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第7章 弟子と神器回収
捕縛開始
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そして数日後、依頼対象の盗賊団が潜伏していると思わしき場所の近くに到着し、作戦会議が始まった。
「盗賊団はこの森の中腹にある洞窟にいます。小細工はいりません。近接武器の者は入り口から突撃して一網打尽にしてください。残りはその援護です」
香織が作戦を皆に伝える。
「気付かれないようにしないのですか?」
後輩の祐介が香織に尋ねる。
「盗賊団はかなりの人数だと思われるので、隠密行動をとってもいずれ気付かれてしまいます。なので最初から正面突破の方がシンプルで良いでしょう」
咲良の予想よりも香織の作戦はかなり単純なものだった。
「ならまず俺が先に行こう」
1人の先輩が名乗りを上げた。
彼の名は高木篤、上級生だ。
「それがいいですね。お願いします」
「任せろ」
なぜ高木篤が先頭なのか咲良は分からず頭にハテナが浮かぶ。陸に聞くと高木篤は空間認識という魔法の覚醒者で、魔法の効果範囲内の空間の情報が手に取るように分かるらしい。ただし、敵の実力などは分からない。
「咲良さん、貴方には篤さんと共に先頭で中に入ってもらいます」
陸に説明してもらっていると香織が咲良に指示を出す。
「分かった」
咲良は篤の元へ行こうとすると、
「咲良、例の件頼んだぞ」
陸が咲良に声をかける。おそらくみんなを守ってくれというお願いの再確認のためだろう。
「あぁ、心配するな」
咲良はそう言い残して篤の元へと向かって行った。
「佐伯…いや咲良だったな。お手並み拝見といこうか」
篤の元へ行くと嫌味の様に咲良に話しかけてくる。
「そりゃこっちのセリフだ」
咲良も素っ気なく返す。
「生意気な奴だな。まぁ良い…B級らしい働きさえしてくれたらな」
そういうと篤は1人先に堂々と洞窟に入って行ったので、咲良も後に続いて洞窟へと入る。
洞窟内はかなり広く、槍などの長い武器を得物としてる者でも充分振り回せそうだ。
「よし、二手に別れるぞ」
少し進むと篤が後方に指示を出す。
「この先二手にわかれてる。左側は拓けた場所に出て右側は奥まで続いてる。後ろの奴らは左側に行け。制圧後、右側に進んでいる俺たちに追いついてこい」
「では私は左側に行きます」
いつの間にか追い付いていた香織が左側に行こうとするが…
「いや、左側には俺が行く」
咲良が香織を手で制しながら言う。
「なんでだ?」
篤も咲良が自分から行動する様なタイプだと思っていなかったのか少し驚いている。
「なぜです?」
香織からも疑わしい視線を咲良に向ける。
「この盗賊団のボスは奥にいるはずだ。ならA級のあんたが奥に行った方がいいだろう」
咲良はそういうが本音は違う。左側の拓けた場所にいる盗賊の中に単体でB級程度の気配の敵が1人。さらに右側の奥には妙な気配の敵が数人いるのを生存本能で感じ取っていた。そのうちの1人は十中八九咲良が先日見逃したお頭だろう。
香織と左側にいるB級の敵は実力が近いので最悪の事態もありうる。ならば、さっさと左側を制圧して右側のメンバーに追いつけば問題はない。
恐らくこの依頼の難易度はA級以上。ギルドが定めた危険度B級というのは不手際に違いない。
「まぁ良いでしょう。ならそちらは頼みましたよ」
香織はそのまま篤と一緒に右側へ続く道へと向かって行った。陸や秀樹達も右側だ。
残りのメンバーで左側に進み、しばらくすると咲良は後ろについてきているメンバーに手を上げて止まれの合図を出す。
「もう敵は目の前だ。準備はいいな?」
他のメンバーに静かに声をかけると全員が頷く。
咲良は盗賊達を生存本能で感知しながらタイミングを見計らって手を下ろす。それと同時にイマジナリーのメンバーは一斉に盗賊に向かって駆け出した。
「うらぁぁぁぁぁ!」
「殺しは無しだぞー!」
「かかれぇぇぇぇ!」
イマジナリーのメンバーは様々な掛け声をあげる。
「な、なんだぁ?」
「ギルドの奴らか!?」
「か、返り討ちにしてやれ!」
その掛け声に盗賊達は慌てふためく。
(おいおい。ホントに隠密行動を知らねぇ奴らだな。これで選抜メンバーかよ)
再度呆れながらも咲良は最も強いやつの背後を一瞬で取る。
「この場所がバレてやがったか。だがギルドはミスったな。あんなレベルの奴らじゃ俺たちには勝てねぇ」
B級と思われる盗賊の男は乱戦状態のこの場を少し離れたところから冷静に眺めながらブツブツと呟いている。
「同意見だ。だから俺がいるんだけどな」
バッ!
