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第8章 黒竜の雛と特級冒険者
新ナ情報
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「ならアルカナに行けば地球の友人に会えるかもしれないと?」
「はい。情報が正しければの話ですが」
咲良とソフィアは宿の一室で今後について話し合った。ソフィアはアスガルドに来たのは1年前で咲良とは時期が合わない。この世界が地球ではないと理解したソフィアは帰る方法を探す中で異世界人が他にも居ることを知った。
それからは謎の光に包まれた際に一緒にいた友人もこちらに来ているかもしれないと探したが一向に見つからなかった。そもそもアスガルド内を旅する力はソフィアにはないので広い範囲が探せていないだろう。
ギルド〈イマジナリー〉の事は知っていたが、それが異世界人の集まりであるとは考えもしなかったようで、見た目のわりに抜けている所がある。
そしてつい先日、ある男性がアルカナで開催された料理の大会で寿司を握って優勝したという情報を得た。ソフィアの友人の1人に寿司職人を目指す日本人男性がいるらしく、もしかすると同一人物かもしれないのでアルカナまで行って真偽を確かめたいがアルカナまではかなり遠いのでソフィア1人ではまずたどり着けない。なので道案内を兼ねた護衛をして欲しいというのが依頼内容だ。
「なるべく早く行きたいんじゃないか?」
「それはそうですが…力のない私が焦っても碌な事にならないと思うので」
「そうか。なら明日にでも出発しよう」
「え?良いのですか?」
「本来ならゆっくり旅を楽しみたい所なんだが…同じ異世界人の好だ」
「ありがとうございます!」
「キュキュ」
今まで黙っていたクロがソフィアに良かったねと言うように鳴く。
「…今のは…」
「あぁ…見えていないのか。俺の方を集中してよく見てみろ」
ソフィアは言われた通りに咲良の肩を凝視する。
「あれ…何か見えるような…」
ずっと凝視していると徐々に黒い生物が姿を現わす。銀匠の技の腕輪は一度意識して認識すると効果は薄くなる。但し、目を話すとまた腕輪の効果によって見えにくくなる。
「え、えぇ?ド、ドラゴン!?」
「キュワキュワ!」
クロがドラゴンじゃないと怒るように鳴く。クロノスもドラゴンと一緒にするなと言っていたので竜という種族はドラゴンと同類にされるのが本能的に嫌いらしい。
「こいつはクロ。ドラゴンじゃなくて竜だ」
「竜…ですか。私にはあまり違いが分からなくて」
「まぁ異世界人からすると当然だな。地球じゃ竜を英語でドラゴンだからな。でもこっちじゃ明確に区別されているからドラゴンだと言えばクロは怒るぞ」
「ご、ごめんねクロちゃん!私知らなくて!」
ソフィアはクロに謝りながらそっと撫でた。クロはそれで機嫌を良くしたのか気持ち良さそうに目を細める。
「クロちゃんとはどういう関係なんですか?」
「クロちゃんか…まぁ親のようなもんだな」
「そうなんですか。良かったねクロちゃん、良いお父さんで!」
「キュワ!」
ソフィアの言葉にクロはその通りだと鳴き、咲良も笑みを浮かべる。
「所で、アルカナまでの移動方法なんだが」
「馬車じゃないのですか?」
「ソフィアさえ良ければ馬車よりも速い手段があるー
「ソフィで良いですよ。その手段とはなんですか?」
咲良は少し言いにくそうにするが、意を決して話し出す。
「……おんぶだ…」
「……はい?」
「だからおんぶだ!俺がソフィを背負って走った方が馬車より速いんだよ!」
咲良は自分が恥ずかしいことを言っているのが分かっているので照れ隠しの為に声を張る。だが実際馬車より速いのは確かだ。黒竜化で飛べばアルカナまではあっという間だが流石に目立ち過ぎるので遠慮したい。
「お、おんぶ…ですか…」
「ま、1つの手段としてだけどな。別に馬車でも構わない」
「日数はどれほど変わるのですか?」
「そうだな。まず経路だが、北の国国境付近のトラスを経由してアルカナまで行くんだが馬車だと2ヶ月、俺が背負えば半分以下で行けるだろう」
「そんなに速く走れるのですか!?」
「ソフィアは冒険者の階級について知っているか?」
「えぇ。情報収集は怠らなかったので」
咲良はこの話の信憑性を高める為に自身の事を少し話すことにした。ソフィは信用できると勘で分かっているからだ。
「俺もアルカナに用があってな。それは階級を上げる為にギルド本部に行くからだ」
「ギルド本部ですか?」
「そうだ。俺は今はB級だが本部に行けば特級に昇格する。なら俺が速く走れるのも納得だろう?」
「咲良さんが特級!本当ですか!?」
「嘘をつく理由がない」
「だってあの特級ですよ!世界に12人しかいないと言われているんですよ!」
「なら俺が13人目だな」
「すごい!なら是非お願いします!おんぶでも抱っこでも構いません!」
「お、おう。なら決まりだな。あす明朝またここに来るからそれまでに旅支度をしておいてくれ」
「分かりました!お待ちしています」
ソフィと別れた咲良は自身の宿に戻ると思考に没頭する。
(ソフィは俺たちと来た時期が違う。つまりクロノスの言う通り不定期で異世界人はアスガルドに来ているのか。連れてこられた状況は酷使してるが…まだ謎ばかりだな)
ソフィが異世界人だとわかった時は咲良たちと一緒に飛ばされたのだと思っていたがそうではなかった。もっと言えば同じ世界、時間帯かどうかも分からない。異世界が地球とアスガルドだけだという証拠はないからだ。
(これは今まで後回ししていたが本格的に調べる必要がありそうだな)
