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第012部 空の旅は安心安全にみんなで会いにいこう
第020話 パーティ(主役不在)
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『ジラ!トゥナー師匠!ほら飯飯!』
『お前のお陰で戦場でそこそこ美味い飯が食えるな』
『ありがたい事ですよ、ジラ君』
『トゥナー師匠も料理上手ですよ』
『ありがとうございます』
『俺、戦争終われば旨い飯屋やりたいな』
『また、それかよ』
『いいじゃん、戦争終わったらやりた事決めておくのは悪くないだろ』
『俺はまた何処かの戦場に行くか、冒険者をやるかだ』
『僕もまた他の戦場へ』
『ジラも師匠も俺が雇ってやるよ』
『俺、料理できない』
『僕は…』
『俺と師匠がいればなんとでもなるじゃん』
『本当にどうにか出来そうだな』
夢は夢…過去は過去…返れない戻れない、お前が作った飯を食いたくとももう食えない…。
「ジラ…」
「イシュター、そっちはどうだ?」
「準備は出来た」
「そうか、そろそろか」
「………」
「ん?どうした」
「行きたくないのであれば行かなければ良い」
「いや、墓参りに行くさ……墓なんかないけどな」
宴会から1日経ち《ブリキノ国》で新たな王の戴冠式と細やかなパーティがもう間もなく行われる、現在《ガーデン王国》の監視下のセバドンナ達から情報を聞き出し、大河達にも連絡を入れつつ《ガーデン王国》とオベリスカの国《イグン王国》からも使者を派遣し、《ブリキノ国》を整えている。
全員が働き、動き考えて今夜を迎える、イシュターは表情にも出さず野菜を剥くジラの傍らでそう口火を切った。
「イシュター戦場に行くのも俺は構わない、それが気に食わない国でもな」
「……ああ」
「行こう」
イシュターは行かなければ良い…なんなら自分が出て戦争を終わらせても良いとすら思う、ジラはそんな事は望まないだろう、先に行くジラの背を見つめた…。
「今日はこの城でパーティだ!」
『おー』
真新しい巨大厨房にには《ガーデン王国》《イグン王国》の料理人達が集まり、懐記や外神と共に料理を作り上げていく。
「中継器の動作も良さそうですね」
「問題なしだな、これで自由に3国が行き来出来る」
「肉ダンジョンも良好なようだ」
綴達もテーブルセッティングを行いながら世話しなく動く執事やメイド達と共に動く、明日朝には《空船》で此処を経つ、皆に喜んで貰う為に皆で動く。
「お酒、沢山持って来てますよー」
トイがせっかくだからと貯蔵庫に収納袋に入れて寝かせていた酒を出して並べていく、カノリとカウンの酒の樽が並び空っぽだった貯蔵庫が華やいだ。
「商業エリアと繋がればもっともっと豊かになりますよ、沢山の国と人が来ますから」
トイがニコッと笑う、土も木も3国に詠斗と外神が渡し支援もした後は国次第だ。
「これがパン…」
「こんな柔らかく甘みもあり…」
「香りもいいですね…」
厨房で料理人達が次々出来上がるパンや料理の味見をし感嘆を零す、イザラ達や孤児院の子供達やチェカ達も手伝い、パンや肉等が次々焼かれていく。
「デザートはシャーベットね」
「準備おっけーだよ」
「りょうかいー」
「まだまだパン焼こうぜー」
「ハンバーグも焼く…」
「クッキーまた焼きたいー」
「おいもー」
「お、まだ時間あるしな色々作ってみようぜ」
晴海はデザートの果物のシャーベット、イザラ達もパンやハンバーグ、子供達は明日のおやつのクッキー等をチェカと作り懐記達は料理人達料理の確認を行っていた。
結局懐記と外神の買い物は次回へと回す事になり、会議と話し合いに時間を割いて仮眠をした後調理を行っていた。
「後は食堂で下ごしらえしたものを向こうで調理するだけね」
「はい、焼き魚の調理も終わりました」
