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1-44「決勝出場へのミーティング」
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1-44「決勝出場へのミーティング」
夕方5時55分に幣巴はお好み焼きがんちゃんの暖簾をくぐった。サバゲー部メンバーは全員揃っていた。隣のテーブルには、やろうぜ会の5人が座っていた。店に入ると、最初に、未来に睨まれていることに気が付いた。やろうぜ会の夏子はニヤニヤしている。(ん?この雰囲気ってなんや?)幣巴は、雰囲気が掴めず、夏子の前を通って、サバゲー部のテーブルに着こうとしたところ、
「幣巴君、あんた今日、未来ちゃんとデートしたんやて?バイク二人乗りして京都行って、未来ちゃんの手作りのお弁当食べて、告白したんか?」
と夏子に言われた。「告白したんか?」は夏子の「カマかけ」だったのだが、動揺した幣巴は、
「えっ?夏子さん、どうしてそれを?」
とこれ以上ない赤面で返してしまった。
「幣巴部長、それは言っちゃダメー!」
という未来の叫びで、さらに上乗せの「決定的」な事実となってしまった。
「へー、青春してんなぁ…。さすがにみんな若いなぁ。ちょっとした「かまし」で幣巴君も未来ちゃんも自爆や!うーん、お姉さんはそういうの大好きやで!キュンキュン来るわー!
ところで才策夫くんはどうすんねん?なんか言うことあれへんのか?」
と夏子が才策夫を煽った。
才策夫は、「バッ」と立ち上がり、丸椅子が後ろに倒れた。
「俺も、未来ちゃんのことが好きやねん!未来ちゃん、幣巴から告白受けて、なんて返したん?OKの返事やったん?そうでないなら、俺との交際も考えてくれへんか?」
突然起こった、夏子のはったりからの暴露と告白大会に未来は真っ赤になって固まった。
「私、幣巴部長に告白されましたけど、返事は大会の後でいいって言われて…。才策夫副長もごめんなさい。私、今まで男の人と付き合うとか考えたことももなかったんで…。」
というのが精一杯だった。
「おー、よお言った。まあ、幣巴君も才策夫君も、今の未来ちゃんの発言で他に好きな男や彼氏がおれへんことはわかったし、「今まで」って言うてんねんから、チャンスはこれからなんぼでも有るっちゅうこっちゃ!
若人、みんなええ青春しとんなぁ!お姉さんは、みんなの青春を応援したるからな!まあ、今日は先に話さなあかんことがいっぱいあるやろうから、未来ちゃんと幣巴君、才策夫君の話はここまでにして、良太郎、ミーティングに入れや!」
と夏子が仕切った。
幣巴が席に着くと、明日が小さい声で
「部長、私宛のライン、グループラインに送っててんで!なに、凡ミスしてるんよ。未来ちゃんから相談受けてたんやで!部長に裏切られたってな!まあ、今のお母さんの仕切りで変なことには、なれへんと思うけど、あとで未来ちゃんには謝っておきや。」
と言われ、自分が何をしたのか理解できた。未来は、幣巴から意識的に視線を外しているのがわかった。
「はいはいー、今から大事な話に入るぞー!もう、みんなの耳に入ってると思うが、準決勝の対戦相手やった「元レンジャー候補生チーム」が出場を辞退して、門工がロスのハリウッドで開かれるサバゲー甲子園2043の決勝戦に出場することが決まったんや。
今からアメリカ渡航に必要な大事なことを話すからしっかりとメモとれよー!まずは、スポーツビザの申請やけど…。」
上坊が事務的に話を進めていった。
今、使っている機材は陸上自衛隊伊丹駐屯地から自衛隊により直送してもらえることや、現地でのレセプションとしてロサンゼルス観光が予定されていることや、決勝戦後にはロスのユニバーサルスタジオに招待されていることが説明された。
ロサンゼルス滞在中に、実弾射撃も可能な射撃場に行けることが発表され、全員のテンションが上がった。
