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深楽朱夜

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第016部 魔なる神たる人の子よ*尊き血と古き血/自己犠牲の先の解

第8幕 イリス偏始動× Stage.8-0 大河と千歳の選択*まじない偏依存case21/《アーケディア》 偏 dress:18 宣伝

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第023話 イリス偏始動
「陛下、何故将軍を向かわせたのです」
「ヴァルキアか」
400年以上前の《ツヴァルキア城》の廊下、騎士を従い磨かれた廊下を音もなく歩く先皇帝、ヴァロニカ・バステル・カテラント・ツヴァルキアが息子であり皇太子のヴァルキアに呼ばれ振り返る。
よく似た2名、親子みも見えない兄弟だというのがすっきりする外見、ヴァルキアが毒の華とするならばヴァロニカは高潔で可憐な華という印象を抱く、よく似た親子だが印象は正反対だった。
「イリス将軍を向かわせれば反乱を起こした民など…領主も横領や奴隷商人とも繋がりがあると、兵を送り込めば良かったのでは?反乱を起こした民にも使い道はある筈」
「ヴァルキア、我々尊き血と貴族と民、この差が覆る事はあってはならない。これは見せしめである、貴族…領主に牙を剥けるという事は皇帝である余に牙を向けると同義」
ヴァルキアとヴァロニカに違いはその髪と瞳の色の濃さ、ヴァルキアは何度も厚く塗り重ねた緑の瞳と銀に青を混ぜ更に砕いた宝石を粉にして散りばめた様な髪、ヴァロニカは薄い緑の瞳と薄い青を混ぜ緩く波打つ長い髪を持つ、その4つの双眸が交わる。
ヴァロニカは筋を通す皇帝、理由はあれど反乱を起こした民には制裁を科す。
「ヴァルキア、お前とて余の足を止めこれ以上不必要な時間を使わせる事は認めん。余に申し立てがあるのであれば手続きを取れ。この時間で執務の予定が狂った」
「…時間を使わせてしまい、申し訳ありません」
「赦す、ヴァルキアの今の本来の予定は?」
「はっ、弓の修練300本です、陛下」
「ならば600だ」
「承知しました…」
隣にした騎士にヴァルキアの予定を聞き倍の修練を科す、ヴァルキアは深く頭を下げて執務室へと向かうヴァロニカを見送った。
夜に反乱の鎮圧完了の知らせを聞いたヴァルキア、イリス将軍が反乱の混乱で領主と民に圧制を敷いていた貴族達を誤って殺したと報告を受けた、筋を通すヴァロニカがイリスには何のお咎めもないという報告に若きヴァルキアは全ては皇帝の手の内か、反乱鎮圧のついでに不正を行う貴族も片付けたと言う訳かと報告書を握りつぶした…。

                                 イリス偏始動

第0147話 《バーススカ集合国》編 大河と千歳の選択
一旦ヴァルキアとの通話を切る、毒薬に関しては蒐集家が乗り気なのでそれは一先ず置いてラジカから詳しく話を聞く事にした。
「今から3年程前、《カテラント帝国》のイリス将軍が大量虐殺の罪で投獄されました。とうに処刑されていると思っていました、私も1度見かけた位しかありませんが、帝国最強の剣聖でもあり人ではない勇者であり英雄と謳われていました」
「不死身のようですよ、痛覚も無ければ切り落とした身体もすぐに再生するそうです。私は彼は異界の生物と《アタラクシア》の何かとの子だと考えています。会った事はないのでよく知りません、貴方の方が詳しいのでは?サニドツノスさん?」
「……あの方は性格が破綻している、私が帝国を去った後の話だ、詳しくは分からないが投獄出来る術があったのかと、もしくは自らの意思で投獄されているのかと感じる程だ。驚きはしたが恐らく投獄された理由は大量虐殺ではない、他にもある筈だ。」
どうやら、《カテラント帝国》の元将軍イリスは相当強く人格に問題がある不死身の痛覚のない秘密を抱えた人物そいう印象を大河と千歳は持つ事になる。
「処刑は…《療養街》で償って貰うのは?」
「千歳、《療養街》は現在《アウトランダーズ商会》の所有地ですが本来は《ナイジアナ皇国》ですから、そこに帝国の元将軍を罪人として入れるのは問題があると思いますよ」
「はっきり言ってはどうですか?ラジカさん、あんな化け物はさっさと殺した方が話は早いと」
「お前はどうなんだ?楽に死なせてやれる毒が作れるのか?」
千歳が悩み罪人であるならばと提案するが、ラジカは遠回しに反対し蒐集家が挑発的な笑みを浮かべ大河が尋ねた。
「さあ?不死身の者を殺す毒は作りますが、彼に効くかどうかは分かりません。効くまで作り続けるのも面白そうですよね」
『………』
嗤う蒐集家の言葉に千歳と大河が互いに顔を見合わせる、そして大河と千歳は1つの選択を取った。
「ヴリトゥユさんに聞いて許可が下りれば、《療養街》に来て貰おう」
「ヴァルキアは俺が説得をする」
千歳と大河の決定に3名がなんとも言えない表情を浮かべる、ラジカは遠い日に逢ったあのイリスの姿を思い出した…。
『ほんと、この世界の生物って弱いよねぇ。僕と遊んでくれる生物が少なすぎる』

