【第2章開始】俺とお前は親友のはずだろ!? ~姉の代わりに見合いした子爵令息、親友の聖騎士に溺愛される~

田鹿結月

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第1章

第40話 開発(R)

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 はじめて、そこに触れる。
 排泄行為以外で使い道なんてないところだ。本来なら。
 レイはごくりと唾を飲み込み、ベッドの上で四つん這いになり綺麗に風呂で洗浄したそこを指で撫でた。
 こっそりと買ってきた香油を指に絡め、襞を触っても当然何も感じない。当たり前か、ここを触って気持ちよくなってしまっていたら毎日身がもたなくなる。
 つぷりとゆっくり小指を差し込み、抜き差しを繰り返しても何にもない。けれど、これで気持ちよくなりたいという欲が勝る。
 そして、いつかエディと。
 開発には時間がかかると書いてあった。指を何本も挿入できるようになってからが本番だと。
 そんなに待てない。今気持ちよくなりたいのだ。レイは一度指を抜くとこれまた買ってきた細長い棒状のものに香油を垂らし、ぬるぬると塗りつけた。

「……細いかなぁ」

 エディはおろか、自分のそれよりもだいぶ細い。それはそうだ、一番細いのを買ったんだから。店に入る時も誰も見ていないのを確認してから、店員にも顔を見られないようにして急いで。
 そんな恥ずかしいこともしたから、これなら。レイはどきどきと心臓を高鳴らせながらゆっくりと腰を下ろす形で棒を差し込み、興奮で反り上がる昂りに指を絡めながら腰を揺らした。

「ぁ、あ……」

 前立腺というのが何処かにあったはず。確か、本では。レイは昂りを扱きながら腰を動かし、スポットを探した。
 性的欲求を満たすために、わざわざこんなものを買ってまで挿入している。開発のために、だらしなくはしたない格好で無様に腰を揺らしている事実に興奮してしまう。
 絶対エディには見せられない姿だ。こんな、大股を開いて腰を振っているところなんて。

「っは、ぁ……っ」

 興奮だけで声が上擦る。レイは昂りから手を離し、棒が良いところに当たらないか奮闘しながら次第に後ろの感覚に病みつきになってきてしまった。
 気持ち良いわけじゃないけれど、こんな情けない姿をしている興奮が快感を錯覚させてくる。
 こり、と先端が何かに触れた。

「んっ、ぁあ」

 びり、と甘い痺れが走る。レイは腰を震わせ突然襲ってきた知らない感覚に硬直した。
 今のが、前立腺?
 レイは恐る恐るもう一度同じところを刺激してみた。また、びくんと腰が跳ねるほどの感覚、快感が訪れる。
 ここだ。レイは一度知ったそこを何度も刺激し、理性を次第に飛ばしながら腰を振り喘ぐ。棒を指でぐりぐりと動かし、うつ伏せになると前後どちらの刺激も与えながら無心で甘い声を漏らした。

「っ、ぁ、あっ、んん」

 絶対にしない、親友のままでいるなんて決意しておきながらこんなことを決めてしているなんてエディが知ったらどう思うだろう。エディのあれを挿れたくて、けれどあんなに太くて長いのは挿入らないだろうから開発したなんて言ったら。
 これでも、勘違いだと言うんだろうか。毎夜身体に指を滑らせ、慰めているのを知りもしないで。

「あっ、ん、ぁ、えでぃ、えでぃの……っ」

 エディの指がほしい。自分の掌じゃやっぱり足りない。
 レイは前立腺への刺激を続け、滑りが足りなくなると香油を継ぎ足しながら満足するまでベッドの上で1人乱れた。
 家には防音魔法を張っている。屋内にはいくら響いても、外にはどれだけ大声を上げようが聞こえない。

「っは、ぁ、は、はっ、えでぃ……」

 エディに、こうやって触れられたい。
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