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第7章 弟子と神器回収
指名依頼
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「なるほど…そんな危険な薬物と魔道具を持っていたのか。それなら盗賊団のボス、オリバーを逃したのは不問で構わないだろう」
「それはなによりです」
ここはギルド〈妖精の羽〉のギルドマスター室。咲良、陸、香織、篤の4人は〈イマジナリー〉の選抜メンバー代表として今回の依頼で起きた事を報告しに来た。
そして、香織と話すのがギルドマスターであるフィリス。フィリスは〈イマジナリー〉のメンバーをギルドを立てる前から面倒を見ていた恩人でもある。
「で、君が咲良か」
フィリスが咲良を探るように見つめる。
「そうですが」
咲良もその視線を感じながら素っ気なく返す。
「他のものは少し外してくれ」
「なぜです?」
フィリスは咲良と何か話しがあるようだが除け者にされるのが嫌なのか香織は怪訝そうな表情を浮かべる。
「少し話しがあってな。いいから外せ」
言葉を少し強めると香織は渋々出ていき、陸と篤も出て行こうとするが、
「陸、お前は残っていてくれ」
咲良が陸を引き止めた。
「フィリスさん。話をするのは構わないのですが陸も同伴でお願いします」
「なぜだ?」
「恐らくマリアから伝書か何かで俺の事を聞いてるんじゃないですか?話とはそれ関連ですよね?」
「………よく、分かったな」
咲良の考えは当たっていた。
王都アムルのギルド〈明けの明星〉のギルドマスターであるマリアにコーチンに行くことは伝えていたので情報が回っていると考えていた。ギルドマスター同士で情報の共有はあるはずで、その上でフィリスに引き止められれば信憑性はかなり高くなる。
「そうか、聡明だな。で、それと陸も同伴とはどういう関係だ?」
「簡単なことです。陸は俺の事をよく知ってるので」
「隠す必要はないと?」
「そういうことですね」
「ならいいだろう。お前のことはマリアから伝書で聞いた。マリアを脅したらしいな」
ニヤニヤしながらフィリスは咲良を見つめる。
「まさか、過剰表現ですよ」
「謙遜するな。それにマリアに食ってかかる奴にそんな畏まられてもな。崩して構わないぞ」
「なら遠慮なく。で、マリアからどこまで聞いた?」
「実力は間違いなく特級であり色々協力する事と、ついでに怒らせるなと書いてあった。俺たちの中じゃマリアを怒らせるなだったんだがな」
話からしてフィリスとマリアは単なる知り合いというわけではなさそうだ。
「あの、マスターとそのマリアって人はどういう関係なんですか?」
咲良も疑問に思っていた事を陸が聞いてくれる。
「俺とマリアは今はないが元々小さなギルドのメンバーでな。昔は後2人を合わせてパーティとしてよく冒険したもんだ」
「同僚ってことですか」
「まぁそうだな。そのパーティのメンバーは今は全員ギルドマスターをしていてな。咲良の件はそのメンバーには伝わっているはずだ」
「咲良、いいのか?」
陸は咲良の情報が出回る事を危惧しているようだ。
「それは心配ない。全員口は堅いからな。それにギルドマスターの俺たちが知っていた方が混乱も起きにくいし、協力もしやすい。咲良にとってはメリットの方が多いぞ」
「デメリットもあるわけだ。まぁいいさ。俺の邪魔さえしなければな」
咲良はフィリスを睨み少し威圧的に答えた。
そのフィリスはゾクッと悪寒が身体中を走った。
「お前、やっぱりマリアより怖いわ」
フィリスは苦笑いを浮かべる。
「話はそれだけか?」
「いや、本題はこれからだ」
フィリスは1枚の依頼書を取り出した。
「これはSSS級の依頼で、内容はコーチンから北西にある雪山でのフェンリルの討伐だ」
「SSS級!」
陸が驚愕の表情をする。
「なぜ俺が?」
「お前これからいずれ南の国の王都にあるギルド本部にいくんだろ?」
