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三章 降臨
英雄
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———そう彼女は微笑みながら言うと何事もなかったかのようにすぐに表情を戻す。そしてキメラを瞬殺した謎の男が月下香と名乗った女性の方に近づいていく
「———“ファシーノ”もう行くぞ」
「あら、もう行ってしまうの?不器用な人ね」
女性が最後に言葉を発した次の瞬間、アザレアたちの目の前が突如光輝く
「「「———っう」」」
全ての視界が奪われ目を瞑るアザレア達。徐々に光が収束し視界が晴れると目の前にいた二人はどこにもいなかった。事の結果に驚き放心状態に陥る中、ディア・ロンバルが何かに気付いたかのように口を開く‥‥‥
「———月下香‥‥‥か。あの異質な魔力は3年前、突如現れた少年とまるで同じ魔力だった。いや、三年前よりも遥かに異質差が増していた。どういうことだ、あの者は何故、助けてくれたのだ‥‥‥?」
「ディ、ディア司令。3年前ということは厄災の片鱗が確認されたあの事件ですか?」
「ああ、そうだ。あの時、現れた少年と魔力が似ている。そしてあの常軌を逸脱した力は、あの時と全く同じだっ」
ディア・ロンバルの回答に眉を細め、何かを感じとるアザレア。その直感を可能性のうちに留めるかを迷い考え込む。また、ディア・ロンバルとアザレアの会話を聞いていた六幻楼の5人も何か思う節がある様子だった
「あのキメラを一瞬で屠る者はこの世界を探してもまずいないわね。SSSランクのたった5人だけでしょう。しかし、先程現れた人は確実にSSSランクと同等の力を持っていた。そして私たちは助けられた。どんな悪者であっても私達の命を救ってくれたことには変わりありませんわ」
「ああ、そうだな。俺たちは死ぬ運命だった。あのブレスが目の前に迫り初めて死を実感した。あの仮面の二人は確実に俺たちを助けるために現れた。そうじゃなきゃ、あのブレスから俺たちを庇うなんて馬鹿な真似誰がするっ」
カメリアとワルドスは各々の思うところを互いに言い合う。その内容に全員が同じ思いを寄せ共感し頷いた。テルとコキンもワルドスと同じ意見であったが、ベラだけが一人おかしな事を言い出し、アザレア達を騒つかせた‥‥‥
「すっごく怖くて強かったけどなんだかとても不思議な感じがしたな~。何て言うんだろう‥‥‥懐かしい感じ?かな~?」
「「「‥‥‥‥」」」
ベラが言う懐かしい感じ。その感覚と感情は他の5人の心にも深く刺さり表情が一瞬曇る。アザレア達の前に突如現れ、ブレスを掻き消した人物。その背中を眺めて懐かしく感じたのはベラだけではなく5人も同じく感じ取っていた。その懐かしさとは3年前に突如として旅立ったもう一人の同年代の面影であった‥‥‥
「———そんな‥‥‥そんなわけないよな。流石に勘繰り過ぎだな」
「ああ、それはないぜ兄貴。あいつが今何をしているかわからねーが、3年前のあいつと重ねるとあんな強さを持っている訳が無い」
「そうね‥‥それは流石にありえないわよね。3年前の旅立った時と厄災の片鱗、そして今回の懐かしさは偶然の出来事よね。たとえ3年前より変わっていたとしてもあれほどの‥‥‥SSSランクと同等の力を持っているなんてありえないわ」
テルとコキン、そしてカメリアまでも懐かしさは覚えるも、3年前家に篭っていた同年代がまさか当人であるなど誰も知るはずもなく、その人物との照合は断固否定した
しかし、アザレアだけはその同年代の秘密を知っていた事もあり全てを否定はできなかった
またアザレアは匂いで人物を区別できる才能、特技があった。そしてアザレアは心の中で呟く‥‥‥
(———私達を助けてくれた謎の人物。ベラの言うとおり、あの雰囲気はどこか懐かしさを覚える。それにあの安心する匂いもどこか似ていた‥‥でもきっと違うわよね。あの彼が私達を助けるために現れたなんて夢のようなことはありえないわよね。SSランクの魔獣を瞬殺する力を持っていて、月下香と名乗る人と一緒にいるなんてそんな現実離れした事ありえないわ。私ったら夢見過ぎね)
