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四章 月下香
オリジナル魔法
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そんな俺は額から汗が流れ落ちている。体力の差が浮き彫りになってしまった。
「そうですね。これからの課題でしょうか。しかしこんな消耗戦ではもの足りないでしょう?」
彼女は戦いの最中常に笑っていた。透き通るほどの笑みが戦い出すと一変し,戦闘狂のそれに変わってしまう。全く恐ろしい人が王女なものだ‥‥
そんなことを頭で回らせていると透き通る声が聞こえてくる
「それはそうですね。貴方の言う通りです。消耗戦なんて見せられている者からしてみれば詰まらない。それに‥‥‥貴方もどうやら似ているようです」
「はて‥‥…似ているとは?」
「——私にですっ!」
彼女は声を荒上げもう一度詰めてくる
第二ラウンド開始だ
それに彼女は自分自身が戦闘狂だと言うことを自覚?しているのか‥‥これは
まあ、なんとなく先程の『似ている』と言うことはそう言うことだろう
と言うことは俺も戦闘狂なのかもしれない。王女自身から指摘されるとは俺も戦闘中笑顔だったのだろうか‥‥
無意識というのは時に恐ろしい‥‥
「———何をよそ見しているのですっ!」
第二ラウンド開始早々、俺の目の前にリコリスの拳が飛び込んでくる
しかし、彼女が俺の目の前でいきなり止まり出した
「——なんだ?」
不思議に思っている俺を裏腹に彼女は力強く一歩を踏み込む
そして俺の胸目掛けて正拳突きを繰り出した
———俺は反射神経、敏捷性を全力で開放し腕を前に交差し防ごうとする
しかしその威力は凄まじく腕が折れる一歩手前の音が響く
打撃の勢いを殺しきれずに後ろへとよろめき、足が地面をかすりながらようやく止まる。腕の痛みを噛み締めながらさっきまで立っていた場所に視線を送る
俺が立っていた場所から10mは後ろに飛ばされた
俺は片膝を着き、苦痛の表情をしているだろう
「‥‥っ!魔法を使わずにこれほどの威力かよっははは。とんでもねーな」
苦痛を我慢するが口調までは我慢できなく素に戻ってしまう
一様、腕を確認するが、折れてはいない‥‥激痛は走るが‥‥
後ろに飛ばされたことで彼女とは距離が空いた
腕をダラリと下げ彼女を見る‥‥‥
「———魔法を使用せずにこの威力は化け物では無いですが」
「女性に化け物とは酷いですよ?少し悲しくなります‥‥」
瞬間、彼女の周囲の風が変わる。眼を閉じ始め、何かの詠唱を唱え始める。
するとリコリスの足元に魔法陣が浮かび上がった。
その魔法陣は深紅色を帯びておりリコリスを照らすように輝き出した
深紅色の魔法陣が足元から膝へ、腰へと上がっていく
そして腰へと上がってきたところで赤く艶のある唇が動いた
「——それに、本当の化け物とはこういう者です‥‥」
———鳳凰の羽衣
リコリスが唱えた魔法陣は完全にリコリスを包み込み、輝いていたリコリスの体の光が灰のように剥がれ落ちていく。そして完全に光が剥がれ落ちるとその姿が露わになる‥‥‥
「———なんなんだその姿は?」
彼女の姿は簡潔に言えば炎を纏っている
さらに具体的に現すならば、脚と腕には小さな炎の羽が生え、背中には大きな炎の翼が纏っていた。狐の容姿を残したまま、まるで変身したというべきか
そして炎を纏ったリコリスの瞳が開く
「———一つ言っておきます。獣人は武器を使用し無い代わりに身体能力を底上げする魔法を使用します。そして私たちの性はこの身体。武器などではなく拳と拳がぶつかる快感。それこそが至高。そして最上級魔法はエリーさんだけが使えるとは限りません。これは更に高位の魔法‥‥‥‥”オリジナル魔法”。この形態はお母様ほど制御ができません。なので‥‥‥死なないでくださいっ!」