「りょーかい、こっちは準備おっけ」
「では、間もなく始めましょう」
《イグン王国》から来た執事長が頭を下げ、料理がワゴンに乗って次々運ばれていった。
「これは少し気恥ずかしい…」
「似合ってますよ」
「元から美形だしな」
「うん、さすが我らがリーダー!見事だ」
「時間だ行こう」
ホスィソ達のいる控えの間、着飾ったホスィソが戸惑いつつトハトネ達に褒められている、白と金を基調とした衣装、頭上には王冠、腰には聖剣……どれも詠斗達からの贈り物だったがまるでホスィソがの為に用意されたかの様な物だった。
「皆様お時間でございます」
「……もう後戻りは出来ないな…」
ホスィソが呼吸を整え執事に促され食堂へと向かう、今夜から彼はこの国の王として彼の新しい人生の幕が上がる。
食堂には《ブリキノ国》の貴族たち、賄賂(懐記が渡した金)を受け取らずホスィソ達と共にこの国の繁栄を担っていくと誓った者達、《ガーデン王国》の王族と《イグン王国》の国王オベリスカ(分体本人は晴海達と一緒)で品の良い食事がコース料理で運ばれていく、静かで厳かな食事が始まった…。
一方…ホスィソ達が静かな会食を始めている頃、城の一階の大広間で盛大にパーティが行われていた。
「それではホスィソ陛下即位記念パーティ始めるぞーカンパーイ!」
『カンパーイ』
崇幸がグラスを高く掲げ盛大にカンパーイとグラスを鳴らす、完全防音の広間で賑やかなパーティが始まりあちらこちらでグラスの鳴る音が響き渡る。
ホスィソは堅苦しい話を聞き終わり次第合流、ツゥムストス達《栄光の剣と盾》もこちらに参加している。
「まさか魚が食べられるとは…」
「でも良かったのか?この国に残る事にしてさ」
「ああ、もともとは《イグン王国》に雇われたからなこの国でやってみようと思う、またすぐ会えるんだろう?」
「そうだよ」
「なら、俺達はこの国でホスィソ様達と頑張るさ」
すっかり身体が全快した傭兵集団《芥の風》の傭兵達は明日からはここ《ブリキノ国》でホスィソ達の補佐をする為に残るという、詠斗がリーダードミに尋ねれば豪快な漢の笑顔で答えてくれるので詠斗もグラスをかち合わせた。
パーティは気疲れしたホスィソがやって来た後から更に盛り上がり、子供達は適当な時間に綴達と引き上げトイの酒を散々平らげ大いに大いに盛り上がった…。
「うし、飯出来たぞー」
「お前元気だなー」
「おう、俺は飯さえ食えば元気」
「あんなバケモンと戦ってよくもまあ」
「それがコイツのすごい所だ、流石あの《英雄王》ナギとおなじ名前だな、ナギ」
「おいおい、褒めんなよーほら食おう」
《ノゼバ国》の野営地、焚火の爆ぜる音怪我をした戦士、傭兵、奴隷達が悲壮な表情を浮べている中、1人明るい表情を浮べるナギと呼ばれた少年が鍋で煮たスープを配っていく、野草と狩った動物、塩と少しの香辛料だけだが…この物資も補給も無いに等しい中ではご馳走だった。
「ああ、美味いな……明日もくいてぇな」
仲間の傭兵がスープを飲んで夜空を見上げて呟く、スープを注ぐナギは笑みを浮かべた。
「明日の事は今考えないな」
「そうだな…」
傷つきボロボロの兵も傭兵も、奴隷達も皆空を見上げた…。
「痛い…何故…私は魔人だ、傷も…痛みも直ぐに…」
《ガンネ国》の王城の一室、壮大な部屋の床で少年は顔を抑え痛みにのたうち回る、イタイ…傷が熱い…あの得体のしれない少年に剣で傷つけられた顔が痛い…。
「イタイ…これでは父上に会えない…アイツ八つ裂きにしてやる!」
毛足の長い絨毯を白い指で握る、痛みでどうにかなりそうだ…。
「父上…」
少年はそのまま意識を失う、テーブルには豪勢な食事と高価な酒が置かれていたが…誰にも食べて貰えるず…開かれた窓からひらりと若葉が吹き込んで少年の傍らにひらりと舞い降りた…。
次回終戦のナギep.1 Start
『お前のお陰で戦場でそこそこ美味い飯が食えるな』
『ありがたい事ですよ、ジラ君』
