放たれた一撃…
その場にいた全員…メルキスですら見切れない一撃で腕輪は斬られ床へと落ちた。
そして何事もなかったように続ける。

「まあ、もし出られたらの話だよ…俺も婚約者に逃げられたときはよくあそこで夕焼け見ながら食ったもんだ。
人生につまずいた時のご褒美ってやつだな」

"婚約者に逃げられたときはよく"その言葉で男はハッと気が付いた。
"婚約者に逃げられる"という事自体が普通あり得ないのにそれを"よく"など言ってのける人間…
該当する男など一人しかあり得なかった。

「あんたもしかして『百戦百敗』のケヴィンか?」
「俺はそんな異名認めちゃいねぇ!!」
「そうか…こんな人間だったんだな。…やっぱ女ってクソだな」
「…まだケツが青いな。俺はこないだ結婚したからな…お前らとは違うんだ」

「ふっ」と男を見下しながら鼻で笑い勝ち誇ったように言い放つケヴィン。
男は「マジか???」と驚きを隠せなかった。

「…たく、コレで俺は牢の中でホラ吹き妄言男じゃないか。
精々離婚されないよう身を捧げるんだな」
「言われるまでもない」

 言ってケヴィンが連れて行けと騎士達にジェスチャーをだす。
男は腕を掴もうとする騎士の手を「自分で歩ける」と軽く振り払い大人しく騎士について行くのだった。

………

「貴族か商人の息子ねぇ?」

その後姿を見て呟くケヴィン。

「そうでしょうね…話し方が奇麗すぎる」
「人はパンのみにて生きるにあらずってか…」
「パンの為に犯罪に手を染める人間がいる一方で…ですね。軽蔑しますか?」
「どっちかっていうと同族嫌悪かな。パンの為に行動できる人間の方が奇異に見えるんだろ」

 ケヴィンとて嫁探しという行動理念が無ければ、ああなってた可能性もあったのだ。
何せ周りにいる天才たちが凄すぎて、一般的に言って誰が見ても成功者である自分が未だにコンプレックスを持っているのだから。

「貴族は民を守り食べさせるために仕事をします…ですが安全で食うにも困らぬ人間でさえ不幸になる…
彼らのような者達含めて全ての人間を幸せにできる世界など作れるのでしょうか…?」
「無理だろ、人間が集団である限り端っこに座っている人間ってのは出て来るんだ。
与えられた幸せを幸せと感じられる人間なんてそうそういないよ、人間なんて妬み嫉みの塊だろ?」
「ケヴィン殿がそれを言いますか…」
「いやいや、むしろ俺はソレの塊だぞ」
「そうなのですか?」
「ああ、唯一誇れるのは世界一美人な嫁さんくらいなもんだ」
「(吐血)」

 メルキスだって違うとは言い切れない。
例えば自分が折角意を決してケヴィンに告白しようとしたのにその瞬間に連れて来る婚約者に対してとか…
次こそはと意気込むも突然結婚したとか言われたりだとか…だが、メルキスには剣があった。

 ケヴィンも例え何度も女にフラれようとも、娼婦さん達のおっぱいがそれを癒してくれた。
例えばそれが何かの物語や思想だとしても同じだろう。
彼の場合たまたまソレが邪信教だったというだけの話なのだ。

 人が人である限り他者と比べる事は止められない。
そしてそれは例えば自分の秀でた物に打ちこむ事…
例えば欲望を解消する事…
例えば醜いと拒絶し孤独を選ぶ事…
例えば他者を批判する事…
例えば本や旅行で別の世界を体験する事…
それが隠れた名店のチョコパンであってはいけないなどと、どうして言えよう。
そうやって人はそれを誤魔化しているだけなのだ。

「誤魔化し方が分からない人間ってのも中にはいる。
だからこそ、命の価値が低い人間ってのはいなくならないわけだが…」

 邪信教の人間達はその他者との比較を"邪悪"と断じたのだろう…
潰したと思った組織が再び息を吹き返す程度にその思想に共感する者はいるのだろう。
自分が他者から認められない理由を世界が歪んでいるからだと…
そしてケヴィンはため息をつきながらウンザリする言葉を吐くのだ。

「そこを付け込まれて命を武器にされるってのは厄介なもんだよな…」
「…そうであれば、我々軍人は命を賭ける事が無駄であると示し続けるだけです」

頭をポリポリと掻きながらも考えるが…

「それしかないんだよなぁ…」

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