そう心の中で思っていたアザレアだったが、余りにも馬鹿馬鹿し過ぎて内心笑ってしまっていた。誰もが話さず黙り続けること数分。軍人の一人であるSランクの女性がディア・ロンバルに話を振りだしていた
「———月下香とは一体何者なのでしょうか?」
「さあ、私にはわからない。しかし、わかる事がある。SSSランクの方々と同等の力を持つ者が存在したと言うことだ。この事は上層部に今すぐほうこ———」
『———司令!!報告がございます!!』」
その時、突如後衛の方から顔を真っ赤にして勢いよくこちらに走ってくる一人の軍人がいた。その軍人はディア・ロンバルを見つけるなりすぐさま近くまでよると、ある事を告げる
「———報告いたします!時刻16時、五種族会談開催地である魔族帝国にてかの伝説‥‥‥厄災の魔獣が確認されました!」
「「「———っ!!」」」
「なっなんだと!?どう言う事だ?!厄災の魔獣が現れたなど虚言を誰が信じるか!?」
突如急いで駆けつけた軍人の現実味のない報告に皆が驚愕し、ディアは怒声を浴びせる。しかし報告に駆けつけた軍人の瞳はとても嘘を言っているようには見えなかった
「———現在、各国の王並びに総司令方は無事でございます!しかしながら、厄災の魔獣が現れたことにより各国の森に潜んでいた凶暴な魔獣が、国の首都を攻め立てている状況です!そして各国の情報によりますと、各国に突如現れた謎の仮面集団が魔獣の猛攻を食い止めているという事態です!」
「「「———っ!!」」」
「そっそれはもしや月下香と名乗っていないか?!」
各国が同じ状況にある事を知りアザレア達は驚愕と不安を覚える。ディアは軍人の両方を鷲掴み、大きく揺らし問い詰めだす。すると軍人は目をいっぱいに開き驚いたように肯定した
「そ、それは分かりかねますがっ何故か各国の軍部から報告を受けています!———それに司令!魔獣を全て撃退したのですね?!」
「そうか‥‥雑魚を撃退したのは我らだが、その月下香と名乗る者達が終わらせてくれたのだ。SSランクの魔獣キメラをなっ」
「え、SSランク魔獣!そ、そのような化け物を相手にしていたのですかディア司令!?」
SSランクと聞いて飛び跳ねて驚く軍人。しかしその事実は半分正解で半分違っていた。
「我々は同胞をゾンビにされ周囲を囲まれた。そしてキメラのブレスを防ぎきれず死を実感したときに彼らが現れたのだ。キメラを一瞬で葬りすぐに姿を消したが我々ではこの国を守れなかった‥‥」
ディアが語った真実に一瞬驚く軍人だったが、すぐに顔付きを変えるとディア達最前線組を称えた
「それでも!我ら後衛や国民の事を思い最前線で戦っていた皆様は我らの誇りであり英雄であります!例え事実が違くとも、あなた方のおかげで今こうして生きています!」
そう語る軍人の言葉は疲弊したアザレア達の心に響き癒してくれる。その言葉と共に後衛から医療班や怪我人、冒険者が徐々に近づいてきて拍手と喝采が上がる。アザレア達の周りを覆い尽くすと医療班が駆け付け治療を施し始めた
結果的にアザレア達が魔獣を撃退し国を守った形だが、最後に現れたキメラを前に何も出来なかった事を悔やむ。月下香が現れなかったら死んでいた命、救われた生を胸に刻む最前線組
その表情は自分たちの力の無さを表し、また誰にも負けぬ強い力を求める決意の表れだった
「隊長!!大丈夫ですか?!」
「もう、もう、だめかと思いました‥‥」
「本当に隊長達はすごいです!訓練生の誇りです!国を民を守っていただき、そして我らを守っていただきありがとうございますう!!」
「隊長達、最前線組は我らの英雄です!一生ついていきますっ!」
アザレア達の部下である訓練生達。治療中でも一斉に駆け付け、戦いを称賛するその声はアザレア達を心の底から慕っているのだと分かる。
「「「ありがとうみんな」」」
6人は訓練生達に感謝するが、訓練生が言っている英雄という言葉は6人の心には響かなかった。本当の英雄というのはアザレア達を死から救った月下香と呼ばれる者達が相応しいと思っていたからだ