『トゥナー師匠も料理上手ですよ』
『ありがとうございます』
『俺、戦争終われば旨い飯屋やりたいな』
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『いいじゃん、戦争終わったらやりた事決めておくのは悪くないだろ』
『俺はまた何処かの戦場に行くか、冒険者をやるかだ』
『僕もまた他の戦場へ』
『ジラも師匠も俺が雇ってやるよ』
『俺、料理できない』
『僕は…』
『俺と師匠がいればなんとでもなるじゃん』
『本当にどうにか出来そうだな』
夢は夢…過去は過去…返れない戻れない、お前が作った飯を食いたくとももう食えない…。
「ジラ…」
「イシュター、そっちはどうだ?」
「準備は出来た」
「そうか、そろそろか」
「………」
「ん?どうした」
「行きたくないのであれば行かなければ良い」
「いや、墓参りに行くさ……墓なんかないけどな」
宴会から1日経ち《ブリキノ国》で新たな王の戴冠式と細やかなパーティがもう間もなく行われる、現在《ガーデン王国》の監視下のセバドンナ達から情報を聞き出し、大河達にも連絡を入れつつ《ガーデン王国》とオベリスカの国《イグン王国》からも使者を派遣し、《ブリキノ国》を整えている。
全員が働き、動き考えて今夜を迎える、イシュターは表情にも出さず野菜を剥くジラの傍らでそう口火を切った。
「イシュター戦場に行くのも俺は構わない、それが気に食わない国でもな」
「……ああ」
「行こう」
イシュターは行かなければ良い…なんなら自分が出て戦争を終わらせても良いとすら思う、ジラはそんな事は望まないだろう、先に行くジラの背を見つめた…。
「今日はこの城でパーティだ!」
『おー』
真新しい巨大厨房にには《ガーデン王国》《イグン王国》の料理人達が集まり、懐記や外神と共に料理を作り上げていく。
「中継器の動作も良さそうですね」
「問題なしだな、これで自由に3国が行き来出来る」
「肉ダンジョンも良好なようだ」
綴達もテーブルセッティングを行いながら世話しなく動く執事やメイド達と共に動く、明日朝には《空船》で此処を経つ、皆に喜んで貰う為に皆で動く。
「お酒、沢山持って来てますよー」
トイがせっかくだからと貯蔵庫に収納袋に入れて寝かせていた酒を出して並べていく、カノリとカウンの酒の樽が並び空っぽだった貯蔵庫が華やいだ。
「商業エリアと繋がればもっともっと豊かになりますよ、沢山の国と人が来ますから」
トイがニコッと笑う、土も木も3国に詠斗と外神が渡し支援もした後は国次第だ。
「これがパン…」
「こんな柔らかく甘みもあり…」
「香りもいいですね…」
厨房で料理人達が次々出来上がるパンや料理の味見をし感嘆を零す、イザラ達や孤児院の子供達やチェカ達も手伝い、パンや肉等が次々焼かれていく。
「デザートはシャーベットね」
「準備おっけーだよ」
「りょうかいー」
「まだまだパン焼こうぜー」
「ハンバーグも焼く…」
「クッキーまた焼きたいー」
「おいもー」
「お、まだ時間あるしな色々作ってみようぜ」
晴海はデザートの果物のシャーベット、イザラ達もパンやハンバーグ、子供達は明日のおやつのクッキー等をチェカと作り懐記達は料理人達料理の確認を行っていた。
結局懐記と外神の買い物は次回へと回す事になり、会議と話し合いに時間を割いて仮眠をした後調理を行っていた。
「後は食堂で下ごしらえしたものを向こうで調理するだけね」
「はい、焼き魚の調理も終わりました」
「りょーかい、こっちは準備おっけ」
「では、間もなく始めましょう」
《イグン王国》から来た執事長が頭を下げ、料理がワゴンに乗って次々運ばれていった。
「これは少し気恥ずかしい…」
「似合ってますよ」
「元から美形だしな」
「うん、さすが我らがリーダー!見事だ」
「時間だ行こう」