「そのつもりだが」
「お前を特級に推薦したのはマリアだが、お前には実績がまだない。災害級を倒したらしいが依頼扱いではなかったし、本当に倒したという確証もない」
「なるほど」
「そーゆー訳だ。一応俺からの紹介状も渡しておく」
咲良はフィリスから紹介状を受け取る。
「特級になるには色々審査が厳しいからな。SSS級の依頼達成とギルドマスター2人の推薦があればスムーズにいくかもしれん」
「それは助かるな」
「受けるだろ?…この依頼」
「もちろんだ」
咲良は迷う事なく即答する。
「お、おい、咲良」
「心配すんな。災害級は1度倒してるんだ。油断さえしなければ大丈夫だよ」
「そ、それはそうかもしれねぇけどさ。実際に咲良の実力を見た訳じゃねえからな」
「なら陸も来るか?」
咲良はとんでもない提案をだす。
「え?いや俺は…」
「来ないのか?」
「えーっと…行きたい…かも。いやでもなぁ」
「おいおい、これはSSS級だぞ。幾ら何でも陸にはキツすぎるだろ」
フィリスはおどおどする陸に正論を述べる。
「ですよね…」
陸は行きたい気持ちもあるが、自分ではお荷物にしかならないと分かっているし、何より恐い。
「大丈夫だ。俺が守ってやれるし、陸も強くなる。ギルドにとっても悪い話じゃねぇだろ」
「あのー、おれの意見は……」
陸は今だけ空気になっているようだ。
「まぁ冒険者が強くなるのに越したことはねぇがよ…そもそもC級の陸じゃ規定によって依頼受けれねぇぞ」
「それをいうならB級の俺も同じだろ」
「うっ!お、お前の場合は例外だっての」
「なら陸も例外ってことでよろしく」
「痛いところを突いてきやがる」
「え、え?どゆこと?」
陸は状況を理解できていない。
「………はぁ…分かったよ」
咲良の言い分にフィリスが折れた。
「ただし、陸の事は責任を持って守れ」
「もちろんだ」
「あれ、おれ、いくの?」
「そうなるな。良かったじゃないか、予定よりだいぶ早く一緒に旅が出来て」
「そ、想像と全然違う旅だけどな…ははっ」
SSS級の依頼を受ける恐怖と、咲良と旅ができる喜びがごっちゃになっている陸はなんとも言えない表情になる。
ともあれ咲良に旅仲間が増えた。
「それはなによりです」
ここはギルド〈妖精の羽〉のギルドマスター室。咲良、陸、香織、篤の4人は〈イマジナリー〉の選抜メンバー代表として今回の依頼で起きた事を報告しに来た。
そして、香織と話すのがギルドマスターであるフィリス。フィリスは〈イマジナリー〉のメンバーをギルドを立てる前から面倒を見ていた恩人でもある。
「で、君が咲良か」
フィリスが咲良を探るように見つめる。
「そうですが」
咲良もその視線を感じながら素っ気なく返す。
「他のものは少し外してくれ」
「なぜです?」
フィリスは咲良と何か話しがあるようだが除け者にされるのが嫌なのか香織は怪訝そうな表情を浮かべる。
「少し話しがあってな。いいから外せ」
言葉を少し強めると香織は渋々出ていき、陸と篤も出て行こうとするが、
「陸、お前は残っていてくれ」
咲良が陸を引き止めた。
「フィリスさん。話をするのは構わないのですが陸も同伴でお願いします」
「なぜだ?」
「恐らくマリアから伝書か何かで俺の事を聞いてるんじゃないですか?話とはそれ関連ですよね?」
「………よく、分かったな」
咲良の考えは当たっていた。
王都アムルのギルド〈明けの明星〉のギルドマスターであるマリアにコーチンに行くことは伝えていたので情報が回っていると考えていた。ギルドマスター同士で情報の共有はあるはずで、その上でフィリスに引き止められれば信憑性はかなり高くなる。
「そうか、聡明だな。で、それと陸も同伴とはどういう関係だ?」
「簡単なことです。陸は俺の事をよく知ってるので」
「隠す必要はないと?」
「そういうことですね」
「ならいいだろう。お前のことはマリアから伝書で聞いた。マリアを脅したらしいな」
