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第一章 乙女ゲームに転生した転性者は純潔を守るためバッドエンドを目指す
8.デボラ・シルバー公爵令嬢(悪役令嬢)
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「ちょ...何よ!? この展開!? こんなの知らない!」
まるで、アンジェリカの気持ちを代弁するかのような言葉が、後方から聞こえてきた。
その声の主は、銀色の髪をサラサラとなびかせる美しい公爵令嬢デボラ・シルバーであった。どのキャラを攻略しようとしてもヒロインの前に立ち塞がる悪役令嬢である。
デボラ
「あっらぁ~! 御免あそばせ! うっかり、ワタクシがぶつかってしまったばっかりに! お怪我はないかしらぁ~? 医務室までご案内致しますわぁ~!!」
そう言うと、デボラは女性とは思えないほど力強くアンジェリカの腕を引っ張り、人気のない廊下へと連れ出した。
アンジェリカはドキドキした。さっきとは違う意味で。
え!? 何々? これって、どういう状況?
ゲームでデボラは、ヒロインのドレスにドリンクをかけたり、取り巻きと一緒にヒロインを囲んで罵倒したりするのだが、謝ってくれて、医務室に連れてってくれるなんて! めっちゃ優しい!
それに...デボラ様、美し過ぎる! ヒロインの俺はそこそこ可愛いけど庶民顔設定だ。それに比べて、デボラ様の美しさといったら、現実離れしている!
銀髪の艶やかな髪はもちろん、透けるように白い肌、形の良いピンクの唇。バッチリ二重の大きな目にはエメラルドのような瞳がハマっている。長い手足に細い腰。気品と教養を兼ね備えた高貴な女性である。
人気のない廊下に2人っきりになると、デボラはアンジェリカを突き飛ばした。
デボラ
「ちょっと! どういうつもりなの!?」
流石、美貌の悪役令嬢! 怒った顔も美しい!
アンジェリカ
「ど、どういうつもりとは?」
デボラ
「貴女、何が目的なの!? 逆ハーでも狙っているの??」
アンジェリカ
「ギャクハー?」
デボラ
「逆ハーレムのことよ! 王子にも、宰相の御子息にも、騎士様にも色目を使ってたらし込んで!」
アンジェリカ
「逆ハーレム!? い、いえいえ、滅相もございません。ワタクシめはただ、良き結婚相手を見つけようとパーティーで頑張っている次第でございます」
デボラ
「知っているわ。貧しい伯爵家を救うために、玉の輿を狙っているのでしょう?」
アンジェリカ
「え!? な、何故それを...?」
デボラ
「何故も何も、貴女が貧乏伯爵令嬢なのは有名です!」
アンジェリカ
「あ、そうなんですか...」
デボラ
「とにかく! 逆ハー狙いじゃないのなら、ちゃんと1人に絞りなさい! そうじゃないと、愛のない結婚をすることになるわよ!」
アンジェリカ
「愛(夜の営み)のない結婚でいいのですけど...」
デボラ
「はぁ~!? ふざけないで! それじゃ、ワタクシが困るのよ! いいこと!? ちゃんと、身分の高い由緒ある家柄の男性と愛ある結婚をしなさい!」
アンジェリカ
「デボラ様...ワタクシを心配して下さるのですか?」
デボラ
「別に貴女を心配しているわけじゃないわ! 分かったわね? 約束よ!」
デボラはアンジェリカをおいてスタスタと行ってしまった。
アンジェリカ
「は、はぁ~。一体、なんだったんだ?」
は!? そういえば、前世で姉貴が、この乙女ゲームの隠しキャラが見つからないと言っていた! 俺もプレイしたが全然見つからず、ネットでも隠しキャラは公開されていなかったから、てっきりガセネタだと思っていたが...も、もしかして!?
デボラ様が隠れ攻略対象だったのでは!?
そうだよ! 姉貴の持っていた同人誌にも、悪役令嬢と転生ヒロインの百合エンドものがあった! これは、ワンチャンあるぞ!
その日俺は、ルンルン気分で帰宅した。
まるで、アンジェリカの気持ちを代弁するかのような言葉が、後方から聞こえてきた。
その声の主は、銀色の髪をサラサラとなびかせる美しい公爵令嬢デボラ・シルバーであった。どのキャラを攻略しようとしてもヒロインの前に立ち塞がる悪役令嬢である。
デボラ
「あっらぁ~! 御免あそばせ! うっかり、ワタクシがぶつかってしまったばっかりに! お怪我はないかしらぁ~? 医務室までご案内致しますわぁ~!!」
そう言うと、デボラは女性とは思えないほど力強くアンジェリカの腕を引っ張り、人気のない廊下へと連れ出した。
アンジェリカはドキドキした。さっきとは違う意味で。
え!? 何々? これって、どういう状況?
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デボラ
「ちょっと! どういうつもりなの!?」
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デボラ
「貴女、何が目的なの!? 逆ハーでも狙っているの??」
アンジェリカ
「ギャクハー?」
デボラ
「逆ハーレムのことよ! 王子にも、宰相の御子息にも、騎士様にも色目を使ってたらし込んで!」
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「逆ハーレム!? い、いえいえ、滅相もございません。ワタクシめはただ、良き結婚相手を見つけようとパーティーで頑張っている次第でございます」
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