まじない偏依存case21
「あ…あああ!だ、誰か!助けてくれ!」
翌日舵とアンとメディエスカと子ども達が買い取りの馬車を連れて軽快な曲を流しながら《選択の意思》を回収していく、順調に人が集まり買い取りを行う買い取った人々が話を広げてくれているらしくスムーズに金を渡して回収を行っていると目の前に血塗れの男が現れ助を乞う。
「どうしたの!?何があったの!」
「ああ、か、家族が…俺はわるく…ねぇ、だってこいつが…」
「混乱しているな、話しが出来ない」
「この方の家はあちらです」
「アンちゃんこれ回復薬、ここで皆と待っていて」
「舵、私も行こう」
「うん。
地面に崩れ落ちぶつぶつと要領の得ない話をし、アンがすぐ先の家を指す、舵が収納ショルダーから回復薬を渡しメディエスカと共にその家に向かった。

「な……」
「これは酷い、回復薬を飲ませ……こちらのご婦人は亡くなっている…」
家の中は散乱し血が至る所に飛び散り、中にいた数人は虫の息ですぐさま回復薬を飲ませる。
その中でもっとも血に濡れた老婆を抱き上げたメディエスカが開いたままの目を指で閉じる、誰も彼もナイフで深く切られその手にも皆ナイフを持ちまるで全員でナイフで斬り合った様に見えた。
「晴海ちゃん、すぐ来て!すぐに皆を《療養街》へ」
『私が場所を教えるわ』
『わ、分かった』
スマートフォンで晴海に連絡し識に転移場所を指定して貰い、すぐさま晴海が転移で訪れその光景に驚くがメディエスカと共に《療養街》へ向かい、舵は男を連れて識に皆孤児院に集まるよう招集を掛けて転移石で孤児院に戻った…。

《アーケディア》 偏 dress:18 宣伝 
「結羅っち、舵っちがこの間空からビラを撒いて宣伝しようと思ったけど止めたってやつこっちでやる?他の世界も合同ってお知らせ」
「それ良いですわ!宣伝は大事ですもの!お友達のおうちの壁にもモニターのパネルを貼って宣伝もさせて貰おうかと思ったんですけど、是非やりましょう!」
結羅達がステージの準備から戻ると懐記が出迎えてくれ昼食のオムライスを食べながら懐記が提案すれば結羅は嬉しそうにはしゃぎ、ウズラとチェカは互いに顔を見合わせた。
「ビラはゴミになるっしょ?時間で消えるように出来るって外神っちがしてくれるって」
「すごいですわ外神さま、どれだけ大勢の方が来てもホテルに受け入れられますからね」
「そーそー店も幾らでもここで増やせるからな」
受付から休憩に来たフォンも座ればゴーレム達がオムレツを運んで来てくれ、フォンは食事に有り付いた。
「チラシの文言は私が考えますわ」
「頼むわ、結羅っち。出来たら外神っちに渡して、撒いてくれるから」
「分かりましたわ」
「結羅は飯食ったら次は何をするの?」
「この後は他にも結婚式を挙げる方の所に行ってお話を聞いた後は、友人をホテルに連れて来ます。素敵な所に行くのでチェカさんとウズラさんも行きましょう」
「行く行く」
『是非』
チェカとウズラも食事が終わった後も結羅と行動すると決め、懐記は厨房に戻って自分達の食事やスープ作りに戻りフォンは昼寝と各々忙しく(?)1日を過ごした…。



あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×Angel Syndrome~パンドラプロジェクト~
Syndrome×5 朝
「……」
朝から昼の時間が短い《アンダヴィン》の朝は静かな物だった、むくりと起き出し備え付けの洗面台で歯磨き用の布を指に巻き歯を磨き布の繊維を割くと糸ようじの様な物になるのでそれで歯の隙間を手入れして寝間着から服に着替えた。
食事は1日1回、それ以外はお茶か水という生活、水魔法で出した水を飲み……部屋の外に出る。

外は何とも言えない空模様、街並みは夜は灯りや喧騒で誤魔化されいるが朝は淀んだ饐えた臭いと汚さが目立つ。
酔っ払いや賭けで負けた者達が転がり、物乞いが欠けた椀を前にじっとコインが入れられるのを待つ。
そう言った感情は奴らの糧になる、偲狗はうんざりしていた、何もかもにとことん嫌気が差していたが仕方がないと目から匣を出し重い足を進めた…。

       
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