5 / 20
5話
しおりを挟む
「ここが目標の親子が通る場所…夜逃げでもするのかね」
現在ロイスは深い森の中にいる。
この森はトナードレイ王国とその隣国コナンの国境付近にあり、周りに町などは一切ない。森の中に道はあるものの、長い間使われていなかったのか荒れ果てている。
何故こんな人里離れた森にいるのかと言うと、それはもちろん依頼を達成するためだ。
依頼主の情報によると目標の親子は後数刻ほどでこの荒れ果てた道を馬車で通るらしい。
「少し急ぎ過ぎたな。まぁ遅れるよりはましか」
自宅があるカイレンの町からこの森までは馬車で一週間は掛かる。つまり馬車でのんびりと移動していては絶対に間に合わない。
ロイスの身体能力なら走った方が馬車より断然速いので期限に間に合う様に急いだが数刻早く着いてしまった。
「準備に入るか」
じっとしていても仕方がないので、依頼の成功率を上げる為の下準備に取り掛かる。とはいっても元々失敗する確率は限りなく低いのでただの暇つぶしに過ぎない。
「お、刻星が昇った。そろそろだな」
夜空には刻星が一際大きな輝きを放っている。
旅人は夜になると一番輝く星の位置で時刻を計算するので自然と刻星と呼ばれるようになった。
現在刻星は最も高い位置で輝いているため、時刻は正子という事になる。
パカラッパカラッ
ゴロゴロゴロゴロ
木の陰で気配を消していると馬が馬車を引く音が遠くの方から聞こえてきた。
「情報通りだけど…本当に砂利道を馬車で移動するとは」
こんな道を馬車で走り続けば馬も荷台も確実に持たない。親子を運ぶ御者は一体何を考えているのだろうか。
「馬車の方向は…よし、予想通り」
馬車の進む方向はロイスが何かを準備した道だ。
暇つぶしに作った仕掛けとはいえ素通りされるより甲斐があるというもので、ロイスの口元は僅かに緩んだ。
肝心の馬車がとある仕掛けの施された道を通過した瞬間…
ヒヒィーン!
ドン!ガシャーン!
うわあぁぁぁぁ
馬車の横転する音と数人の悲鳴が森中に響き渡った。
ロイスの施した仕掛けは単純。道を横断するように木と木に頑丈な糸を結び、荷台を引く馬を転ばせたのだ。
「うぅ…一体…何が…」
「全員怪我はないか!」
「あなた…」
荷台の中から混乱する親子の声が漏れてくるが、砂利道の為そこまで速度を出していなかったので全員無事の様だ。前に座っていた御者は荷台の下敷きになっており、もうすでに事切れている。
「お前に罪は無いけど…これも自然の摂理だ。眠れ」
ロイスは荷台より前方に横たわっている馬の元に行くとククリ刀で首を斬り飛ばした。
こんな深い森で足を怪我した馬は放っておいても直ぐに魔獣の餌となるが、人間の都合で無残に食い尽くされるよりはさっさと楽にしてやろうというロイスなりの配慮だ。
初めから荷台だけを狙えば良かったのだが、そこまで配慮するつもりのないロイスの感覚はどこか狂っているのかもしれない。
刀身に付着した馬の血を拭き取り荷台に向き直ると、荷台から出ていた父親らしき人物が母親と息子を引っ張り出している最中であった。
「助け合いの精神ね…」
ロイスは何故かその光景を無表情で見続けていた。それも親子全員が荷台から出てくるまでの間ずっと…
「無事で何よりだ」
「誰だ!」
外に出た親子にロイスが声を掛けると息子が警戒心丸出しで叫ぶ。その証拠に腰に下げてあった剣を抜き、ロイスに切先を向けている。
「止めなさいイアン」
「母様、それは出来ません。こんな森に人が居るはずありませんから」
確かにその通りだ。こんな場所でいきなり馬車が横転し、突然現れた人物を警戒するなと言う方が無理である。
「旅人かもしれませんよ。すみませんが助けて頂けませんか?」
「母様!」
イアンという名の息子が怒鳴るのも理解出来る。この母親は随分と警戒心が薄く、おっとりとした性格の様だ。
ここでロイスの脳内に一つの疑惑が出た。
話し方や雰囲気からして農家には思えないのだ。どこぞのお偉い商人や貴族と言われた方がしっくり来る。
だが結局ロイスはその疑惑を振り払った。
もし親子の素性が農家でなかった場合、依頼主にその代償を支払わせればいいだけなのだから。
ロイスが親子に向かって一歩近づくとイアンだけでなく父親も剣を抜いて構えた。
「動くな!」
「それ以上近づくんじゃない!」
「あなたまで…」
父親までもが警戒した事によって、多少困惑しつつも母親は漸く警戒心を強めた。
「お前は誰だ!ローブを取って顔を見せろ!」
「威勢がいいな。けど強がりは止めたらどうだ?切先が震えているぞ」
「う…うるさい!黙れ!」
震えている事を指摘されたイアンは声を荒げるが、声も多少震えているので虚勢だという事が丸分かりだ。
一つ褒めるとすれば、ロイスをただの旅人ではないと瞬時に見抜いた点だろう。
「父様!母様!下がってください!こいつは危険だ!」
「何だお前、両親大好きっ子か。けど残念…お前に家族は守れない」
ブシュッ!
