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31話 魔の荒野沖で海戦の準備。敵は凄く大きいです・・・
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「菜緒虎さま。天球儀観測により修正の要あり。西に一度してください」
小型帆船の帆先の上で、北の夜空を観測していた透き通った白い髪のショートボブ。前髪で顔の右半分は隠れ気味でハの字の眉毛が困った感を漂わせている和装の美女が告げる。
目を凝らせば彼女の身体がぼやけて見えるが、それは間違いではない。彼女はゴーストだ。
「了」
天城の報告に従い菜緒虎は舵を僅かに西に変える。
「風よレベル2」
菜緒虎が帆に向かって風系の呪文を唱えると、船足が上る。
この帆船の帆に向かって風魔法を発動させ、帆足を上げるというのは昔から利用されている。
しかし使いこなすには、ある程度以上の魔法使いレベルが必要で、そういう人材は軍の上層や海を隔てたワ国と貿易するような交易商に囲われていて一般には普及していない。
また牛銅からの情報で、今回の一連の行動が、魏府王国の一州牧…地方行政のトップ…の独断であり、派手に兵隊を動かせないことが分かった。
なので今回この方法が一番相手を出し抜けると判断したのだ。
「来ますね・・・ふたつ」
天城と菜緒虎は、意識の端にそれなりに巨大な生物の存在を感知する。
「逃げられるかな」
「水棲相手に逃げ足で勝てますかね?」
数秒、二人の間に沈黙が落ちる。
もしこの帆船の大きさを餌として認識して追尾してくる水棲モンスターなら、それなりの巨体であることが予想される。
「悪夢の骸骨召喚」
菜緒虎が真夜中の指輪に念を送ると、上半身が人間の下半身が蛇の骸骨のモンスターが出現する。
皮の兜、皮の鎧、円形の木の盾に三日月剣。なかなかに凶悪なシルエットである。
菜緒虎はステータス画面オープンとつぶやき、悪夢の骸骨のステータスを表示させる。
名前 悪夢の骸骨
種族 スケルトン
総合レベル 10
職 戦士
HP 70/70
MP 25/25
スキル
剣術Lv.10
魔法Lv.1
不死Lv.1(MAX)
恐慌Lv.5
大陸共通語
職2
戦士Lv.10
種
悪夢の骸骨Lv.10
装備 皮兜、皮鎧、円形の木の盾、三日月剣、長弓、短剣
称号
冥界からの帰還者
合体した者
まずスキルの不死をタップする。
不死・・・一撃でHPが0にならない限り死なない。
アンデットであるスケルトン系の特殊能力だ。
次に恐慌をタップする。
恐慌・・・相手に死の恐怖を想起させて動きを委縮させる。
レベル差によっては逃走。最悪ショック死することがある。ただし不死系には効果が無い。
このスキルを上手く使えば相手と最後まで戦わなくてもいいかもしれないと菜緒虎は頭の中で作戦を練る。
「ナイトメア。防禦重視。恐慌は合図があるまで使うな」
「了」
「天城。魔法支援よろしく」
「了」
返事が返ってくる。と同時に・・・
ずっ
海面が盛り上がる。距離は目測で1000メートル。
菜緒虎は瞬時に悟る。距離が1000メートルあっても何かが浮上したのが解るということは・・・敵が巨大だということだ。
「化けクジラか」
水面から湧き出す黒い壁に、菜緒虎は思い当るモンスターの名前を即座に引き出す。
名前の通り巨大なクジラだ。
特殊スキルはないが、攻撃するだけで広範囲に被害が出る。
なるほど、あんなのが海にいるのなら、余程の確信でもない限り船で南下は考えたりしないだろう。
「殺れるかな?」
「頃合い見て逃げましょう」
菜緒虎の言葉に天城はあっさりと「水棲相手に逃げ足で勝てますかね?」という前言を撤回する。