ホスィソ達のいる控えの間、着飾ったホスィソが戸惑いつつトハトネ達に褒められている、白と金を基調とした衣装、頭上には王冠、腰には聖剣……どれも詠斗達からの贈り物だったがまるでホスィソがの為に用意されたかの様な物だった。
「皆様お時間でございます」
「……もう後戻りは出来ないな…」
ホスィソが呼吸を整え執事に促され食堂へと向かう、今夜から彼はこの国の王として彼の新しい人生の幕が上がる。
食堂には《ブリキノ国》の貴族たち、賄賂(懐記が渡した金)を受け取らずホスィソ達と共にこの国の繁栄を担っていくと誓った者達、《ガーデン王国》の王族と《イグン王国》の国王オベリスカ(分体本人は晴海達と一緒)で品の良い食事がコース料理で運ばれていく、静かで厳かな食事が始まった…。
一方…ホスィソ達が静かな会食を始めている頃、城の一階の大広間で盛大にパーティが行われていた。
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『カンパーイ』
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ホスィソは堅苦しい話を聞き終わり次第合流、ツゥムストス達《栄光の剣と盾》もこちらに参加している。
「まさか魚が食べられるとは…」
「でも良かったのか?この国に残る事にしてさ」
「ああ、もともとは《イグン王国》に雇われたからなこの国でやってみようと思う、またすぐ会えるんだろう?」
「そうだよ」
「なら、俺達はこの国でホスィソ様達と頑張るさ」
すっかり身体が全快した傭兵集団《芥の風》の傭兵達は明日からはここ《ブリキノ国》でホスィソ達の補佐をする為に残るという、詠斗がリーダードミに尋ねれば豪快な漢の笑顔で答えてくれるので詠斗もグラスをかち合わせた。
パーティは気疲れしたホスィソがやって来た後から更に盛り上がり、子供達は適当な時間に綴達と引き上げトイの酒を散々平らげ大いに大いに盛り上がった…。
「うし、飯出来たぞー」
「お前元気だなー」
「おう、俺は飯さえ食えば元気」
「あんなバケモンと戦ってよくもまあ」
「それがコイツのすごい所だ、流石あの《英雄王》ナギとおなじ名前だな、ナギ」
「おいおい、褒めんなよーほら食おう」
《ノゼバ国》の野営地、焚火の爆ぜる音怪我をした戦士、傭兵、奴隷達が悲壮な表情を浮べている中、1人明るい表情を浮べるナギと呼ばれた少年が鍋で煮たスープを配っていく、野草と狩った動物、塩と少しの香辛料だけだが…この物資も補給も無いに等しい中ではご馳走だった。
「ああ、美味いな……明日もくいてぇな」
仲間の傭兵がスープを飲んで夜空を見上げて呟く、スープを注ぐナギは笑みを浮かべた。
「明日の事は今考えないな」
「そうだな…」
傷つきボロボロの兵も傭兵も、奴隷達も皆空を見上げた…。
「痛い…何故…私は魔人だ、傷も…痛みも直ぐに…」
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「イタイ…これでは父上に会えない…アイツ八つ裂きにしてやる!」
毛足の長い絨毯を白い指で握る、痛みでどうにかなりそうだ…。
「父上…」
少年はそのまま意識を失う、テーブルには豪勢な食事と高価な酒が置かれていたが…誰にも食べて貰えるず…開かれた窓からひらりと若葉が吹き込んで少年の傍らにひらりと舞い降りた…。
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【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
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本当に、ありがとうございます。
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