男はすぐさまその場から遠ざかり、自身の背後を取った者を見る。
「い、いつのまに…お前は何だ…」
「今は時間がない。悪いが眠ってもらう」
トンッ
「がっ!」
咲良はまたも瞬時に背後を取ると手刀を首に当てて意識を刈り取る。
「さて、他の奴らは…」
周りを見渡すとまだ戦闘が続いていたが、他の盗賊達はかなり弱く咲良が介入する事ですぐに終結した。
「よし!ここは片付いた!香織さん達と合流しよう!」
「おう」
イマジナリーの誰かの一言で、捕らえた盗賊の見張り役として数人を残して、来た道を戻って行く。
(先に行った奴らも戦闘を始めたか)
咲良は生存本能を使って戦況を確認する。お頭の所まではまだたどり着いていないようで、その手前あたりで戦闘を行っていた。香織たちが戦闘を終えてさらに奥に進むと面倒な事になる。
「いそぐか…すまないが先に行く。後からついてきてくれ」
シュッ
「え?」
「…消えた…」
「あいつどこいった?」
咲良は一緒に走っているメンバーを置き去りにして先を急ぐ。
「ふぅ……ここか…」
そして盗賊の下っ端供と戦闘中の香織達をも一瞬で抜き去り最深部に辿り着く。そのスピードは盗賊はおろか〈イマジナリー〉のメンバーですら捉えられなかった。
「盗賊団はこの森の中腹にある洞窟にいます。小細工はいりません。近接武器の者は入り口から突撃して一網打尽にしてください。残りはその援護です」
香織が作戦を皆に伝える。
「気付かれないようにしないのですか?」
後輩の祐介が香織に尋ねる。
「盗賊団はかなりの人数だと思われるので、隠密行動をとってもいずれ気付かれてしまいます。なので最初から正面突破の方がシンプルで良いでしょう」
咲良の予想よりも香織の作戦はかなり単純なものだった。
「ならまず俺が先に行こう」
1人の先輩が名乗りを上げた。
彼の名は高木篤、上級生だ。
「それがいいですね。お願いします」
「任せろ」
なぜ高木篤が先頭なのか咲良は分からず頭にハテナが浮かぶ。陸に聞くと高木篤は空間認識という魔法の覚醒者で、魔法の効果範囲内の空間の情報が手に取るように分かるらしい。ただし、敵の実力などは分からない。
「咲良さん、貴方には篤さんと共に先頭で中に入ってもらいます」
陸に説明してもらっていると香織が咲良に指示を出す。
「分かった」
咲良は篤の元へ行こうとすると、
「咲良、例の件頼んだぞ」
陸が咲良に声をかける。おそらくみんなを守ってくれというお願いの再確認のためだろう。
「あぁ、心配するな」
咲良はそう言い残して篤の元へと向かって行った。
「佐伯…いや咲良だったな。お手並み拝見といこうか」
篤の元へ行くと嫌味の様に咲良に話しかけてくる。
「そりゃこっちのセリフだ」
咲良も素っ気なく返す。
「生意気な奴だな。まぁ良い…B級らしい働きさえしてくれたらな」
そういうと篤は1人先に堂々と洞窟に入って行ったので、咲良も後に続いて洞窟へと入る。
洞窟内はかなり広く、槍などの長い武器を得物としてる者でも充分振り回せそうだ。
「よし、二手に別れるぞ」
少し進むと篤が後方に指示を出す。
「この先二手にわかれてる。左側は拓けた場所に出て右側は奥まで続いてる。後ろの奴らは左側に行け。制圧後、右側に進んでいる俺たちに追いついてこい」
「では私は左側に行きます」
いつの間にか追い付いていた香織が左側に行こうとするが…
「いや、左側には俺が行く」
咲良が香織を手で制しながら言う。
