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1―26「第2ゲーム」
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1―26「第2ゲーム」
1時間のインターバルをはさんで第2ゲームが始まった。自陣の方が、相手チームより、廃屋となったホテルに近いのだが、、予想以上に相手チームの機動力は高かった。
十数キロの重さがある、機関銃を担ぎ、雑木林の中を駆け抜ける敵チームと建物にたどり着く前に鉢合わせになった。狭い空間の中で乱戦となり、互いに打ちまくるがヒットが出ない展開であっという間に、張尊、可偉瑠、明日がはぐれた。
「俺が、敵を引きつけるから幣巴と未来ちゃんは廃ホテルに走れ!そこで、幣巴は狙撃態勢を確保してくれ!あとで、可偉瑠たちを見つけて、必ず合流する!」
才策夫がインカムで叫ぶと反対方向にダッシュしていった。敵の3人がそれを追っていくのが見えた。
雑木林を抜け、廃屋になったホテルに幣巴と未来は向かった。本来は車や送迎バスで向かったであろうホテルまでの傾斜はきつく、滝のような汗が流れた。
「幣巴部長、才策夫副長大丈夫ですかねぇ。1人で、3人を引き連れて行っちゃいましたけど…。あと可偉瑠先輩たちもどうなってしもたんか…。」
「あぁ、あいつの体力は底なしや!日頃の鍛え方が半端やないし、足も速い。M250と敵が持ってる大型の機関銃では体にかかる負担も違う。きっと、逃げ切ってるはずや!可偉瑠、明日、張尊はちりぢりやから、うまく相手と打ち合わず、潜伏してくれてることを期待せなしゃあないな…。」
額の汗を袖で拭いながら、自らに言い聞かせるように幣巴が呟いた。
うつむいて、幣巴の後ろを歩く未来に
「未来ちゃん、P90貸して。重たいやろ。持ったるわ。」
と言うのだが、その幣巴の息も切れているので、未来は首を横に振り、
「大丈夫です。」
と強がった。
「そんなこと、言わんと遠慮しなや!ハンドガンだけ持って、後方の索敵に注力してくれたらええよ。荷物担ぐんは男の仕事や!ちょっとはカッコつけさせてくれや。」
とM1891を肩にかけ、未来のP90を受け取り弾倉と安全装置を確認した。
幸い追手の姿はなく、遠くで銃声(※空砲)が響いているのが、鳥の鳴き声と風が木々の葉を揺らす音に交じって聞こえた。(副長、可偉瑠先輩、明日先輩、張尊君、みんな無事かな。頑張ってな…。部長ときちんと陣を張るようにするからな…。)
息を切らせて斜面を登りきると朽ち果てたコンクリート造りの4階建ての建物が視野に入った。ツタが無造作に壁に伝い、ガラスの無い窓から建物内に入り込んでいるのが見えた。元々、駐車場だったのか開けたスペースの途中に身を隠すものは何もない。
改めて、未来は後方と周辺を確認した。人影は見えない。未来は、幣巴からP90を受け取った。
「未来ちゃん、とりあえず、あの建物に逃げ込むで!仲間と連絡を取り合って、体制を立て直さんと全員やられてしまうで!走れるか?」
「は、はい、幣巴部長、大丈夫です。」
二人は、ドアの無い玄関に飛び込み、壁の奥から玄関の外を確認した。未来が索敵をしている間に、幣巴はM1891に給弾し、水筒のミネラルウォーターを喉に流し込んだ。
「未来ちゃん、替わるわ。一服してや。」
と水筒を手渡された、何気に飲んだ水は冷たく心地よかったが、ふと「間接キス」に気づき、未来は一人で赤くなった。
未来は幣巴の指示に合わせて、スピーカーモードでインカムでメンバーに状況確認の連絡を入れた。
「皆さん、聞こえますか?未来です。幣巴部長とホテルの一階にいます。皆さんの状況を教えてください!」
と言った後で再び一人で赤くなり照れた。(わー、今、私「部長とホテルにいます」って言うてしもた…。言葉だけ拾ったら、とんでもないこと言ってしもてるわな!「キャー」やわ。)
才策夫からだけ返信があり、可偉瑠、明日、張尊はヒットされてしまったことと、敵チームは、「ランボー」と「コマンドー」が生き残り、こちらに向かっているとの事だった。使用銃器はM60と予想されていることが分かった。M60は有効射程が1500メートル以上ある大型の機関銃で、第1ゲームでも相当苦戦させられたことが思い出される。
その大型の銃を「ランボー」も「コマンドー」も軽々と片手で撃ちまくる姿を思い出し、未来は震えた。
「どないした、未来ちゃん。震えてるやないか?なんか、体調悪いとかあったら言うてくれよ。」
