性犯罪専用刑務所

但馬憂姫

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ようこそ、孤島刑務所へ。

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「受刑者番号387番、415番、423番、ついてきなさい」

朝食の後、三人の受刑者が呼び出された。
数人の刑務官に囲まれて、番号を呼ばれた三人はおとなしくついていった。

移送車に乗り込むと、刑務官が説明を始める。

「お前たちは、本日より孤島刑務所に移送になる。移送場所は極秘の為、目隠しをしてもらう。少し長旅になる。近くに係官がいるから何かあれば言うように」

刑務官はそう言うと、手錠をはめ、目隠しをつけていった。
三人だけなので、すぐに終わる。

車が発進し、やがて止まる。
目隠しをしたまま、促され、車を降り、何かに乗せられた。
潮の匂いと足場の悪さから推測するに船だろうか。
椅子に腰掛けると、ややあって船が出港する。
一時間も揺られただろうか。
刑務官に促され、船を降りた。
目隠しを外される。

そこには、見たこともない景色が広がっていた。

受刑者達は面食らう。
孤島刑務所と聞いていた彼らは、無人島にある刑務所を想像していたのだ。
だが、彼らの目の前にあったのは、刑務所のような建物ではなかった。

普通の街が、そこにあった。
普通と違うのは、周りが海に囲まれているというだけ。
いや、島ってそういうものだろうと思うかもしれないが、異常な点はそこじゃない。
都会の街が、目の前にあった。
まるで都心の一部を切り取ってきたかのような光景に、三人は目を白黒させた。

「お前たちには本日よりこの島で生活してもらう。個別に家も与える。これが地図と鍵だ。街の中心に交番がある、わからないことや困ったことがあれば、そこで聞け。街での買い物はすべて無料だ。刑期を終えるまで、好きなように生活していい。ただし、外部との連絡は一切取れない。貴重品以外はすべて返却するので、確認するように。以上。それでは、まずは交番に案内する。ついてこい」

三人はわけがわからないまま、刑務官についていった。



「おー。今日は三人かー。連続レイプ魔にストーカー君が二人」
「骨のありそうなやつ、いる?」
「どうかなー? あ、でもこっちのストーカー君、オレ好み♪」
「俺はこっちかなー」
「レイプ魔君は武蔵さん好きそうじゃね?」
「あ~、そんな感じ。甲斐さんも好きそー」
「まあ、お客さんは彼らだけじゃないしね。せいぜい楽しんでもらいましょうか」
「うっし。じゃあ行きますか、お仕事に」


ビルの上から一部始終を見ていた刑務官達は楽しそうに会話し、自分の持ち場へと散っていった。
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