ゴト…
「……え?」
ロイスが突然背後に現れた瞬間、イアンの顔に生暖かい液体が掛かり、足元に丸い何かが落ちた。
「あ………あぁ…あぁぁぁぁ!父様ー!」
イアンに掛かったのは多量の血液で、足元に落ちたのは尊敬する父親の頭部だと理解するのに多少の時間を有した。
頭部を失った父親の体はフラフラとした後、重力に従って地に倒れた。
「あ、あなたー!あぁ…うぅ…あな…た…」
母親も現状を理解し、父親の頭部を抱きかかえて泣き叫ぶ。
頭部の切断面からはドロドロと血が流れ、母親の衣服を真っ赤に染め上げていく。
「うぅ…父様……き、きさまァ!」
激高し、眼球を真っ赤に充血させたイアンはグッと剣を握る拳に力を込めてロイスに飛び掛かる。
だが現実は残酷なものだった。
イアンの振り上げた剣がロイスに当たる瞬間、その姿が霧のように消えると同時に母親の頭部が宙を舞った。
ゴト…
無残にも切り飛ばされた母親の頭部は自身の体をコロコロと転がり地面に落ちた。
父親の頭部を抱きしめた首のない死体は地面に倒れる事は無く、暗闇の中ではまるで産まれたばかりの赤子を愛情込めて抱く母親の姿に見えた。
「母様ー!な…なぜ…うぅ…」
目の前で両親の首が斬られる瞬間を脳裏に焼き付けたイアンは膝から崩れ落ちた。もうその瞳に怒りの感情は無く、変わりに悲愴感で満たされている。
「ううぅ……父様…母様……」
イアンの目からは大粒の涙が地に零れ落ちる。
「恨みたければ恨むといい。弱い自分に…殺した俺に…依頼した者に……頂くぞ。お前の命」
イアンの視界は真っ暗になった。
もう親の姿を見る事も、声を聴く事も、考える事も出来ないイアンの頭部はコトリと地に落ち、その音は静寂の森に響き渡った。
「依頼完了」
ロイスは三人もの人間を殺しながら淡々と呟いた。
その後、頭部から血が流れなくなるのを待ってから頭部を布に包んだロイスは帰路に着いた。
後に残ったのは馬と御者、そして首から上が無い三つの変死体。そして辺りに撒き散らされた夥しい量の血痕。
だがそれらの死体は近い内に血の匂いを嗅ぎつけた魔獣によって跡形もなく食い散らかされ、血痕もいずれ木々や土の養分として吸収される事だろう。
こうしてある日の刻星が輝く夜に起きた惨劇は誰にも知られる事なく消えていく。
現在ロイスは深い森の中にいる。
この森はトナードレイ王国とその隣国コナンの国境付近にあり、周りに町などは一切ない。森の中に道はあるものの、長い間使われていなかったのか荒れ果てている。
何故こんな人里離れた森にいるのかと言うと、それはもちろん依頼を達成するためだ。
依頼主の情報によると目標の親子は後数刻ほどでこの荒れ果てた道を馬車で通るらしい。
「少し急ぎ過ぎたな。まぁ遅れるよりはましか」
自宅があるカイレンの町からこの森までは馬車で一週間は掛かる。つまり馬車でのんびりと移動していては絶対に間に合わない。
ロイスの身体能力なら走った方が馬車より断然速いので期限に間に合う様に急いだが数刻早く着いてしまった。
「準備に入るか」
じっとしていても仕方がないので、依頼の成功率を上げる為の下準備に取り掛かる。とはいっても元々失敗する確率は限りなく低いのでただの暇つぶしに過ぎない。
「お、刻星が昇った。そろそろだな」
夜空には刻星が一際大きな輝きを放っている。
旅人は夜になると一番輝く星の位置で時刻を計算するので自然と刻星と呼ばれるようになった。
現在刻星は最も高い位置で輝いているため、時刻は正子という事になる。
パカラッパカラッ
ゴロゴロゴロゴロ