と優しい言葉をかけてくれた。(いつも、幣巴部長には気を使わせてしまってしもてるよな…。しっかりしないとあかんな!)その優しい言葉には幣巴の未来への個人的な感情が入っていることには、未来の意識は向いていない。
1時間のインターバルをはさんで第2ゲームが始まった。自陣の方が、相手チームより、廃屋となったホテルに近いのだが、、予想以上に相手チームの機動力は高かった。
十数キロの重さがある、機関銃を担ぎ、雑木林の中を駆け抜ける敵チームと建物にたどり着く前に鉢合わせになった。狭い空間の中で乱戦となり、互いに打ちまくるがヒットが出ない展開であっという間に、張尊、可偉瑠、明日がはぐれた。
「俺が、敵を引きつけるから幣巴と未来ちゃんは廃ホテルに走れ!そこで、幣巴は狙撃態勢を確保してくれ!あとで、可偉瑠たちを見つけて、必ず合流する!」
才策夫がインカムで叫ぶと反対方向にダッシュしていった。敵の3人がそれを追っていくのが見えた。
雑木林を抜け、廃屋になったホテルに幣巴と未来は向かった。本来は車や送迎バスで向かったであろうホテルまでの傾斜はきつく、滝のような汗が流れた。
「幣巴部長、才策夫副長大丈夫ですかねぇ。1人で、3人を引き連れて行っちゃいましたけど…。あと可偉瑠先輩たちもどうなってしもたんか…。」
「あぁ、あいつの体力は底なしや!日頃の鍛え方が半端やないし、足も速い。M250と敵が持ってる大型の機関銃では体にかかる負担も違う。きっと、逃げ切ってるはずや!可偉瑠、明日、張尊はちりぢりやから、うまく相手と打ち合わず、潜伏してくれてることを期待せなしゃあないな…。」
額の汗を袖で拭いながら、自らに言い聞かせるように幣巴が呟いた。
うつむいて、幣巴の後ろを歩く未来に
「未来ちゃん、P90貸して。重たいやろ。持ったるわ。」
と言うのだが、その幣巴の息も切れているので、未来は首を横に振り、
「大丈夫です。」
と強がった。
「そんなこと、言わんと遠慮しなや!ハンドガンだけ持って、後方の索敵に注力してくれたらええよ。荷物担ぐんは男の仕事や!ちょっとはカッコつけさせてくれや。」
とM1891を肩にかけ、未来のP90を受け取り弾倉と安全装置を確認した。
幸い追手の姿はなく、遠くで銃声(※空砲)が響いているのが、鳥の鳴き声と風が木々の葉を揺らす音に交じって聞こえた。(副長、可偉瑠先輩、明日先輩、張尊君、みんな無事かな。頑張ってな…。部長ときちんと陣を張るようにするからな…。)
息を切らせて斜面を登りきると朽ち果てたコンクリート造りの4階建ての建物が視野に入った。ツタが無造作に壁に伝い、ガラスの無い窓から建物内に入り込んでいるのが見えた。元々、駐車場だったのか開けたスペースの途中に身を隠すものは何もない。
改めて、未来は後方と周辺を確認した。人影は見えない。未来は、幣巴からP90を受け取った。
「未来ちゃん、とりあえず、あの建物に逃げ込むで!仲間と連絡を取り合って、体制を立て直さんと全員やられてしまうで!走れるか?」
「は、はい、幣巴部長、大丈夫です。」
二人は、ドアの無い玄関に飛び込み、壁の奥から玄関の外を確認した。未来が索敵をしている間に、幣巴はM1891に給弾し、水筒のミネラルウォーターを喉に流し込んだ。
「未来ちゃん、替わるわ。一服してや。」
と水筒を手渡された、何気に飲んだ水は冷たく心地よかったが、ふと「間接キス」に気づき、未来は一人で赤くなった。
未来は幣巴の指示に合わせて、スピーカーモードでインカムでメンバーに状況確認の連絡を入れた。
「皆さん、聞こえますか?未来です。幣巴部長とホテルの一階にいます。皆さんの状況を教えてください!」
と言った後で再び一人で赤くなり照れた。(わー、今、私「部長とホテルにいます」って言うてしもた…。言葉だけ拾ったら、とんでもないこと言ってしもてるわな!「キャー」やわ。)
才策夫からだけ返信があり、可偉瑠、明日、張尊はヒットされてしまったことと、敵チームは、「ランボー」と「コマンドー」が生き残り、こちらに向かっているとの事だった。使用銃器はM60と予想されていることが分かった。M60は有効射程が1500メートル以上ある大型の機関銃で、第1ゲームでも相当苦戦させられたことが思い出される。
その大型の銃を「ランボー」も「コマンドー」も軽々と片手で撃ちまくる姿を思い出し、未来は震えた。
「どないした、未来ちゃん。震えてるやないか?なんか、体調悪いとかあったら言うてくれよ。」
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