決勝の対戦相手は、関東の有名サバゲーショップのメンバーで組まれたチームとダークホースで勝ち上がってきた「帝都工大」チームの勝者であり、サバゲーショップチームが勝ちあがるであろうことが伝えられた。
今回の大祭参加の行程に、やろうぜ会の5人が同行することも伝えられた。上坊の言葉からは、あくまで「OB」と「スポンサー」としての応援というようにみんなは捉えた。夏子が
「ロスには、よおさん友達がおるから、観光は任せとき!まあ、張尊君の地元やから、問題ないと思うけど「みんなに変な危険に会わんように」もとい「みんなが危ないことせんように」お姉さんたちが保護者代理で一緒にいくわな!」
と付け加えた。
いくつかの質問が、メンバーから出たが、特段、問題になるようなことはなく、いつもの交流会になだれ込んだ。未来も夏子と陽菜にとりなされ、幣巴、才策夫と普通に話せるようになりほっとした。
幣巴と才策夫は決勝終了までの「休戦協定」を皆の前で約束させられた。いつもの「門工サバゲー部」の笑顔が戻り、最後は夏子の中締めでミーティングはお開きになった。
メンバーは、やろうぜ会の5人に「ごちそうさま」とお辞儀をすると解散した。出がけに才策夫は呟いた。
「みんな、気づいたか?今日、夏子さん、一滴もビールもお酒も飲まはらへんかったよなぁ?」
「あぁ、せやなぁ、いつもやったら「美少年クラブで酒池肉林やー!」ってなもんやのにな。」
と幣巴が返した。
「それにしても、やろうぜ会の皆さん、そのまま店に残らはりましたけど、何話してるんでしょうかねぇ?」
可偉瑠が続けた。
「まあ、お母さんたちはきっと別の話があるんやろ!私らは、ここまで来たら、優勝目指して頑張るだけや!」
明日がみんなに発破をかけた。未来は、この間の篠原の言葉が根拠はないが、心の奥に引っかかっていた。
夕方5時55分に幣巴はお好み焼きがんちゃんの暖簾をくぐった。サバゲー部メンバーは全員揃っていた。隣のテーブルには、やろうぜ会の5人が座っていた。店に入ると、最初に、未来に睨まれていることに気が付いた。やろうぜ会の夏子はニヤニヤしている。(ん?この雰囲気ってなんや?)幣巴は、雰囲気が掴めず、夏子の前を通って、サバゲー部のテーブルに着こうとしたところ、
「幣巴君、あんた今日、未来ちゃんとデートしたんやて?バイク二人乗りして京都行って、未来ちゃんの手作りのお弁当食べて、告白したんか?」
と夏子に言われた。「告白したんか?」は夏子の「カマかけ」だったのだが、動揺した幣巴は、
「えっ?夏子さん、どうしてそれを?」
とこれ以上ない赤面で返してしまった。
「幣巴部長、それは言っちゃダメー!」
という未来の叫びで、さらに上乗せの「決定的」な事実となってしまった。
「へー、青春してんなぁ…。さすがにみんな若いなぁ。ちょっとした「かまし」で幣巴君も未来ちゃんも自爆や!うーん、お姉さんはそういうの大好きやで!キュンキュン来るわー!
ところで才策夫くんはどうすんねん?なんか言うことあれへんのか?」
と夏子が才策夫を煽った。
才策夫は、「バッ」と立ち上がり、丸椅子が後ろに倒れた。
「俺も、未来ちゃんのことが好きやねん!未来ちゃん、幣巴から告白受けて、なんて返したん?OKの返事やったん?そうでないなら、俺との交際も考えてくれへんか?」
突然起こった、夏子のはったりからの暴露と告白大会に未来は真っ赤になって固まった。
「私、幣巴部長に告白されましたけど、返事は大会の後でいいって言われて…。才策夫副長もごめんなさい。私、今まで男の人と付き合うとか考えたことももなかったんで…。」
というのが精一杯だった。
「おー、よお言った。まあ、幣巴君も才策夫君も、今の未来ちゃんの発言で他に好きな男や彼氏がおれへんことはわかったし、「今まで」って言うてんねんから、チャンスはこれからなんぼでも有るっちゅうこっちゃ!