木の陰で気配を消していると馬が馬車を引く音が遠くの方から聞こえてきた。
「情報通りだけど…本当に砂利道を馬車で移動するとは」
こんな道を馬車で走り続けば馬も荷台も確実に持たない。親子を運ぶ御者は一体何を考えているのだろうか。
「馬車の方向は…よし、予想通り」
馬車の進む方向はロイスが何かを準備した道だ。
暇つぶしに作った仕掛けとはいえ素通りされるより甲斐があるというもので、ロイスの口元は僅かに緩んだ。
肝心の馬車がとある仕掛けの施された道を通過した瞬間…
ヒヒィーン!
ドン!ガシャーン!
うわあぁぁぁぁ
馬車の横転する音と数人の悲鳴が森中に響き渡った。
ロイスの施した仕掛けは単純。道を横断するように木と木に頑丈な糸を結び、荷台を引く馬を転ばせたのだ。
「うぅ…一体…何が…」
「全員怪我はないか!」
「あなた…」
荷台の中から混乱する親子の声が漏れてくるが、砂利道の為そこまで速度を出していなかったので全員無事の様だ。前に座っていた御者は荷台の下敷きになっており、もうすでに事切れている。
「お前に罪は無いけど…これも自然の摂理だ。眠れ」
ロイスは荷台より前方に横たわっている馬の元に行くとククリ刀で首を斬り飛ばした。
こんな深い森で足を怪我した馬は放っておいても直ぐに魔獣の餌となるが、人間の都合で無残に食い尽くされるよりはさっさと楽にしてやろうというロイスなりの配慮だ。
初めから荷台だけを狙えば良かったのだが、そこまで配慮するつもりのないロイスの感覚はどこか狂っているのかもしれない。
刀身に付着した馬の血を拭き取り荷台に向き直ると、荷台から出ていた父親らしき人物が母親と息子を引っ張り出している最中であった。
「助け合いの精神ね…」
ロイスは何故かその光景を無表情で見続けていた。それも親子全員が荷台から出てくるまでの間ずっと…
「無事で何よりだ」
「誰だ!」
外に出た親子にロイスが声を掛けると息子が警戒心丸出しで叫ぶ。その証拠に腰に下げてあった剣を抜き、ロイスに切先を向けている。
「止めなさいイアン」
「母様、それは出来ません。こんな森に人が居るはずありませんから」
確かにその通りだ。こんな場所でいきなり馬車が横転し、突然現れた人物を警戒するなと言う方が無理である。
「旅人かもしれませんよ。すみませんが助けて頂けませんか?」
「母様!」
イアンという名の息子が怒鳴るのも理解出来る。この母親は随分と警戒心が薄く、おっとりとした性格の様だ。
ここでロイスの脳内に一つの疑惑が出た。
話し方や雰囲気からして農家には思えないのだ。どこぞのお偉い商人や貴族と言われた方がしっくり来る。
だが結局ロイスはその疑惑を振り払った。
もし親子の素性が農家でなかった場合、依頼主にその代償を支払わせればいいだけなのだから。
ロイスが親子に向かって一歩近づくとイアンだけでなく父親も剣を抜いて構えた。
「動くな!」
「それ以上近づくんじゃない!」
「あなたまで…」
父親までもが警戒した事によって、多少困惑しつつも母親は漸く警戒心を強めた。
「お前は誰だ!ローブを取って顔を見せろ!」
「威勢がいいな。けど強がりは止めたらどうだ?切先が震えているぞ」
「う…うるさい!黙れ!」
震えている事を指摘されたイアンは声を荒げるが、声も多少震えているので虚勢だという事が丸分かりだ。
一つ褒めるとすれば、ロイスをただの旅人ではないと瞬時に見抜いた点だろう。
「父様!母様!下がってください!こいつは危険だ!」
「何だお前、両親大好きっ子か。けど残念…お前に家族は守れない」
ブシュッ!
