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寿命。

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ガラガラガラっ

ちょっと本当に大げさじゃ…?
もっとケントくんにお礼言いたいし…!
「先生!ハナジマさんの目が覚めました!」
扉が開かれた先には優しそうなおじさんの先生がいた。
「ハナジマさん?
はっ!ハナジマさん!目が覚めたのか!話があるんだ。大切な!」
大切な話?
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「御両親とはお話できないんだね?」
「はい…」
母親は離婚していないし、父親は今の恋人とどこかに行ってる。
「じゃあ、君にちょくで教えるよ。君にはね。」
なにか深刻そうな顔をして言ってきた。
「君は心臓の病気なんだ。治らない病気。そして残りの寿命は

『1週間もつかもたないか。』」

「──────え??」

1週間持つか持たないか。
治らない心臓の病気。

私は…
文化祭はあと二週間後。

クラスのポスター作んないと。

信じたくない。信じられない。

『私の現実。』


────私の寿命は1週間────
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