若人、みんなええ青春しとんなぁ!お姉さんは、みんなの青春を応援したるからな!まあ、今日は先に話さなあかんことがいっぱいあるやろうから、未来ちゃんと幣巴君、才策夫君の話はここまでにして、良太郎、ミーティングに入れや!」
と夏子が仕切った。
幣巴が席に着くと、明日が小さい声で
「部長、私宛のライン、グループラインに送っててんで!なに、凡ミスしてるんよ。未来ちゃんから相談受けてたんやで!部長に裏切られたってな!まあ、今のお母さんの仕切りで変なことには、なれへんと思うけど、あとで未来ちゃんには謝っておきや。」
と言われ、自分が何をしたのか理解できた。未来は、幣巴から意識的に視線を外しているのがわかった。
「はいはいー、今から大事な話に入るぞー!もう、みんなの耳に入ってると思うが、準決勝の対戦相手やった「元レンジャー候補生チーム」が出場を辞退して、門工がロスのハリウッドで開かれるサバゲー甲子園2043の決勝戦に出場することが決まったんや。
今からアメリカ渡航に必要な大事なことを話すからしっかりとメモとれよー!まずは、スポーツビザの申請やけど…。」
上坊が事務的に話を進めていった。
今、使っている機材は陸上自衛隊伊丹駐屯地から自衛隊により直送してもらえることや、現地でのレセプションとしてロサンゼルス観光が予定されていることや、決勝戦後にはロスのユニバーサルスタジオに招待されていることが説明された。
ロサンゼルス滞在中に、実弾射撃も可能な射撃場に行けることが発表され、全員のテンションが上がった。
決勝の対戦相手は、関東の有名サバゲーショップのメンバーで組まれたチームとダークホースで勝ち上がってきた「帝都工大」チームの勝者であり、サバゲーショップチームが勝ちあがるであろうことが伝えられた。
今回の大祭参加の行程に、やろうぜ会の5人が同行することも伝えられた。上坊の言葉からは、あくまで「OB」と「スポンサー」としての応援というようにみんなは捉えた。夏子が
「ロスには、よおさん友達がおるから、観光は任せとき!まあ、張尊君の地元やから、問題ないと思うけど「みんなに変な危険に会わんように」もとい「みんなが危ないことせんように」お姉さんたちが保護者代理で一緒にいくわな!」
と付け加えた。
いくつかの質問が、メンバーから出たが、特段、問題になるようなことはなく、いつもの交流会になだれ込んだ。未来も夏子と陽菜にとりなされ、幣巴、才策夫と普通に話せるようになりほっとした。
幣巴と才策夫は決勝終了までの「休戦協定」を皆の前で約束させられた。いつもの「門工サバゲー部」の笑顔が戻り、最後は夏子の中締めでミーティングはお開きになった。
メンバーは、やろうぜ会の5人に「ごちそうさま」とお辞儀をすると解散した。出がけに才策夫は呟いた。
「みんな、気づいたか?今日、夏子さん、一滴もビールもお酒も飲まはらへんかったよなぁ?」
「あぁ、せやなぁ、いつもやったら「美少年クラブで酒池肉林やー!」ってなもんやのにな。」
と幣巴が返した。
「それにしても、やろうぜ会の皆さん、そのまま店に残らはりましたけど、何話してるんでしょうかねぇ?」
可偉瑠が続けた。
「まあ、お母さんたちはきっと別の話があるんやろ!私らは、ここまで来たら、優勝目指して頑張るだけや!」
明日がみんなに発破をかけた。未来は、この間の篠原の言葉が根拠はないが、心の奥に引っかかっていた。
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