しかし、そのことは最前線組以外誰も知る事はなかった。各国に突如現れ、大勢の命を救い、一瞬で姿を消す月下香。その活躍は後に、世界に知れ渡る事となるが今はまだ少数しか知らない事
「———“ファシーノ”もう行くぞ」
「あら、もう行ってしまうの?不器用な人ね」
女性が最後に言葉を発した次の瞬間、アザレアたちの目の前が突如光輝く
「「「———っう」」」
全ての視界が奪われ目を瞑るアザレア達。徐々に光が収束し視界が晴れると目の前にいた二人はどこにもいなかった。事の結果に驚き放心状態に陥る中、ディア・ロンバルが何かに気付いたかのように口を開く‥‥‥
「———月下香‥‥‥か。あの異質な魔力は3年前、突如現れた少年とまるで同じ魔力だった。いや、三年前よりも遥かに異質差が増していた。どういうことだ、あの者は何故、助けてくれたのだ‥‥‥?」
「ディ、ディア司令。3年前ということは厄災の片鱗が確認されたあの事件ですか?」
「ああ、そうだ。あの時、現れた少年と魔力が似ている。そしてあの常軌を逸脱した力は、あの時と全く同じだっ」
ディア・ロンバルの回答に眉を細め、何かを感じとるアザレア。その直感を可能性のうちに留めるかを迷い考え込む。また、ディア・ロンバルとアザレアの会話を聞いていた六幻楼の5人も何か思う節がある様子だった
「あのキメラを一瞬で屠る者はこの世界を探してもまずいないわね。SSSランクのたった5人だけでしょう。しかし、先程現れた人は確実にSSSランクと同等の力を持っていた。そして私たちは助けられた。どんな悪者であっても私達の命を救ってくれたことには変わりありませんわ」
「ああ、そうだな。俺たちは死ぬ運命だった。あのブレスが目の前に迫り初めて死を実感した。あの仮面の二人は確実に俺たちを助けるために現れた。そうじゃなきゃ、あのブレスから俺たちを庇うなんて馬鹿な真似誰がするっ」
カメリアとワルドスは各々の思うところを互いに言い合う。その内容に全員が同じ思いを寄せ共感し頷いた。テルとコキンもワルドスと同じ意見であったが、ベラだけが一人おかしな事を言い出し、アザレア達を騒つかせた‥‥‥
「すっごく怖くて強かったけどなんだかとても不思議な感じがしたな~。何て言うんだろう‥‥‥懐かしい感じ?かな~?」
「「「‥‥‥‥」」」
ベラが言う懐かしい感じ。その感覚と感情は他の5人の心にも深く刺さり表情が一瞬曇る。アザレア達の前に突如現れ、ブレスを掻き消した人物。その背中を眺めて懐かしく感じたのはベラだけではなく5人も同じく感じ取っていた。その懐かしさとは3年前に突如として旅立ったもう一人の同年代の面影であった‥‥‥
「———そんな‥‥‥そんなわけないよな。流石に勘繰り過ぎだな」
「ああ、それはないぜ兄貴。あいつが今何をしているかわからねーが、3年前のあいつと重ねるとあんな強さを持っている訳が無い」
「そうね‥‥それは流石にありえないわよね。3年前の旅立った時と厄災の片鱗、そして今回の懐かしさは偶然の出来事よね。たとえ3年前より変わっていたとしてもあれほどの‥‥‥SSSランクと同等の力を持っているなんてありえないわ」
テルとコキン、そしてカメリアまでも懐かしさは覚えるも、3年前家に篭っていた同年代がまさか当人であるなど誰も知るはずもなく、その人物との照合は断固否定した
しかし、アザレアだけはその同年代の秘密を知っていた事もあり全てを否定はできなかった
またアザレアは匂いで人物を区別できる才能、特技があった。そしてアザレアは心の中で呟く‥‥‥
(———私達を助けてくれた謎の人物。ベラの言うとおり、あの雰囲気はどこか懐かしさを覚える。それにあの安心する匂いもどこか似ていた‥‥でもきっと違うわよね。あの彼が私達を助けるために現れたなんて夢のようなことはありえないわよね。SSランクの魔獣を瞬殺する力を持っていて、月下香と名乗る人と一緒にいるなんてそんな現実離れした事ありえないわ。私ったら夢見過ぎね)
そう心の中で思っていたアザレアだったが、余りにも馬鹿馬鹿し過ぎて内心笑ってしまっていた。誰もが話さず黙り続けること数分。軍人の一人であるSランクの女性がディア・ロンバルに話を振りだしていた