警告と言う名のこれ以上ない慈悲をリコリスは俺に向けて言い放つ
「はっきり言って驚きすぎて言葉がないです。此方も覚悟を決めましょう‥‥」
「そうですね。これからの課題でしょうか。しかしこんな消耗戦ではもの足りないでしょう?」
彼女は戦いの最中常に笑っていた。透き通るほどの笑みが戦い出すと一変し,戦闘狂のそれに変わってしまう。全く恐ろしい人が王女なものだ‥‥
そんなことを頭で回らせていると透き通る声が聞こえてくる
「それはそうですね。貴方の言う通りです。消耗戦なんて見せられている者からしてみれば詰まらない。それに‥‥‥貴方もどうやら似ているようです」
「はて‥‥…似ているとは?」
「——私にですっ!」
彼女は声を荒上げもう一度詰めてくる
第二ラウンド開始だ
それに彼女は自分自身が戦闘狂だと言うことを自覚?しているのか‥‥これは
まあ、なんとなく先程の『似ている』と言うことはそう言うことだろう
と言うことは俺も戦闘狂なのかもしれない。王女自身から指摘されるとは俺も戦闘中笑顔だったのだろうか‥‥
無意識というのは時に恐ろしい‥‥
「———何をよそ見しているのですっ!」
第二ラウンド開始早々、俺の目の前にリコリスの拳が飛び込んでくる
しかし、彼女が俺の目の前でいきなり止まり出した
「——なんだ?」
不思議に思っている俺を裏腹に彼女は力強く一歩を踏み込む
そして俺の胸目掛けて正拳突きを繰り出した
———俺は反射神経、敏捷性を全力で開放し腕を前に交差し防ごうとする
しかしその威力は凄まじく腕が折れる一歩手前の音が響く
打撃の勢いを殺しきれずに後ろへとよろめき、足が地面をかすりながらようやく止まる。腕の痛みを噛み締めながらさっきまで立っていた場所に視線を送る
俺が立っていた場所から10mは後ろに飛ばされた
俺は片膝を着き、苦痛の表情をしているだろう
「‥‥っ!魔法を使わずにこれほどの威力かよっははは。とんでもねーな」
苦痛を我慢するが口調までは我慢できなく素に戻ってしまう
一様、腕を確認するが、折れてはいない‥‥激痛は走るが‥‥
後ろに飛ばされたことで彼女とは距離が空いた
腕をダラリと下げ彼女を見る‥‥‥
「———魔法を使用せずにこの威力は化け物では無いですが」
「女性に化け物とは酷いですよ?少し悲しくなります‥‥」
瞬間、彼女の周囲の風が変わる。眼を閉じ始め、何かの詠唱を唱え始める。
するとリコリスの足元に魔法陣が浮かび上がった。
その魔法陣は深紅色を帯びておりリコリスを照らすように輝き出した
深紅色の魔法陣が足元から膝へ、腰へと上がっていく
そして腰へと上がってきたところで赤く艶のある唇が動いた
「——それに、本当の化け物とはこういう者です‥‥」
———鳳凰の羽衣
リコリスが唱えた魔法陣は完全にリコリスを包み込み、輝いていたリコリスの体の光が灰のように剥がれ落ちていく。そして完全に光が剥がれ落ちるとその姿が露わになる‥‥‥
「———なんなんだその姿は?」
彼女の姿は簡潔に言えば炎を纏っている
さらに具体的に現すならば、脚と腕には小さな炎の羽が生え、背中には大きな炎の翼が纏っていた。狐の容姿を残したまま、まるで変身したというべきか
そして炎を纏ったリコリスの瞳が開く
「———一つ言っておきます。獣人は武器を使用し無い代わりに身体能力を底上げする魔法を使用します。そして私たちの性はこの身体。武器などではなく拳と拳がぶつかる快感。それこそが至高。そして最上級魔法はエリーさんだけが使えるとは限りません。これは更に高位の魔法‥‥‥‥”オリジナル魔法”。この形態はお母様ほど制御ができません。なので‥‥‥死なないでくださいっ!」
警告と言う名のこれ以上ない慈悲をリコリスは俺に向けて言い放つ
「はっきり言って驚きすぎて言葉がないです。此方も覚悟を決めましょう‥‥」
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