そう判断した咲良はアルカナで特級になった後に一度本格的に調べることを決断した。
「はい。情報が正しければの話ですが」
咲良とソフィアは宿の一室で今後について話し合った。ソフィアはアスガルドに来たのは1年前で咲良とは時期が合わない。この世界が地球ではないと理解したソフィアは帰る方法を探す中で異世界人が他にも居ることを知った。
それからは謎の光に包まれた際に一緒にいた友人もこちらに来ているかもしれないと探したが一向に見つからなかった。そもそもアスガルド内を旅する力はソフィアにはないので広い範囲が探せていないだろう。
ギルド〈イマジナリー〉の事は知っていたが、それが異世界人の集まりであるとは考えもしなかったようで、見た目のわりに抜けている所がある。
そしてつい先日、ある男性がアルカナで開催された料理の大会で寿司を握って優勝したという情報を得た。ソフィアの友人の1人に寿司職人を目指す日本人男性がいるらしく、もしかすると同一人物かもしれないのでアルカナまで行って真偽を確かめたいがアルカナまではかなり遠いのでソフィア1人ではまずたどり着けない。なので道案内を兼ねた護衛をして欲しいというのが依頼内容だ。
「なるべく早く行きたいんじゃないか?」
「それはそうですが…力のない私が焦っても碌な事にならないと思うので」
「そうか。なら明日にでも出発しよう」
「え?良いのですか?」
「本来ならゆっくり旅を楽しみたい所なんだが…同じ異世界人の好だ」
「ありがとうございます!」
「キュキュ」
今まで黙っていたクロがソフィアに良かったねと言うように鳴く。
「…今のは…」
「あぁ…見えていないのか。俺の方を集中してよく見てみろ」
ソフィアは言われた通りに咲良の肩を凝視する。
「あれ…何か見えるような…」
ずっと凝視していると徐々に黒い生物が姿を現わす。銀匠の技の腕輪は一度意識して認識すると効果は薄くなる。但し、目を話すとまた腕輪の効果によって見えにくくなる。
「え、えぇ?ド、ドラゴン!?」
「キュワキュワ!」
クロがドラゴンじゃないと怒るように鳴く。クロノスもドラゴンと一緒にするなと言っていたので竜という種族はドラゴンと同類にされるのが本能的に嫌いらしい。
「こいつはクロ。ドラゴンじゃなくて竜だ」
「竜…ですか。私にはあまり違いが分からなくて」
「まぁ異世界人からすると当然だな。地球じゃ竜を英語でドラゴンだからな。でもこっちじゃ明確に区別されているからドラゴンだと言えばクロは怒るぞ」
「ご、ごめんねクロちゃん!私知らなくて!」
ソフィアはクロに謝りながらそっと撫でた。クロはそれで機嫌を良くしたのか気持ち良さそうに目を細める。
「クロちゃんとはどういう関係なんですか?」
「クロちゃんか…まぁ親のようなもんだな」
「そうなんですか。良かったねクロちゃん、良いお父さんで!」
「キュワ!」
ソフィアの言葉にクロはその通りだと鳴き、咲良も笑みを浮かべる。
「所で、アルカナまでの移動方法なんだが」
「馬車じゃないのですか?」
「ソフィアさえ良ければ馬車よりも速い手段があるー
「ソフィで良いですよ。その手段とはなんですか?」
咲良は少し言いにくそうにするが、意を決して話し出す。
「……おんぶだ…」
「……はい?」
「だからおんぶだ!俺がソフィを背負って走った方が馬車より速いんだよ!」
咲良は自分が恥ずかしいことを言っているのが分かっているので照れ隠しの為に声を張る。だが実際馬車より速いのは確かだ。黒竜化で飛べばアルカナまではあっという間だが流石に目立ち過ぎるので遠慮したい。
「お、おんぶ…ですか…」
「ま、1つの手段としてだけどな。別に馬車でも構わない」
「日数はどれほど変わるのですか?」
「そうだな。まず経路だが、北の国国境付近のトラスを経由してアルカナまで行くんだが馬車だと2ヶ月、俺が背負えば半分以下で行けるだろう」
「そんなに速く走れるのですか!?」
「ソフィアは冒険者の階級について知っているか?」
「えぇ。情報収集は怠らなかったので」
咲良はこの話の信憑性を高める為に自身の事を少し話すことにした。ソフィは信用できると勘で分かっているからだ。
「俺もアルカナに用があってな。それは階級を上げる為にギルド本部に行くからだ」
「ギルド本部ですか?」
「そうだ。俺は今はB級だが本部に行けば特級に昇格する。なら俺が速く走れるのも納得だろう?」
「咲良さんが特級!本当ですか!?」
「嘘をつく理由がない」
「だってあの特級ですよ!世界に12人しかいないと言われているんですよ!」
「なら俺が13人目だな」
「すごい!なら是非お願いします!おんぶでも抱っこでも構いません!」
「お、おう。なら決まりだな。あす明朝またここに来るからそれまでに旅支度をしておいてくれ」
「分かりました!お待ちしています」
ソフィと別れた咲良は自身の宿に戻ると思考に没頭する。
(ソフィは俺たちと来た時期が違う。つまりクロノスの言う通り不定期で異世界人はアスガルドに来ているのか。連れてこられた状況は酷使してるが…まだ謎ばかりだな)
ソフィが異世界人だとわかった時は咲良たちと一緒に飛ばされたのだと思っていたがそうではなかった。もっと言えば同じ世界、時間帯かどうかも分からない。異世界が地球とアスガルドだけだという証拠はないからだ。
(これは今まで後回ししていたが本格的に調べる必要がありそうだな)
そう判断した咲良はアルカナで特級になった後に一度本格的に調べることを決断した。
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