「———月下香とは一体何者なのでしょうか?」
「さあ、私にはわからない。しかし、わかる事がある。SSSランクの方々と同等の力を持つ者が存在したと言うことだ。この事は上層部に今すぐほうこ———」
『———司令!!報告がございます!!』」
その時、突如後衛の方から顔を真っ赤にして勢いよくこちらに走ってくる一人の軍人がいた。その軍人はディア・ロンバルを見つけるなりすぐさま近くまでよると、ある事を告げる
「———報告いたします!時刻16時、五種族会談開催地である魔族帝国にてかの伝説‥‥‥厄災の魔獣が確認されました!」
「「「———っ!!」」」
「なっなんだと!?どう言う事だ?!厄災の魔獣が現れたなど虚言を誰が信じるか!?」
突如急いで駆けつけた軍人の現実味のない報告に皆が驚愕し、ディアは怒声を浴びせる。しかし報告に駆けつけた軍人の瞳はとても嘘を言っているようには見えなかった
「———現在、各国の王並びに総司令方は無事でございます!しかしながら、厄災の魔獣が現れたことにより各国の森に潜んでいた凶暴な魔獣が、国の首都を攻め立てている状況です!そして各国の情報によりますと、各国に突如現れた謎の仮面集団が魔獣の猛攻を食い止めているという事態です!」
「「「———っ!!」」」
「そっそれはもしや月下香と名乗っていないか?!」
各国が同じ状況にある事を知りアザレア達は驚愕と不安を覚える。ディアは軍人の両方を鷲掴み、大きく揺らし問い詰めだす。すると軍人は目をいっぱいに開き驚いたように肯定した
「そ、それは分かりかねますがっ何故か各国の軍部から報告を受けています!———それに司令!魔獣を全て撃退したのですね?!」
「そうか‥‥雑魚を撃退したのは我らだが、その月下香と名乗る者達が終わらせてくれたのだ。SSランクの魔獣キメラをなっ」
「え、SSランク魔獣!そ、そのような化け物を相手にしていたのですかディア司令!?」
SSランクと聞いて飛び跳ねて驚く軍人。しかしその事実は半分正解で半分違っていた。
「我々は同胞をゾンビにされ周囲を囲まれた。そしてキメラのブレスを防ぎきれず死を実感したときに彼らが現れたのだ。キメラを一瞬で葬りすぐに姿を消したが我々ではこの国を守れなかった‥‥」
ディアが語った真実に一瞬驚く軍人だったが、すぐに顔付きを変えるとディア達最前線組を称えた
「それでも!我ら後衛や国民の事を思い最前線で戦っていた皆様は我らの誇りであり英雄であります!例え事実が違くとも、あなた方のおかげで今こうして生きています!」
そう語る軍人の言葉は疲弊したアザレア達の心に響き癒してくれる。その言葉と共に後衛から医療班や怪我人、冒険者が徐々に近づいてきて拍手と喝采が上がる。アザレア達の周りを覆い尽くすと医療班が駆け付け治療を施し始めた
結果的にアザレア達が魔獣を撃退し国を守った形だが、最後に現れたキメラを前に何も出来なかった事を悔やむ。月下香が現れなかったら死んでいた命、救われた生を胸に刻む最前線組
その表情は自分たちの力の無さを表し、また誰にも負けぬ強い力を求める決意の表れだった
「隊長!!大丈夫ですか?!」
「もう、もう、だめかと思いました‥‥」
「本当に隊長達はすごいです!訓練生の誇りです!国を民を守っていただき、そして我らを守っていただきありがとうございますう!!」
「隊長達、最前線組は我らの英雄です!一生ついていきますっ!」
アザレア達の部下である訓練生達。治療中でも一斉に駆け付け、戦いを称賛するその声はアザレア達を心の底から慕っているのだと分かる。
「「「ありがとうみんな」」」
6人は訓練生達に感謝するが、訓練生が言っている英雄という言葉は6人の心には響かなかった。本当の英雄というのはアザレア達を死から救った月下香と呼ばれる者達が相応しいと思っていたからだ
しかし、そのことは最前線組以外誰も知る事はなかった。各国に突如現れ、大勢の命を救い、一瞬で姿を消す月下香。その活躍は後に、世界に知れ渡る事となるが今はまだ少数しか知らない事
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