「なんでだ?」
篤も咲良が自分から行動する様なタイプだと思っていなかったのか少し驚いている。
「なぜです?」
香織からも疑わしい視線を咲良に向ける。
「この盗賊団のボスは奥にいるはずだ。ならA級のあんたが奥に行った方がいいだろう」
咲良はそういうが本音は違う。左側の拓けた場所にいる盗賊の中に単体でB級程度の気配の敵が1人。さらに右側の奥には妙な気配の敵が数人いるのを生存本能で感じ取っていた。そのうちの1人は十中八九咲良が先日見逃したお頭だろう。
香織と左側にいるB級の敵は実力が近いので最悪の事態もありうる。ならば、さっさと左側を制圧して右側のメンバーに追いつけば問題はない。
恐らくこの依頼の難易度はA級以上。ギルドが定めた危険度B級というのは不手際に違いない。
「まぁ良いでしょう。ならそちらは頼みましたよ」
香織はそのまま篤と一緒に右側へ続く道へと向かって行った。陸や秀樹達も右側だ。
残りのメンバーで左側に進み、しばらくすると咲良は後ろについてきているメンバーに手を上げて止まれの合図を出す。
「もう敵は目の前だ。準備はいいな?」
他のメンバーに静かに声をかけると全員が頷く。
咲良は盗賊達を生存本能で感知しながらタイミングを見計らって手を下ろす。それと同時にイマジナリーのメンバーは一斉に盗賊に向かって駆け出した。
「うらぁぁぁぁぁ!」
「殺しは無しだぞー!」
「かかれぇぇぇぇ!」
イマジナリーのメンバーは様々な掛け声をあげる。
「な、なんだぁ?」
「ギルドの奴らか!?」
「か、返り討ちにしてやれ!」
その掛け声に盗賊達は慌てふためく。
(おいおい。ホントに隠密行動を知らねぇ奴らだな。これで選抜メンバーかよ)
再度呆れながらも咲良は最も強いやつの背後を一瞬で取る。
「この場所がバレてやがったか。だがギルドはミスったな。あんなレベルの奴らじゃ俺たちには勝てねぇ」
B級と思われる盗賊の男は乱戦状態のこの場を少し離れたところから冷静に眺めながらブツブツと呟いている。
「同意見だ。だから俺がいるんだけどな」
バッ!
男はすぐさまその場から遠ざかり、自身の背後を取った者を見る。
「い、いつのまに…お前は何だ…」
「今は時間がない。悪いが眠ってもらう」
トンッ
「がっ!」
咲良はまたも瞬時に背後を取ると手刀を首に当てて意識を刈り取る。
「さて、他の奴らは…」
周りを見渡すとまだ戦闘が続いていたが、他の盗賊達はかなり弱く咲良が介入する事ですぐに終結した。
「よし!ここは片付いた!香織さん達と合流しよう!」
「おう」
イマジナリーの誰かの一言で、捕らえた盗賊の見張り役として数人を残して、来た道を戻って行く。
(先に行った奴らも戦闘を始めたか)
咲良は生存本能を使って戦況を確認する。お頭の所まではまだたどり着いていないようで、その手前あたりで戦闘を行っていた。香織たちが戦闘を終えてさらに奥に進むと面倒な事になる。
「いそぐか…すまないが先に行く。後からついてきてくれ」
シュッ
「え?」
「…消えた…」
「あいつどこいった?」
咲良は一緒に走っているメンバーを置き去りにして先を急ぐ。
「ふぅ……ここか…」
そして盗賊の下っ端供と戦闘中の香織達をも一瞬で抜き去り最深部に辿り着く。そのスピードは盗賊はおろか〈イマジナリー〉のメンバーですら捉えられなかった。
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