「善処しよう」
まずは長距離戦のために菜緒虎は長弓を構えた。
すこしでも弓術のレベルために…
小型帆船の帆先の上で、北の夜空を観測していた透き通った白い髪のショートボブ。前髪で顔の右半分は隠れ気味でハの字の眉毛が困った感を漂わせている和装の美女が告げる。
目を凝らせば彼女の身体がぼやけて見えるが、それは間違いではない。彼女はゴーストだ。
「了」
天城の報告に従い菜緒虎は舵を僅かに西に変える。
「風よレベル2」
菜緒虎が帆に向かって風系の呪文を唱えると、船足が上る。
この帆船の帆に向かって風魔法を発動させ、帆足を上げるというのは昔から利用されている。
しかし使いこなすには、ある程度以上の魔法使いレベルが必要で、そういう人材は軍の上層や海を隔てたワ国と貿易するような交易商に囲われていて一般には普及していない。
また牛銅からの情報で、今回の一連の行動が、魏府王国の一州牧…地方行政のトップ…の独断であり、派手に兵隊を動かせないことが分かった。
なので今回この方法が一番相手を出し抜けると判断したのだ。
「来ますね・・・ふたつ」
天城と菜緒虎は、意識の端にそれなりに巨大な生物の存在を感知する。
「逃げられるかな」
「水棲相手に逃げ足で勝てますかね?」
数秒、二人の間に沈黙が落ちる。
もしこの帆船の大きさを餌として認識して追尾してくる水棲モンスターなら、それなりの巨体であることが予想される。
「悪夢の骸骨召喚」
菜緒虎が真夜中の指輪に念を送ると、上半身が人間の下半身が蛇の骸骨のモンスターが出現する。
皮の兜、皮の鎧、円形の木の盾に三日月剣。なかなかに凶悪なシルエットである。
菜緒虎はステータス画面オープンとつぶやき、悪夢の骸骨のステータスを表示させる。
名前 悪夢の骸骨
種族 スケルトン
総合レベル 10
職 戦士
HP 70/70
MP 25/25
スキル
剣術Lv.10
魔法Lv.1
不死Lv.1(MAX)
恐慌Lv.5
大陸共通語
職2
戦士Lv.10
種
悪夢の骸骨Lv.10
装備 皮兜、皮鎧、円形の木の盾、三日月剣、長弓、短剣
称号
冥界からの帰還者
合体した者
まずスキルの不死をタップする。
不死・・・一撃でHPが0にならない限り死なない。
アンデットであるスケルトン系の特殊能力だ。
次に恐慌をタップする。
恐慌・・・相手に死の恐怖を想起させて動きを委縮させる。
レベル差によっては逃走。最悪ショック死することがある。ただし不死系には効果が無い。
このスキルを上手く使えば相手と最後まで戦わなくてもいいかもしれないと菜緒虎は頭の中で作戦を練る。
「ナイトメア。防禦重視。恐慌は合図があるまで使うな」
「了」
「天城。魔法支援よろしく」
「了」
返事が返ってくる。と同時に・・・
ずっ
海面が盛り上がる。距離は目測で1000メートル。
菜緒虎は瞬時に悟る。距離が1000メートルあっても何かが浮上したのが解るということは・・・敵が巨大だということだ。
「化けクジラか」
水面から湧き出す黒い壁に、菜緒虎は思い当るモンスターの名前を即座に引き出す。
名前の通り巨大なクジラだ。
特殊スキルはないが、攻撃するだけで広範囲に被害が出る。
なるほど、あんなのが海にいるのなら、余程の確信でもない限り船で南下は考えたりしないだろう。
「殺れるかな?」
「頃合い見て逃げましょう」
菜緒虎の言葉に天城はあっさりと「水棲相手に逃げ足で勝てますかね?」という前言を撤回する。
「善処しよう」
まずは長距離戦のために菜緒虎は長弓を構えた。
すこしでも弓術のレベルために…
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