ゴト…
「……え?」
ロイスが突然背後に現れた瞬間、イアンの顔に生暖かい液体が掛かり、足元に丸い何かが落ちた。
「あ………あぁ…あぁぁぁぁ!父様ー!」
イアンに掛かったのは多量の血液で、足元に落ちたのは尊敬する父親の頭部だと理解するのに多少の時間を有した。
頭部を失った父親の体はフラフラとした後、重力に従って地に倒れた。
「あ、あなたー!あぁ…うぅ…あな…た…」
母親も現状を理解し、父親の頭部を抱きかかえて泣き叫ぶ。
頭部の切断面からはドロドロと血が流れ、母親の衣服を真っ赤に染め上げていく。
「うぅ…父様……き、きさまァ!」
激高し、眼球を真っ赤に充血させたイアンはグッと剣を握る拳に力を込めてロイスに飛び掛かる。
だが現実は残酷なものだった。
イアンの振り上げた剣がロイスに当たる瞬間、その姿が霧のように消えると同時に母親の頭部が宙を舞った。
ゴト…
無残にも切り飛ばされた母親の頭部は自身の体をコロコロと転がり地面に落ちた。
父親の頭部を抱きしめた首のない死体は地面に倒れる事は無く、暗闇の中ではまるで産まれたばかりの赤子を愛情込めて抱く母親の姿に見えた。
「母様ー!な…なぜ…うぅ…」
目の前で両親の首が斬られる瞬間を脳裏に焼き付けたイアンは膝から崩れ落ちた。もうその瞳に怒りの感情は無く、変わりに悲愴感で満たされている。
「ううぅ……父様…母様……」
イアンの目からは大粒の涙が地に零れ落ちる。
「恨みたければ恨むといい。弱い自分に…殺した俺に…依頼した者に……頂くぞ。お前の命」
イアンの視界は真っ暗になった。
もう親の姿を見る事も、声を聴く事も、考える事も出来ないイアンの頭部はコトリと地に落ち、その音は静寂の森に響き渡った。
「依頼完了」
ロイスは三人もの人間を殺しながら淡々と呟いた。
その後、頭部から血が流れなくなるのを待ってから頭部を布に包んだロイスは帰路に着いた。
後に残ったのは馬と御者、そして首から上が無い三つの変死体。そして辺りに撒き散らされた夥しい量の血痕。
だがそれらの死体は近い内に血の匂いを嗅ぎつけた魔獣によって跡形もなく食い散らかされ、血痕もいずれ木々や土の養分として吸収される事だろう。
こうしてある日の刻星が輝く夜に起きた惨劇は誰にも知られる事なく消えていく。
0
あなたにおすすめの小説
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
究極妹属性のぼっち少女が神さまから授かった胸キュンアニマルズが最強だった
盛平
ファンタジー
パティは教会に捨てられた少女。パティは村では珍しい黒い髪と黒い瞳だったため、村人からは忌子といわれ、孤独な生活をおくっていた。この世界では十歳になると、神さまから一つだけ魔法を授かる事ができる。パティは神さまに願った。ずっと側にいてくれる友達をくださいと。
神さまが与えてくれた友達は、犬、猫、インコ、カメだった。友達は魔法でパティのお願いを何でも叶えてくれた。
パティは友達と一緒に冒険の旅に出た。パティの生活環境は激変した。パティは究極の妹属性だったのだ。冒険者協会の美人受付嬢と美女の女剣士が、どっちがパティの姉にふさわしいかケンカするし、永遠の美少女にも気に入られてしまう。
ぼっち少女の愛されまくりな旅が始まる。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
「俺が勇者一行に?嫌です」
東稔 雨紗霧
ファンタジー
異世界に転生したけれども特にチートも無く前世の知識を生かせる訳でも無く凡庸な人間として過ごしていたある日、魔王が現れたらしい。
物見遊山がてら勇者のお披露目式に行ってみると勇者と目が合った。
は?無理
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる