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1章 村編
第2話 セレネ6歳になりました
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始まった第二の人生。気づけば一か月が経っていた。
与えられた名前はセレネ。
私を拾ってくれて、なおかつお母さんになってくれた女性の名前はエレーナ。27歳独身。
ちなみにだが、私の設定年齢は6歳。
年齢が分からないから、あくまで推測なのだけれども。6歳ということになった。
実際は何百年生きているか分からない女神が中にいるのだけれども。私は6歳を演じることになる。これがまあ大変で、ちょくちょく出してしまう素の私に、村の大人たちからは年の割にめちゃくちゃしっかりした子だねぇと何度も言われる。
かと思いきや、素の私に子供だねぇともよく言われる。
あれ?
もしかして私って歳の割に子供っぽい?
まあ、それはそれで良いか。
そんな私が住む村は総勢567人の小さな村である。
村を支える大人の数が400人。老後を迎えた老人が72人。そして子供の数が95人。主な主食は野菜。あとは小動物の肉。
立地は小さな川二つに囲まれた感じ。川の向こう側に村が四つほどあるらしく、その村と交流しているらしい。
この今言った四つの村はすべてとある国に所属しているらしいが、その国の偉い人が年に数度訪れはするが、法律などはあまり適用されていないらしい。つまり、それぞれの村が自立している形で何とか成り立っているみたいだ。
さらに、この村は私が知る人間の生活水準と大きくかけ離れていた生活をしている。どうも私がいた世界とは全然違う世界らしい。
これ以上は、勉強ができる環境が整っていないため、詳しいことは分かっていない。
そう、分からない。
情報が少なすぎる。
なにこれ。
どうして学校がないの。
国は一体何をしているというの。普通は学校に子供を通わせるべきでしょ。子供の教育に力を注ぎなさいよ。
まあ、子供の数は95人。内5歳以下を除くと50人程度で一つの学校を建てるのは資金的な意味で難しいのは分かる。
なら、せめて本ぐらい大量生産しなさいよ。何で、ただの本に高い価値がついているの。読みたくても子供だからで読ませてくれない世界とか。めちゃくちゃ酷い。
と大声で叫びたい。
女神だってストレスが溜まるもの。
「セレネ。夕食の準備をしましょう」
「はーい」
とはいえ、第二の人生。
何とも素晴らしいものであるのも事実。
暇は変わらないけども、不自由と制限ばっかりだった女神のころと比べて、今はある程度自由にそしてある程度不自由な、そんな人生。何とも気楽で楽しい。
「今日は何?」
「今日もごめんなさいね。パンと干し肉と。あと、野菜たっぷりのスープだけなの」
「大丈夫。お母さんの料理美味しいし」
お母さんも優しいし。
あれ、今の方が良くない?
むしろ女神になんか戻らなくていい気もしなくもない。
そんな人生になっていた。
美味しかった夕食を終え、食器洗いをすませた私は歯を磨き。お母さんにおやすみなさいを言って、自室に戻る。そしてすぐさまベッドに横たわる。
ふと思う。
私は今の人生が一生続いても良いと考えているが、様々な問題がある。
一つ目にそう簡単に転生の女神の変わりは生まれない。数百年、あるいは数千年かけて転生の女神は生まれるのだから。おそらく今、すべての人間は聖人ポイントを与えられずに転生していることだろう。
そして、何より怖いのが、私の来世はどうなるかだ。
今私は女神だったころの記憶を持っている。この状態で死んだとき、来世にも私が記憶を持ち込むのではなかろうか。
女神だったころの記憶をずっと持ったまま、いくつもの人生を歩む。
永遠に続く恐怖が感じられる。
だから断ち切らないといけない。
「そのためにも、聖人ポイントかな」
聖人ポイント。
貯めこめば、何時か天使になることもできる制度だ。
天使になれれば、天使にさえなれば、私は再び女神に戻ることができる。私も始めは天使だったのだから。
ただ壁になるのが、この制度がこの世界にもあるかどうかだけども。
死んだ人間の転生先にもこの制度は適用されているはずだから、私の転生先であるこの世界にもそれは適用されているはず。つまりは私の支配下のはずだ。
そう支配下なのだからそんな面倒なことをしないでもさ。
本来であれば、転生の女神だったころの力を使えば、簡単に戻れるのだけども。
「どうして私、力は引き継がなかったのよ」
現在、転生の女神だったころの力のおよそ1パーセントしか使えない状態になっていた。
可笑しい。
運がなさすぎる。
どうして99パーセントカットしたの。商品の値段とか税金なら良いけどさ、力はダメでしょ。というかそれならさ、記憶も同様にカットしなさいよ。なんで記憶は全部引き継いで、力はほとんど失うのよ。
これだから転生の女神は仕事しな…………私のことだった。
じゃなくて。
そうじゃなくて。
今はこの力で何ができるかを考えよう。
なんか、私の考えた作戦にものすごい問題点があるような気もするけども、多分気のせいでしょう。女神が考える作戦に失敗なんかありえないもの。
とにかく、今、私の作戦に必要なのは物差しだ。
聖人ポイントは偽善行為も含まれる。つまり私はこれからひたすら人助けをしなくてはいけない。それは良い。
問題は力が制限された私の力がこの世界でどれぐらい役に立つかだ。
何時かその物差しのようなことが起きれば良いのだけれども。
とか思っていたら、それは唐突にやってきた。
村に来てからおよそ二か月が経ち、季節が秋から冬に変わろうとしていた頃のこと。
村には大きな問題が発生した。
「野犬?」
「そう。最近野犬が南下し出したみたいで。どうもここら一体の森に住み着きだしたみたい。危険だから森には近づかないようにね」
「分かったよ、お母さん」
野犬が出てきたのか。
ならその野犬を全滅させてくれば、いやダメ。
そういった虐殺行為は結果を二分させる。快く思う人とそうでない人の差が非常に激しい結果になる。
なるべく殺さずに鎮静化させたいところだけども、そうなるとめちゃくちゃ面倒臭そう。
どうしよう。
なんて思っていると、ふいに外の方から大きな声が聞こえてきた。
何事だろうと私は外を見る。
すると、外に人が沢山集まっていた。何かを囲むような感じだ。どいてくれの言葉も微かにだが聞こえて来る。
「大変だ! ジョンさんが野犬に襲われた! エレーナ、力を貸してくれないか!」
「ええ、分かったわ。すぐに向かいます」
一人の男性が扉をノックすることなく、家の扉を開けてそう大声で言ってきた。
何事!
とか思っている私とは違い、冷静な対応をするお母さんは、すぐさま棚から薬箱を持ち、家を飛び出す。
お母さんは村唯一の医者である。どちらかというと薬剤師とかそういった類のものなのだが、医者らしい行為ができる人間が他にいないこの村ではお母さんが唯一病と戦える人間なのだ。
私は興味本位でお母さんの後を着いていく。
人だかりの中、その中央に大人の中で狩りを担当しているジョンさんが簡易的な担架で慎重に運ばれている最中であった。
狩りのために森に入ったら野犬に襲われたのだろう。
私がここに来てから、これ以上の怪我は見たことがない。
「誰か清潔なお水をお願い」
「ここで治療するのか?」
「広いとこの方が治療しやすいわ。それに一分一秒も争う」
「了解!」
男性が一人、水を持ってくるために走り出す。
そんな中、私はお母さんのもとへ近づく。
「セレネ。あなたは家で待っていなさい。これは…………」
近づくことで分かる。
うわぁ、痛そう。
めちゃくちゃ痛そう。
私は怪我というものを経験したことがないのだけれども。人間の怪我はこんな風になるのか。こんなにたくさん血が出て死なないのかな?
じゃなくて。
そうじゃなくて、治さないと。
「待ってて。今すぐ治してあげる」
私は治癒の力を使用する。
蘇らせることを考えれば、この程度の怪我を治すことなど造作もない。
ふわっとした暖かい光が私の手から現れ、それはほどなくしてジョンさんの体を覆い隠し、見えている怪我は徐々に癒えていく。
溢れていた血は止まり、ジョンさんはうめき声は消え、顔色が良くなる。
これぐらいで良いかな。
そう思って、私が力を止めた時、周囲の村人の驚きの表情が見えた。
は!
何かいけない直感がきた!
「何が起きて…………セレネ。あなたは一体、何をやったの?」
「魔法、かな?」
首を傾げて、可愛らしく言ってみる。
この世界に魔法があるのかどうか知らないけども。
「あなたは魔法が使えるの? その歳で?」
「そうみたい」
「魔法は20歳から入れる魔法学校で教わらないといけないのに?」
「そうだったの!」
それを先に教えて欲しかった。
与えられた名前はセレネ。
私を拾ってくれて、なおかつお母さんになってくれた女性の名前はエレーナ。27歳独身。
ちなみにだが、私の設定年齢は6歳。
年齢が分からないから、あくまで推測なのだけれども。6歳ということになった。
実際は何百年生きているか分からない女神が中にいるのだけれども。私は6歳を演じることになる。これがまあ大変で、ちょくちょく出してしまう素の私に、村の大人たちからは年の割にめちゃくちゃしっかりした子だねぇと何度も言われる。
かと思いきや、素の私に子供だねぇともよく言われる。
あれ?
もしかして私って歳の割に子供っぽい?
まあ、それはそれで良いか。
そんな私が住む村は総勢567人の小さな村である。
村を支える大人の数が400人。老後を迎えた老人が72人。そして子供の数が95人。主な主食は野菜。あとは小動物の肉。
立地は小さな川二つに囲まれた感じ。川の向こう側に村が四つほどあるらしく、その村と交流しているらしい。
この今言った四つの村はすべてとある国に所属しているらしいが、その国の偉い人が年に数度訪れはするが、法律などはあまり適用されていないらしい。つまり、それぞれの村が自立している形で何とか成り立っているみたいだ。
さらに、この村は私が知る人間の生活水準と大きくかけ離れていた生活をしている。どうも私がいた世界とは全然違う世界らしい。
これ以上は、勉強ができる環境が整っていないため、詳しいことは分かっていない。
そう、分からない。
情報が少なすぎる。
なにこれ。
どうして学校がないの。
国は一体何をしているというの。普通は学校に子供を通わせるべきでしょ。子供の教育に力を注ぎなさいよ。
まあ、子供の数は95人。内5歳以下を除くと50人程度で一つの学校を建てるのは資金的な意味で難しいのは分かる。
なら、せめて本ぐらい大量生産しなさいよ。何で、ただの本に高い価値がついているの。読みたくても子供だからで読ませてくれない世界とか。めちゃくちゃ酷い。
と大声で叫びたい。
女神だってストレスが溜まるもの。
「セレネ。夕食の準備をしましょう」
「はーい」
とはいえ、第二の人生。
何とも素晴らしいものであるのも事実。
暇は変わらないけども、不自由と制限ばっかりだった女神のころと比べて、今はある程度自由にそしてある程度不自由な、そんな人生。何とも気楽で楽しい。
「今日は何?」
「今日もごめんなさいね。パンと干し肉と。あと、野菜たっぷりのスープだけなの」
「大丈夫。お母さんの料理美味しいし」
お母さんも優しいし。
あれ、今の方が良くない?
むしろ女神になんか戻らなくていい気もしなくもない。
そんな人生になっていた。
美味しかった夕食を終え、食器洗いをすませた私は歯を磨き。お母さんにおやすみなさいを言って、自室に戻る。そしてすぐさまベッドに横たわる。
ふと思う。
私は今の人生が一生続いても良いと考えているが、様々な問題がある。
一つ目にそう簡単に転生の女神の変わりは生まれない。数百年、あるいは数千年かけて転生の女神は生まれるのだから。おそらく今、すべての人間は聖人ポイントを与えられずに転生していることだろう。
そして、何より怖いのが、私の来世はどうなるかだ。
今私は女神だったころの記憶を持っている。この状態で死んだとき、来世にも私が記憶を持ち込むのではなかろうか。
女神だったころの記憶をずっと持ったまま、いくつもの人生を歩む。
永遠に続く恐怖が感じられる。
だから断ち切らないといけない。
「そのためにも、聖人ポイントかな」
聖人ポイント。
貯めこめば、何時か天使になることもできる制度だ。
天使になれれば、天使にさえなれば、私は再び女神に戻ることができる。私も始めは天使だったのだから。
ただ壁になるのが、この制度がこの世界にもあるかどうかだけども。
死んだ人間の転生先にもこの制度は適用されているはずだから、私の転生先であるこの世界にもそれは適用されているはず。つまりは私の支配下のはずだ。
そう支配下なのだからそんな面倒なことをしないでもさ。
本来であれば、転生の女神だったころの力を使えば、簡単に戻れるのだけども。
「どうして私、力は引き継がなかったのよ」
現在、転生の女神だったころの力のおよそ1パーセントしか使えない状態になっていた。
可笑しい。
運がなさすぎる。
どうして99パーセントカットしたの。商品の値段とか税金なら良いけどさ、力はダメでしょ。というかそれならさ、記憶も同様にカットしなさいよ。なんで記憶は全部引き継いで、力はほとんど失うのよ。
これだから転生の女神は仕事しな…………私のことだった。
じゃなくて。
そうじゃなくて。
今はこの力で何ができるかを考えよう。
なんか、私の考えた作戦にものすごい問題点があるような気もするけども、多分気のせいでしょう。女神が考える作戦に失敗なんかありえないもの。
とにかく、今、私の作戦に必要なのは物差しだ。
聖人ポイントは偽善行為も含まれる。つまり私はこれからひたすら人助けをしなくてはいけない。それは良い。
問題は力が制限された私の力がこの世界でどれぐらい役に立つかだ。
何時かその物差しのようなことが起きれば良いのだけれども。
とか思っていたら、それは唐突にやってきた。
村に来てからおよそ二か月が経ち、季節が秋から冬に変わろうとしていた頃のこと。
村には大きな問題が発生した。
「野犬?」
「そう。最近野犬が南下し出したみたいで。どうもここら一体の森に住み着きだしたみたい。危険だから森には近づかないようにね」
「分かったよ、お母さん」
野犬が出てきたのか。
ならその野犬を全滅させてくれば、いやダメ。
そういった虐殺行為は結果を二分させる。快く思う人とそうでない人の差が非常に激しい結果になる。
なるべく殺さずに鎮静化させたいところだけども、そうなるとめちゃくちゃ面倒臭そう。
どうしよう。
なんて思っていると、ふいに外の方から大きな声が聞こえてきた。
何事だろうと私は外を見る。
すると、外に人が沢山集まっていた。何かを囲むような感じだ。どいてくれの言葉も微かにだが聞こえて来る。
「大変だ! ジョンさんが野犬に襲われた! エレーナ、力を貸してくれないか!」
「ええ、分かったわ。すぐに向かいます」
一人の男性が扉をノックすることなく、家の扉を開けてそう大声で言ってきた。
何事!
とか思っている私とは違い、冷静な対応をするお母さんは、すぐさま棚から薬箱を持ち、家を飛び出す。
お母さんは村唯一の医者である。どちらかというと薬剤師とかそういった類のものなのだが、医者らしい行為ができる人間が他にいないこの村ではお母さんが唯一病と戦える人間なのだ。
私は興味本位でお母さんの後を着いていく。
人だかりの中、その中央に大人の中で狩りを担当しているジョンさんが簡易的な担架で慎重に運ばれている最中であった。
狩りのために森に入ったら野犬に襲われたのだろう。
私がここに来てから、これ以上の怪我は見たことがない。
「誰か清潔なお水をお願い」
「ここで治療するのか?」
「広いとこの方が治療しやすいわ。それに一分一秒も争う」
「了解!」
男性が一人、水を持ってくるために走り出す。
そんな中、私はお母さんのもとへ近づく。
「セレネ。あなたは家で待っていなさい。これは…………」
近づくことで分かる。
うわぁ、痛そう。
めちゃくちゃ痛そう。
私は怪我というものを経験したことがないのだけれども。人間の怪我はこんな風になるのか。こんなにたくさん血が出て死なないのかな?
じゃなくて。
そうじゃなくて、治さないと。
「待ってて。今すぐ治してあげる」
私は治癒の力を使用する。
蘇らせることを考えれば、この程度の怪我を治すことなど造作もない。
ふわっとした暖かい光が私の手から現れ、それはほどなくしてジョンさんの体を覆い隠し、見えている怪我は徐々に癒えていく。
溢れていた血は止まり、ジョンさんはうめき声は消え、顔色が良くなる。
これぐらいで良いかな。
そう思って、私が力を止めた時、周囲の村人の驚きの表情が見えた。
は!
何かいけない直感がきた!
「何が起きて…………セレネ。あなたは一体、何をやったの?」
「魔法、かな?」
首を傾げて、可愛らしく言ってみる。
この世界に魔法があるのかどうか知らないけども。
「あなたは魔法が使えるの? その歳で?」
「そうみたい」
「魔法は20歳から入れる魔法学校で教わらないといけないのに?」
「そうだったの!」
それを先に教えて欲しかった。
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