【完結】乙女ゲームに転生した転性者(♂→♀)は純潔を守るためバッドエンドを目指す

狸田 真 (たぬきだ まこと)

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第一章 乙女ゲームに転生した転性者は純潔を守るためバッドエンドを目指す

35.告白イベント

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 ブレイデンが控室から出て行くと、アンジェリカが直接に入って来た。

アンジェリカ
「デボラ様! 良い感じですね! ワタクシは邪魔しないように、すぐに退室しますので、後は2人でゆっくり過ごして下さい!」

 アンジェリカはデボラの顔を見て、笑顔のまま涙ぐんだ。

デボラ
「待って! 貴女って良い人ね...本当に誤解していたわ...」

アンジェリカ
「とんでもありません! 全然、良い人なんかじゃないです! 今だって、嫉妬の炎がメラメラと...いえ、何でもありません」

デボラ
「...」

アンジェリカ
「...」

デボラ
「愛しているのね? (ブレイデン様を)」

 な、な、な、何故それを!? どうしてバレた? 俺の気持ち! いや、バレバレだったか? ...気持ちの準備が全然出来てないけど、ここで言わなきゃ男が廃る!

アンジェリカ
「はい! 愛しているのです! (デボラ様を)」

デボラ
「有難う...正直に話してくれて」

 デボラ様は笑顔だ! 今まで、俺はデボラ様の心からの笑顔を見たことがなかった! なんて可愛いんだ! しかも! 『有難う』だって! これはワンチャン(ワンチャンス)イケるのでは!?

デボラ
「祝福はしてあげられないけど、ワタクシ達はいいお友達になりましょう!」

 はい! ですよね!(涙) 全然イケませんでした。デボラ様はブレイデン君推しだもんね! くそう! 完全なる失恋だ!

アンジェリカ
「はい...有難うございます」

 アンジェリカは涙を流して、デボラの差し出した手を握った。

デボラ
「ワタクシは、もう帰るわ。今日は気持ちの整理が出来ないもの」

アンジェリカ
「すみません」

デボラ
「謝らないで! 惨めになるでしょう?」

アンジェリカ
「はい」

デボラ
「元気でね!」

アンジェリカ
「デボラ様もお元気で!」

 デボラが出口側の扉から出て行ったあと、アンジェリカが振り返るとホール側の扉からドリンクを持ったブレイデンが立っていた。

ブレイデン
「すみません...先程の会話も少し聞こえてしまいました」

 え!? 俺がデボラ様に告白して振られたやつ?

 アンジェリカは恥ずかしさのあまり、真っ赤になった。

アンジェリカ
「あ、あぁ...そうなのですね?」

ブレイデン
「そ、その...本当ですか?」

アンジェリカ
「えぇっと?」

ブレイデン
「(私を)愛してるというのは?」

アンジェリカ
「あ、はい...(デボラ様を)愛しています」

 ブレイデンは急いでサイドテーブルにドリンクを置くと、アンジェリカに駆け寄って抱きしめた。

 コイツ慰めてくれるのか...やっぱり良いやつだな。

 ブレイデンの腕が熱くて、力強いので、アンジェリカは涙腺が緩んで、ブレイデンの肩を涙で濡らした。

ブレイデン
「私はてっきり、貴女にはお気持ちがないのだと思っておりました。むしろ、嫌われているのだと!」

 見ると、ブレイデンの目からも涙が溢れていた。

 え!? そんなにデボラ様と俺って仲が悪くみえた?

アンジェリカ
「嫌いな訳ないです! ずっと、ずっと大好きだったんです!(デボラ様を)」

ブレイデン
「私も! 私もです!(貴女のことをずっと大好きだった)」

 ブレイデン君はイケメンが台無しなくらい、涙でぐちゃぐちゃの顔で笑った。アンジェリカは、今までのブレイデン君の澄ました顔よりも、ずっと好感が持てる顔だと思った。

 ブレイデン君もデボラ様が好きなのか!? 両思いじゃん! 仕方がない。失恋は辛いけど、愛した女が、好きな男に愛されて幸せになるんだ! 自分はキッパリ身をひこう! 何せ、ブレイデン君は、望まない人身売買のような結婚から、俺を救ってくれたヒーローなんだから!
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