ニヤニヤしながらフィリスは咲良を見つめる。
「まさか、過剰表現ですよ」
「謙遜するな。それにマリアに食ってかかる奴にそんな畏まられてもな。崩して構わないぞ」
「なら遠慮なく。で、マリアからどこまで聞いた?」
「実力は間違いなく特級であり色々協力する事と、ついでに怒らせるなと書いてあった。俺たちの中じゃマリアを怒らせるなだったんだがな」
話からしてフィリスとマリアは単なる知り合いというわけではなさそうだ。
「あの、マスターとそのマリアって人はどういう関係なんですか?」
咲良も疑問に思っていた事を陸が聞いてくれる。
「俺とマリアは今はないが元々小さなギルドのメンバーでな。昔は後2人を合わせてパーティとしてよく冒険したもんだ」
「同僚ってことですか」
「まぁそうだな。そのパーティのメンバーは今は全員ギルドマスターをしていてな。咲良の件はそのメンバーには伝わっているはずだ」
「咲良、いいのか?」
陸は咲良の情報が出回る事を危惧しているようだ。
「それは心配ない。全員口は堅いからな。それにギルドマスターの俺たちが知っていた方が混乱も起きにくいし、協力もしやすい。咲良にとってはメリットの方が多いぞ」
「デメリットもあるわけだ。まぁいいさ。俺の邪魔さえしなければな」
咲良はフィリスを睨み少し威圧的に答えた。
そのフィリスはゾクッと悪寒が身体中を走った。
「お前、やっぱりマリアより怖いわ」
フィリスは苦笑いを浮かべる。
「話はそれだけか?」
「いや、本題はこれからだ」
フィリスは1枚の依頼書を取り出した。
「これはSSS級の依頼で、内容はコーチンから北西にある雪山でのフェンリルの討伐だ」
「SSS級!」
陸が驚愕の表情をする。
「なぜ俺が?」
「お前これからいずれ南の国の王都にあるギルド本部にいくんだろ?」
「そのつもりだが」
「お前を特級に推薦したのはマリアだが、お前には実績がまだない。災害級を倒したらしいが依頼扱いではなかったし、本当に倒したという確証もない」
「なるほど」
「そーゆー訳だ。一応俺からの紹介状も渡しておく」
咲良はフィリスから紹介状を受け取る。
「特級になるには色々審査が厳しいからな。SSS級の依頼達成とギルドマスター2人の推薦があればスムーズにいくかもしれん」
「それは助かるな」
「受けるだろ?…この依頼」
「もちろんだ」
咲良は迷う事なく即答する。
「お、おい、咲良」
「心配すんな。災害級は1度倒してるんだ。油断さえしなければ大丈夫だよ」
「そ、それはそうかもしれねぇけどさ。実際に咲良の実力を見た訳じゃねえからな」
「なら陸も来るか?」
咲良はとんでもない提案をだす。
「え?いや俺は…」
「来ないのか?」
「えーっと…行きたい…かも。いやでもなぁ」
「おいおい、これはSSS級だぞ。幾ら何でも陸にはキツすぎるだろ」
フィリスはおどおどする陸に正論を述べる。
「ですよね…」
陸は行きたい気持ちもあるが、自分ではお荷物にしかならないと分かっているし、何より恐い。
「大丈夫だ。俺が守ってやれるし、陸も強くなる。ギルドにとっても悪い話じゃねぇだろ」
「あのー、おれの意見は……」
陸は今だけ空気になっているようだ。
「まぁ冒険者が強くなるのに越したことはねぇがよ…そもそもC級の陸じゃ規定によって依頼受けれねぇぞ」
「それをいうならB級の俺も同じだろ」
「うっ!お、お前の場合は例外だっての」
「なら陸も例外ってことでよろしく」
「痛いところを突いてきやがる」
「え、え?どゆこと?」
陸は状況を理解できていない。
「………はぁ…分かったよ」
咲良の言い分にフィリスが折れた。
「ただし、陸の事は責任を持って守れ」
「もちろんだ」
「あれ、おれ、いくの?」
「そうなるな。良かったじゃないか、予定よりだいぶ早く一緒に旅が出来て」
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