【完結!】『山陰クライシス!202X年、出雲国独立~2024リライト版~』 【こども食堂応援企画参加作品】

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「国連会議特別演説」

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「国連会議特別演説」

 そんな中事件が起こった。2022年は幕を閉じ、2023年を迎えた1月初旬、11月21日に端を発した「出雲国独立」は年末年始もネットの世界を賑わせ続けた。「5ちゃんねる」で始まった「八百万人の神には誰が入っているのか」のスレッドが百を超える枝板に広がった。「広瀬香美の「ロマンスの神様」は入るのか」や「代打の神様と言われた阪神タイガースの「八木裕」と「桧山進次郎」は含まれているのか」、挙句の果てには「プロレスの神様「カールゴッチ」も日本に縁がありますが、メンバーなのでしょうか?」という飲み屋のおやじたちが行うような議論がネットの世界を席巻した。
 その中で世界を巻き込むスレッドが、キリスト教のまさに中心人物の「イエス」とユダヤ教の主「ヤハウェ」が出雲にいるのかどうかということだった。都市伝説的には、イエスもヤハウェも日本で亡くなったという話題をよく見かけるが、一部オカルトファンや、異歴史研究者がユーチューブでチャンネルを持つか、ニッチな市場での出版物で発刊されるくらいだった。

 いろいろな研究論文から私見までネットの中で取り上げられた中、出雲大社は、2600年前にヤハウェ、2000年前にはイエスが日本に来て天寿を全うした事実を独自の研究における事実として発表し、かつ、そのふたりの神は今現在、出雲にいることを発表した。その報道は世界中を駆け巡ると同時に、世界中のキリスト教徒とユダヤ教徒を驚かせた。
 その報道がバチカンや国連にも届くと、国連での「特別演説」の機会が与えられた。出雲国として初の外遊には、県知事が赴くことになった。その、同伴者として、岩本以外に出雲大社の宮司とイエスとヤハウェが選ばれた。
 国連に特別出席し、県知事とイエス、ヤハウェの演説に世界中が驚いた。出雲国は、独立承認後、キリスト教、ユダヤ教の第二の聖地とし、ビザ無し渡航と「おもてなし」を確約した。イエスが最初に訪れ、入浴したと言われる諫早湾と小浜温泉を佐賀県が、アークが埋められていると言われる剣山のある高知県と石の社を持つ三本のアンコールワットと言われる新明神社がある徳島県の職員によるロビー工作も有効に働き、キリスト教、ユダヤ教が多い国連加盟国の多くから独立支持を取り付けた。
 
 国際的に存在をアピールしていく出雲国の躍進で、立場を無くした日本政府が禁断の武力解決を目論んだ。出雲国に対し自衛隊を出動させ、武力制圧に出ようとしたところ、再び八百万の神の中で軍神達が動き出した。
 タケミカヅチの雷が市ケ谷基地のメインコンピュータを襲い、指揮系統を麻痺させた。神々が起こした嵐が海上自衛隊、航空自衛隊、陸上自衛隊の足を止めた。神々の起こす数々の奇跡の前で日本政府はどうすることもできなかった。
 結果は、出動を前にすべての部隊が何もできなかった。出雲国は、日本政府に対し、「このことが国際的に知られれば、日本もテロ国家扱いとなる。出雲国としてもそれは望まない結果だ。」と公表しないこととした。
 独立の可否、および、今後の国どおしの付き合いについては、国民投票の前に討論会を開き、国民に真実を公開すべきだということで公開討論会の開催を申し入れた。軍事制圧を隠してもらっている手前、日本政府はやむを得ず申し出を受け入れた。
 日本政府と出雲連邦臨時政府の公開討論会は地上波TV全チャンネルとユーチューブ、ニコニコ生放送などで、全国生中継された。全国民の80%が見守る中、国民のdボタンでの判定とスマホおよびパソコンでのネットでの高評価、低評価の結果に出雲国およびその連邦加盟国の独立の可否が委ねられることになった。
 その公開討論会の結果…。
 

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